晃は大変!そして彼も大変な事に!
晃Side
「(やべぇ、身体が動かねぇ……。
こんな、ところで……死ぬのかよ……。
馬鹿野郎、この野郎……。)」
“鮫”野郎に負けて“さめざめ”と泣く……笑えねぇラップだぜ、全く……。
この世界に転生して、最初は戸惑うこともあったし、びっくりする事も沢山あった。
けど修行空間で、三代目雷影と四代目雷影……エーさん、それにキラービーさんに修行を付けて貰って、死に物狂いで三人の忍術を習得した。
それで五車に入ってから沢山大切なモノが出来た……。
ケイリー・マイヤーズと仲良く慣れたし、雪那と親しくなれた。それに純子さんとも沢山任務に出て楽しかったなぁ。
燐の姐さんにはまたツッコんで欲しいなぁ。あと、鹿之助とも訓練がしたかったぜ……。
「(ヤバい……。意識が持た―――)」
【馬鹿野郎!!諦めんな晃!!!】
「――――っ!!?」
「なっ!!?」
俺の足を削ろうとした獣狩を、八っつぁんのタコ足が叩き上げて吹き飛ばしてくれた事で助かった。
「(八っ、つぁん……。ありが、とう……。)」
【そんな事はいい、それより晃!お前、今諦めただろう!?】
「(え……?俺が……。)」
【あぁ、お前は今生きる事を諦めかけた。
お前、こんな所で終わる気か?】
「(それは……。)」
確かに、八っつぁんの言う通り……俺は完全に諦めていた。あのまま終わるんだって……。
あれ?けど、そうしたらまた皆で集まって話もできない……?みんなと会えなくなる……?
そんなの、寂しすぎるぜ……!!馬鹿野郎この野郎!!
「(俺は、まだみんなと一緒に居たい!!!
それに、俺はビーさんの“鉄”ならぶ“鋼”の男だ!!!)」
【……最後のは分からねぇが、だがまぁ諦めねぇのがお前の良い所だ。んじゃあ、反撃と行くか!!】
「(おう!!!)」
◆◆◆
雨夜は戸惑っていた。
先程までボロボロだった男からタコの足が伸びて、自分を吹き飛ばしたのだ。
自分に力を食われた者達は最後は泣き叫ぶが、逃げるだけだった筈が、奴はそうではなかった。
「(奴のどこにコレだけの力が!?これが尾獣の力だとでもいうのか!?)」
雨夜は立ち上がって晃を見ると、そこにはふらふらと立ち上がる晃がおり、それを見て雨夜は笑みを浮かべる。
「どうやら先程のはまぐれ当たりのようですね?
それほどにボロボロでは「関係ねぇよ。」なんですって?」
「関係ねぇ、よ!
俺っち、八尾の人柱力!勝つの大好き!
負けるのありえん!死ぬ気はありまへん!
八尾がサビだぜ!ういぃいいいいいいいっ!!!」
「下手なラップですねぇ。凄く耳障りですよ!!!」
晃に向かっていく雨夜。
しかし、晃は諦めていなかった。
「(行くぜ!!八っつぁん!!!)」
【おうよ!!!こっちの意地、見せてやれ!!!】
「オーケー!!!ういいいいぃいいいいいいいいいっ!!!」
ゴオオオオオオオオオオオオオオッ!!!
「っ!?(馬鹿な!?これ程の力をまだ隠していたというのか!?……これが“人柱力”。
“
「行くぜえええぇぇぇっ!!!
“
「っ!!?(流石の私でも、これ程の力は食いきれませんねぇ!!)」
ダアアアァアアアンッ!!
雨夜が術を発動するよりも速く、雷の断頭が雨夜の首を撥ねた。
晃はその倒れた雨夜の亡骸を確認すると、その場から移動するも、体力もチャクラも少なくなっている晃にはほんの少しの距離を移動する事しか出来なかった……。
「はぁ……はぁ……!馬鹿、野郎……この、野郎……。少し、休んだら……動く、か……。」
晃はそう言うと眠りについてしまった……。
◆◆◆
雨夜Side
「……いやぁ。危なかったですねぇ。」
最後のは確実に死を覚悟しましたが、幸いな事に水分身が間に合って良かったですよ。
「人柱力、ですか……。これは流石に
今回の私の仕事はコレくらいでいいでしょう。
なにせ、私の仕事はここからが本番ですからねぇ……。
◆◆◆
雨夜が雁木鑢を背負ってその場を去る。
彼の本来の目的は、あの鬼蔵ですら分からないのであった……。
そしてその頃、春輝は空気の悪い下水道の中で……。
「はぁ、はぁ……!げほ、げほっ!!」
弱って倒れていた。
慣れない逃避行に、同じ五車の対魔忍から追われ、春輝の心身共に弱っていたのだ。
「はぁ、はぁ……!ヤバい……意識、が……。」
意識が薄れゆく春輝の視界に、1人の人影が現れ、彼に手を伸ばしてきた……。