「見よっ!我が美しきVの体勢をっ!!!ビクトリー・チャージ!!!」
「「「「「「「ぶーい!ぶーい!ビクトリー!!ぶーい!ぶーい!ビクトリー!!」」」」」」」
「「「「……。」」」」
目の前で美しい“V”の体勢になるアドミンと、音頭を取る黒子の集団に呆然とする春輝達4人。
混乱する現状の中、春輝がアドミンに尋ねる。
「えっとごめん。それは、何をしてるの?」
「これはビクトリー・チャージ!この華麗なるVの姿勢を取ることで、私の魔力は増幅していくのだぁぁぁ!」
「「「「いよっ!アドミン・デラックス様ぁぁぁ!!」」」」
「要するタメ技でしょ?そんなのさせるわけないでしょうが!」
「甘々だわ小娘ぇ!ビクトリー・チャージ・カウンター!!」
ゆきかぜの放った雷弾4発、その弾丸はアドミンに当たる前にメロン型のドームに防がれて、弾かれてしまうのであった。
「はぁ!?なにそれ!?」
「これはビクトリー・チャージ・カウンター!魔力を高めていく間に敵に攻撃される時、高めた魔力をメロン型のドーム状に放出し、攻撃を跳ね返し、吹っ飛ばすのだぁぁぁ!」
「何でもありだな。」
「はぁ〜。お前たちの相手をしていたら、腹が空いてしまったぞい。おい、アレを持てぇ。」
「ははぁっ!こちらに!」
「「「「メロン?」」」」
「ぬははは〜〜www!ただのメロンではないぞぉ。最高級国産夕張メロンをふんだんに使ったパフェと、同じく最高級国産夕張メロンを使ったメロンソーダだ。
どうだ美味そうだろ?欲しいか〜wwwあげないよ〜www」
「「「「(普通に顔がムカつく。)」」」」
パフェをゆうゆうと味わいながら、メロンソーダを飲み干していくアドミンの若干、否、かなり挑発的な顔に4人はイラッとなる。
そんな中、アドミンが完食するのを待つわけが無く、春輝達は攻撃を仕掛けるが、アドミンの部下達が盾となって攻撃を弾く。
「アドミン様への攻撃をさせるなぁ!」
「メロンをキメてるあのお方の邪魔になってはいかーーーん!!」
「死ぬ気で守れーーー!!」
何やら必死な様子でアドミンを守っている黒子な部下たち。
「なんなの、コイツら?何か必死になって守ってるけど!?」
「分からないけど、これじゃあ攻撃も出来ないよ!」
「どうする春輝。このままではジリ貧だぞ。」
「う~ん……かなりどうするか悩む所なんだよなぁ。というか、どうやって倒すか悩んでる。」
「私としても対処する方法を模索している。というか、アレをどうやって倒せるのか頭が痛くなってきた所だ。春輝、帰りたくなってきた。」
「俺もどうすれば良いのか頭が……ん?これは……凜子!耳貸して。」
「何だ?……ふむ。ふむ……は?春輝、お前本気で言ってるのか?」
くすくすと悪い笑みを浮かべている春輝に、凜子は訝しげに春輝を視ると、彼の手には何やら
凜子はやれやれと言った様子でため息を吐くと、空遁を発動させ、凜子が発動した空間の裂け目に缶詰を開けて投げ入れた。
「あむあむっ!う~~ん、デリシャ〜〜ス!至福の一時とはまさにこれ。ん?何だコレは……?臭〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!?」
「「「「「あ、アドミン様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!?って、臭い〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!?」」」」」
「?何?急にどうしたの?」
「うわ、凄い効果。微かにこっちにいても臭うな。」
「春輝さん、何かしたんですか?」
突如叫び出したアドミン達の方を見て、春輝が何かしたのかと達郎が尋ねた。すると、春輝は懐から魚の絵が描かれた缶詰を見せる。
「それは?」
「この前サポートでもらった缶詰だ。“シュールストレミング”とか言う臭いのキツイ缶詰らしくてな。それを中身丸ごとぶつけた。」
「よ、よくやりますね……そんな事……。」
「流石に引くよ、お兄ちゃん。」
「やりすぎだ、春輝。」
「やりすぎかな?」
「ぶるあああああああああああああああああああああああっ!!!貴様ぁぁぁぁぁぁ!!至福のメロンを味わっているこの私に、なんちゅうモノを投げつけやがるんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」
「あ、怒った。」
「「「いや当たり前だ!!!」」」
「食らえこんちくしょう!!怒りのビクトリー・フェイス・グロリアス!!」ゴオオオオオオオオオオオオオオッ!!
「だから、何で頭と身体が離れんだよ!?」
頭と身体が分離し、怪光線を放つアドミン。
その表情は怒りそのものであった。
「ぬぬぬ〜!こうなれば……私の最大の一撃をもって、葬り去ってくれるわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!?ビクトリー・チャージ!!!」
アドミンは怒りの表情のまま、Vの体勢を取り、魔力を高め始めていく。
メロン型の魔力ドームは徐々に大きくなっていき、大きなデカメロンが出来上がった。
明らかにそのメロン型の魔力は、春輝の得意技の1つ、尾獣玉に並ぶ容量の魔力を含んでおり、あんなモノをぶつけられれば、この辺り一帯は更地になってしまう程のエネルギーである。
「あれは……流石にヤバいな。尾獣玉でも打ち消せるか。凜子、みんなを逃がす用意を。」
「バカを言うな。お前一人を残せるか。退くなら4人でだろ。」
「ぬふふふ!行くぞ〜〜。」
「「「「!?」」」」
4人に緊張感が走り、身構える。
そして大きくなったメロン型の魔力を……
「あ~~むっ!」
「「「「……へ?」」」」
アドミンはメロン型の魔力を食べ始めたのであった……。
夢を見た。
春輝がハザードトリガーを使う夢を。