時は遡り、獅子堂家に結界が張られて動けなくなっていた頃、結界を破ろうと獅子堂家の幹部達が動いていた。
けれども、張られた結界は強固な物であり、獅子堂 宗一郎ですら破れずに、苦労していた。
「はぁぁぁぁぁぁぁっ!!」ダァァァァンッ!!
「音遁!ボイスバースト!」ゴオオオオッ!!
「毒遁!毒砲!」ドォンッ!……ジュウウゥゥゥ!
獅子堂 宗一郎の拳、獅子堂 豪一の音の衝撃、獅子堂 俊一の猛毒で結界を破ろうと放たれるが、壁は全くの無傷であり、ヒビも入っておらず、溶けてもいなかった。
「ちっ!生意気な壁だ。俺達の攻撃で壊れないとはな。」
「宗一郎の一撃でも破れないとは……結構厄介だね。」
「五車や水城、芳陰に連絡が出来ないとなると、俺達を孤立させるのが目的か。」
謎の結界が張られて、身動きが一切出来ない獅子堂家は、結界を破ることに専念していた。
しかし結界は、刃物や銃弾はおろか獅子堂の拳や術使い達の一撃でも破壊する事が出来ない。
「聖一郎、芳陰や水城には通じたか?」
「駄目だ、スマホは一切通じねぇ。完全にシャットアウトされてる。それに“触覚”で触れても、結界に“穴”みたいな物はどこにも無ぇ。」
「そうか。……万太郎さんや時貞さん、時松さんが学園に行っているが、こちらの異常にも気付いているだろう。どうにか動いてくれると良いんだが。」
「これを仕組んだのが、何者かは分からないけれど、僕達を五車と分断するのが狙いなら、五車の方にも手が伸びてるだろうね。」
宗一郎の言葉に、俊一が返答する。
その中、宗一郎は確信めいた様子で犯人の名を挙げる。
「“ふうま”……か。」
「あの地下に潜ったとか言われてる奴らか。」
「何処から出てくるか分からない。目的も不明だが、一番可能性が高いのは ふうまだろうね。」
「豪一、何か聞こえるか?」
「“五車学園に向かってる奴”が“数十人”居るな。明らかに戦闘を目的にしてやがるな、武器の音もする。」
「援軍が必要だな……。」
宗一郎は庭から部屋に戻ると、部屋に設置されている電話から何処かへ掛け始めた。
「もしもし俺だ。あぁ、今緊急事態なんだ。すまないが援軍を出してくれ。人選は任せる。なるべく早く頼む……ふぅ。」
「どうだった、宗一郎?」
「援軍を頼む事が出来た……けど援軍が来るまで約30分って所だな。」
「30分か……何人来るかは分からないが、それくらいなら学園も耐えられるだろうね。」
「だがゆっくりしてるつもりはない。この結界が破れるまで、一点集中で攻撃を続けるぞ!」
「「「あぁ/了解!!」」」
豪一、聖一郎、俊一、宗一郎の4人は結界を破るために対魔粒子を限界値まで高め、結界へ攻撃を始めるのであった……。
◆◆◆
五車の獅子堂から連絡が送られた場所、そこから宗一郎のメッセージがそれぞれの目的地に伝達され、目的の場所にいた人物達に届いた。
宗一郎からのメッセージを聞いた彼らは、車に乗り込むと、五車に向かうのであったが、そんな彼らを足止めする為にふうまの忍びが立ち塞がる。
「見つけたぞ。」
「ここから先は行かせぬ。」
「その命、ここに置いていけ。」
ふうまの忍び達が武器を構えながら、車に向かって特攻を仕掛けると車の扉が開き、そこから閃光が走ると、ふうまの忍び達はズタズタに貫かれて絶命し、車は先を急ぐように五車へと向かうのであった……。
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