「荒れてんねぇ…五車は。」
「賢丞、急にどうした?」
「いや、なんとなくそう思っただけだよ。」
学園に向かう途中、ふうまの忍びに襲われた賢丞と斗漸は刺客達を撃破しながら、学園に向かって走っていた。
五車にある家で彼女達と過ごしていたら、外で騒ぎが起こってて、賢丞は斗漸と共に学園に向かう為に、2人は家を飛び出した。
その中で賢丞は、“内側から壊された結界の石”を見つけ、そこを自身の忍術である覇遁の粒子で修復する。
「ここから入ってきたみたいだな?これって明らかに……。」
「“間者”がいるな。1人や2人ではない、それなりの数が入っている。恐らく町に現れた忍達は敵、さらに敵の首魁も忍。」
「なら、急いで学園に向かうか……っと、その前に“お客さん”か。」
賢丞がそう言うと同時に、周囲に忍び込んでいた ふうまの忍100人と二車 骸佐と執事の権左が現れた。
全員が臨戦態勢であり、賢丞達に好戦的な目を向けている。
「おうおう、すごい数。こいつら全員敵かよ。」
「そのようだぞ賢丞。敵意で満ちている。」
二車 骸佐とその執事である土橋 権左は、賢丞と斗漸を見据えながら武器を構える。
土橋 権左はふうま 弾正から役立たずとして誅殺されそうになったが、それを庇った骸佐は弾正からの命令で五車の結界の破壊を命じられ、それを実行し一箇所のみ破壊する事ができ、戦闘員を中へと侵入させた。
「五車の対魔忍、覇遁使いと斬魔の対魔忍を確認。」
「用心しろよ?情報によれば、1人は逸刀流の達人に並ぶ剣の達人、もう1人の覇遁使いに至っちゃ、エドウィン・ブラックと並ぶと言われてるんだ。気を抜くな。」
「「「「御意!」」」」
権左の言葉に得物を構え、待機する ふうまの忍び100人。そんな中、賢丞は自身の得物である刀、グラディウスを抜く。
「賢丞、拙者がやろうか?」
「いいや、こいつら相手ならそんなに時間は掛からねぇよ。斗漸はタイミングを見て避けてくれ。」
「承知した。」
「殺れ!」
骸佐の一言で100人が一斉に、2人に襲いかかるが、そんな中、賢丞はグラディウスを地面に叩きつけて己の術を発動した。
「“覇遁”、
バリバリバリバリ!ダァァァァンッ!!
「「!!?」」
賢丞の放った強烈な衝撃波によって、賢丞達に迫っていた100人の忍全員が弾き飛ばされ、吹き飛んだ。
覇遁、神動地鳴。
足下の地面を叩き付け、全方位に衝撃波を飛ばす忍術。飛ばす衝撃波はかなりの威力を誇り、広範囲の敵を薙ぎ倒す技である。
「これが、覇遁……!」
「エドウィン・ブラックに並ぶと言われているってのは、案外ホラじゃなさそうですね。」
「覇遁使い、あの井河 アサギも認める実力者の1人……ここでやり合うのはマズ「逃がすとでも思ってるのか?」っ!?」
「骸佐様!「貴様の相手は拙者だ。」ちぃ!?斬魔が相手か……くそ、やりにくいぜ。」
「色々と吐いてもらうぜ?お前らが何処の忍で何目的なのかをな。」
「ナメるなよ?吐かせられるモノなら、吐かせてみせろ!」
賢丞VS骸佐、斗漸VS権左による戦いが始まろうとしていた……。
◆◆◆
その頃、五車学園では学園の寮にアサギにより、上忍幹部達への招集命令が下され、学園には幹部達が集結していた。
「みんな、集まってくれてありがとう。この町が何者かに襲撃され、しかも結界が壊れたのを感じたわ。」
「結界を壊したのは、恐らく内通者だろうな。この襲撃も、恐らくその者達が手引きしたのだろう。」
アサギと時松の言葉に全員がざわつく中、時貞が静かに言葉を放つ。
「教師か学生……あるいは町民の誰かか。今のところは人手が足りなく、探しようがない。」
「お姉ちゃん、壊された結界の場所は?」
「東の結界が破られたのを感じたから、多分そこから敵は来てるのでしょうね。」
「ならば東には儂とさくら、不知火が向かおう。結界石の確認と修復を終えたらすぐに戻る。」
「万太郎さん、さくら、不知火、よろしくお願いします。」
万太郎とさくら、不知火は結界石の場所へと向かっていくと、アサギ達は五車内部に侵入してきた敵勢力の対処に当たるのであった……。
その頃、ふうまの屋敷では動きがあった。
「さぁ、そろそろ行くか。」
ふうまの頭、ふうま 弾正が動こうとしていたのであった……。
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