敵の首魁、御館様が姿を現します。
ちぃっと駆け足っぽいかな?
次回に続きます。
春輝Side
乙女崎さん、藤孝、きららが援軍に来てくれて、相州さんの治療とふうま 鐘鬼を捕らえる為の陣形が整った為、ここから反撃に入る。
相州さんの治療は乙女崎さんと藤孝の2人がしてくれているので、俺、ゆきかぜ、凜子、きらら、達郎くんの5人で警護と攻めを行う。
あいつには聞かなきゃならない事が山程あるから、その為なら手足の2〜3本は潰すつもりで捕まえる。
「きらら、凜子、俺と一緒に奴を捕らえるのを手伝ってくれ。ゆきかぜと達郎くんは乙女崎さん達の警護を頼む。」
「「オッケー/分かった。」」
「「うん/はい!」」
「敵の目の前で作戦の説明とは余裕ですね?物凄い筒抜けですよ。」
呆れた様にこちらにそう言う鐘鬼だが、皆が近くにいるだけで安心出来るので、強気で返す。
「ここであんたをとっ捕まえるんだから同じだろうが。」
「私を捕まえる?いかに十二宗家が居ようと私を捕らえるなど出来ませんよ。こう見えて私は強いですよ。」
「俺らも強いぞ。あんたを痛めつけてでも捕まえる。」
「甘い事この上ない。流石はお優しい水城家のご子息だ。お父上そっくりですね。」
「お兄ちゃん。あいつ、なんかムカつくんだけど。撃ち殺して良い?」
「殺すなゆきかぜ。あいつには聞かなきゃならない事が山程ある。」
こいつは父さんの事で何かを知っているし、それに俺の事も何処かで調べたのか、何かを情報を握っている。
それを得るためには……奴に勝たなきゃならない。
「春輝くん、みんな!敵の挑発に乗っては駄目よ!相手の情報が少ない時は様子を見るのも一つの手段なのだから!」
「「「「「「はい!」」」」」」
「流石は医療の乙女崎だ。甘い判断をなさる。しかしそれはどうかな?地雷蜘蛛!」バリバリバリバリッ!!
「このっ!!」バシュッ!バシュッ!
鐘鬼の放った蒼白い電撃の蜘蛛をゆきかぜの弾丸が撃ち抜き、その瞬間に俺ときららが鐘鬼に迫り、きららが氷拳を俺は雷光大蛇を放つ。
「「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」」
「ちぃっ!!」
鐘鬼は氷拳と雷光大蛇を弾けないと察すると、蒼雷の刃を振るって躱す。
そこに俺が叫んだ。
「今だ凜子!!」
「逸刀流、胡蝶乱舞!!」ズババババババッ!!
「!?」
背後から空遁で駆けていた凜子の連撃が鐘鬼に迫った瞬間、鐘鬼の頬を掠めて吹き飛ばすと鐘鬼は空中で体勢を立て直して頬を滴る血を拭う。
「やってくれますね……まさか血を滴らせるなんて。」
「外したか。」
「そうでもありませんよ、見たところ剣の腕前は中々のものの様ですし、侮れないですね。これは……少し“本気”を出した方が良いか。」
「鐘鬼……。」
「「「「「「「!?」」」」」」」
鐘鬼が構えを取ろうとした時、空から1羽のカラスが奴の肩に乗り、話し出してその光景に俺達はある意味で驚いた。
「“御館様”、如何なさいましたか?」
「正宗達が作戦を完了し、相州と五車に付いた者達の粛清が終わった。五車学園に集まる、お前も来い。」
「承知いたしました。御館様。」
「行かせると思ってるのか!」
跳ぼうとしていた鐘鬼に、俺達は厳戒体制で取り囲む。
「こちらには私もいる。他にも数名援軍で十二宗家が来ている。そんな状況であなた達に何か出来る訳。」
「あなた方とおしゃべりしている時間は無いんですよ。そこの死に損ないは差し上げますので、お好きにどうぞ。」バリバリバリバリッ!
「「「「「っ!!?」」」」」
「お、おばあ………ちゃ、ん……。」
「ふっ、爆煙幕!」ボンッ!
「「「「「っ!!?」」」」」
「みんな待って!」
煙幕を起こして逃げ去った鐘鬼は、空を駆けて学園の方へと向かって行ったが、俺達は追う前に乙女崎さんに呼び止められ、横になっている相州さんの所へ集まる。
「相州さん、処置は終わったけどまだ無理はしないで。」
「ごめん、なさい……。ごめん……なさ、い。みんな、おばあちゃん、を助け、て……!」
相州さんはそれだけ言うと眠りにつき、乙女崎さんはそんな彼女の頭を優しく撫でる。
「春輝くん、鬼崎さん、凜子さん、あなた達は彼を追って。何か嫌な予感がするわ。藤堂くんとゆきかぜさん、達郎くんは私に着いてきて。」
「「「はい!」」」
「「「はい!」」」
電光石火を一度解くと、俺達は乙女崎さんの指示に従い、学園に向かったであろう鐘鬼を追っていた。すると、遠くから見知った集団を見つけた。
近くまで行くと、晃達がこちらに気付いた。
「晃!真!賢丞達も!みんな無事だったか!?」
「春輝、それに鬼崎達も。お前達は無事なようだな。」
「そっちも敵が?」
「あぁ、交戦してたらどさくさに紛れて逃げ去った。被害者も出てるらしい。」
「ですが、烏が話しかけて来て五車学園に向かうように言っていました。」
真から状況を聞き、五車のあちこちで騒動が起きているという事が分かったが、それよりも3人見たことのない顔がいるのに気付いた。
「なぁ、あの3人は?」
「あぁ、あの二又の槍を持ってるのは対魔忍十二宗家の蛇蝎家の当主だ。」
「あっちの双子はニ子っていう同じ対魔忍十二宗家の双子座を冠する双子らしい。かなり強いぞ。」
「十二宗家……乙女崎さんや宗一郎さんと同じような人達がいるのか。」
爺ちゃんより凄い人がいると聞いて、俺は深く頷いた。世の中は広いんだなぁ。
そんな事を考えていると、学園の方で爆発音が響いたのが聞こえてきた。
「あれは!?」
「みんな、急ぐよ!」
嫌な予感がするんだが、何だろう……胸騒ぎがする。
俺達は急いで学園に向か駆けていくと、そこには鐘鬼とその仲間が数名とかつて倒した筈の
「あの槍使いは……!確かに倒した筈!」
「あの槍使いは“ふうま”の家臣団の1人だ。どうやら何かの術で逃げたらしいな。」
「そうだったのか。詰めが甘いな。」
「気にしすぎだ。」
「今後改善すればいい。」
真や凜子の言葉掛けにほろっと来る。
そんな中、俺達は学園に到着すると、アサギさん達の元に向かって駆け寄る。
「アサギさん!」
「みんな!来てしまったのね。そして、蛇蝎くんにニ子さん達も。来てくれてありがとう。」
「呼ばれたから来ただけ。」
「ま、ボク達もそんな感じだよ。」
「そうそう。」
「(意外と上から目線だなおい。それにしてもあっちの“ふうま”って奴らの面子、何か少ない気がする。)」
ふうま側の面子を見ると、ふうま側には鐘鬼と茶髪の男と赤髪の男、片目隠れの男、それに槍使いの男、それに黒い布を被った奴が中央にいる。
黒い布を被った奴が頭だとしても、家臣5人だけ?
【春輝、あの黒い布の奴には警戒しておけ。何か妙だ。】
「(?妙って、何か変なのか?九喇嘛。)」
【
「(人形……。)アサギさん、あの黒い布を被った奴は誰なんですか?」
「……ふうま忍軍の頭領、“ふうま 弾正”よ。」
「え!?」
アサギさんの言葉に驚き、黒い布の人物を見るが、俺としては九喇嘛の言葉が引っ掛かっていた……。
コメント待ってます。