「「は、春輝いぃぃぃぃぃぃっ!!!!?」」
「お兄ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!!?」
突然の事であった。
突如として起こった轟雷が春輝に降り注ぎ、春輝は黒焦げになって倒れ、側にいた きららとゆきかぜ、凜子は悲鳴を挙げながら駆け寄り、その様子を見た不知火は春輝に落雷が落ちて思考が停止しその場に呆然としてしまった。
他の生徒や観客達も、教師達ですら突然の落雷に大騒ぎになり、蜘蛛の子を散らすように保護者と生徒達は散ってしまう。
しかし、人が減った事で雷を降らせた張本人である道元を、アサギ、サクラ、紫、時貞、三鬼、万太郎、宗一郎が囲む事が出来、他の教師達は生徒や保護者、観客達の避難を行っていた。
「動くな!」
紫が戦斧を向けて道元の首筋に押し当てる。
「おやおや、流石は忍びの者だ。反応が良い。それに、稀代の陰陽師である三鬼殿までいるとは。」
「これはこれは道元はん、まさかあんたさんまで居るとは、今回は賑やかですなぁ。」
「先ほどの落雷は貴様がやったのか!?」
「そうだ。挨拶には充分だっただろう?」
「ナメた真似してくれたな。落とし前は付けてもらうぞ。」
宗一郎達が臨戦態勢の中、余裕の笑みを浮かべる道元に一同は冷や汗を流す。
そんな中、黒焦げになり、動かなくなった春輝に寄り添って泣く きららとゆきかぜに抱かれている春輝がボンッと煙になって消え、若干火傷をした春輝が地面から出てきた。
「「「春輝/お兄ちゃん!!?」」」
「ふぅ、死ぬかと思った。」
「お、お兄ちゃん?本当に?」
「すまん、心配掛けたな。落雷が来た直前に影分身と入れ替わって土竜の術で地面に逃げたんだが、それでも少し食らった。」
無事な様子で現れた春輝に、きらら達はへたりと座り込んで涙を流す。
「春輝ぃぃ……!良がったぁぁぁ!!」
「馬鹿!馬鹿お兄ちゃん!!心配させないでよ!!」
「心臓に悪いだろう!!無事だから良かったものを!!不知火おば様何て卒倒したのだぞ!!!?」
「3人ともごめん、本当にごめん!」
きららとゆきかぜ、凜子に泣き付かれ、3人を心配させた事を謝る春輝。その一方で軽傷で済んだ春輝を見て軽く拍手をする道元は薄く笑みを浮かべていた。
「中々やるではないか、九尾の使い手よ。我もまさか貴様があんなチンケな落雷で死ぬとは思ってはいなかったぞ。」
「あんた、何者だ。」
「そう言えば名乗っていなかったな。我は蘆谷 道元、よしなに。」
「三鬼殿、奴は?」
「奴さんは蘆谷 道元、伝説の陰陽師の一角である蘆屋 道満の末裔にして、私と互角で何度か対峙し退けている実力者ですわ。まさか来ているとは思ってませんでしたわ。」
アサギが警戒心を強める中、アサギ達を無視して春輝を見据える道元。
そんな中、九喇嘛が春輝に話しかける。
【春輝、奴からクソ狸の気配を感じやがる。】
「(え、守鶴の気配?……それってまさか!)おい、道元とか言ったな!お前が真をやったのか!?」
「真?誰だそれは?」
「俺の友達だ!答えろ!」
「真……あぁ、一尾の使い手の赤毛に目に隈のある小僧か。その小僧をやったのは我の同胞だ。奴から尾獣の力を抜いて、この天沼矛に封じたが……それがどうした?」
「っ!!!!!この野郎!!!!」
「っ!春輝待ちなさい!!!」
「アサギさん、離してくれ!!!あの野郎は真を!!!」
アサギに抑えられ、止まるように言われるも友達を傷付けられた春輝は止まれそうにない。
そんな春輝を嘲笑うように、道元は天沼矛を五車の校庭にトンッと当てると衝撃波を放ち、アサギ達を吹き飛ばす。
そして、それによって校庭が崩壊すると側に座っていた女性、天乃 雫が側に寄り、石に乗って宙に舞い上がる。
春輝は道元に向かって叫ぶ。
「待てコラ!逃げんのか!!!!」
「逃げる?今回は様子見に過ぎん。何より我らの目的である貴様ら人柱力共について知る事が出来た。」
「お前らは何者何だ!!!?目的は何だ!!?」
「我らは“神童衆”、この世に満ちる穢れを流し、天地を新たに創造する者なり。その為に、貴様ら人柱力共を手に入れる。覚えておけ。」
道元と雫は亜空間の中へと消えていき、残された春輝達五車と五行の前に共通の敵、神童衆が現れたのであった……。
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