けたたましい破壊の音が森に響き、木々が粉々に粉砕されていく。その元凶である男、烈堂 武頼は片手で得物、骨切牙王を振るい、獲物である春輝を追い詰める。
「オラオラどうした?本気で来いよ!!逃げてんじゃねぇぞ!」
「風撃衝!!」
春輝が風遁で速度を上げた掌底の放つ。
しかし、それは軽々と避けられてしまい、何度も放つが全て避けられてしまう。
「んなもん、当たるかよ!!」
「っ!?はぁ!!」
武頼は逆に春輝の片手を掴むと思い切り空へと投げようとするが、お返しとばかりに逆立ちして蹴りを放つと、武頼と距離を取り、新しく習得した六式の1つである嵐脚を放つと、武頼は骨切牙王で防ぐ。
その隙に接近し、武頼の頭に踵落としを放つ。すると、武頼は咄嗟に避けるが掠って赤くなった頬を撫でる。
「中々やるじゃねぇか。もっと楽しませろ!」
武頼は楽しそうに首をゴキッと鳴らすと、春輝を挑発するように指を曲げる。
「(体術じゃ、勝ち目ないか。なら……。)口寄せの術、
春輝が口寄せの術で出したのは、黒い少々大きめな2つの鉄扇であった。それは白嶺が作った春輝専用の武器であり、その強度はオリハルコンと同等であり、柔らかい紙の部分は特殊な紙で出来ており、振れば鉄や鋼も易々と切り裂く。
「……ほう、2振りの扇か?それで?どうするんだ?」
「こうする。
春輝は鉄扇の一部を広げて振るうと、圧縮された風が武頼に迫る。
武頼はそれを飛んで避けるが、後ろにあった木には丸い穴が2つ空き、メキメキッと音を起てて倒れた。
「!風の大砲か……。中々の力だがそれじゃあ俺は殺せねぇよ。」
「これだけじゃない。
「なっ……!?」
ギュオォォォォォォッ!
春輝は鉄扇の反対にして放った風のは風の大砲ではなく“斬撃”……所謂“鎌鼬”である。それを受けた武頼の廻りには土煙が舞い、それが晴れるとそこには骨切牙王で防いだが、掠り傷をいくつか作っただけの武頼が立っている。
「大した威力だ……。
「……これでも倒れないか。」
「中々良い武器じゃねぇか?それに使い方もよく分かってる……てめぇ、面白ぇな!!」
「そいつはどうも……(二の刃まで開くか?まぁ下手したら辺りを壊しかねないが……。けど、このままじゃジリ貧だ。)」
そんな時、九喇嘛が語りかけてきた。
【何を迷ってやがる?わしのチャクラを使え。奴は強い……そんな奴にお前だけで勝てるのか?】
「(それはそうだがよぉ……。)」
【お前がどんなに修行しようと、お前には足りないんだ。
わしを使いこなす"覚悟"と"気迫"がないんだ。だから先に進めねぇ。】
「(耳の痛いことで。)」
「よそ見してんじゃねぇよ!!!」
「してませんよ!!」
武頼の叫びと共に視線を戻す春輝の眼前に、骨切牙王が迫っており、春輝は咄嗟に躱す事ができ、空中で体勢を整えると颪を振るう。
「
「っ!!ほう……やるじゃねぇか!!」
風衝・三重……空気の塊である“風衝”を3つ合わせて放つ技であり、そのうち2つを見事に躱す武頼だったが、3つ目を腕に受けてしまうが武頼は心底楽しげに笑って返す。
「くそっ、経験の差で負けちまうな。」
武頼の状態を見て、春輝は静かに呼吸する。すると、武頼は楽しげに笑いながら言う。
「初めはガキかとも思ったが、テメェ何者だ?そんな武器を自在に振って、俺に掠り傷付けやがるし、無理に攻めてこねぇ……大した玉だぜテメェは!まだやれんだろ!!力見せやがれ!!」
「そいつはどうも!」
◆◆◆
一方で春輝達の戦闘を見ていたゆきかぜ達は戦闘を食い入るように見ていた。
「凄い……!!鉄扇を彼処まで振るうなんて!」
「春輝、あんなに強かったんだ!」
「春輝さん……!」
「修行してたのは知ってるが……ここまでかよ。」
凜子、きらら、達郎が春輝の戦闘を見て拳を握っており、藤孝は春輝の力に驚いていた。その中で、ゆきかぜは手を合わせて強く握り、兄の無事を願っていた。
「(お兄ちゃん、お願い!負けないで!!)」
そんな中、八愧将の1人、セレジアが口を開いた。
「武頼の奴と互角、だと……?」
「ははっ!面白いね彼、鉄扇から風の斬撃や砲弾を出すなんて!あぁ戦いたい!!」
「むしろあり得ないでしょ!?筋肉馬鹿と互角なんて!!?なんなのあいつ!?」
「……。」
「(水城くん……頑張って!)」
「ふっ……。」
「これはどうなるんだろうね……。」
八愧将は驚いていた。まさかこれほどの相手とは思わず、それぞれが固唾を飲んで見守っていたが、その中で頭である暁冥は楽しげに笑みを浮かべ、酒を煽った。
◆◆◆
その頃、武頼と向かい合っている春輝は接近戦に変えて、挑んでおり武頼も心底楽しげであった。
「ははっ!!こいつは良いぜ!!こんなに本気で殺り合えるのはよぉ!!
だが……まだ何か隠してんだろ!?見せてみろよ!!」
「っ!!
「ヒュ~!三日月の風か!益々面白ぇ!だがなぁ、まだ足りねぇ。もっと見せてみろよ!!テメェの力を!!」
骨切牙王を振ってくる武頼に春輝は深く呼吸し、さらに颪をもう1つ開く。
「だったら……
颪から放たれた強風、それは2頭の狗になり武頼に襲い掛かる。武頼は骨切牙王を振って跳ね返そうとするが、押されていき吹き飛ばされ木に激突する。
「がはっ!!……ははっ!はははっ!はははははははっ!!なんだよなんだよ!!良いじゃねぇか!まさか扇の開き方で力が変わるとはな!どんだけ楽しませる気だ!?こいつは、テメェの隠してる力が余計に楽しみだ!!」
「っ!」
骨切牙王を肩に背負って笑う武頼、しかし、春輝は颪を握る手に力を込めた。
「(俺の隠してる力……九喇嘛の力。これは本来、俺じゃなくてナルトの力……だが、俺が本当にこの力を使っていいのか?)」
春輝はそこで疑問を持った。自分は何故対魔忍になろうと思ったのか。
正義感?家が対魔忍の家系だから?管理者に力を貰ったから?転生者として選ばれたから?
どれでもなかった。ただナルト……英雄に憧れたから。
ナルトと同じ風遁に目覚め、それで同じように忍と付く対魔忍になったのだ。
更にそれは、亡き父からも言われており、まるで"目的も目標も感じられない、そのままでは駄目だ"と言われたのである。
そんな自分を思い返すと、春輝は苦笑いする。
「(なんて薄っぺらいんだ。ただナルトに憧れて、それでなぁなぁで対魔忍やってて、つまり俺には何もないってことなのか?つまり、俺がやってたのは……忍者ゴッコってことなのか?!……違う!!俺は護るために忍になったんだ!!)」
春輝は自分に向かって降り下ろされた骨切牙王を跳んで避けると、中にいる九喇嘛と話をする為にリンクした。
【ようやく気づいたか、馬鹿が。】
「(九喇嘛・・・俺はただナルトに憧れて、それであんなかっこいい忍者になれれば良いと思ってただけなんだな。なんにもない、ただのヒーローに憧れた子どもってことなんだな。)」
【そうだな。お前はそのナルトとかいう奴に憧れ、そして同じ様な存在になろうとした。だがそれは間違いだったんだ。お前は何のために忍になったんだ?金か?名誉か?・・・違うだろ。何のために忍になったんだ?】
「(俺は……俺は家族や大切な人を護るために闘う!!)」
その瞬間、春輝と九喇嘛のいる空間に1人の男が現れた。
「よく言ったってばよ!!」
「え!?あ、あなたは……!う、うずまきナルト!?」
春輝達の前に現れたのは、彼が憧れた存在であり、NARUTOの主人公である、うずまきナルトが立っていた。肩に背負う羽織には“七代目”と印されている。
【こいつがナルトか。どこか懐かしい雰囲気だな。それに何故か知っている気がする。】
「ほう?お前が今の九喇嘛の人柱力なのか。俺に似てイケメンだな!」
「はぁ……あ、あの!う、うずまきナルト、さん!あの、なんでここに?」
「ナルトでいいってばよ。俺も春輝って呼ばせてもらうから。あ~、ここにはじっちゃんが連れてきてくれてな?お前の事はずっと見てたってばよ。」
「そ、そうですか。」
憧れの男が目の前に現れた事に戸惑う春輝、そんな春輝にナルトは微笑むと肩に手を置いた。
「え?あ、あの、ナルトさん?」
「春輝、お前はお前の道を行けばいいんだってばよ。お前は俺じゃないんだからな!
自分の忍道は自分で切り開け!お前の忍道を言ってみろってばよ。」
「俺の忍道は・・・大切な者を、家族や友達を守り、自分を曲げない!!」
春輝の言葉にナルトはニカッと笑い、強く頷く。
「よく言った!その忍道、曲げんじゃねぇぞ?」
「は、はい!!」
春輝とナルトが拳を合わせると、それを見て九喇嘛が鼻を鳴らす。
【はっ!全く手間ぁ掛けさせやがるぜ。】
「九喇嘛、ナルトさん。ありがとうございます!」
九喇嘛とナルトに礼を言う春輝、そんな中ナルトが春輝に向かって何かの印を切ると、春輝は身体が軽くなったのを感じた。
「これは?」
「お前に掛かってた封印を解いたんだ。これでチャクラが途中で切れることもないってばよ。」
「封印?でもそんなのいつの間に。」
「気付かないうちに掛けられてたみたいだな。誰かは知らねぇが妙な事するってばよ……まぁでも、これでお前は途中でチャクラが切れる事はなくなったし、九喇嘛と拳を合わせてみろよ。」
それだけ言うとナルトは消えていき、残された春輝が頭を下げると、九喇嘛の方を向く。
その九喇嘛の身体には鎖がなく、檻のような鉄格子もなくなっていた。
「九喇嘛、良いか?」
【あぁ。お前の全力、あの男に見せつけてやれ。身体がぶっ壊れねぇようにな。】
「あぁ!」
春輝と九喇嘛は拳を合わせた。
そんな中で、春輝が立ったまま動かないのを不思議に思っていた武頼は、骨切牙王を構えていた。
「(突然動かなくなったが、どうなってやがる?)少し惜しいが終わらせるか……。
武頼が骨切牙王を横薙ぎに振ると、そこから巨大な斬撃が春輝なに向かって飛んでいく。木々を薙ぎ倒していくその斬撃はまるで、獲物に向かって飛び掛かっていく獣のようであった。
ドゴオォォォォォォッ!!
斬撃が当たり、春輝のいた場所には大きく抉れ、跡形もなくなっていた……。
◆◆◆
「そ、そんな……!」
「嘘、でしょ?お兄ちゃん!!」
「春輝!!」
「春輝さんが……!?」
「っ!!おい、あんたら!!なんでこんな事を!!?」
藤孝が百愧龍宮の面々に向かって叫ぶ。しかし、そんな彼に唯糸が用意されたフルーツサンドを齧りながら話す。
「何?これは腕試しよ?簡単に殺したりしないわ……それにしても、あいつなんだったの?」
「かなり強かったけど……武頼の勝ちだね。」
「どちらにしろ、やり過ぎであるがな。」
「水城くん……!」
「貴様ら!「待て。よく見ろ。」っ?」
凜子が怒って掴みかかりそうになった瞬間、アゼルは眉間にシワを寄せながらスクリーンの方を見ていた。
「?アゼル、どうかしたのか?」
「よく見ろ。」
一同がスクリーンの方を見ると、そこには驚いた様子の武頼が背後を見ており、その場所には九喇嘛とリンクして金色の衣を纏った九尾モードになっている春輝がいたのである。
「お兄ちゃん!!?」
「春輝、なのか?」
「綺麗……。」
「あれは……衣?」
「というか、春輝自身が光ってないか?」
凜子達が春輝の変わり様に驚いていると、春輝の姿を見ていた八愧将達も驚いていた。
「あれは……。」
「なんだろうね、あの姿は?」
「対魔忍の力か?」
「凄い綺麗……。」
「あの姿は……。」
「あれって、魔族化かな?親父、どう思う?」
それぞれが反応を示す中、アギュラが暁冥にそう訪ねるが、暁冥は笑いながら否定した。
「いや!違うな、あれは魔族化とは違う姿だ!魔族化も詳しくは分かってないがあの姿も謎だな!!」
暁冥は楽しげに笑う。
それこそ、まるでおもちゃでも見つけたように……。
◆◆◆
「……それが隠してた力か。待ちくたびれたぜ。」
「えぇお待たせしました。」
「……その姿、どの程度か見定めてやる!!さぁ、やろうぜ!!」
武頼は待っていたと言わんばかりに、九尾モードの春輝に突進していき、そして骨切牙王を振るうが春輝はそれを片手で受け止めた。
「なっ!?」
「ふっ!」
春輝が飛び上がりながら武頼に蹴りを放つが、それを武頼は躱すと、骨切牙王を振って距離を取るが、春輝はチャクラを腕に回して金色神楽を放つ。
「はぁ!!」
ガアァァァッン!!!
骨切牙王で防ぐ武頼だったが、そのまま後ろに飛ばされてしまい、木に直撃する。
「〜〜〜てぇっ!なんつう馬鹿力だ?あ?」
「風遁、大玉螺旋丸!!」
「やっべ!!?」
ズガアァァァアァァアッ!!
武頼が春輝が放った大玉螺旋丸を躱すと、その場所は大きく抉れたのである。武頼は体勢を整えて、春輝の方を見るとそこには余裕な様子で立っている春輝がいた。
「ちっ!おいおい、全く楽しませてくれるじゃねぇか。まだ隠し玉があるとはなぁ!!」
「まだまだ、これからもっと驚かせてあげますよ。」
そう言うと春輝は武頼に接近し、骨切牙王と颪のぶつかり合いになり、火花が散る。
そんな2人の様子を見ていた一同は、言葉を出せずにいたが、凜子が先に口を開いた。
「す、凄い。」
「あれが春輝の本当の力?」
「あんな力があるなんて……。」
「お兄ちゃん、かっこいい……。」
「いやいや、ここまで来たらもう何も驚かねぇ。」
凜子達が驚く中で、八愧将も言葉を失っていた。
なにせ、目の前であの武頼が押されているのだから。
「何よあれ?あんなのあり!?」
「先程の球体といい、あの姿といい、あの男は何なのだ?」
「スゲェ!!あの武頼を押してるよ!」
「水城くん、凄い。」
「良いなぁ彼、忍術もそうだけど。彼がもし体術を覚えてたら……やり合いたいな。」
「……。」
「水城、春輝……か。」
唯糸が、黒牙が、アギュラが、薫が、乎阿が、アゼルが、セレジアがそれぞれ反応を示す中、スクリーンの先では凄まじい打ち合いが起きており、そこには楽しげに笑う武頼と風の呼吸を使って戦う春輝がいた。
そんな中、凜子は春輝の戦う姿に見入っていた。
「(凄い、あんな動き私にできるのか?あの技……私の型に応用できるだろうか。それにしても、あの姿。春輝、お前はどこまで強くなるというのだ?)」
◆◆◆
その頃、当の2人は打ち合いをしていたが春輝が武頼の得物を弾き合い、距離を離す。
「ここまでやるとは、全く思ってなかったぜ……春輝とか言ったな?覚えてやるよ……。それにしても楽しい時間はあっという間だな!次で決めようぜ!!」
「はい。」
春輝はそう言うと、分身を2体出すと右手に力を集中させる。
「何してやがる?」
「まだ修行不足なんて、こうしないと完成しないんですよ。"これ"は。」
そう言うと、春輝が作ったのは螺旋丸……ではなく、螺旋丸に手裏剣のような刃が纏わされた物であり、武頼は長年の経験で分かった。あれはやばい、と。
危険なものだと分かっているが、武頼は楽しげに腹の底から笑みを浮かべる。
「面白れぇ!!最高だぜお前!!なら俺も全力で答えてやるよ!!!」
骨切牙王を上段に振り上げて構える武頼と、回転する巨大な手裏剣のような螺旋丸を構える春輝。
睨み合う2人、そして……!
「牙王閃!!!」
「風遁・螺旋手裏剣!!!」
ズガガガガガッ!!
ギュイィィィィッ!!
武頼の放った斬撃、そして春輝の水の手裏剣。
その2つが接近し、ぶつかる寸前まで行くかと思われた瞬間……。
「そこまでです。」
「なっ!?」
「クローディア!?」
突然2人の間に現れたクローディアが愛刀を抜くと、2つの技が切断され、消滅したのである。
その光景に春輝が驚いていると、武頼がズカズカとクローディアに近付き睨みを利かせる。
「おいクローディア!どういうつもりだ!?」
「武頼、これ以上やればお二人共怪我をしますし、何より山が無くなります。それにもう手合わせは充分でしょう?」
「ふざけんな!!俺はこれから「足りないのなら私がお相手しますが?」っ!?分〜ったよ!ったく。」
その場にドシッと座る武頼を見て、春輝も九尾モードを解いた。
「あの、クローディアさん。すみませんでした。」
「いいえ。こちらが無茶な事をしましたのでお気になさらず、では皆さんのところへ戻りましょう。」パチンッ。
クローディアと共に屋敷へと戻った春輝と武頼。すると、心配していたゆきかぜ達と合流し、夕暮れが近づいているのを見た春輝達は薫に送られて、戻ることになったのである。
その際に、春輝はみんなには内緒にして欲しいと伝えたのだった……。
◆◆◆
春輝達が帰ったあとの暁冥の館、そこでは武頼が暁冥に呼ばれて共に酒を酌み交わしていた。
「んぐ、んぐ、んぐ、んぐ!ぷはぁ!へへっ、旦那こいつはいい酒だな?」
「そうだろう?何せ秘蔵の酒だからな。それより武頼、あの坊主と戦ってみてどうだった?」
暁冥がそう尋ねると、武頼は腕を組んで考えながら思った事を話し始める。
「何つうんだろな……あいつ自身もそうなんだが、あいつの中に何かがいる気がするんだよ。
それに力とかも、普通のモノじゃねぇ。」
「そうか。その力は、俺や本気を出したお前らより強いと思うか?」
「いや流石にそれはねぇよ。旦那に勝てるやつなんて言ったら、獅子堂か、あの吸血鬼野郎だと俺は思うぜ?もしくは京都の刀野郎とかな……。まぁ成長すれば分かんねぇがよ。」
「そうか……まぁいずれにしても、あの春輝って坊主、見逃せない奴だな。」
そう言うと、暁冥は笑いながら大きな獨酒を仰ぎ飲み干していく……。
◆◆◆
その頃、夜の闇に紛れた1体の蒼い鎧を着たモノが暁冥達の里を見下ろしていた……。
「ここか……。」