※この作品はR-18です。

対魔忍HARUKI   作:ボルボロックス

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傀儡編に入ります!


傀儡編
戻り蝶と人形遣いの影 ☆


 満月が光る夜の魔都、そこにある工業地帯の開けた場所、そこでは1人の蝶の髪飾りを付けた可憐な少女がおり、彼女の周りには藻掻き苦しんでいるオークや魔物達が倒れていた。

 

 

 そんな彼女の手には鋒のみ刃のついた形の対魔刀が握られていた。

 

 

「が……!かは……!こ、この……が、き……!?」

 

 

「こんなに美しい満月なんですから、みんなで静かに眺めませんか?あぁ、ごめんなさい。それは出来ないんでしたね。」

 

 

「な、何を……俺達に、何をした……!?」

 

 

「うふふ、それは貴方達がご自分で考えてください。私、秘密主義なので。」

 

 

 優しく微笑む少女を睨むオーク達は暫く苦しんでいたが、次第に動かなくなり、その肉体は徐々に腐り始めていき、その死体には数頭の蝶が止まっていった。

 

 

「はぁ。やっとお仕事も終わりですね……それじゃあ学園に戻りますか。」

 

 

 少女はそう言うと、少し屈んで跳躍し、建物を蹴って飛び去っていった……。

 

 

◆◆◆

 

 

 百愧龍宮の里の騒動から帰った3日後、春輝は穏やかな日常を過ごしており、その中で薫と顔を合わせた際には、百愧龍宮の事は内密にして欲しい、と言われ春輝達は不思議に思いながらも承諾した。

 

 

 その中で聞いた内容だが、なんでも薫は百愧龍宮の事は対魔忍には知られたくないらしく、それは以前に任務を失敗し、犯されそうになって自身を助けてくれた暁冥への恩義からである。

 

 

「それは分かった。芳廼には芳廼の事情があるのだろう。それは詮索しない。

だが春輝、お前には聞かねばならないことがある。」

 

 

 春輝は薫の言葉に頷き、藤孝や凜子、きららも承諾し、達郎とゆきかぜも話を聞いて頷いた。その中で凜子は春輝の変わった姿について質問した。

 

 

「春輝、あの姿は何なのだ?あれもお前の力なのか?」

 

 

「俺も聞きたいぜ。隠し事とかしないで俺達には話してくれよ。」

 

 

「春輝、わたしも知りたい!春輝のあの姿について。」

 

 

「お兄ちゃん。ちゃんと教えてね?」

 

 

「春輝さん。」

 

 

「水城くん、わたしにも教えて。」

 

 

「あぁ、えっと、あれは……」

 

 

 

 

「あらあら、面白そうな話をしてますね?私も混ぜてください。」ひらぁ………。

 

 

 

 

 春輝が話そうとした時、春輝の両肩に手を置いた1人の少女がそう言い、彼らの周りに蝶が2頭ほどひらひらと飛んでいく。

 

 

 春輝達はその声を主を見て、驚いた。

 

 

「「「篠宮(しのみや)!!?」」」 

 

 

「はい。皆さん、お久しぶりです。お元気そうで何よりです。」

 

 

 そう言って微笑む少女、彼女の名は"篠宮(しのみや) 咲弥(さくや)"。対魔の家系である篠宮家の愛娘の1人であり、“毒遁”と呼ばれる毒を扱う忍術と特徴的な対魔刀を使用する。

 

 

 春輝や凜子、きららや薫、そして藤孝のクラスメートでもあり、お淑やかに笑う事と蝶と戯れる姿から"蝶姫"と呼ばれている。 

 

 

「篠宮さん、任務終わったのか?」

 

 

「はい。とても簡単なお仕事でしたので、早足で帰ってきちゃいました。春輝さん、会いたかったですよ。」

 

 

「そういう冗談はいいから。そういえば妹さんは?」

 

 

「胡榛(こはる)ですか?あの子は今日は実家でお父様と修行中です。

それよりなんのお話をしてたんですか?私も混ぜてくださいよ。」

 

 

 ペタペタとボディタッチをしながら微笑む咲弥にゆきかぜ、きららはムカムカとなり、凜子と薫は複雑そうに笑い、藤孝はやれやれといった表情になる。

 

 

 春輝と咲弥の出会いは、とある任務の中であった。

 

 

 その時の咲弥は"ある事件"がキッカケでノマドをひどく憎んでおり、ピリピリしていた。その為に起きた事件の事で彼女を侮辱した相手を毒で苦しめた事もあったが、それを止めたのが春輝であった。

 

 

 時折喧嘩もするが、彼女は春輝を認めており、少しであるが春輝に惹かれている。

 

 

「近い近い!篠宮さん!」

 

 

「ちょっと!春輝から離れなさいよ!」

 

 

「(何なんだ、篠宮と春輝が仲良くしてるのを見てると、胸がムカつく。)」

 

 

「これは荒れるねぇ。」

 

 

◆◆◆

 

 

 その夜、魔都東京キングダムにある一軒の高級娼館、そこでは数人の魔族の男に輪姦されている女性がいた。

 

 

「あっ!あんっ!ご、ご主人さまぁ……私、また……」

 

 

「イケよ。好きなだけイッちまえ!玲華!!」

 

 

「あひぃぃぃん!!イックゥゥウゥゥゥ!!!」

 

 

 叫ぶ玲華という女の中へと射精する男、その近くにはつまらなさそうに人形を操る男がいたのであった。

 

 

 男は彼女に満足すると、まるで投げ捨てるように他の男達に渡す。

 

 

「おら!もっと手で扱けよ!!」

 

 

「マンコの締め付けたまんねぇ!中がきゅうきゅうっと締まりやがる!」

 

 

「ケツの穴も良いぜ!肉厚な尻肉が心地良いし、乳も柔らけぇ!最高の肉便器だ!!」

 

 

「もっと舌でペロペロ舐めろよ。加減したら言い付けるからな?」

 

 

 男達に嬲られる女性、玲華(れいか)は幸せそうに微笑みながら輪姦されており、自分を満足気に眺める、銀髪に髪の一部が虹色の魔族の男の方を見ると、男達を満足させようと奉仕を行っていく。

 

 

 そんな様子を見ていた2人の男の内、赤毛の青年が話し掛けた。

 

 

「……こんな事をいつまで見せつける気だ?まな板輪姦ショーなら別の場所でやれ。」

 

 

「そう言うな。お前も混ざったらどうだ?彼女のマンコは格別だぞ。何しても喜ぶから「用件を言わないなら帰る。」ちっ、分かった分かった!待て。」

 

 

 銀髪の魔族が懐から小切手を取り出した、そこには5千万と通常では考えられない額の書かれていた。

 

 

「今回の依頼料、仕事内容はとある対魔忍の抹殺又は捕獲だ。捕獲してきたら、追加報酬だ。」

 

 

 赤毛の青年は魔族から言われた仕事の内容に首を傾げる。

 

 

「……“捕獲(・・)”?なんでまたそんな。対魔忍なんざ殺すか犯すかだろ?

なんでまた捕獲なんて面倒な。」

 

 

「俺の主が、眷属ボコられて興味持ったらしいんだよねぇ。

特徴な金髪に青目の男。他に付いて来てたら男なら殺し、女なら俺に回してくれ。」

 

 

「……分かった。対魔忍なんぞ一部以外には興味も沸かねぇが丁度俺の"コレクション"を試したかった所だ。請け負ってやるよ。必ず入金しといてくれよ。」

 

 

「分かってるよ、頼んだぜ……。"戦場傀儡士(キリング・パペティア)"。

今回も良い仕事をしてくれよ。」

 

 

 そう呼ばれた青年は木で出来た傀儡を出すと、カタカタと音を鳴らしながら娼館を出た。

 

 

◆◆◆

 

 

 翌日、春輝と凜子、そして同じようにアサギによって呼ばれた櫛延 澄香と咲弥は理事長室へと来ていた。

 

 

「4人とも集まってくれてありがとう。特に咲弥、任務明けの翌日なのにごめんなさい。」

 

 

「いいえ、全然構いません。それで今回の任務はどのようなものなんですか?」

 

 

「咲弥……玲華の居所が判明したわ。」

 

 

「!?ね、姉さんの居所が!?何処なんですか!」

 

 

「落ち着いて篠宮さん!」

 

 

 落ち着いた様子から一変し、アサギに掴み掛らん勢いで近付く咲弥。それを見た春輝が止めるが凜子、澄香は驚きを隠せずにいた。

 

 

「落ち着いて。場所は東京キングダム、そこにいるブラックの幹部の1人、“銀虹(ぎんにじ)”の側にいるらしいわ。」

 

 

 銀虹……その名を呼んだだけで篠宮の顔から笑みが消えていく。

 

 

「その情報は本物なんですか?わざと掴ませるための情報ではなく?」

 

 

 春輝が訪ねると、アサギはゆっくりと頷く。

 

 

「4人には咲弥の姉である玲華の救出をしてもらうわ。

今回もかなり危険を伴うから、用心に用心を重ねるように。」

 

 

「「「はっ!」」」

 

 

「はい!(姉さん、待ってて!!)」

 

 

◆◆◆

 

 

 同じ頃、人形を連れていた彼は自身の作業部屋のある古びた家で、自身の扱う武器である絡繰、傀儡の整備をしていた。 

 

 

 彼は最後の傀儡を整備し終えると、壁に吊るしてある一体の傀儡に近付き、目を細めて過去を思い出していた。

 

 

忌々しくも、懐かしい過去を。

 

 

「……。」

 

 

『お前に優しさなど必要ない!!お前は言われた物だけ造り、戦うことだけを考えろ!!』

 

 

 自分を叩き、否定し、怒鳴り付ける老人。そんな老人に1人の男性が止めに入り、自分を庇った。

 

 

『止めてくれ父さん!!これ以上は!!』

 

 

『この……!邪魔をするな!!この出来損ないが!!』

 

 

 老人によって殺され、その血溜まりに沈み動かなくなった自分の父を見て、幼い彼の中で何か(・・)が切れた。

 

 

『お、お父さん……!!?う、うう、うあああああっ!!!!!』

 

 

 鮮血が宙を舞う中で、彼は祖父を手に掛けたが、そこからの彼は無表情であった。

 

 

「ちっ……嫌なこと思い出したぜ。まぁ、けどいいか。"あんた"から教わった術で、俺は芸術を創り出すからよ。そこで見てな、“ジジイ(・・・)”。」

 

 

 そう言うと壁に掛かっていた傀儡を乱暴に引き剥がして地面に倒すと、宙に投げ指先を動かすと傀儡が独りでに動き、彼はその傀儡を亜空間へとしまう。

 

 

「さて、やってやるか……。」

 

 

 そう言うと、彼は小屋を出て行く……。




オリキャラ(募集した物)

篠宮 咲弥
見た目:鬼滅の刃の胡蝶 しのぶ(柱)
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