※この作品はR-18です。

対魔忍HARUKI   作:ボルボロックス

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閑話 傀儡を拾う肉

糸型造治side

 

 

 身体が重い・・・まるで鉛でも乗っけられているかのように重く、魔力で手すら動かせない程に重い。しかも、この体の感じからすると、アイツから受けた攻撃はかなりのダメージらしい。

 

 

瞼を開けてみると、目の前には知らない天井が広がっていた。

 

 

「ここは、どこだ?」

 

 

「おや、目が覚めたかね?」

 

 

声のした方を見ると、そこには見知った顔のオッサンがおり手にはブランデーが入ったボトルがあり、それを飲んでいる。

 

 

相変わらずよくあんなの飲めるな?

 

 

「ここは、あんたの家か?俺を運んだのか?」

 

 

「あぁ、地下通路で転がっているキミをたまたま見つけてね?取り敢えず直せそうな部位は直したよ。

何かの仕事をして、しくじったのかな?」

 

 

「・・・まぁな。くそ、シュトロハイムから倍は貰わねぇと釣り合わねぇ。」

 

 

「ほう?あのゲスのシュトロハイムからの仕事かね?なら残念だ、奴ならくたばったらしい。

何でも対魔忍に敗北してな。」

 

 

「っ!?本当なのか。くそ、5000万しか貰えず、この様とは骨折り損のくたびれ儲けだ。

だがまぁ・・・収穫はあったがな。」

 

 

俺の言葉にオッサンは葉巻をポケットから取り出すと、火を付けて吸って煙を吐き出す。

 

 

「何かコレクションに加えようと思える相手に出会えたかね?」

 

 

「あぁ、先代糸型を破壊した上に、俺を粉々にした奴なんだが・・・あれは最高だな。

もう少し成長すれば、あんたよりも強くなるかと知れないぜ。」

 

 

「ほう?わたしよりも強く、かね?それは面白い相手じゃないか。

もしかして、その相手はブラックが興味を持っている"少年"かな?」

 

 

「いや・・・どうだろうな。

だがまぁ、蝙蝠野郎には渡さんさ。」

 

 

俺がそう言うと、オッサンは楽しげに笑いながら葉巻を吸っていき、根本まで吸い終えると今度はビール缶を開けて飲み干していき、つまみとして置いてあったステーキ肉を食べ進めていく。約15皿程。

 

 

相変わらずよく食うわ。

 

 

「ところで、その人物は対魔忍かな?」

 

 

「・・・あぁ、変な奴さ。見た感じは普通だったんだが、奴は何かが違う。

使う術も知ってる対魔忍には無いものばかりで、何より先代糸型の武器に対抗してた。

あと、変な衣を纏ったんだ。」

 

 

「ほう。衣ねぇ・・・では聞くが、その彼は"獅子"の党首よりも強いかね?」

 

 

「あんな人外野郎と一緒にするな。あれは真っ当な人間だが・・・何かを飼ってるな?力としては神話級かな?」

 

 

オッサンはナイフを握っていた手を止めて肉を切り終えると、そのまま口に運んでいく。しかし、話はキッチリと聞いているようで、続きを催促するようにフォークを動かす。

 

 

「まぁでも、今はまだ発展途上・・・蕾だな。

けど、アイツが何か切っ掛けを掴んで本気になれば、獅子堂の幹部クラスにはなるだろうよ。」

 

 

「ほう。獅子を超える可能性を秘めているのか。それは面白い!!!」

 

 

「あぁ、だから奴は俺が倒す。倒して、コレクションにしてやるんだ・・・手ぇ出すんじゃねぇぞ?」

 

 

「分かっているさ。だがわたしは自由を愛しているのは知っているだろ?」

 

 

「・・・相変わらず食えねぇ奴。」

 

 

そう言うとオッサンは楽しげに笑みを浮かべ、席を立つとスーツに着替えて何処かへと歩き出す。

 

 

あの場所にいくのか。

 

 

「あの女のところか?」

 

 

「・・・私は今まで様々な女性を抱いてきたが・・・彼女は特別だ。わたしが心から愛せるのは彼女だけ。

だから、こうして たまに会いに行くのさ。あぁ、好きに休んでいてくれ。

出ていきたければ行くがいいさ。それはキミの自由だ。では失敬。」

 

 

そう言うと部屋を出ていったオッサン、ケインは笑顔で出ていった。

 

 

身体が動くようになるまでは、まだ時間が掛かりそうだ。しばらく休んでいよう。

 

 

それにしても、春輝か。

 

 

奴のあの力、あれは何だったんだ?まぁ、何でもいい・・・いつか、俺のコレクションに加えてやるよ。

 

 

 

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