九喇嘛と守鶴、お目見え!!
真side
俺がまだ子供だった頃、俺には“友”といえる者が居なかった。
生まれつき有る目の隈のせいで気味悪がられ、幼い頃から“砂”に護られ続けてきた為に、その事でも苛められ、尚且つ、俺の中にはアイツが……守鶴がいた。
【お前が俺の人柱力かぁ?随分小せぇなぁ!?】
初めは、守鶴の事が嫌いだったし、お爺様や父様、兄様……一門の皆にも信じてもらえないと思って、話さなかった。その為に俺は、いつも1人だった。
そんなある日だった。
俺と同じように体の中に獣を宿している存在……水城 春輝と出会ったのは。
俺がいつも通り公園で遊んでいた時、俺を苛めてくる奴等がいた。また殴られると思ったが、それを助けたのが春輝だった。
「俺、春輝!一緒に遊ぼ!」
苛めてくる奴等と喧嘩して追い払った後に、春輝がそう言ってきて一緒に遊んだ。
とても楽しかったし、沢山笑ったのを覚えているし、春輝の話を家族にすると皆が驚いて、その日にあった事を話すのがとても楽しかった。
その中で俺は春輝に自身の中にいる“守鶴”の事を話したが、何と春輝にも“九喇嘛”という九尾の大きな狐を宿していたことを聞いたが、その事には本当に驚き、信じられなかったが同じような存在に会えたのが、嬉しかった。
そして、春輝と俺は芳陰家の中でも口の固く信頼できる人達やお爺様や父様、兄様を呼んで、みんなの前で守鶴と九喇嘛の事を見てもらったが、その時にお爺様達から泣いてすまないと言われて戸惑った。
その後は水城家とは家族ぐるみで仲良くなり、ある意味強い絆のような物が出来た。
そして、五車学園に入学した時、礼導 晃という変……愉快な奴と同じ“尾獣”、八尾の牛鬼と出会って、春輝や晃、それに仲間達や俺の守るべき者……恋人であり、同じ砂遁の使い手であるくノ一“かなめ(本名、佐久 かなめ)”と楽しい時間を過ごしていた。
そんな俺と春輝は今、中忍試験で拳を交えている……。
春輝と真が互いに睨み合う中、先に口を開いたのは……真だった。
「春輝、お前強くなったな?」
「お前もな。真。」
「だが、まだ本気ではないだろ?」
「そっちこそ!」
真と春輝が言葉を交わす中で、真の砂の腕と春輝の岩の槍がぶつかり、2人はふたたび距離をとる。
すると、春輝はふたたび術を使ってきた。
「土遁、土石龍!!」
春輝の放った土と石で出来た龍が迫ってくるが、砂の巨碗で防ぎ、その隙に真が術を放った。
「風遁、無限砂塵大突破!!」
「土遁、土流壁!」
砂つぶてを含んだ凄まじい突風が春輝に迫るが、春輝はふたたび土流壁で突風を防ぐとその場を移動しようとするが、足を砂が掴んでおり動けずにいた。
「っ!?(砂縛柩か!!?……無限砂塵大突破、あの時か!)なら!土遁、加重岩!」
春輝が砂に触れた瞬間、触れた砂は重さを増して春輝から離れていき、その場から離れると真が空からこちらを眺めていた。
「余裕だな?追撃してこないなんて。」
「警戒するだろ。
「だな?けど、そっちも
……真、マジでやるぜ?」
「ハナからそのつもりだ。」
春輝の言葉に真が空から大地に降りると、互いに印を結び始める。
すると、春輝の周囲に強大な“赤い”エネルギーが、真の周りに砂嵐が起こり、数キロ離れた先にいた鳥や動物達が何かを察してその場から離れ始める。
「行くぞ!“守鶴”!」
「行くぜ!“九喇嘛”!」
「砂遁、口寄せ“
「口寄せ“
ドゴオォォォォォォォッ!!!
2人の叫びと共に2人の“背後”に何かがいるのを、審判をしていた桜牙は確かに見ていた。
そして砂嵐が晴れ、そこにいた物が見えた!!
「グオオアァァァァァァァァァァッ!!!」
「ゴオオォォォォォォォッ!!!」
そこにいたのは、強大な“九尾の狐”と“一尾の大狸”であった……。
「「さぁ……やろうか!!!」」
次回、大暴れになる!!