転生してから3年。この世界について大体わかった。
この世界は鬼滅の刃の世界であり、俺、浄玻璃 写(じょうはり うつし)の生まれた浄玻璃家は、代々鬼殺隊に仕える由緒ある一族である。
ではなぜ漫画に浄玻璃家が一切出てこなかったかというと、浄玻璃家の使う呼吸に理由がある。
それは【鏡の呼吸】。
特徴は自らの姿を隠す【壱の方 写し鏡 (うつしかがみ)】をはじめ隠密に特化した呼吸だ。この隠密性を生かし【青の彼岸花】と呼ばれる花を守っているのだ。
この花は、一年に2,3日昼の間にしか咲かない花で万能薬の原料なのだ。
たった少量でも体に入れれば傷はたちまち癒え、有害な毒、病などのあらゆるものを体から抜くことのできる、夢の花として俺たちの住む【青の里】では知られている。
鬼に襲われた名家を助けたことによる恩義からの支援なども受けているが、それにしても御屋形様の屋敷はでかすぎるし、大量にいる隊士たちが生活できるほどの資金はどこから出たんだろう?と原作を読んだ俺は思っていたが、この花から生まれる万能薬を売ることで、莫大な資金を得ていたのだ。
そして、この青の里に住む【青の守護者】たちは、鏡の呼吸を使える隊士たちのことだ。鏡の呼吸の素質のある者は、日輪刀の色の変化が見られないが、日輪刀自体には変化が起きているのだ。日輪刀をじっくり見てみると、合わせ鏡のように自分の姿が無限に映し出されるというものだ。
しかし一般的に日輪刀は色に変化が起き、その色でその隊士の性質を見るものとされているため、鏡の呼吸の素質に気づかず隠になるものが多い。
しかし、折角の呼吸の素質があるのにそれを生かさないのはもったいないと俺の父と御屋形様が、隠の本部を青の里に置くことで、呼吸を伝授することにより、隠が鬼に殺される数を減少することに成功させ、様々な人材が青の里に来ることで、青の彼岸花の大量栽培にも成功し、資金も潤った。
そんな有能な俺の父親である浄玻璃 銅鏡(じょうはり どうきょう)は、日輪刀の色が変わることがないと分かった時、周りからは、「さっさと隠になれ」「鬼に食われて、鬼が強くなるから邪魔だ」などと言われていたが、自ら鏡の呼吸を発見し隠密からの奇襲という戦法で、甲まで上り詰めた。しかし、隠の労働環境の酷さや青の里の存在を知ったことと、今の妻である浄玻璃 鞘(じょうはり さや)との出会いによって、浄玻璃家への婿入りを決めた。
俺の母である浄玻璃 鞘(じょうはり さや)は浄玻璃家の特徴のせいもあって、親がとてつもない過保護で望まぬ見合いをさせられていたのだが、その道中、両親が鞘の目の前で鬼に食われ自分も死ぬのかと思ったその時に、父が鬼を斬りお互いに一目ぼれをし、今では見てるこっちが恥ずかしくなるおしどり夫婦となっている。
血族ではないが家族として接している乳母の露(つゆ)は元盗人で、任務中だった父の財布をスったが、父に「俺の下で働くなら、人に恥のない生き方をさせてやる。」と言われたことで感銘を受け、父の現役時代は鬼の出没情報の収集をし、父が浄玻璃家に嫁いでからは、俺の乳母として働いている。
そして今日、新しい家族が増えた。浄玻璃 紫(じょうはり ゆかり)。俺の弟だ。目に入れても痛くないとはこのことで、俺には光り輝いて見えた。