BanG Dream!~happy? or Un happy~ 作:TRcrant
・本作は読者の皆様のアンケートの結果によって展開が変わる読者参加型作品です。
展開によっては、人によって胸糞及び鬱展開と感じられる場合がございます。
・本作品内には陵辱系や寝取られ系の描写が入る場合があります。
・本作のアンケートの選択肢、及びその選択肢の結果で理不尽(想像としていた物と違う)に感じられる物がある場合がございます。
・本作品は他のヒロインと別の世界線の話になります。
よって、主人公の設定が他のヒロインとは異なる場合があります。
また、物語の展開が他のヒロインと同じ場合がありますが、選択肢の結果が同じである(あるヒロインの時は悪役だったのが、違うヒロインの話では味方になっていたりなど)とは限りません。
今回から、有咲編が始まります。
なお、内容は所々香澄編と同じだったりする場合がありますので、ご容赦いただけると幸いです。
あとがきのほうでアンケートがありますので、ご一読いただけると幸いです。
それでは、どうぞッ。
追記
後書きの内容ですが、誤解を招きそうな内容だったため、修正いたしました。
一日目
「ん……」
ふと、目を覚ました俺は枕元に置いたスマホを手にすると、時間を確認する。
「ゲッ!?」
寝坊とは言えないものの、かなりギリギリな時間に、俺は眠気などどこかに吹き飛んでいった。
「茂―、ご飯よーッ」
「い、今行くッ!」
タイミングよくドアの外から聞こえる母さんの声に、俺はそう返しながら慌てて支度を始める。
カーテンを開けると、薄暗い部屋は朝日によって一瞬で明るくなる中、俺は学校の制服に着替えると部屋をあとにした。
「お、おはよう」
「ご飯できてるわよ」
自室をあとにした俺がリビングに向かうと、朝食が置いてある席について少しばかり急いで食べ始めた。
「あまり夜更かしするんじゃないわよ」
「べ、別に夜更かしなんてしてないよ」
呆れた様子で注意して来る母さんに相槌を打ちつつ、俺は朝食を食べていく。
「……そういえば、明は?」
「とっくに学校に行ったわよ。部活の朝練なんだって」
そんな中、ふと隣の席に誰もいないことが気になった俺の疑問に、母さんはどこか含みのある言い方で返してきた。
「茂もレギュラーに入ったんだから、しっかりしなさい」
「はーい」
母さんの注意に、俺はもはや何も返す言葉もなく、そのまま朝食で用意されたトーストを頬張る。
「ところで、本当に今週末はお留守番で良いの? 日にちずらそうか?」
「ああ。ちょっと用事もあるし、それに明が楽しみにしているんだから、大丈夫だよ」
その時ふと思い出したかのように、どこか申し訳なさそうな表情で母さんが聞いてくる。
実は、今週末に連休ということもあり家族で一泊二日の旅行に行くことになっていたのだが、俺は留守番を買って出たのだ。
そんなこともあり、申し訳なさそうにしている母さんを心配させないように、俺は柔らかい笑みを浮かべながら言うと、母さんも”そう”と、どこか歯切れの悪い様子で返したきり、話は終わりを迎えた。
そして、朝食を食べ終えた俺は、やや急ぎ足で鞄を手にすると家をあとにするのであった。
俺、斉藤茂は、どこにでもいる学生だ。
学校の成績が良いとか、天才だとかそんなものは一切なく、本当に普通の学生と言っても過言ではない。
家族構成だって、両親に弟の明に俺という、これまた普通な感じだし。
そんな俺にも、一つだけ違う所がある。
「……あ」
俺がたどり着いたのは、古風な門構えの家だった。
その家の門の前に腕を組んで立っている金髪のツインテールの髪型の少女の姿があった。
彼女の名前は市ケ谷有咲。
俺の恋人である。
「すまん、待ったか?」
「いや、それほどでもない」
俺の言葉に、彼女は素っ気ない態度で答えた。
しかし、その顔には僅かに嬉しさのような感情が見え隠れしているように思えた。
「それじゃ、行こうか」
「そうだな」
俺は、有咲と肩を並べて歩き出す。
俺達は、恋人同士なのだ。
だから、こうして一緒に登校するのは当然のことだろう。
「むぅ……」
だが、俺の隣にいる有咲はどこか不満げな顔をしていた。
一体どうしたのだろうか?
「どうかしたのか?」
「いや、なんでもない」
どこかそっぽを向きながら答える有咲だったが、明らかに何でもないような態度ではなかった。
(あ、そう言うことか)
俺は、そこで不機嫌な理由に気づいた。
「有咲、手つながないか?」
そう、俺と有咲は毎朝手をつないで登校するという約束を、交際してすぐにかわしていたのだ。
「べ、別に私は茂と一緒に手を繋ぎたいわけじゃないんだからなッ」
「うん、わかってるよ」
頬を赤らめながらも手を差し出しながら言う有咲に、俺は優しく微笑みながら手を取った。
有咲の指先は少し冷たかった。
「ん……」
「茂の手、あったかい……」
有咲の指先と、自分の手のひらの温度差を感じた有咲が呟く。
「有咲の手は冷たいね」
「う、うるさい……」
俺は思ったままのことを口にすると、有咲はさらに頬を赤くしながら言い返す。
そして俺達はゆっくりと通学路を歩いていく。
これがいつもの俺たちの日課だった。
「今日は天気が良くて良かったよ」
「まぁ、確かに悪くはない」
空を見上げながら言った俺に、有咲が相槌を打つ。
「そう言えば、今週末の休みの日の件、どうだ?」
俺はふと思い出して聞いてみた。
今週末は連休であり、俺は有咲の家に泊まれないかどうかを聞いていたのだ。
「それは大丈夫だけど……ほんとにするのか?」
「もちろん!」
俺は即答する。
そう、俺は有咲とエッチする計画を立てていたのだ。
俺だって一人の男だ。
そういうことに興味がないと言えば嘘になる。
俺と有咲は恋人になって手をつないだりたまにキスをしたりはしているが、そこから先にはなかなか進めないでいた。
いろいろな理由もあるのだが、やはりタイミングを逃し続けているのが一番の要因だ。
なので、このお泊まりという一大イベントで、俺は童貞を捨てようと画策していたのだ。
……もちろん、有咲の意思を最優先にするのは言うまでもないけど。
「わ、私達はまだ学生なんだぞ!?」
「だからこそだよ」
「意味がわかんねぇ……」
呆れた様子で返す有咲に、俺は苦笑するしかなかった。
「有咲だって、したいと思わないか?」
「それは……そうかもしれないけどさ……」
どこか恥ずかしそうにしながらも同意してくれた有咲に、俺は内心でガッツポーズをする。
「そ、そう言えば週末は文化祭だったな」
「え? ああ、そうだな」
突然話題を変えた有咲に、俺は一瞬戸惑ったが、すぐに有咲の意図を理解する。
そう、今週末俺たち通う花咲川学園では文化祭が行われるのだ。
「そう言えば、有咲は何かクラスの出し物に出る予定はあるのか?」
「いいや、私は生徒会だからそっちで手がいっぱいなんだよ」
「そうか。そう言えば有咲は生徒会の役員だったっけ」
なんだかんだでなかなかそう言うのに関わる機会がないため、忘れがちだが有咲は生徒会の書記なのだ。
「そういうこと。最近は色々と忙しくてさー」
そして有咲は愚痴をこぼすように生徒会のことを話してくる。
何気ないやり取りに、幸せを噛みしめつつ、俺たちは学校に向かっていくのであった。
「じゃあ、また昼休みにな」
「あ、ああ」
手を離しながら言うと、有咲は名残惜しそうに俺の顔を見ながら返事をして後者のほうに歩きだす。
そんな彼女に俺は思わずドキッとするが、有咲はそんな俺の様子に気づかずに校舎の中に入っていった。
(さて、行こうか)
俺は小さく息をつくと教室に向かうのであった。
俺と有咲が通う、花咲川高校は元々女子校であったのだが、近年の少子高齢化のあおりを受けて共学化になったらしい。
とはいえ、男女比は1:9だったりもするのだが。
「おはよう、茂。相変わらず彼女と登校とは、うらやましいな、おい」
「ああ亮か。だったらお前も彼女の一人作ったらどうだ?」
教室に入って自分の席に鞄を置いた俺に話しかけた黒髪の男子生徒、
「んー、今はやめとくわ」
そんな俺の言葉に、亮は少しだけ考え込む仕草をするとそう言ってくる。
彼とは、ここに入学して最初に出来た友人と言うこともあって、こうして他愛のない会話をしていたりする。
「そういえば、あと少しで文化祭だし、そろそろ準備とかも進めねえとな」
「そうだな」
ふと思い出したようにつぶやく亮に、俺も相槌を打つ。
今年の文化祭は、俺たちのクラスはオーソドックスな喫茶店であり、その準備が今日から始まるのだ。
俺は内装だったり、資材の運搬などの力仕事が主な役割だったりする。
(出来れば有咲と文化祭回りたいな)
そんなことを考えていると、予鈴が鳴り、いつもの一日が始まるのであった。
昼休み、俺と有咲は中庭で昼食をとっていた。
「はい、あーん♡」
そう言って、俺にミートボールを口元に差し出してきた有咲に、俺はドキドキしながら口を開けて食べる。
「……おいしいよ」
「そっか。よかった」
俺が感想を言うと、有咲は嬉しそうな笑顔を返してくれる。
俺たちは幸せなひとときを過ごしていた。
「……」
そんな俺たちをなんとも言えない表情で見る、戸山さん達四人を除いてだが。
「わぁ、有咲ってば大胆だね~」
戸山さんは有咲の行動を見て、楽しげに言う。
「ちょ、ちょっと待てって!」
「有咲、顔真っ赤だよ? かわいい」
山吹さんが頬に手を当て、有咲を見つめる。
「わ、私だって恥ずかしいんだからな!?」
有咲は顔を赤く染めると山吹さんに抗議する。
「ごめんごめん。でも、仲がよさそうでうらやましいな」
「ぐっ……」
山吹さんに指摘されて、有咲は言葉を詰まらせる。
そして、有咲は自分の弁当箱を見るとため息をついた。
「……はあ。もういい」
それはもはやあきらめにも近かった。
「ねえ、茂はあーんしないの?」
「え?」
そんな時、花園さんの問いかけに、俺は思わず硬直してしまう。
「ほら、有咲の真似してみなって」
戸山さんが、俺に有咲と同じことをするように促してくる。
「えっと、有咲。しても、いいか?」
「べ……別にしたいならやってもいい」
「じゃあ、はい。あーん」
「あ、あー……」
ぶっきらぼうな感じの有咲の許可を得て、俺は彼女の口に卵焼きを運ぶ。
ものすごく恥ずかしかったのは言うまでもない。
「どうだ?」
「うん、悪くない」
俺の問いに有咲は恥ずかしげに答える。
「そ、そうか」
そんな彼女の様子を可愛く思いながら、俺はそう返事をする。
「「「「じーーー」」」」
「ッ!? こっちみんな~~~ッ」
中庭に、恥ずかしさに顔を真っ赤に染めた有咲の声がこだまするのであった。
放課後、クラスの出し物の準備をしようとしていた俺だったが、
「あ、茂く~ん!」
「戸山さん?」
席を立った俺に、戸山さんが声を掛けてきた。
「有咲が呼んでるよっ」
「有咲が? わかった。ありがとう」
一体何の用だろうと思いながらも俺は戸山さんにお礼を言って廊下で待っているであろう有咲のもとに向かった。
「わ、悪い、な。いきなり」
「構わないけど、どうしたんだよ?」
どこか歯切れの悪い彼女の様子に違和感を持ちつつも、俺が用件を聞くと、有咲は
「ちょっと一緒に来てくれねえか?」
とだけ言ってきた。
「……? いいけど」
断る理由もなかったので頷いたが、俺の疑問はさらに増していくばかりだった。
(いったいどこに……)
まさか人気のない場所に……とも思ったが、あの有咲がそのようなことをするはずがないのですぐに霧散した。
そうして連れていかれた俺だったが、ふと有咲が足を止める。
「生徒会室?」
そこは有咲が所属している生徒会の活動場所だった。
「失礼します」
ノックしてドアを開けた有咲に続いて、俺も生徒会室に足を踏み入れる。
「市ヶ谷さん。そっれに斎藤君。お待ちしてました」
入ってすぐに出迎えてくれたのは、生徒会長である白金先輩だった。
「突然お呼びしてすみません。どうぞ座ってください」
そして、その横に風紀委員長の氷川先輩が立っていた。
「で、では……」
俺は言われるがまま席に腰かける。
「お呼びしたのは、斎藤君にお願いしたいことが……あったからです。」
「俺に、ですか?」
腰かけてすぐに用件を離し始める白金先輩に、俺は首を傾げた。
「はい。文化祭までの間……私たち生徒会のお手伝いを……していただきたいんです」
そして白金先輩の口から告げられた言葉に、俺は驚きを隠せなかった。
「お、俺がですか?!」
「は、はい」
自分のことを指さしながら聞くと、白金先輩はゆっくりと頷いて答えた。
「でも、どうして俺が」
「実は、生徒会の役員が一人家庭の事情でお休みされているんです。文化祭ということもあって人手が足りないため、それの補佐として貴方にお願いすることになりました。市ヶ谷さんのご友人で、信頼するには十分ですから」
俺の疑問に、氷川先輩が答えてくれたことで、ようやく納得がいった。
「わ、私も……その、お前となら一緒でも、嬉しい……し」
(そう言うことなら、俺も力になりたいけど)
頬を赤く染めてこちらから視線をそらしながら口にする有咲に、俺は悩んだ。
何せ、俺はそう言った経験が皆無なのだ。
正直、足手まといになることは確実だ。
それで有咲たちに迷惑をかけるのは俺としては嫌だった。
でも、有咲たちの力になれるのならという気持ちもあるのは確かだ。
「俺は――」
そして、俺は結論を出すのであった。
今回より始まりました有咲編の最初のアンケートです。
こちらのアンケートは、どちらの選択肢でもパラメーターへの影響はありません。
そして、今回から新要素として難易度『HARDモード』を追加しました。
この『HARDモード』は、『NORMALモード』よりバッドエンドに行きやすくなるものになります。
*『HARDモード』=バッドエンド確定ではありませんのでご注意ください。
今回のアンケートで選ばれた選択肢によって難易度が確定します。
なお、難易度の概要は以下の通りです。
・NORMALモード
選択肢は2つのみ。
・HARDモード
理不尽な選択肢が出てくる可能性が、NORMALモードよりも高くなります。
選択肢は最大3個(基本的な選択肢の数は2個)です。
今回のアンケートで一番多い選択肢の行動を主人公が取ります。
期限は一週間後の6月7日までとさせていただきます。
皆さまの貴重な一票をお待ちしております。
主人公の選択は
-
―――生徒会の手伝いをする
-
―――断る