BanG Dream!~happy? or Un happy~ 作:TRcrant
「ん……」
翌朝、目を覚ました俺は、眠い目をこすりながら隣の方に顔を向ける。
「すぅ……すぅ……」
そこにはスヤスヤと眠る恋人の沙綾の姿があった。
(可愛いなぁ)
「んぅ……」
彼女の頭を撫でると沙綾は可愛らしい声を上げる。
(起こしちゃったかな?)
だが、沙綾はまだ眠っていた。
「……」
俺はしばらく沙綾を見つめた俺はベッドから出ると、素早く制服に着替えると、部屋を後にしてリビングに向かった。
「あら、茂君。おはよう」
リビングに入ると、朝食を作っていた千紘さんが笑顔を浮かべて挨拶する。
「おはようございます」
俺も笑顔で挨拶すると、朝食を作っていた千紘さんは微笑むと再び朝食を作り始める。
「あ、俺手伝います」
ただ待っているのもあれだと思い、俺は千紘さんに朝食づくりの手伝いを買って出る。
「茂君、ありがとうね」
「いえ、好きでやってるんで大丈夫です」
千紘さんに相槌を打ちつつ、朝食の準備を進めていく。
二人掛かりということもあって、準備はすぐに終わった。
「茂君、悪いけど沙綾を起こしてきてくれる?」
「はい、わかりました」
千紘さんの頼みを受けて、俺は沙綾を起こすために二階へと上がると、沙綾の部屋の扉を開けた。
「え?」
俺は目の前に広がる光景に、頭の中が真っ白になって固まってしまった。
そこにには着替えていた沙綾の姿があったのだ。
着替えている為、当然下着姿だ。
俺は、白い肌にオレンジ色のブラと下着姿の沙綾をはっきりと見てしまった。
「きゃぁぁっ!?」
俺が入ってきたことに、しばらく呆然としていた沙綾だったが真っ赤な顔をして悲鳴を上げた後、身体を隠すようにその場に座り込んだ。
「わ、悪いッ!」
そこで俺はようやく慌てて沙綾の部屋から出ると、扉を閉めた。
(はぁ……やっちまった)
着替え中に入るなどベタ中のベタなだけに気を付けていた俺は頭を抱えると、俺は階段を下りていく。
その後、何度も謝ったが沙綾が口をきくことは無かった。
昼休み、弁当を持って教室を出た俺と沙綾はいつものように中庭へと向かうと、戸山さん達と昼食を摂っていた。
一見するといつも通りの昼食だったのだが
「ねぇ茂君。さーやと喧嘩してる?」
突然、戸山さんがそんなことを言い出した。
「え? なんでそう思うんだ?」
「だってさっきから、さーやと全く話してないじゃん」
唐突に言われた言葉に驚きつつも理由を聞くと、ズバッと言われてしまった。
「えっと……喧嘩じゃないんだけど、ちょっとあってな」
「ちょっと?」
香澄が首を傾げる。
「ああ」
「何があったの?」
俺が返事をすると、戸山さんは食い込み気味に聞いてくる。
(これは、言わないと終わらないよな)
「実は―――」
俺は観念して、今朝の一件を戸山さん達に話すことにした。
「――と言うわけなんだ」
一通り話し終えた俺はみんなの表情を伺う。
戸山さんたちは何とも言えない表情を浮かべていた。
すると、市ケ谷さんが最初に口を開いた。
「それは、茂が悪いんじゃね?」
「やっぱりか……」
至極当然の答えに、俺はうなだれるように声を上げた。
「当たり前だろ。恋人同士なのに着替えを見られたら、そりゃあ怒って当然だろ」
「だよなぁ……」
俺はため息をつく。
「でも、沙綾ちゃんはちゃんと謝れば許してくれると思うよ」
牛込さんの言葉に俺は首を振る。
「それはわかっているし、何度も謝ったんだがな……」
俺はそこまで言うと沙綾のほうに顔を向ける。
沙綾は顔を赤くしたまま黙々と昼食を摂っていた。
「こんな感じなんだ」
その様子を見ながら俺は肩を落とす。
「まぁ、そうだろうな……」
市ケ谷さんは腕を組んで納得する。
「沙綾ちゃん、茂君も反省しているし、許してあげたらどうかな?」
そんな沙綾に、牛込さんが声をかける。
「……別に怒ってないよ。ただ、その……恥ずかしかっただけだから……」
牛込さんの問いかけに沙綾は少し間を空けてから顔を赤くして答える。
「それじゃ、さーやは茂のこと嫌いになった訳じゃ無いんだね?」
「……うん」
今度は戸山さんが声を掛けると、沙綾はコクンと頷きながら答えた。
「それなら、茂君が謝れば何も問題ないよね」
戸山さんは笑顔で俺に向き直る。
その表情の意図を汲んだ俺は、沙綾に向き直ると、
「沙綾、今朝のことは本当に悪かった。次からは気を付ける。だから、この通りだ」
深く頭を下げて謝罪をする。
沙綾はしばらく沈黙した後、
「うん、わかった。私も、無視してごめんね」
沙綾は俺に向かってそう言うと微笑んだ。
この日初めて見た沙綾の表情に、俺はホッと胸を撫で下ろした。
「よかった~」
「ったく、世話が焼ける二人だな」
「二人とも、いいな~」
それを見て戸山さんは安心したようにつぶやき、市ヶ谷さんはどこか呆れた様子で声を上げ、牛込さんはどこか羨ましそうな目を向けながらつぶやく。
こうして、俺たちは戸山さんたちの助けで仲直りをすることができるのであった。
ちなみに、この後俺たちは戸山さん達から白い目で見られることになるのだが、それはまた別の話だ。
「茂」
放課後、ホームルームも終わり、席を立った俺に沙綾が話しかけてきた。
「沙綾。どうしたんだ?」
「茂、今日は部活でしょ?」
「ああ、そうだが」
沙綾の問いに俺が答える。
「じゃあさ、部活が終わったら一緒に帰らない?」
「え?」
沙綾の突然の提案に驚く俺は思わず聞き返してしまった。
「ほら、最近茂と一緒に帰れていないし……ダメ」
「まぁ、言われてみるとそうだな。じゃあ、一緒に帰ろっか」
上目遣いで聞いてきた沙綾に、俺は断る理由も無いので承諾することにした。
「やった♪」
沙綾はとても嬉しそうに笑みを浮かべている。
「それじゃ、ここで待っててくれ。部活が終わったらすぐ行くから」
「うん、わかった」
俺の提案に、沙綾は頷いた。
「それじゃ、行ってくる」
「いってらっしゃーい」
俺は沙綾に見送られるようにして、部活を行う場所である体育館へと向かっていくのであった。
俺は体操着に身を包んで部活に精を出していた。
「おい、斉藤ッ! もっと前に突っ込めッ」
「は、はいっ」
先輩の激に答えつつ、俺はボールを追いかけて前に突き進んでいく。
そして、相手からボールを取った俺は、それを取られないようにしつつドリブルをして反対側のゴールに向かうと
「ふっ」
ボールを投げる。
投げたボールは綺麗なこの形を描きながらゴールに飛んでいき、そしてそのまま吸い込まれるようにゴールに吸い込まれていった。
(決まった)
「よし、集合ッ」
心の中でガッツポーズをしていると、先輩から指示が出て俺たちは先輩の前に横一列に並んだ。
目の前にいるがたいの言い先輩の名前は、
俺の一つ上の2年生であり、バスケ部ではコーチ役だったりもする。
言葉はきついが、指摘する所は的確でコーチとしての信頼が厚い人だ。
「よし、各自片付けをして解散だっ」
『お疲れ様でしたっ』
そして部活も終わり、木村先輩に礼をした部員たちは各々片付けを始める。
「おい斎藤。ちょっといいか」
「は、はいッ!」
俺もその部員たちと一緒に片付けをしようとすると、突然木村先輩が俺を呼び止めた。
「どうしたんですか?」
足早に木村先輩の前まで駆け寄った俺は、用件を尋ねる。
「ああ。お前もゆくゆくは部長になる。だから今のうちにいろいろと教えておこうと思ってな」
「先輩……」
先輩は秋ごろで引退。
俺は次期部長として候補に挙がっていた。
このまま何も問題がなければ、部長の座は確実だろう。
「そこでだ、お前にはここの清掃と備品チェックのどちらかをしてもらいたい」
「清掃と備品チェック……ですか」
先輩の言葉に、俺は首を傾げる。
「ああ。実際に体験してもらったほうが早いと思ってな。どうする?」
「そう、ですね……」
俺は考えを巡らせる。
備品のチェックは、体育館倉庫内にある備品の数をチェックリストで確認するというのは先輩から説明を受けているので知っている。
こっちの方が早く終わるのは確実だろう。
だが、そうすれば先輩の評価が落ちて部長になる可能性が低くなってしまう可能性がある。
一方の体育館の清掃は、広さ的にもかなりの時間を要するが、先輩の評価が上がり、部長になる可能性がさらに高まるかもしれない。
沙綾を教室で待たせている関係上、前者を選ぶべきなのだが、もしそれで部長になれないとなれば、沙綾はまた自分を責めるかもしれない。
中学の時のように……
(どうするか……)
俺は考えを巡らせて、結論を出すのであった。
いかがでしたでしょうか?
ここで恒例のアンケートに入ります。
主人公に取らせたい行動をお選びください。
得票数の多い選択肢の行動を主人公が取ります。
期限は一週間後の13日までとさせていただきます。
皆様の貴重な一票お待ちしております。
主人公の選択は
-
―――備品のチェックをする
-
―――体育館の清掃をする