BanG Dream!~happy? or Un happy~ 作:TRcrant
「おっす、茂」
「おはよう、猛」
教室に入り、自分の席に鞄を置くなり、一人の男子生徒が話しかけてくる。
角刈りの髪型で、真面目そうな印象を抱かせるその男子生徒……
第一印象に反して、以外と気さくで接しやすかったこともあってすっかり意気投合したのだ。
「今日も奥さんと登校か? くーっ、うらやましいかぎりだなっ」
とはいえ、少しばかり暑苦しいのが玉に瑕だが。
「奥さんじゃねえから」
「なんだ? 遊びか?」
「違うっての」
俺は呆れつつそう返す。
確かにゆくゆくは……なんて事を考えていたりはするが、少なくともそれは今ではない。
「冗談だって! だからそんなに怒るなよー」
全く反省していない様子で笑う猛。
……まあ、コイツはこういう奴だから仕方ない。
「さて、授業の準備でもしますかねぇ……」
と、そんな会話をしていると予鈴が鳴り響き、俺は授業の準備に取りかかることにした。
(それに、俺達はまだ肝心なことをしていないわけだしな……)
それは、ズバリ……セックスだっ。
これまでキスをしたり良いムードになったりしたことはあった物の、そこまで踏み切れてないのだ。
おかげで悶々とした日々を過ごす羽目になっている。
(だからこその今週末だっ)
俺とひまりは今週末に予定を合わせてお泊まりをする予定となっている。
もちろん、一線を越えるためのだ。
当日の手筈は、すでにひまりと打ち合わせ済みだ。
顔を真っ赤にさせてはいたが、ひまりも頷いてくれたことで、この計画は実行に移されることになったのだ。
しかも、週末は連休なので、一日中なんて事も……
日曜日に向けて色々とプランを考えるだけでも楽しい気持ちになるというものだ。
(早く、週末にならねえかな)
まだ月曜日の朝だというのに、俺はすでに週末のことばかり考えているのであった。
昼休み。
それは、学生達にとって僅かな至福の時。
授業という束縛から解き放たれ、束の間の安らぎを得られる数少ない時間。
今日、この時ばかりはクラスメイト達の喧騒もまるでBGMのように心地よく感じる。
そんな昼休みに、俺が向かっている先は屋上である。
何故ならば……そこがひまり達の……afterglowのメンバーの昼食を取る場所となっているからだ。
屋上の扉を開くと、そこには既にひまりを除く美竹さん達の姿があった。
「お、茂! こっちこっち!」
俺の姿に気づいた宇田川さんが手をふる。
それに釣られて、残りの四人も俺に視線を向ける。
「お待たせ」
「ふっふっふ~、待ってたぞ茂くん!」
「早く座りなよ」
青葉さんの不敵な笑みと、美竹さんのぶっきらぼうな口調はいつも通りの光景だった。
「それじゃ、ひまりが来るまで食べて待ってるか」
俺はいつも通り羽沢さんの隣に座ると、鞄から購買で購入したパン(焼きそばパン)を取り出す。
そして、みんなでいただきますと挨拶をして食事を始めるのだった。
「茂、今日も焼きそばパンなんだな」
宇田川さんが俺の焼きそばパンを見ながら尋ねてくる。
「ああ、購買で手に入れてきたんだよ」
「あー……茂って、そのパン好きだよね」
と、今度は美竹さんがそう呟く。
「まあな、嫌いではないしな」
そう言いながら焼きそばパンにかじりつく。
うん、やはり美味いなこれ。
変に挑戦をせずに安定して美味しいパンといえばこれだろう。
「おー、茂君分かっておりますなー。さすが、モカちゃんの同士」
「いや、別に同士ってわけでは……」
青葉さんの言葉にそう返しつつ、俺は焼きそばパンに改めてかじりつく。
うん、やっぱり美味い。
「斉藤君は焼きそばパンだけだけど、男の子って、もっとがっつりしたもの食べたりしないの?」
羽沢さんが少し疑問そうに聞いてくる。
「んー、どうだろうな……少なくとも俺はそこまでがっつり食べるのわけでもないしな」
「でもさ、やっぱり男の子だしパンだけじゃお腹すくんじゃないかな? お弁当とか欲しくなったりしない?」
「まあ、そりゃあな。でも、まあ食堂もあるわけだし……どうしてもって程ではねえよ」
「そっかー……」
俺の返答に納得したのか、羽沢さんは頷きつつお弁当を口にする。
(何で羽沢さんそこまで俺の昼飯事情気にするんだ……?)
ふと疑問に思った俺だったが、考えても答えが出なかったので、特に深く考えるのをやめた。
「……ひーちゃん遅いね~」
それからしばらく昼食を摂っていた時、突然青葉さんが呟いた。
確かに昼休みが始まってからそれなりに時間が経っているが、ひまりはまだ姿を見せていない。
「何かあったのかな?」
「うーん……」
羽沢さんが心配そうに言うが、それに対して宇田川さんが難しげな顔で唸る。
「ひまりのことだし、後輩の面倒でも見てるんじゃない?」
「あ~……あり得るね~」
宇田川さんの言葉に青葉さんが同意する。
確かにひまりの性格から考えてその可能性はありそうだと思っているようだ。
「確かにアイツならあり得るかもな……」
俺もその可能性はかなり高いと思っている。
何せひまりは友達思いで面倒見がいいからだ。
ひまりとの出会いが出会いなだけに、なおさらだ。
そんな時だった。
「ごめん、遅れちゃった!!」
屋上の扉が開き、ひまりが姿を現す。
「遅かったな、何かあったのか?」
すると、ひまりはバツが悪そうな表情を浮かべながら答える。
「あはは……困ってた後輩の子に声かけてたらちょっと遅れちゃった」
「相変わらずだなひまりは……」
俺の隣に腰掛けながら答えるひまりに、俺はやれやれといった様子で呟く。
「全く……ひーちゃんは相変わらず世話焼きさんですな~」
青葉さんもどこか呆れたようにそう呟いた。
「もう、みんなして言わないでよ~!」
ひまりはそう抗議するが、その表情はとても楽しそうだった。
そんなやり取りをしながら昼食を再開するのであった。
放課後、クラスの皆が教室を後にしていく中、俺はひまりが部活を終えるのを待つべく席についてスマホをいじるなどして時間を潰していた。
ひまりはテニス部所属で、今日は部活がある日なのだ。
俺はひまりが部活を終えてから一緒に帰るのがいつもの日課のような物なので、今日もこうして待っているわけだ。
「あ、茂やっぱりここにいたんだ」
下校時刻の少し前には来るだろうと思っていた俺だったが、程なくしてひまりが教室に入ってくる。
「ひまり? 部活はどうしたんだよ」
「それがね、今日ちょっと遅くなりそうだから、先に帰ってていいよって言いに来たんだ」
「別に俺は待ってても良かったんだけど……」
ひまりの言葉に、俺はそう答える。
「ダメだよ! 私の予定に茂をつきあわせるのは悪いし……それに、遅くなったら待たせしてたら茂も迷惑でしょ?」
ひまりは困ったような笑みを浮かべて答える。
「別に俺は気にしないけど。むしろひまりが心配なだけだし」
「もう、大丈夫だよ! それに、今週末は二人でお泊まりに行くって約束したでしょ?」
俺の言葉にひまりはどこか不貞腐れたように返す。
「そうだな……んじゃ、ひまりの言葉に甘えて帰るとするよ」
泊まりに行くことと何の関係がと言う疑問を抱くが、これ以上食い下がってもひまりの機嫌が悪くなるだけなので、俺はそう言って席を立ち、鞄を手にする。
「夜電話するねっ!」
ひまりとは毎晩電話で話をしている。
夕飯を終えてお風呂から上がってから寝るまでの少しの時間であるが、二人でのんびり話ができる大切な時間だ。
「ああ、待ってるよ」
俺はひまりに軽く返事をすると、そのまま教室を後にしようとすると、ひまりは何故か少しモジモジし始める。
どうしたのだろうか?
「ねえ、茂……私、今日部活頑張るからさ……」
気になって足を止める俺に、ひまりが少し目を伏せながら続きを口にするのを俺は静かに待つ。
「……だからね……その……私にご褒美みたいなの、ほしいなって……」
ひまりは上目遣いでモジモジと体を動かしながら俺の目を見つめてくる。
「……へっ?」
予想外の言葉に思わず間抜けな声を出してしまう俺。
(それって……もしかしなくてもそういう事、だよな……?)
ひまりが求めている”ご褒美”と言う単語に、俺はドキッとした気分になってしまう。
(でも、さすがにここではまずいよな)
放課後の人気の無い教室とはいえ、誰かが通る危険性はあるし、何よりまだ残っている生徒もいるのに”そんなこと”をするのはさすがに憚られた。
(とすれば、キスが限界か)
俺は即座にそう判断を下し、改めてひまりに視線を向けると、ひまりにご褒美を与えるべく――――
いかがでしたでしょうか?
前回はアンケートへのご回答ありがとうございます。
アンケートの結果、ひまり編は『HELLモード』となりました。
こちらは選択肢の数が3つになり、ステータスの上昇率が0.5倍、減少率が2倍になります。
また、Hシーン回数は最大4回以上です。
選択肢にはそれぞれ(-1、0、+1)のポイントが割り当てられています。
早速ですが、これよりアンケートに入らせていただきます。
主人公に取らせたい行動をお選びください。
得票数の多い選択肢の行動を主人公が取ります。
投票期限は、一週間後の5日までとなります。
*こちらのアンケートで変動するのは【欲情】のみです。
下記にヒロインのステータスを明記いたしますので、よろしければご参照ください。
【欲情】:普通
【親密度】:普通
Bポイント:0
*Bポイントとは。
――間違えた選択肢(-1ポイントが割り当てられた選択肢のみです)を選んだ場合に増加するポイントです。
増加した数だけヒロインの陵辱の話である【裏パート】が発生します。
*【裏パート】はヒロインの話が完結した後の投稿になります。
詳細は概要をご覧ください。
主人公の選択は
-
頬にキスをする
-
唇にキスをする
-
そっと優しく抱きしめる