※この作品はR-18です。

BanG Dream!~happy? or Un happy~   作:TRcrant

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二日目(夕)

「俺、ひまりの様子を見に行ってくる」

 

やはりこのままじっとしていられない。

 

「おう、いってら~」

「ひゅ~、ひゅ~、男を見せますな~」

 

俺は青葉さん達に冷やかされながら、俺は屋上を後にするのであった。

 

 

 

 

 

屋上を出て階段を駆け下りた俺が向かったのは、様々な部室がある部活棟だった。

部活棟には校舎から出なければいけないのが、なんとももどかしく感じる。

そんな心境をよそに、部活棟に向かうべく校舎から出た時だった。

 

「あ……」

 

部活棟の方から出てくるひまりに気づいた俺は、声を漏らした。

 

「ひま――――」

 

俺はひまりを呼ぼうとしたが、ひまりの表情を見て、声を詰まらせる。

ひまりの表情はとても暗く、今にも泣き出しそうな表情に見えたからだ。

 

「あ……」

 

ひまりも俺に気付いた。

 

「ひまり……大丈夫か?」

「え、何が? 私は大丈夫だよ……?」

 

俺の問いに対して、ひまりはいつものように振る舞おうとしていた。

 

「でもお前、今ひどい顔していたぞ」

「そ、そうかな? ……えへへ、心配かけてごめんね。何でも無いから大丈夫だよ」

 

ひまりはそう言って、いつものように笑顔を見せようとするが、その笑顔はとても弱々しいものだった。

 

「ひまり……」

 

俺はそんなひまりにそれ以上何も言えなかった。

 

「蘭たちみんな待ってるよね、行こ……」

 

ひまりはそう俺に促し、歩き始めようとするなか、俺はひまりの手を握った。

 

「きゃっ!? ……茂……」

 

いきなり俺の手を握られたからか、ひまりは驚きの声を上げる。

 

「あ、あの……手……どうして握るの?

 

ひまりは少し頬を赤らめながら俺を見る。

 

「あ、あの……その……」

 

俺はひまりの手を握りしめたことに戸惑い、どうすればいいのかわからず言葉に詰まった。

 

「俺は、ひまりの彼氏だからな」

 

そう言って俺は照れ隠しに笑って見せる。

 

「茂……」

 

正直、もう少し気の利いた言葉もあったと思う。

でも、今の俺にはこれしか言えなかった。

 

「ありがとう……」

 

ひまりはそんな俺に対して、いつものように優しい笑顔を浮かべて見せた。

 

「茂、ありがとう」

 

ひまりはそう言うと、俺の手をぎゅっと握り返してくる。

ひまりの手はいつものように柔らかく、温かかった。

 

「茂の手……温かいね」

 

ひまりは俺に微笑みかける。

そんなひまりの笑顔を見たら、俺の中の不安が晴れていくような気がした。

 

「そう言うひまりの手は柔らかいな」

「もう、茂のえっち」

 

ひまりはそう言って照れ臭そうに笑う。

 

「わ、私、そんなにえっちな手なんてしてないし」

 

ひまりは顔を赤くして言う。

 

「でも……茂にそう思われるのは……嫌じゃないかも……」

 

ひまりは頬を赤らめながら、俺の顔を上目遣いで見てくる。

そんな仕草がたまらなく可愛く、意識せずとも心臓の鼓動が高鳴る。

 

「ひまり……その……」

 

俺はそんなひまりにドキドキして言葉が出てこなかった。

 

「……さ、早く行こ?」

 

そんな俺を見てか、ひまりは笑顔になって俺にそう言うと、俺の手を引っ張るのであった。

 

「……茂がいてくれれば、私は大丈夫……」

 

小さな声で呟いたその言葉の時に浮かべていた表情は、俺の気のせいかもしれないが、とても苦しそうな表情に見えた。

結局何も聞けないまま、俺たちは手を繋いだまま、屋上に向かって歩き出したのであった。

 

 

 

 

 

屋上に到着すると、蘭たちがすでに集まっていた。

 

「ごめーんっ! 遅くなっちゃったっ」

「あ、ようやく来たよ~」

 

申し訳ない気持ちいっぱいで謝罪するひまりに、青葉さんがいつも通りののんびりとした様子で手を振ってくれる。

 

「ひまりちゃん、大丈夫?」

「うん、ごめんね」

 

心配そうに声を掛ける羽沢さんに、ひまりはそう言って謝る。

 

「そっか……それにしても……」

 

ひまりの言葉を聞いた宇田川さんは、俺たちを見てニヤニヤしながら口を開く。

 

「手なんて繋いじゃって、おアツいですなー。お二人さん」

「え? ……っ!? こ、これは、その……ッ!」

 

宇田川さんの言葉でようやく自分が俺と手を繋ぎっぱなしだったことに気付いたらしく、ひまりが慌てふためいた。

 

「まあ、別に仲がいいんだったらいいんじゃない?」

 

そう言って美竹さんは、俺達をからかうように笑みを浮かべた。

 

「ら、蘭~~~」

 

ひまりは顔を赤くして抗議する。

そんなひまりの様子を見ていた青葉さんが、いつもの調子で口を開く。

 

「でも別にいーじゃん、ひーちゃん」

「え?」

 

青葉さんがそう言うと、ひまりは一瞬意外そうな表情を見せる。

 

「だって、茂はひーちゃんの彼氏になんだからさ~、手をつなぐなんてフツーだし、何だったらそれ以上だって……ねぇ、つぐ?」

「ええ!? あ、あの……えっと……」

 

青葉さんは羽沢さんに話を振るが、当の羽沢さんは恥ずかしそうに慌てふためいている。

 

「そ、それよりひまりちゃん大丈夫? 顔色悪そうだけど」

 

羽沢さんが思い出したようにそう聞いてきた。

 

「えっ?……べ、別に何ともないよ……?」

 

そんな羽沢さんの問いに対して、ひまりは歯切れの悪い口調で答える。

 

「でもひまりちゃん、さっきまですごく辛そうな顔してたし……悩み事とかあるのかなって」

 

羽沢さんは最後に”勘違いだったらごめんね”と付け加えて、心配そうに言う。

 

「うーん……ちょっと考え事してただけだよ……ごめんね、心配かけちゃって」

 

ひまりは苦笑しながらも、はっきりとそう答えるのであった。

 

「ひーちゃんがそう言うんならいいけどさ~。そろそろご飯食べないとまずくない?」

「早く食べないと早食いしないといけなくなるけど」

 

青葉さんはそう言って、それ以上は何も追及しなかった。

 

(本当は違うんだろうな……)

 

美竹さんの言葉に、慌てるひまりを見ながらも、俺は何となくだがひまりが何か悩み事を抱え込んでいることは気づいていた。

だが、それがなんなのかは今の俺にはわからない。

 

(ん?)

 

そんな時、俺は青葉さんからの視線に気づいた。

青葉さんは、俺のことをどこか真剣な表情で見ていた。

その表情はまるで、

 

『ひーちゃんのことよろしくね』

 

と、言っているようだった。

 

(ああ、この人はほんと……)

 

いつもはマイペースな感じで、俺達には軽口を言ったりしているが、時折こうやって皆の事を気にかけてくれている。

俺は小さくだが、青葉さんにうなずいた。

 

(俺は俺の出来ることをやるだけだ)

 

そんなことを思いながら、俺も昼食を摂るのであった。

 

 

 

 

 

時間はあっという間に過ぎて、放課後。

 

「……よし」

 

俺は気合いを入れると、教室を後にした。

行き先はもちろんひまりの所だ。

 

「ひまり」

「え、茂? どうしたの?」

 

ちょうど教室を出たタイミングで声を掛けた俺に対して、ひまりが驚きの表情を浮かべながら訊いてくる。

 

「今日も部活だろ? 途中まで送ってくよ」

 

俺はそう言うと、ひまりに手を差し出す。

 

「ち、ちょっと……恥ずかしいでしょ」

 

ひまりは俺の差し出した手に、少し戸惑った様子である。

 

「別におかしな事でも無いし、それにひまりの事が心配で放っておけないから」

「茂……」

 

自分で言っていて、羞恥心で顔が熱くなってきた。

でもここまで来て引き下がるわけにもいかなかった。

今の俺にできるのは、このくらいしか無いのだから。

するとひまりは照れくさそうに俺の手を握った。

 

「ありがと、茂」

 

俺はしっかりとその手を握りしめて歩き始める。

放課後の校舎は、どこか特別な気がした。

それは放課後という雰囲気のせいなのか、それとも隣にひまりがいるからなのか。

きっとどちらも正解なのだろう。

そうして二人で校舎を歩いていくと、部活棟と校舎との連絡通路に辿り着いた時だった。

ひまりがぎゅっと強く俺の手を握りしめてきたのだ。

その目はどこか怯えているようにも見えた。

そんなひまりの様子に俺は戸惑いながらも、なるべく優しく声を掛ける。

 

「どうしたんだ?」

「茂は……私のこと好き、なんだよね?」

「え? あ、ああ……もちろんだ」

 

唐突な問いに若干慌てながらも答えると、ひまりは意を決した様に俺の目を見つめてきた。

 

「……じゃあ、証拠を見せて」

「え? それって、どういう……」

 

ひまりの言った言葉の意味が分からず、俺は戸惑いの声を上げた。

ひまりは恥ずかしそうにしながらも、真っ直ぐに俺を見つめる。

 

「もぉっ。男の子なんだからちょっとは察してよ……凄く恥ずかしいんだから」

 

ひまりはそう言うと、目を瞑って少しだけ顎を上げた。

 

(え……? これってもしかして……)

 

ひまりの行動で俺はようやく理解をする。

 

(いやいや、さすがにここではまずいだろ)

 

昨日の教室ならともかく、人目が少なからずある。

今は周囲に人の姿は無いが、いつ誰が通ってもおかしくない状況なのだ。

そんな場所でするのはまずすぎる。

 

(でも……)

 

ひまりが頬を赤く染めて目をギュッとつむっている様子を見てしまったら、断りづらいものがある。

 

(どうすればいいんだ)

 

考えを巡らせた俺は―――




いかがでしたでしょうか?
未だに話が進んでいない状態ですが、少しずつ進んでいく……と思います。

そして、本作に関して、理論上【欲情度】が”前向き”になりづらい状態を緩和するための改善作業を行いました。
また、HARDモードとHELLモードのHシーン回数を改訂しました。一部の内容を修正いたしました。

HARDモード
Hシーン回数:2→3へ。

HELLモード
Hシーン回数:4回以上⇒6回へ。

こちらの修正内容は後日、活動報告に反映する予定です。

それでは、早速ですがアンケートに入らせていただきたいと思います。
主人公に取らせたい行動をお選びください。
得票数の多い選択肢の行動を主人公が取ります。
期限は一週間後の24日までとさせていただきます。

*今回のアンケートでは【欲情】のみが変動します。

下記にヒロインのステータスを記載いたしますので、よろしければご参照ください。
皆様の貴重な一票お待ちしております。

【欲情】:普通
【親密度】:信用↑
Bポイント:0

主人公の選択は―――

  • 昨日と同じようにキスをする
  • 昨日とはちょっと違ったキスをする
  • ひまりを思いとどまらせる
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