BanG Dream!~happy? or Un happy~ 作:TRcrant
「ひまり」
「……あ、おはよう茂」
翌朝、いつもの待ち合わせ場所に向かうと、ひまり一人だった。
(もしかしたら皆の都合とかでこうなってんのかもしれねえな)
進級してから各々が忙しくなったりした関係でみんな揃って登校する頻度は去年よりは少なくなっている。
それでも寂しがることがないのは、『Afterglow』というバンドの存在が大きいのか、はたまたみんなが成長したのか……。
それは置いとくとして、俺とひまりはいつものように学園に向かって歩き出すのだが……
「……」
その道中、ひまりは無言状態だった。
何か考え込んでいるのか、それとも昨日あの後また何かがあったのか、それは俺には分からなかった。
「ひまり? どうかした?」
「え? あ、ううん……なんでもないよ!」
……そう答えるひまりだが、その笑顔にはいつもの明るさはない。
「ほんとに?」
「ほ、ほんとだよ! あ、早く行かないと遅刻しちゃうからら、急ご!」
ひまりは慌てながら誤魔化すように俺の腕を引くと、そのまま走り出す。
どう見ても大丈夫じゃない雰囲気を醸し出していたが、それ以上は何も言えず、俺はひまりに引っ張られるようにして通学路を走る。
(……絶対にひまりの悩みの種、何とかするからな)
俺はモヤモヤした気持ちを抱えながらも黙ってひまりに付いていくことしか出来ない中、心の中で密かにそう誓うのであった。
時間はあっという間に過ぎていき、昼休み。
いつもなら一緒に昼飯を食べに屋上か購買へ行くところだが、今日に限ってはひまりはクラスの子と約束したらしく、俺一人での昼食となってしまった。
(一人でメシ食うのって久々だな)
最近はひまりや美竹さん達『Afterglow』のメンバーと食べるようになって、一人で食べる機会が以前よりも減ってしまった気がする。
俺は購買で買ったパンを食べながら、一人なのを幸いに、ひまりのことについて考える。
(何とかするとは言ったけど、具体的にどうしたら良いんだろうな……)
どうにかするとはいえ、ひまりの悩みの種の具体的な内容が分からないから対処のしようがない。
部活に関係するのではというのも、確証はないのだ。
要するに情報が圧倒的に足りないのだ。
(うーん……なんかいい方法はねえかな)
パンを口に含みながらも必死に考えを巡らせる俺だったが、結局良い案は思いつかない。
「お、今日は奥さん達と食事じゃないのか?」
そんな時、猛が話しかけてきた。
「あー……今日は他のクラスの子と食べるみたいでさ」
「へー、そりゃ珍しい」
猛は意外そうな顔で言う。
「まぁ……たまにはそんな日もあるさ」
俺が適当に返すと、猛はニヤリと笑う。
「そんな日もあるって言ってもさ、お前らいつも一緒じゃん?」
「うっ……」
俺は痛いところを突かれ、思わず声を漏らす。
「ま、たまには一人寂しく食ってるのもいいもんだぞ」
猛はそう言いつつ、俺の前の席に座って購買で買ってきたであろうパンを食べ始める。
「……そういうもんか?」
「そういうもんさ」
俺の疑問に、猛はそう言って笑う。
「……」
(まあ、こいつの言う通りかもな)
一人で食べるのは確かに寂しいけど、たまにはそれも悪くないのかもしれない。
「あ、そうそう。茂、聞いたか? 伊藤先生と及川先生やっぱり付き合ってたんだってよ。しかも婚約もしてるらしいぜ」
「え、マジで!?」
猛の言葉に、俺は思わず驚きの声を上げる。
伊藤先生というのは、去年俺たちの担任である男性教師で、及川先生は美人系の女性教師だ。
実はこの2人は学校でも有名な硬派な教師として有名で、そういった話は一切聞こえてこなかったのだ。
「まさかあの二人がなー」
「な。だから俺の予感は正しかっただろ?」
猛はそう言って得意気な表情を浮かべる。
何を隠そう猛は、少し前から”二人が付き合っている”と言い続けていたのだ。
尤も、その根拠は話してくれなかったので、俺はまるっきり信じてなかったが。
「ああ、すげえな。でも、どうして分かったんだよ」
「そりゃ、何となくそんな雰囲気があったからなのと、そう言う情報を手に入れたからな」
猛はそう言って笑う。
(すげえな、こいつのそういうところは本当に尊敬するわ)
猛の妙な情報力や直感に驚かされる。
おそらく、噂話程度の情報と、猛の直感のような物が合わさって導き出したんだろう。
「んで、お前は今何かを悩んでるだろ。そして、その悩みはズバリ……奥さんについてだ」
「……なんで分かるんだよ。エスパーかお前は」
さっきまでの明るい雰囲気から一変し、真剣な表情で言った猛の言葉に、俺は驚きつつも少し呆れながら返す。
「ふっふっふ……俺の直感、なめてもらっちゃ困るぜ」
猛は得意気な笑みを浮かべながら言うと、「……で」と話を続ける。
「お前は何に悩んでんだ? 言ってみろよ」
猛はそう言って、俺に向かって指をさす。
……まあ、確かに一人で悩んでいてもラチがあかないのは確かだ。
(とはいえなぁ……)
俺は猛に言うべきか悩む。
情報力や直感が長けているとはいえ、ひまりの様子がおかしい理由を知らない可能性だってあるのだ。
(そういえば、前に羽沢さんが何かを言いかけてたっけ)
確か部活に関しての事だったはずだ。
彼女に聞けばひまりの様子がおかしい理由の手がかりが分かるかもしれない。
とはいえ、あの時点でもかなりうろ覚えだったのだ。
日にちが経っている今聞いて思い出せるのかが疑問だ。
もうこうなったら本人に直接問いただした方が良いかもしれない。
その方がひまりの力になれるし、しかも遠回りせずに済む。
本人が言ってくれるかどうかの問題を覗けば、これが最適だろう。
考えを巡らせた俺は―――
いかがでしたでしょうか?
長さに関しては、夜>夕>昼の形になっております。
早速ですが、これよりアンケートに移らせていただきたいと思います。
主人公に取らせたい行動をお選びください。
得票数の多い選択肢の行動を主人公が取ります。
期限は一週間後の8日までとさせていただきます。
下記にヒロインのステータスを記載いたしますので、よろしければご参照ください。
【欲情】:興味
【親密度】:信用
Bポイント:0
主人公の選択は―――
-
羽沢さんに尋ねる
-
ひまりに尋ねる
-
猛に相談する