※この作品はR-18です。

BanG Dream!~happy? or Un happy~   作:TRcrant

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六日目(昼)

「ひまり」

「あ、おはよう茂」

 

翌朝、いつもの待ち合わせ場所に向かうと、ひまり一人だった。

 

「美竹さんたちは今日も?」

「うん。先に行ってるって」

 

(絶対に気を遣ってるよな?)

 

俺とひまりの二人だけで学園に行くことが多くなっているのからして、間違いない。

 

「じゃあ、いくか」

「うんっ」

 

後でからかわれるなと思いながら俺が手を差し出すと、ひまりは満面の笑みを浮かべて俺の手を取る。

いつものように、ひまりは俺の手を嬉しそうに握り返してくるのだ。

恥ずかしいけど、そのたびに俺はひまりが愛おしく感じる。

繋いだ手はお互い指が絡み合う恋人繋ぎだ。

これは付き合い始めた時からずっとやっているから特に違和感もないが、最初の頃はこれだけでも恥ずかしかった記憶がある。

デートの時も、そうで無い時も普通に繋いでいると、自然に慣れた。

むしろ、こうしない方が違和感を感じるほどにまでなったほどに。

それだけ自然に自分たちの関係性を表現しているということだと思う。

ひまりの柔らかくて小さな手の感触が俺の手に伝わってくる。

ひまりは照れながらも俺に微笑んでいて、俺も釣られて笑顔になる。

 

「ねぇ、茂」

「どうした?」

 

ひまりが話かけて来たので俺は返事をした。

 

「今日、全部終わらせてくる」

「……そっか」

 

俺は短く言葉を返す。

ひまりの”終わらせる”の詳しいことは分からない。

だが、ひまりが今週ずっと抱いていた不安に関することなのは、さすがにわかった。

 

「俺も一緒に行こうか?」

「ううん、大丈夫。これは私が自分で解決しないとダメだと思うから」

 

俺の申し出を断るひまりの顔は何かを決意したような表情をしている。

 

「そうか、わかった」

 

だから俺はそれをくみ取り、そう返した。

 

「ありがとう、茂」

 

ひまりは礼を言うと、再び俺に微笑みかける。

 

(ひまりが自分で決着を付けたいのなら俺が止めるわけにはいかないな)

 

俺はその笑顔に不安を感じながらも、それ以上何も言えなかった。

そんな俺の不安に気づいたのかひまりは握った手をギュッと強くしてくる。

 

「大丈夫だから……心配しないで。全部終わったら、全部話すから」

「ひまり……」

 

俺の目をじっと見ながら、そう語りかけてくるひまりは、さっきまでの笑顔ではなく真剣な表情をしている。

 

(ひまりのことを、信じて待とう)

 

それが今の俺に出来る精一杯のことだ。

俺がそんなことを考えている間に、いつの間にか羽丘学園の校門前まで来ていた。

昇降口で上履きに履き替えて、それぞれの教室の前まで移動する。

それまでの時間は、いつもよりも短く感じられた。

 

「じゃあ、またお昼にね」

「ああ、またな」

 

先にひまりの教室についた俺は、手を振るひまりに軽く手を振って返事を返すと、ひまりは嬉しそうに笑顔を浮かべて自分の教室に入っていき、その姿が見えなくなった。

 

「さて、俺も教室に入るか」

 

そして俺も自分のクラスの教室に入るのであった。

 

 

 

 

 

そして、あっという間に時間は通り過ぎて放課後。

俺は教室でひまりがやって来るのを待っていた。

 

(今頃ひまりは全てのケリを付けてるんだろうな)

 

自分のことでもないのに、俺は緊張してきてしまっていた。

 

(お昼のひまり、やけにテンション高かったし)

 

昼休み、いつものように美竹さん達と一緒に屋上で昼食を摂ったのだが、ひまりのテンションが高かった。

具体的に言うと

 

『はい茂! あーん』

『ちょっ、ひまり! いきなり何!?』

『いいじゃない。私がしたくてするんだから!』

 

と言って俺にあーんをしてきたり、

 

『ねえ茂……。今度は私に食べさせて』

 

と、俺に向かって目を閉じて口を開けたりしてきて大変だったのだ。

最初の内は冷やかしたりしていた青葉さんたちも途中から何も言わなくなっていたのが、妙に印象深かった。

美竹さんはどこか呆れて、羽沢さんは恥ずかしそうにしていて、青葉さんは最初は笑いをこらえていたが、最終的には表情を引きつらせていた。

ちなみに宇田川さんはやや引いていたりする。

覚悟を決めたから吹っ切れた……そういう風にも見えるが、未練を断ち切りに行くようにも見えて、どこか危うさを感じていた。

 

(大丈夫なんだろうか?)

 

俺は複雑な心境で教室の窓から見える夕焼け模様の空を眺めながら、そんなことを思った。

それからしばらくして落ち着かなくなった俺は、気分転換も兼ねて、外の空気を吸うために廊下に移動することにした。

放課後の廊下は人気も無く、誰もいない。

窓の外から聞こえる運動部と思われる学生達の喧騒が響いていた。

俺は廊下の窓を開けて風に当たる。

風が俺の顔を優しく撫でて、どこか心地よく感じた。

 

(今日は風があって涼しいな)

 

そんなことを考えていると、視界の端……外の方に人影が映る。

 

(ん?)

 

ふとそちらに向けて目をこらすと、そこには一人の女子がいるのが見えた。

 

(あれ、ひまり……だよな?)

 

俺の目に映ったのは間違いなくひまりだった。

ひまりは一人で部室がある部活棟の方に歩いて行っている。

 

(なんだろう……嫌な予感がする)

 

根拠は無いが、俺の胸には妙な焦燥感が渦巻いている。

 

(やっぱり、行った方が良いよな)

 

もしひまりがケリを付ける相手が実力行使したら、ひまりは抵抗出来ないだろう。

そうなれば、ひまりの身が危ない。

そう思って駆け出そうとした俺の脳裏に、日菜先輩の言葉が思い出された。

 

『あ、でも無理は禁物だよ? 何かあったらすぐにあたし達の所に来てね』

 

(どうしよう)

 

日菜先輩にはそう言われたが、今から生徒会室に行って、事情を話して……としていたら、手遅れになる可能性が高い。

先生のいる職員室は、生徒会室よりも近いが、それでも先生がそこにいる確証がない時点で同じだ。

一番確実なのは、俺がひまりの後を追うことしかない。

だが、もし俺が行って余計に状況が悪化したら……。

 

(それに……)

 

日菜先輩の言葉が、俺の一歩を踏みとどまらせる。

そうこうしているうちに、ひまりの姿は見えなくなる。

今俺が見ている位置的に、急いで向かえば部活棟に入った直後のタイミングで到着できる。

焦燥感にかられた俺は―――




いかがでしたでしょうか?
今回が、エンディングに干渉する最後のアンケートになります。

早速ですが、これより恒例のアンケートに移らせていただきたいと思います。
主人公に取らせたい行動をお選びください。
得票数の多い選択肢の行動を主人公が取ります。

前回もさらっと触れましたが、ハッピーエンド確定状態です。
なので、どの選択肢が選ばれても、エンディングには影響ありません。
今回のアンケートは、ある意味裏パートの有無を決めるアンケートと言っても過言ではありません。
期限は一週間後の6日までとさせていただきます。

皆様の貴重な一票お待ちしております。
下記にヒロインのステータスを記載いたしますので、よろしければご参照ください。


【欲情】:興味
【親密度】:信用
Bポイント:0

主人公の選択は―――

  • ひまりの後を追いかける
  • 日菜先輩のところに行く
  • 松田先生のところに行く
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