BanG Dream!~happy? or Un happy~ 作:TRcrant
翌日、俺はいつものように香澄との待ち合わせ場所に向かう。
「おはよう」
「う、うん。おはよう」
待ち合わせ場所には、すでに香澄の姿があった。
彼女はどこか緊張した様子だった。
(あぁ……やっぱり昨日のことを気にしてるんだな)
そんな彼女を見て俺はそう思ってしまった。
そして俺は意を決して彼女に話しかけた。
「あのさ……その……」
しかし、俺はうまく言葉が出てこなかった。
「ねぇ……茂くん」
そんな俺を見かねてか、彼女が口を開いた。
「ん? どうした?」
「昨日のことだけど……」
思い出すのは昨日の公園での情事のこと。
俺の前でオナニーをしていた香澄は、まるで今ここにいる彼女とは別人なのではないかと思うほどに、色っぽかった。
「あー……うん。ごめんね」
「えっ!? なんで謝るの? 私が誘ったんだよ?」
その時のことを思い出した俺が謝ると、香澄が慌てた様子で声を上げる。
「いや、でも……俺もちょっと調子に乗りすぎたというか……。つい魔が差してしまったというか……」
「それは……私があんなことをいきなり言ったからビックリさせちゃったから……」
香澄はそう言うが、それでもいきなり”オナニーしろというのはどうなのだろうか?”という疑問が残る。
「あぁ、まぁ確かに驚いたけど……」
「だよね……」
俺たちは互いに申し訳なさそうな顔をする。
「「…………」」
そして、俺たちの間に気まずい沈黙が流れる。
「じゃあさ、お互いに悪かったからこの話はこれで終わりにしよっ!」
その気まずい沈黙を破るように香澄が提案する。
「あ、ああ……わかった」
そんな香澄の提案により、俺は公園でのことに関してはもう触れないことにした。
そんなこんなで俺たちは学校に向かって歩き出すのであった。
朝のホームルームが始まるまであと5分くらいある時間で俺たちは教室に到着した。
「し、茂。おはよう」
「ああ、おはよう」
香澄と別れた時、俺の姿を見つけた亮が申し訳ない表情を浮かべながら挨拶をするが、俺は挨拶だけをして横をすり抜けた。
亮は、俺に何かを言いたげな表情だったが、あきらめたのか、自分の席に座るとすぐに授業の準備を始める。
それからしばらくして担任の教師が入ってきて、朝のHRが始まった。
そして、休み時間を迎えた俺はすぐに行動を起こす。
「香澄、亮。ちょっといいか?」
「う、うん」
「ああ……わかった」
俺の呼びかけに、二人は反応してくれた。
二人の返事を確認した俺は、人気のない屋上に移動するべく教室を後にするのであった。
屋上に移動する間、俺たちの間に会話はなかった。
程なくして屋上に到着した俺は、入ってきたドアを背に横に並んで立っている香澄と亮の二人と向き合う。
俺は少し間をおいてから話を切り出した。
「それで、何の話かはわかってるよな?」
「う、うん」
「……ああ」
俺の問いかけに、二人は頷きながら答える
「ならよかった。そこで素っ恍けられたら本気で怒ってたぞ」
俺はあえて厳しい口調で言う。
すると二人……亮は真剣な顔つきになった。
「……さあ、話してもらおうか? 昨日の放課後のことを」
「ああ」
俺の言葉を受けて、亮は昨日あった出来事について話し始めた。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
(うぅ、忘れ物しちゃった)
茂と約束をして校門で待っていた香澄は、忘れ物を思い出し小走りで教室に向かっていた。
(早く戻らないと茂くんを待たせちゃう)
茂と一緒に帰る約束をしている香澄は、約束の時間に間に合わせようと急いでいた。
程なくして教室にたどり着いた香澄は、自分の机に向かうと手早く忘れ物を回収する。
「よし、これで後は校門に戻るだけ」
香澄は、そう口にして教室を後にしようとした時だった。
「あれ、戸山さん?」
「え?」
教室には自分しかいないと思っていた香澄は、突然かけられた声に、驚きながらも声のした方を見る。
そこには、茂と同じクラスの男子生徒である亮の姿があった。
「あ、鈴木君」
「……戸山さんがこんな時間に教室にいるなんて珍しいな。なんでここにいるんだ?」
「あ、うん。実は私、忘れ物を取りに来たんだ」
香澄は、亮からの質問に対して、香澄は忘れ物を取りに来た伝える。
「あー……なるほど」
「うん、そうなんだ。じゃあ私はこれで……」
亮が納得したので、香澄はそのまま教室を出ようとするが、
「あ、そういえば戸山さん」
亮が香澄を呼び止める。
「何?」
「いや、大したことじゃないんだけどさ……茂とどこまで進んでるかなって」
香澄はその亮の問いかけに本当のことを言うべきかと一瞬考える。
そして、香澄は当たり障りのない程度のことを答えれば良いという結論を出す。
「えっと……キスまではしたよ」
「えっ!?まじで!?」
亮は、香澄のその言葉に驚いた様子を見せる。
「う、うん……でも、まだそれ以上は何もしてないけどね」
恥ずかしげに頬を赤らめる香澄に亮は、
「へぇー、戸山さんのような彼女がいるのに……まぁ、茂も初めてだろうし、そこから先はなかなか難しいかもしれねえな」
からかうように笑みを浮かべながら香澄にそう相槌を打つ。
「あはは……そうだよ、ね」
「ま、ゆっくり時間をかけて進めていくといいよ」
まさに週末に進展させようとしているだけに、香澄は誤魔化すように笑うしかなかった。
「あはは……じゃあ、私そろそろ戻るから」
「っと、俺も忘れ物を取りに来ただけだった。引き止めて悪かったな。あいつがいるとこういうの聞けねえから」
亮は、香澄に向かってそう言うと、自分の席に向かうべく足を進める。
亮の席は香澄がいる場所の奥にあるため、自然と二人はすれ違うことになる。
だが、幅も十分なため、問題なくすれ違えるはずだった。
「きゃっ!」
亮が香澄とすれ違おうとしたとき、香澄の持っていた鞄が亮にぶつかり、亮はバランスを崩して香澄を巻き込む形で倒れてしまう。
「ご、ごめん!大丈……夫」
亮は慌てて香澄に声をかけるが、亮は香澄に覆いかぶさるような体制になっていたのだ。
「う、うん。大丈夫だよ。私こそ、ごめ……ん」
亮の下敷きになっている香澄は、亮に返事をするが、香澄は自分の体勢に気づいたのか、亮の顔を見つめたまま固まってしまった。
香澄と亮の視線が絡み合う。
「わ、悪い」
そして、数秒の沈黙の後、亮はハッとすると、すぐに香澄から離れようとした時、
「お前、何やってんだ!」
その場面を目撃した茂が怒鳴り声を上げるのであった。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「なるほど、な……」
亮から昨日の放課後の出来事について話を聞いた俺は、亮に鋭い視線を向ける。
亮は、申し訳なさそうな表情をしていた。
「まあ、事情はわかった」
俺は、亮に向かってそう口にすると、
「俺の不注意でああなってしまった。茂に誤解されるようなことになって、本当にすまなかったと思っている」
亮は俺の言葉に対して、頭を下げて謝ってくる。
「それで香澄」
俺は香澄の方を見て、香澄の名前を呼ぶ。
「え?」
名前を呼ばれた香澄が、俺を見る。
そんな香澄の目を見ながら、俺は口を開く。
「香澄、今の話は本当か?」
「え?……えっと……」
香澄は、少し考え込むような仕草を見せる。
「うん。鈴木君の言ったことは本当だよ」
そして、香澄は亮の話が本当であると頷きながら答える。
「そうか……」
その香澄の答えを聞いて、俺は考え込む。
(香澄も認めてるんだし、本当のことだとは思う)
それに、亮が嘘をついているようには見えない。
それだけでも二人が本当のことを言っているのは確かだとは思う。
(でも……)
もし、香澄が亮に脅されて、嘘をつくようにさせられているとしたらどうだろうか?
木村先輩の時のように脅されて、言わされている可能性だって、否定は出来ない。
先日の公園でのことも、何もされていないことの証明ともとれるし、誤魔化すためのものともとれる。
(俺はどうすれば良い?)
二人を信じるか否か、考え込んだ結果俺は―――
本作では、パラメーターの値に応じてエンディングが変わります。
具体的には、『ハッピーエンド』『グッドエンド』『ビターエンド』『メリーバッドエンド』『バッドエンド』『ワーストエンド』がございます。
と言うことで、恒例のアンケートになります。
今回も同様に、主人公に取らせたい行動をお選びください。
得票数の多い選択肢の行動を主人公が取ります。
期限は4月26日までとさせていただきます。
皆様の貴重な一票を、お待ちしております。
主人公の選択は
-
―――亮の話を信じる
-
―――亮の話を信じない