※この作品はR-18です。

媚薬を飲みすぎた俺が生意気な天才研究者に襲い掛かっちゃう話   作:yan_yan_

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2/4(本番あり)

 遡ること10時間。

 

 樋口は掛かった精液を綺麗に洗い流すために風呂に入っていた。

 小型のユニットバスである。研究所に泊まれるように彼女自身が購入したものだ。

 

「落ちにくいな」

 

 石鹸を泡立てて顔と髪に付いた精液を洗い流そうとする。しかし、なかなか落ちずに苦労していた。

 

「まったく。あのとき、私が声を掛けなければ終わっていたというのに。無駄なことをしてしまったな」

 

 先程のことを後悔する。藤堂が自慰を開始してから約束通り10分間待ち、声を掛けた。しかし、彼は全く反応しなかった。だから、無視されていると思い彼に近づき肩を叩いてしまった。

 そのせいでせっかくの検体が無駄になったばかりか、彼女自身が汚れる原因になってしまったのだ。

 

「はぁ……まぁ、仕方ない。それに、精力剤の治験が行えたことだ。良しとしよう。しかし、検体の再検査は必須か」

 

 樋口は精液の採取を今日だけで終わらせる気は無い。精力剤を飲んだ場合、精子に何かしらの変化が起きてしまう可能性がある。それは研究には不都合だ。

 彼女の脳内では既に再検査は確定していることだった。

 

 精力剤を呑ませたのは、純粋に精力剤の効果を知るためである。

 彼女にとって藤堂は貴重なサンプルである。それ以上でも以下でもない。ある程度融通は利かせるが、全てのことを詳しく話す必要はない。

 

「それにしても、男のセラフ使用者か。やはり不思議だな。女でなければ扱えないはずのセラフをなぜ男が使えるのか……実に興味深い」

 

 彼女が藤堂の特殊体質に気づいたのは偶然だった。31B部隊として警邏の任務についていた際、キャンサーに襲われている彼を見つけた。

 

 蒼井が盾に入らなければ死亡していただろう。そして、応急処置をしている際にセラフが反応していることに気づいたのだ。

研究者である樋口だからこそ気づくような微弱な反応である。あの場にいた部隊が31B以外ならば、彼はそのまま自身の居住区へと帰されていただろう。

 

「ひとまず、今日の検査結果を精査しなければな。ふっ、実に面白い研究だ。奴に感謝しなければな」

 

 彼女は未知の研究に高揚していた。最近はセラフ部隊として戦うことにも慣れてきて、些かマンネリとしていたところだ。ここで新たな刺激を受けられることに歓喜していた。

 

「…………よし。すべて落とせたか? まったく。何故こうもへばりつくんだ。随分と手間がかかったな」

 

 精液を全て洗い流す。そして、最後に一度ざばりとお湯を全身にかけ流す。

 

 湯が光を反射して煌めいた。

 

 彼女の肢体は研究者として不健康な生活を送っていると思えないほど綺麗だ。きめ細やかな肌はしっとりとお湯で濡れ、赤く上気している。連日キャンサーと戦っているにも関わらず、身体には傷一つない。もちろん、彼女とて傷を負うことはある。ただ、それらは全て彼女自身が開発した専用の薬で治している。

 

 ちらりと時計を見ると、風呂に入ってから15分が経過していた。

 

「そろそろ上がるか」

 

 彼女は流し続けていたシャワーの蛇口を締める。キュッと小気味良い音がしてピタリとお湯が止まった。

 そして、椅子から立ち上がろうとしたときのことだ。「ガチャリ」と脱衣場のドアが開く音が響いた。そして風呂場のドアに人影が映る。藤堂だ。

 

「お前か。採取は終わったか?」

 

「……」

 

 樋口が尋ねるも藤堂は無言である。

 

「どうした? 何かあったのか?」

 

「……」

 

「…………なぜ無視をする? 返事をしろ。それとも用事はないのか? それなら、さっさと出てい……」

 

「……ぅぅぅううぅうぅ!」

 

 低い呻き声が響き渡った。そして、風呂のドアが「バンッ」と音を立てて勢いよく開かれる。

 樋口は驚き、さっと反射的に胸と股間を手で隠した。

 

「っ! おい、何をしている? 裸を見られるのはいい気分ではな……っ。……なるほど」

 

 彼女は一瞬戸惑ったが、藤堂の様子を見てすぐに状況を把握した。

 

 血走った目。ギラギラと欲望に濁りきった獣のような目が彼女の裸を凝視している。視線は手で隠されている胸や股間の位置を食い入るように見つめていた。

 

 そして、彼の下半身では剥き出しの性器が大きく勃起し、先端からはとろとろと透明な体液が溢れ出ている。ピクピクと細かく震えるそれは、獲物を見つけて興奮している獣のようだ。

 

「精力剤が効きすぎたか。いや、そもそも量を間違えたか? これは失敗……いや、薬の目的を考えるとむしろ大成功か。ただ、量は調整が必要だな。ふっ、廃人にならなければいいが」

 

「ぅうぁぁあぁぁ」

 

 彼女は自身の研究成果を見て喜ぶ。この薬は数年前に作ったきり試す機会がなく放置していたもの。それが今、明確な効果を目の前で示している。

 

「いい成果だな。これはすぐにレポートにまとめなければ。……おい、そこをどけ。裸を見たことは許してやる。私は今から研究成果を記録しなければならん。鎮静剤を取ってくるから待ってろ」

 

 藤堂に言い放ち風呂場を出ようとする。

 

 ……しかし、彼がドアから動く気配は無い。先程から「ぅぅぅ」と唸り続けており、言葉が届いているかも怪しいものだ。

 

 今、藤堂の頭の中は性欲に支配されかけていた。薬によって犯された脳内は冷静な思考ができず、雄としての本能に支配されかけている。それでも、僅かに残っている彼の強い正義感が、完全な獣となることを押し留めていた。その状態は非常に危うく、なにか一つでも切っ掛けがあれば崩れてしまう、薄氷のようなものであった。

 

 じわりとした緊張感が場に満ちる。

 

 樋口は気づいていた。今、この状況が危険であることに。彼女はセラフ隊員として超常的な力を持つが、それは武器の力である。彼女自身は非力な女性でしかない。もしも襲われた場合、跳ね除けられるかは分からない。

 

 藤堂は最後の理性を総動員してギリギリで踏みとどまる。

 樋口は鎮静剤を取りに行きたい。しかし、ドアの前に彼が立ち塞がる。

 

 お互いに動けない状況が続く。

 

 樋口がちらりと時計を見る。風呂に入ってから15分経過している。

 樋口は彼が薬をどれくらい飲んだのかわからない。もしも分かるならば薬が薄まるのを待つか、薬が効く前に動くかの選択はすぐにできただろう。

 

 しかし、彼女には分からなかった。

 

 そして、藤堂が薬の効果を抑えきれなくなってくる。彼に残っていた理性が弾け飛びそうになる。

 

「うぅぁぁぁぁぁあぁぁ!」

 

 彼が一際大きく唸る。

 

 そして、樋口は決断した。すぐに鎮静剤を取りに行くべきだと。これ以上待っても無駄でしかないと。

 

 この判断は普段から迷いなく即断する彼女にしては随分と遅かった。普段の彼女ならばもっと早く判断を下していただろう。それができなかったのは彼女自身でさえ気づいていなかった動揺によるものだ。

 裸の状態で男に迫られることでさしもの彼女も冷静さを失ってしまっていた。

 

 よって、決断が遅くなる。もしもこの決断が早ければこの先の出来事は起きなかったかもしれない。

 

 樋口が両手で恥部を隠したままゆっくりとドアへ向かう。そこにはもちろん藤堂がいるが通り抜けるしかない。彼が理性で耐えてくれることを祈るしかない。

 2m,1m,50cmと距離が近づく。そして、真横を通る。緊張の一瞬。

 

 藤堂はずっと我慢していた。僅かに残った理性がなんとか情欲を押さえつけていた。

 

 しかし、彼女が真横を通り抜ける瞬間、女性特有の甘い香りがふわりと香る。

 

 ……もう限界だった。プツリと理性の糸が切れる。

 

 そして、藤堂が跳ねるように動いて彼女に掴みかかった。

 

「っ!」

 

 樋口は急いで通り過ぎようとするも、腕をガッチリと掴まれる。

 振り解こうと腕を払うも、男の予想外の力強さに驚愕する。彼女の身近に男はおらず、彼女はドームの男を守る側だった。もしも藤堂に暴れられても最悪何とかなると考えていた。

 

 しかし、それは間違っていた。

 

 力強く握られた腕はびくともせず、彼女が逃げ出すことは不可能だ。捕まってしまった時点で彼女が逃げ出せる術は無い。

 

「うぁぁあぁぁあぁぁっ!」

 

 唸り声とともに藤堂が樋口を押し倒し、2人は脱衣所のマットの上に倒れ込む。

 

 裸で仰向けに倒れ込む樋口。水滴が肌を伝う。両腕は大の字の形で押さえつけられ、上から藤堂が覆い被さる。

 

「っ! 何だこの馬鹿力は。全く動かんな」

 

 このような状況になっても、まだ彼女は冷静さを残していた。

 

 しかし、既に逃げ出すことは諦めていた。

 明らかに違う筋肉量。研究者として非力な樋口と、ドームの住民として過酷な世界を生き抜いてきた彼では馬力が違いすぎる。

 樋口は押し倒された姿勢のまま、眼鏡を通して冷静な瞳で彼を見つめる。

 

「まさか、こんな形で初めてを経験するとはな……まぁ、考え方を変えればいい経験とも言えるか。むしろ、良かったのではないかと思ってきたな」

 

 一般的な女性と違い、樋口にとって処女は特別重い意味を持つものではない。少し、ほんの少しだけ女性としてのロマンチックな思いが無いわけではないが、そんなもの知的好奇心の前では全く優先すべきものではなかった。

 そんな彼女にとっては、むしろこの状況はアリだと本心で考え始めていた。

 

「うぅぅぅぅぅ」

 

 そして、藤堂が体勢を変え勃起したペニスを彼女の股間へ擦りつける。

 先端からはドロドロと異常な量の体液が溢れ出ていた。それが樋口の性器にとろりと垂れる。藤堂の強い興奮とは逆に、樋口は全く興奮していなかった。こんな状況で普通は挿入できるはずもない。

 しかし、ペニスから溢れ出す体液がローションの代わりとなる。ぬるりとペニスの先端が割れ目をなぞった。

 

「んっ」

 

 奇妙な感覚にぴくりと震える。今まで感じたことのない感覚。

 

 好奇心が湧いてくる。

 

「……いいぞ。さっさと挿れろ」

 

「っ! うっ、うぅぅぁぁ!」

 

 藤堂が呻く。そして、ペニスを膣口へしっかりと狙い定めて、ゆっくりと腰を前に動かしていく。

 最上級の料理を丹念に味わうかのように、ゆっくりゆっくりと挿入する。

 

「つっ! くっ! 流石にっ、痛いなっ。腹を割かれてるっ、ようだっ……」

 

 苦痛に顔を歪める樋口。それでも藤堂を止めることは無い。そして、藤堂も痛がる彼女を気にせず奥へ奥へと挿入する。

 

 やがて、とつとペニスが最奥に突き当たる。結合部からは微かに血が滲み出ていた。

 

「くっ! はぁ… はぁ…………入ったか。これは……想像以上に痛いな。やはり体験してみないと分からないものだ」

 

 荒い息を吐きだす。

 

 つい先程までは処女だった彼女の身体は、いともあっさりと男に貫かれた。

 

「あうぅぅぅぅっ!」

 

 藤堂が腰を前後に動かし始める。グロテスクなペニスが樋口の慎ましい性器を往復する。無理やりグニャリと広げられた膣が吸い付くようにペニスを包みこむ。

 

 彼はさらに腰を動かす。

 

 そして、すぐに限界が来た。

 彼はもともと薬で敏感になっている体である。少し擦っただけで絶頂感は最大になっていた。

 

「……」

 

 樋口は首を動かしてジッと結合部を観察していた。彼の状態からすぐ射精することは分かっていた。ビクビクとペニスが震え始め、腰の動きが速くなる。

 

 そして、一際大きく腰が動き、グッと彼女の奥深くまでペニスが挿し込まれる。

 

「ぅぁぁぉぁぁぉぁ!」

 

 膣内で射精する。大量の精液が彼女の奥深くまで侵入する。

 

 彼女は相変わらず無感情そうに、観察するように見つめていた。

 

 やがて、結合部からとろりと精液が溢れ出す。

 

 そして射精の終わったペニスがぬるりと引き抜かれた。

 ペニスが抜けた膣口は少しの間ぱっくりと開いていたが、やがてぴたりと閉じていく。血と精液の混じった薄桃色の粘液が溢れ出していた。

 

「ふぅ。終わったか。性行為は強い快楽を伴うと聞いたことがあったが……痛みばかりだったな。まぁ、いい経験になった。こんなものだろう」

 

 彼女は既に感慨も好奇心も無くなっていた。そして、鎮痛剤の場所と避妊薬の場所を思い返していた。

 

 樋口が立ち上がる。既に彼女は押さえつけられていなかった。射精の終わった藤堂は力尽きたのか、仰向けに大の字で倒れ伏している。

 

「まずは鎮痛剤だな。それから避妊薬と鎮静剤。最後にまたシャワーか。面倒だな」

 

 彼女は脱衣所の籠に入っていた自分の服を漁る。そして、ポケットから鎮痛剤を取り出した。セラフ隊員はいつ戦闘に呼び出されるかわからない。彼女は常に鎮痛剤と回復薬を携帯していた。

 

 それを飲むとすっと痛みが消える。彼女が自身のために製作した特別なものである。触覚まで消えると困るため、痛覚のみを完全にカットするようにしてあるのだ。

 

 そして、避妊薬を飲むために脱衣所を出る。

 

「精力剤と同時に作ったはずだから……あの辺りか」

 

 薬棚へ向かう。そのとき、机の上においてあるストップウォッチに気づいた。時間は20分を指している。

 

「まだそんな時間か。行為の時間はおよそ5分もない……早いな」

 

 薬棚を漁る。

 

 …………そのとき、彼女は気づかなかった。まだ精力剤の効果は終わっていないことに。

 

 そして、効果は今が最も強くなっていることに。

 

「多分、このあたりだと思うが……もっと奥だったか?」

 

 腕を伸ばして棚の奥の方を探る。

 

 ……背後からはひたひたと迫って来る。理性を失い獣と化した男が。

 

「ここだったか。手間取ったな」

 

 避妊薬を見つけた彼女。

 

 ……しかし、彼女の背後には獣と化した藤堂が迫っていた。

 

「うぅぅあぁぁぁぁぁっっっっぅ!」

 

 藤堂が唸り声と同時に掴みかかる。声に驚き振り向いた彼女は、目の前まで迫る彼を避けようとするも……間に合わない。

 

「……まだ動けたのか」

 

 あっさりと捕まってしまった彼女は、そのままドンと押し倒される。倒れた衝撃で避妊薬はどこかへ転がっていってしまった。

 

「おい。私はもう飽きた。やめろ」

 

 相変わらずの無感情な目で言い放つ。もちろん藤堂は聞く耳を持たない。

 

「ちっ、猿か。薬が効きすぎるのも問題だな。こいつ、いったい何錠飲んだんだ」

 

 少し苛つく彼女。しかし、押さえつけられてしまうとどうすることもできない。

 そして、あっさりと抵抗を諦めた。どうせ無駄である。それなら早く終わらせる方がいい、そう考えたのだ。

 

「うぅぅぁぁぁぁっぁぁっぁぁ!」

 

 藤堂は先程よりも興奮している。薬の効果が最大限発揮され縛るものは何もない。そして、目の前には極上の雌が無抵抗で全裸で仰向けになっている。興奮は最高潮だ。

 

 再びペニスが膣口へあてがわれる。先程の行為の残滓で膣はどろどろに精液で汚れている。今なら何の抵抗もなくペニスを呑み込むだろう。

 樋口は藤堂の興奮を尻目に早く終わらないかと考えていた。

 

 …………しかし、このとき彼女はいくつか大きな勘違いをしていた。

 

 まず性行為の快楽について。彼女は先程の行為で痛みを知り辞めてしまった。性行為でどれだけの快楽を得るのかわからないままでいた。

 

 次に藤堂の体力について。彼女は男をよく知らない。もちろん情報としては知っているが、このセラフ基地において男は誰一人としていない。鍛えた男の体力がどれ程のものなのか誤解していた。

 

 さらに鎮痛剤の効果について。痛みを消した場合残る感覚は何なのか。彼女は気づかなかった。

 

 最後に精力剤の効果について。その薬は人類の存亡をかけて使われるものだ。効果は強めに製作されていた。しかし実際のところ、その効果は彼女の想定よりもかなり強くなってしまっていた。

 

 彼女は勘違いしていた。

 

 今の樋口はまだ気づいていない。しかし、数時間後には気づくことになる。大きな代償を支払って。

 

 

 

 

 

 

 押し倒されている彼女の膣にペニスの先端が狙いを定める。

 

 相変わらず前戯は無いが、今は精液が腟内を濡らしている分先程よりはマシだろう。

 

 樋口はぼんやりと天井を見つめていた。『早く終わらせろ』と考えていた。性行為はすでに興味の対象ではないのだ。

 

 しかし、彼女の身体に起こる反応がその思考を変化させる。

 

 ずぷりとペニスが挿入される。

 

 先程と同様に膣内へと入り込んでいく。

 そして、樋口は違和感に気づく。

 

「…っ♡」

 

 股間からの感覚で小さく声が漏れる。鎮痛剤のおかげで痛みは無くなった。そして残ったのは変な感覚だった。ふわふわとするような不思議な感覚。過去に体験したことのないものだ。

 

 じわじわとペニスが挿入される。彼女の中の熱はじりじりと大きくなっていく。やがてペニスが奥まで入りこむ。彼女は己の身体に強い違和感を感じていた。

 

 ペニスが前後に動かされる。その度に痛みではない、変な感覚が彼女の身体を貫いた。

 

 だんだんと腰の動きがテンポ良くなっていく。先程はすぐに射精したため終わった行為は、おそらく彼の慣れだろう、ずっと長く続いていた。

 

「んっ♡ はぁ♡ はぁ♡ あっ♡」

 

 そして、気づくと樋口の口からは荒い呼吸が微かに漏れていた。

 

 肌は上気しペニスの動きに合わせてピクリと震える。無感情だった瞳は少し柔らかくなり、とろりと蕩けている。

 

 彼女は自身の変化に気づいていた。

 

 痛覚の無くなった身体は快感のみをダイレクトに受け取る。本来ならば男の都合で腰を動かす一方的なセックスに感じることはない。しかし、鎮痛剤が原因で強く感じていた。

 

 いつの間にか膣は彼女自身の愛液で濡れていた。

 結合部をペニスが往復するたびにとろりと愛液が滲み出る。

 

「っ♡ ぁ♡ っ♡ っ♡」

 

 微かな喘ぎ声が漏れ出る。

 ペニスが幾度も奥深くまで出入りする。

 

「あっ♡ あっ♡ くっ♡ あっ♡ あっ♡」

 

 積もりに積もった快楽が彼女の脳を溶かす。冷静な思考ができなくなり、目の前がチカチカと白くなっていく。藤堂が腰を突き入れるたびに快感が増幅していき、耐えきれなくなった快楽が喘ぎ声として溢れ出す。

 

 ぬぷりと奥深くまでペニスが突く。それが彼女の最奥を叩き、強い快感が脳を痺れさせる。

 

 そして、樋口はあっさりと限界を迎えた。

 

「んぁっ…♡ ふっっっ♡ …んん…っ♡んんんんんんっっっっっっっっっっっっっっっ♡♡♡」

 

 ふわりと全身が浮遊感に包まれる。思考が真っ白になり、何も考えられない。ギュッと目を瞑り、手は虚空を握りしめる。

 

 全身が痺れるような快感に呑まれ、彼女は絶頂した。

 

 さらに、収縮した膣に締め付けられたペニスも射精し、彼女の最奥に大量の精子を吐き出していく。

 

「あっ♡ ふぅっ♡ はぁ、な、るほど。……性行為が原因で身を持ち崩すものがいると聞いたことがあるが……それも頷けるな。っ、はぁ」

 

 意思とは関係なくピクピクと痙攣する身体に困惑しつつ呟く。

 もっとも、彼女は特殊な鎮痛剤を服用しているため一般的な性行為とは比にならないほどの快感を得ていた。これが普通だと勘違いしているが、常人なら精神が壊れてもおかしくないほどである。

 

 しかし、彼女の精神は壊れるどころか既に冷静な思考に戻りつつあった。

 

「……ふぅ。なかなかだったな。おい、意識は戻ったか? まだか?」

 

 樋口が藤堂に声をかける。しかし、藤堂からの返事は無い。相変わらず薬に呑まれているようだ。

 

「ぅぁぁあぁぁあぁぁ!」

 

 突然、ピストンが再開した。

 

「っ! んっ♡ はぁっ♡ まだっ、意識は戻らないか。まぁっ、いいっ。あと2、3回もすれば、んっ♡ 体力も尽きるかっ。そしたら、あっ♡ 終わりだ」

 

 彼女は性行為を行いながらそう呟く。そして、自身に絶頂が近づいていることに気づく。先程よりもずっと早い。

 

 彼女の預かり知らぬことだが、身体は先程の絶頂を迎えたことで行為に慣れてきていた。強い快楽を得るためにはどうすればいいかを学んでいた。

 普段は研究や戦闘で役立っていた天才的な才能が今は性行為へと向けられていた。

 快楽を得るためにどのような動きをすればいいのか。身体は学び、そしてそれを無意識のうちに実践していた。

 

「あっ♡ い…っ…♡ …あ…っ♡ …あっ♡ んっ…♡」

 

 そんなこととは知らずに快感に溺れていく樋口は、先程よりも強い快楽に翻弄されていた。

 目は虚空を見つめて蕩けている。口は半開きで喘ぎ声が漏れだし、口角からはつうと涎が垂れる。

 

 絶頂が間近に迫る。

 

 ────────────────────────────────────────―

 

 彼女が快感に翻弄されている間、藤堂は相変わらず意識がなかった。ただただ、薬の影響で獣のようになっていた。

 

 しかし、獣としての思考は貪っている極上の雌のことを考えていた。どうすれば絶頂させられるのか。どうすればこの雌を堕とせるのか。どうすれば孕ませられるのか。性欲と、子孫を残すという生物としての本能が剥き出しになった思考はその点に限り冷静であった。

 

 だからこそ、それらが難しいことに気づいていた。彼女は前後不覚に陥っているように見えるが、それは一時的なものである。この行為が終わればすぐに平静に戻るだろう。

 彼女を堕とすには快楽だけでは不可能だ。もっと、精神的なもの、それこそ「愛」のようなもので縛り付けなければ厳しいと。しかし、冷静で論理的な彼女を感情的にさせることが難しいのは明白である。

 だから、獣は考えた。考えて、そして、…………諦めた。やはり彼女は強いと。今は無理だと。だから、ひとまず全力でこの雌を貪り喰らうことを決意する。

 

 ──────────────────────────────────────────

 

「あ…っ…♡ …あぁ…っ…♡ あっ♡ あ…っ…♡」

 

 絶頂が間近に迫る。

 

 ペニスが力強く奥深くに刺さるたび、鋭い快感が腰から脳に伝わる。もう、何も考えられない。

 

 全身がぴくぴくと痙攣し絶頂を迎えそうになる。

 そのとき、予想外のことが起きた。

 

 突然、藤堂が樋口の唇にキスをしたのだ。

 

「んんっ!? ふ…っ♡ あ…っっ♡ …ん…っっ♡ いっっっっ♡」

 

 突然のキスに驚く樋口。

 

 そして、快楽に熟れきった身体はそれを切っ掛けに深く絶頂する。

 

「いっ♡♡ あっ♡♡ いくっっっっ♡♡♡ んんんんんんっっっっっっ♡♡♡♡♡♡♡♡」

 

 キスによる快感は大きくない。性器から与えられる快感と比較すればとても小さなものだ。それでも、樋口にとって異性とのキスは初めてのものであり、また、強い絶頂と同時に行ったキスは深く印象に刻まれるものとなった。

 

 樋口はピクピクと全身を震わせ、ぼんやりとした頭でキスのことを考える。快感と同時に与えられたキスは楔のように刻み込まれた。

 

「ぷはっ♡ はぁ♡ はぁ♡ はぁ♡ はぁ♡」

 

 お互いの唇が離れ涎がつうと垂れる。それに少し名残惜しさを感じる自分がいることに樋口は驚く。自分がそんなことを思うなんて考えたこともなかったのだ。

 

 

 

 …………しかし、絶頂が収まり冷静な思考が戻ってくると、その思考が一時的なものであることを理解する。どうやら、自分は行為に溺れていただけだと。雰囲気に流されていたのだと。

 

 そして、冷静に自分を恥じた。一時の感情に流されるとはあってはならないことだ。科学者たるもの常に冷静で論理的でなければならない。

 そう考え、自身を律する。

 

 

 

 ……そうしなければ、何か自分が大きく変化してしまう気がした。

 

 

 

 冷静になってきて、彼女はあることに気づいた。未だに藤堂のペニスは挿入されたままであることに。そういえば、彼はまだ射精してなかった。

 

 つまり、まだ終わっていないのだ。

 

 ドスリとペニスが再び奥を突く。

 

「んあ゛っ♡♡♡」

 

 大きな喘ぎ声が出る。先程よりも更に大きな快感。彼女の身体はどんどんと快楽を得やすいように変化していく。

 

 いつの間にか子宮口が下がり、身体が孕む準備を始めている。

 

「あっ♡ いくっ♡」

 

 キスをされる。貪るようなキス。それだけで彼女は身体を震わせて絶頂する。性器より感じないはずなのに感じる。不思議な感覚に翻弄される。

 

 藤堂は相変わらず樋口の上に圧し掛かり腰を前後させ続ける。彼女が絶頂してもお構いなく動き続ける。

 

「いっっっ♡ …あっっ♡ まっ…、…ま…てっ♡ …いっ♡ …んっ♡ あ…っ♡」

 

 痛みを感じない身体にどんどんと快楽のみが膨れ上がっていく。既に限界は超え、樋口の精神を持ってしても何も考えられず耐えきれない領域へと踏み込んでいた。

 

「あっっ♡ あ…っ♡ …やめっ♡ やっっ♡ …あっ♡」

 

 膣からドロドロと愛液が溢れ出る。それが潤滑材となり、さらに奥深くまでペニスが入り込む。汗ばみ濡れた身体は朱色に染まり、瞳はとろけきり、髪は乱れる。挿入のたびに大きな喘ぎ声が漏れる。

 

 耐えることはできない。耐えようなんて考えられない。彼女は快楽を貪る雌となっていた。

 

 そして、藤堂の射精が近づく。既に樋口は連続で絶頂し続けている。

 

 ビクビクとペニスが大きく震え、今までで最も多くの精子を吐き出そうと準備する。絶対に孕ませるとでもいうかのように。

 

 樋口の子宮口は既に降りきっていた。ペニスに簡単に突かれ、精液を呑み込める位置まで快感で移動していた。

 

「あっ…♡ あっっ♡ お…っ…っっっ♡ あっ…っ…っ♡ …あ…っっ…♡ …あ…っ…♡」

 

 壊れたように喘ぎ声を上げ続ける。

 

 藤堂がひたすらに腰を突きだし、やがて、そのときが来た。

 

 彼が一際大きく唸り、腰を深く突き出す。それは子宮の入り口に寸分違わず命中する。すると、子宮はまるで吸い付くかのように藤堂のペニスに密着した。

 

 「いっ…♡ …あっ♡ ふかっ…♡ 深いっ…♡ やっ♡ …い…くっっ…♡」

 

 彼女は無意識のうちに足を開き藤堂の腰に組み付いた。少しでも深くペニスを感じ取れるように、ぎゅっと腰に強く絡みつく。さらに、両腕を広げ身体を抱きしめる。まるで恋人のような熱烈な抱擁。

 全て、彼女の無意識で身体が勝手に行っていた。

 全身で一つになる。

 

 そして、2人は貪るようなキスをする。

 

 その瞬間、2人は深く深く絶頂した。

 

「んっ♡ …あぁっっ♡♡ 、あ…ぁ……ぁっ♡♡♡ ああぁぁぁっっっっぁっっっっっっっ♡♡♡♡♡♡」

 

 精液が子宮に全て流れ込む。避妊薬を飲まなければ間違いなく孕むだろう。それだけの量と濃さの精液が樋口の子宮へと注ぎ込まれる。

 

 樋口はビクビクと全身を快楽で震わせつつも、さらに力強く両腕と両足を絡みつかせる。より深く藤堂を感じるために。より深くまで精子を受け入れるために身体は無意識に本能で動いていた。

 

 ……やがて、射精が止まる。

 

 さしもの藤堂も今回はかなりの疲労だったようで、ペニスを抜き出そうとする。彼が自身の腰に絡みつく彼女の脚を解こうとすると、それに協力するように彼女が足を解く。

 

 そして、ペニスがぐにゅりと膣から引き出されていく。離れることを拒むかのように膣がぎゅっぎゅっとペニスを締め付けるが、藤堂はそれに構わず抜き去った。

 

 ペニスを抜き去られた膣は一瞬ぽっかりと空洞を開けたままだったが、やがてじわじわと閉じ始める。しかし、物欲しそうにひくひくと痙攣して小さな空洞を残したまま動きが止まった。行為前にぴったりと閉じていた膣とは明らかに変化していた。

 彼女の愛液が痙攣に合わせて溢れ出す。しかし、精液が溢れることは一滴もなかった。すべてが彼女の子宮へと注ぎ込まれたのだった。

 

立ち位置や場面などの状況説明について

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