「アオイくーん」
「ふふ、何ですか」
酔ったふりをして、身体を擦り寄せる。前までは、彼は可愛らしく結構照れる素振りを見せていた。最近は多少慣れてしまったらしい。それも仕方がないと思う、彼は私の身体を2倍味わっているのだから。
「ね、ハグして?」
「いいですよ」
ひょいと抱え上げられて、膝に乗せられた。後ろから抱きしめられる形だ。そうして、彼は腕にぎゅっと力を込めた。
私はこうしてもらうのがきっと好きだと思っていて、やはり好きだった。彼と付き合う前から、抱きしめられる妄想を何度も何度もしてきた。座って後ろから抱きしめてもらったり、正面から抱き抱えてもらったり。または立って抱き合ったり。中でも今の体勢は安心するから好きだった。
「重くない?」
「そんなことないですよ。たくさん食べて、健康でいてくださいね」
「んふふ」
べたべた甘えても、彼は全部受け止めてくれる。本当に、彼は私のことが好きなんだなと思う。好きすぎると思う。
それでも、やはり私の身体には慣れてしまったらしい。最初はキスしただけでおちんちんを大きくしていたし、こんなに密着したら息を荒くしていたのに。私も性欲が強い方なので、その時はすぐに受け入れていた。でも最近はその流れもなくなり、私たちが一生懸命に彼を誘うことが多くなっていた。
「……アオイくん?♡ 前からハグしていい?♡」
「いいですよ」
一度彼の膝から降りて、正面から彼の太ももに跨る。彼は腕を広げて私を抱きとめた。
もっとそれらしい誘い方があるはずだと思った。巧妙で大人っぽくて、雰囲気がある誘い方が。でも私はそんな駆け引きの経験はなくて、ただ身体を押しつけて愛を囁くことしか知らなかった。
「好き……♡ アオイくん……好き……♡」
「僕もカオリさんが好きですよ……」
「……ッ♡ もっと好きになってね♡ んっ♡ ね、好きだよ……♡」
「好きですよ。愛してます……」
「う゛ッ♡ んふッ♡ すきぃ゛……♡♡」
早くえっちのときのキスをしてほしい。みっともなく胸と腰を擦り付けて、彼から誘いが来るのを待つ。でも彼は、私の背中を優しくぽんぽんと撫でた。落ち着けと言いたいのかもしれないけれど、もう戻れない。
「好きだよぉ♡♡ ねえ♡♡ アオイくん好き愛してるッ♡♡ 好きだってば♡♡」
「はい、僕も愛してますよ……。カオリさんのことが……大好きです……」
「ほぉ゛……ッ♡♡♡ ん゛ッぐ、好きッ♡♡♡ あ゛ッ好゛き♡♡♡ す、すッ♡♡♡ すきぃ゛ァァ♡♡♡
部屋着の中で、身体が擦れる。いつの間にかナイトブラが外れて、硬く凝った乳首を彼に擦り付けていた。脚を精一杯開いて、彼のお腹あたりにおまんこを押し当てていた。もはやオナニーだ。彼に愛を囁かれながら、彼の身体を使って、ひとりでしていた。
「も゛っ♡♡♡ もうセックスしよ♡♡♡ もぉ゛これセックスだからッ♡♡♡ ねッ♡♡♡」
「カオリさん、セックスもいいですけど、ゆっくり愛しあうのも大事だと思いますよ?」
「うるさいなぁッ♡♡♡ 本当にレイプしちゃうよ?♡♡♡ レイプいやでしょ、合意のラブラブセックスのほうがいいでしょ?♡♡♡」
「ふふふ、えっちなカオリさんも好きですよ」
盛る私を、彼は強く抱きしめて押さえつけた。それだけで気持ちいいけれど、擦れる刺激を止められてしまった。
「うあ゛ァ……♡♡♡ ハグすき♡♡♡ ハグすきだけどオナニーできないッ♡♡♡ 動かせてッ♡♡♡」
「かわいいです……。必死にイキたがってるカオリさんも、かわいくて、大好きですよ……」
「あ゛!!♡♡♡ 今みみだめ!!♡♡♡ 耳とけちゃう゛ッ!♡♡♡ 脳みそ壊れ゛る゛から゛ぁぁッ!!♡♡♡」
背中を強く抱きしめられているけれど、腰は多少自由に動く。私も彼に強くしがみついて、腰だけをグラインドしていた。自分だけが気持ちよくなるための最低な動きだ。自分の意思とは思えない。彼が耳を犯してそうさせているのだと思った。
「イクところ見せてほしいです。僕のお腹に、必死におまんこかくかく擦り付けて、耳舐められてイッてほしいです……」
「イッぐッ!!♡♡♡ み、みてッ!!♡♡♡ イクからぁ゛ァッもうイく絶対イ゛ぎッ……!!♡♡♡ イ゛ぐイ゛ぐイ゛ぎゅぅ゛お゛お゛お゛お゛ッ!!!!♡♡♡♡♡」
彼に全力でしがみつきながら絶頂した。普通の人はこんなイキ方しないのに。彼のせいで、変なイキ方ばかり覚えてしまう。
絶頂の痙攣すらさせてもらえないほど、強く抱きしめられている。快感を発散できなくて、彼の腕の中で小さく震えることしかできない。
「……がァ……ッ♡♡♡ イ゛……ッてるぅ゛……♡♡♡ しぬしぬッァァァァ……か゜ぁッ……♡♡♡」
「頑張りましたね、カオリさん……♡」
優しいキスをしてもらって、少しずつ落ち着いてくる。
これで、今夜はセックスに誘えただろう。もっと上手な方法がきっとあるはずだけど、当面はこれでいいかとも思う。でも、サキはどうやって誘っているのだろうか。