朝8時20分。顔を洗い、制服に着替え、学校へ行く支度を済ませる。
俺が坂柳さんに弱みを握られ、とんでもない経験をした翌日。教員が俺に退学と寮からの退去を命じてくる、なんて事はなかった。
どうやら俺を退学させるよりも、おもちゃにして遊んだ方が楽しいと思ったようだ。
しかし予想外だったのは、坂柳さんは別に頻繁に俺を呼び出すつもりはなさそうだということだ。毎日のように下僕の如く呼び出され、弄ばれるかと思ったが、そうでもないようだ。
そのおかげで俺は土日の間は部活のテニスをやっていた。応援に来てくれている女の子達の声援を浴びながら。
そう言えば坂柳さんは女の子を落とす時には声を掛けろと言っていたな。
つまり、女の子を落とすこと自体は否定していなかった。
独断でこの学校に居られなくなる様なリスクを背負うことの禁止ということだろうか?
よく分からないが何にしろ、俺は坂柳さんにやろうとしたことを他の人にやるつもりはない。
そもそも坂柳さんがあまりにも隙を見せて、上手くいけるんじゃないかと錯覚してしまっただけで、彼女にも強引に事を運ぶつもりは元々なかった。
何しろこの敷地内は小さな村社会の様なものだ。中学までとは違う。
そのようなことをして少しでもボロを出せば最後、あっという間に噂が広まり、俺は破滅しかねない。
この学校では基本的に禁欲を心掛けなくては。
そもそもこの学校に入ったのもあの危険な人妻教師に邪な欲望から手を出してしまったがため。
そして今回も同じ理由でとんでもない弱みを握られてしまったわけだ。
もっと誠実に生きていこう。欲望に支配されてはいけない。
部屋から出て寮のエントランスから外に出ると、側のベンチで坂柳さんと神室さんが座っていた。
「おはようございます。坂柳さん、神室さん」
どうやら俺を待っていたようだ。
「ええ、おはようございます。里中くん」
「おはよう」
そう挨拶して学校までの道を坂柳さんに合わせてゆっくりと歩いていく。
「里中くんは土日は部活動でしたか?」
「はい。午前中から夕方まで部活をしてました」
「そうですか。実は土曜日は私たち、少しの間だけですが、あなたがテニスをやっている所を見ていたんですよ?」
坂柳さんがクスリと笑って言う。
「あんたに騙されてる可哀想な被害者達の顔を拝みに行ったのよ」
「嫌だな、神室さん。意地悪なこと言わないでくださいよ。別に騙してなんていませんって。俺は自分のことを一度も誠実な人間だとは言ったことがないですよ」
神室さんが人聞きの悪い事を言っているが、俺は少なくとも彼女達を騙した記憶は一度もない。
まあ、テニス部の活動にまで来てくれる女の子たちにその言い訳が通じるかは分からないが……
「外見が良いというのは得ですよね。見た目が良いと中身も良いものだと勝手に勘違いしてくれる方がそれなりにいて、その人達がまた勝手に中身も良いという想像を広めてくれますから」
「確かに何故か中身も紳士とはよく言われるんですけど、そういうことだったんですね」
正直に言ってそれを聞くたびに心の中では苦笑いしていた。
勝手に期待されるんだよな、何故か。
「ところで、坂柳さんと神室さんは何を?」
「私たちはケヤキモールを見て回っていましたよ。ショッピングとアダルトグッズ探しを兼ねて」
思わず周囲を見回す。俺の反応が面白かったのか、坂柳さんがクスッと笑った。
「大丈夫ですよ、里中くん。側には誰もいません」
「当然ながら見つからなかったけどね。ネットショッピングも使えない以上、そういう特殊なものは何か他で代替するしかなさそうね」
「でも収穫はありました。浣腸薬はしっかり購入できましたから」
「2人とも一体何の話をしてるんですか……」
「決まってるじゃないですか。今日、里中くんのお尻に何を入れるかの話ですよ」
本当に何を言っているんだ……この人は……
「坂柳さん、マジで言ってるんですか……?」
「ええ、本気ですよ。こんな機会は滅多にありませんし、私も初めてですから、今から楽しみです」
そりゃ、そんな機会は滅多にないでしょうけども!
「神室さんも何か言ってくださいよ。浣腸なんて、いくらなんでも俺のそんな所見たくはないでしょう?」
「……正直に言ってイケメンじゃなければ不快感の方が優りそうね。でも、まあ、あんたのなら見てやれないこともないってとこかしら?」
「イケメンで損をする珍しいケースですね……それに我慢して見なくていいですから。というか俺は可愛い子でもそっちの趣味はないっていうか……」
血の気が引くのを感じる。顔が青くなってそうだな……
正直に言って現時点でも派手に弱みを握られてるってのに、そんな事をされたらいよいよ一生逆らえなくなりそうだ。
「ほら、よく言うじゃないですか、神室さん。『イケメンは何をやっても様になる』と。便意を我慢している姿もきっと素敵ですよ」
「そうね。悪くはないんじゃない?」
「ハ、ハハハ」
とんでもない計画を聞かされながら、学校に近づき、人が増えてくるにつれて、段々と話す内容は誰に聞かれてもいい内容になってくる。
「そう言えば、部活、まだやってていいんですか?特にこだわりもなく惰性でやってるだけだからやめてもいいんですが……」
「ええ、もちろん。そこそこ上手いですし、やめるのはもったいないのでは?あなたがテニスをやっているところを見に来ている女の子もいることですし」
なるほど。確かにテニスをやっていることはステータスになっているところもある。だから部活動はやらせるということか。
女子生徒の憧れを支配しているという点が重要なんだろう。
俺が注意しないといけないのはそこだな。
俺自身の価値を損なわないこと。支配する愉しみがある存在であること。
それが必要なわけか。まあ大した条件じゃない。問題はなさそうだ。
「では里中くん、今日も一日ご機嫌よう。放課後は部屋にいてくださいね」
そう言うと坂柳さんと神室さんは教室の方に歩いて行った。
何故一緒に行かないのか、と一瞬思ったがすぐに分かった。
俺との関係は当然公には出来ない。だから少なくとも学校内では普通のクラスメイトの関係を保つ、と言ったところだろうか。
教室のドアを開けると、すぐに声が掛かった。
「あっ!里中くん、おはよう!」
「おはようございます。谷原さん」
彼女は谷原真緒。この子は有り体に言えば、俺のシンパだ。彼女はテニス部ではないが、練習をよく見に来る生徒の1人だ。
練習を見に来る理由は、暇だからクラスメイトの女友達の応援をしているらしい。なるほど。その言葉を信じるなら、とても友達想いのようだ。
そして何故かこの子もそれなり以上に可愛い。この学校の女子生徒の可愛さは異常だ。
「谷原さん、昨日は本当にありがとう。うっかり弁当を忘れちゃって。助かりました」
「う、ううん!全然大丈夫!私は見てただけだから全然お腹空いてないし!里中くんが食べるの見てるだけでお腹いっぱいになっちゃったくらいだし!これからもしお弁当忘れちゃっても私のがあるから心配しないで!」
「えっ!?真緒、アンタホント?!」
昨日、いつも通り男女数人のグループで食事をする際に、ふと出来心で『弁当を忘れたって言ったらどうなるんだろう?』と思ったからやってみたが、まさか全部くれるとは……
隣の席で坂柳さんと神室さんがこれを聞いて笑っている。そりゃ、笑うよな……
「マジか!?じゃあ俺が忘れても大丈夫ってわけだ。いやー安心安心!」
青筋を浮かべながら話に割り込んできたのは橋本だ。お前、あの時ものすごく不快そうな顔をしてたしな……
謝りたくなってきた。双方共に。
「橋本、アンタはどっか行ってなさいよ!」
「アンタ邪魔!」
谷原さんの友人に追い払われて、橋本はハイハイ……と言いながら元の男子グループの輪に戻って行った。
これだから男友達があまりできないんだよな……
それにしても大丈夫か?俺は自分が綺麗な男とは一言も言ってないぞ?
真実が明らかになった際に幻滅のあまり憎しみを持たれないか、不安だ。
そうしていると、真嶋先生が入ってきた。俺もこの話をあまり続けたくなかったのでちょうどよかった。
これから朝のホームルーム、そして授業、それが終われば……
いや、本当に浣腸は勘弁してくれ。
「それで、本当にやらなきゃダメですか?坂柳さん」
「ええ、勿論です。それに、これらを買うのは少し恥ずかしかったんですよ?おあいこです」
「いや、実際に買ったのは私なんだけど?」
放課後、俺の部屋に集まった彼女達。
持ってきたのは浣腸薬とコンドーム、ローション、そしてピンポン玉だ。いや、ピンポン玉を何に……まさかな……
「さあ、まずはこれを入れてきてください」
と言って浣腸薬を手渡される。
「い、いや……それは……」
必死の抵抗を続けていると、坂柳さんは言った。
「フフ、では里中くんがやりやすいように背中を押してあげましょうか?」
「これはお願いではありませんよ?命令です。今すぐやってください」
こう言われればもはや俺に選択肢はない。
「ああそうです。言い忘れていました。ウォシュレットとトイレットペーパーで入口を綺麗にしてからやるのがよろしいですよ」
いやそこは出口でしょうが……まあいいか……
渋々トイレに向かう俺を彼女はいつも通りの悪戯な笑みを浮かべて見送った。
「どうです。上手くできましたか?」
ドア前で坂柳さんが声を掛ける。
「いや、それが……その……」
しくじった。
何しろ初めてだし全く気乗りしないしで上手くいかずに液が便器に落ちてしまった。
「一応聞いておきますが、わざと失敗したのではないですよね?」
「も、もちろん違いますよ!」
そういう面はあるかもしれないが、それが全てではない。
そもそもやったことなかったんだ。一発で上手くいかないこともある。
「全く仕方のない人ですね。では出てきてください」
ドアを開け、リビングに戻る。
「どうやら彼は1人では出来なかったようなので、神室さん。お願いします」
「……え?」
「……まさかクラスメイトの浣腸をすることになるとはね……」
どうやら坂柳さんは俺を徹底的に辱めたいようだ……
「さあ、下を脱いで四つん這いになってください」
「坂柳さん、もう一回1人でやらせてはくれませんか?今度は上手くいきそうなんですけど……」
「ダメです。これは命令を守れなかった罰なのですから」
何やら端末を操作しながら、坂柳さんは答える。
「ほら、さっさと四つん這いになりなさいよ。あんまりじたばたするのは男らしくないと思うけど?」
「神室さんはなんで平気なんですか……」
「手袋付けてれば大したことないし。早く脱ぎなさいよ」
下を脱ぎ、四つん這いになると神室さんが俺のお尻に手を当てる。この間使った手袋も身につけているようだ。
「ほら、お尻の力を抜きなさい。……あんた、体毛は薄い方なのね」
「……なんでこんなことに……って固!なんか固いですってこれ……あっ……ちょっ……冷た……」
神室さんの手が俺の尻の穴の周りに触れる。何だこれは……恥ずかしいし、くすぐったいし、変な気分になってきた……
「こら、動くんじゃないわよ……よし、出来たわ」
「はあ、やっと終わった……」
屈辱だった四つん這いの姿勢を止めて、座り込む。
尻を下にするのは不味いか?いや、しっかり腹に力を入れておけば大丈夫か。
「ご苦労様です。彼も、神室さんの手際には大満足だったようで。ほら、見てください」
坂柳さんと神室さんの視点が俺の股に集中する。
「……あんたね、クラスメイトに浣腸されて大きくしてるんじゃないわよ。とんだ変態じゃない」
「……しょうがないじゃないですか。こんな状況で女の子にお尻の穴を弄られてたら勃起くらいしますよ……」
「こんなプレイ、特殊なお店でもなかなかやってくれないんじゃないでしょうか?まして相手は現役の女子高生2人なんて。よかったですね」
全くだ。一体いくら払えばこんなに可愛い女子高生2人と浣腸羞恥プレイが出来るのだろうか?
「ちょうど大きくなったところですし、神室さんに慰めてもらいましょうか」
「はいはい……」
そう言うと神室さんは俺の横に座り込み、竿に手を当て、上下運動を始める。2回目だからか、躊躇いはない。
「あっ……はっ……神室さんっ。浣腸されながらの手コキは……不味いかもしれません。便座の上で、しませんか?」
「だってさ。どうするのよ?」
「大丈夫です。考えがあります。しばらくはこのままで」
「了解」
神室さんは短く答えると、淡々と扱き続ける。今はまだいいが、時間が経って浣腸が効き出す頃は相当キツそうだ……
どうにか下半身の刺激から気を逸らそうと、顔を上げ、息を吐いた時に気がついた。坂柳さんがずっと端末を俺に向け続けていることに。
「……坂柳さん、もしかして録画してます?」
「はい」
「あっ……はっ……ど、どこから?」
「浣腸をするために四つん這いになったところからですね。後から見返して楽しめるようにと思って」
あそこからか……あんなみっともないところを……
「前回のを撮り逃したのが残念です。私たちと里中くんの初めてでしたのに……」
「私とこいつの姿だけじゃなくて、アンタの声も入ってるけど?」
「フフ、これが漏洩したら私たち全員終わりですね」
「全くとんでもないもの撮ってるわね……」
この異常な状況に全員が酔っているんだろう。
危機感というのがまるでない。
というか、俺は別のことに危機感を感じていた。
「そろそろ、本当に不味いかもしれません……早く、トイレに……!」
「もうですか?まだ2分も経っていませんよ?」
「お腹の我慢もキツくなってきましたが、射精を我慢しながらというのがしんどいんです……お尻に力を入れ続けるのがなかなか難しくて……」
「おかしいですね……取扱説明書には3分から10分我慢するのが効果的と書いてあるのですが」
「全く堪え性がないわね……」
「多分それは射精を我慢していなくても相当難しいんじゃ……俺は悪くないですよ!」
10分も我慢は絶対に無理だ。間違いなくフローリングを汚すことになる。
そんなこと俺は絶対嫌だぞ……
「仕方ありませんね。では神室さんにお願いしてみてください。心を込めて」
「……神室さん。トイレに行かせてください。お願いします……」
「……まあ切実な思いは伝わってきたけど、これでいいの?」
「全然ダメですよ。もっと真剣にやってください。あなたが女の子を落とす時と同じくらいに」
なるほど。この間話したようなやつを神室さんにやれってことか。腹もグルグル言い出して、いよいよヤバくなってきた。早く坂柳さんを満足させなくては……
「神室さん」
「ふふっ……それで、ここから何するのよ?」
じっと神室さんの目を見つめる。
神室さんも負けじと俺を見つめ返すが、耐えきれなくなったのか、目を逸らした。
「俺の勝ち、ですね」
「勝ちって何よ。少し目を逸らしただけじゃない」
「いいじゃないですか。俺なんて恥ずかしい目にあってばかりで、負けまくりなんですから少しくらい」
少しの間沈黙が流れる。俺は彼女を抱き寄せて、右の太ももの上に乗せて、手袋を脱がせた。
「神室さん、エッチしませんか?」
「……あんたね。何よいきなり」
「いきなりなんかじゃありませんよ。あれだけ手コキされたんですから。セックスしたくなるのも当然でしょう?」
「そうかもしれないけど……」
「神室さんはどうなんです?男のをずっと扱いてても何も思わない?」
「あ、あんたがよがる姿は面白いとは思ったけど、それだけ……んっ」
「そうですか。それは残念ですね……」
神室さんのクリトリスを下着の上からさすり出す。
なかなか可愛い反応をしてくれる。
この状況にムードも何もあったものじゃないが、お互い非日常的な状況で興奮しているのは間違いない。
つまり女を落とす状況としては好条件だ。
「悲しいです。何度も俺のチンポを出し入れして、何度も神室さんの可愛い声を聞いて、何度も何度も俺のことが好きだと言わせてやろうと思っていたんですが」
「あっ……ああ……下、弄るな、バカっ……♡」
太ももに彼女を乗せた時から少し下着は湿っていた。
今ではもう相当に濡れてきている。
「やっぱり俺の独り善がりな欲望だったんですか?神室さんとエッチしたい、って言うのは」
「あっ……ふっ……ふっ……」
ちょっとクリトリスを弄っただけなのにあっという間に息も絶え絶えになっている神室さん。俺の手コキをしている時点で相当興奮していたようだ。
キスをしようと彼女の頭を引き寄せる。彼女も抵抗するつもりはないようだ。
「んっ……ちゅっ……んんんっ!」
キスをしながら今度はクリトリスを直に触る。もうだいぶ出来上がっているようだ。数回クリトリスを直に触り、刺激を与えたら下着から手を抜いて、彼女と手を繋いだ。
「神室さん。好きです。エッチしたいです」
「うくっ……あっ……んっ……ちゅ……んん……」
神室さんの目を見つめ、キスをしながら自分の好意を率直に伝えた。返事はどうでもいいのでまたキスで口を塞ぐ。
彼女は俺がもうクリトリスを弄る意志がないと分かったのか、自分で気持ち良くなることに決めたようだ。俺とキスをしながら、身体を揺すり、股を俺の太ももに擦り付けている。
カクカクと前後に腰を揺すり、俺でオナニーをする神室さんを眺めながら、段々と彼女の気分を盛り上げていく。
「神室さん!あなたのことが好きなんです!」
「あ……ああっ……!わ、わたし……ふっ……んっ……んぅ……ちゅっ……」
どんどん腰の動きを早めて、高みに登っていっている神室さん。あと少しだ。
「っ!したい!真澄、お前とセックスが!」
「……はっ……あっ……わ、たし……もう……イッ……♡」
そう言うと神室さんは俺にしがみつき、クリトリスを何度も必死に押し潰している。あと少しで彼女はイクはず。そうしたらトイレに行こう。手コキが止まった分楽にはなったが、限界は近い。そう思った時に声が掛かった。
「もうその辺りでいいですよ?流石にこんなところで漏らされても困りますし」
神室さんが達する寸前で冷や水をかけたのは坂柳さんだった。
いつの間にか、俺も彼女も汗だくだ。これだけくっついていれば、仕方ないか。
正直、我慢の限界だし、早めに行かせてもらおう。
「あの、神室さん?すみませんがトイレに行くので、その……」
俺の肩に顎を置いて息を吐き、小刻みに腰を震わせている彼女には申し訳ないが、しょうがない。
「はっ……あっ……はぁっ……仕方ないわね……」
気だるげに身体をずらし、俺の横に座った彼女。
大惨事にならないように慎重に立ち上がり、トイレに行く。少し右の太ももが冷たい。
そうすると坂柳さんも立ち上がり、俺の後をついてきた。
「なんでついてきたんですか。まさか……」
「もちろん撮影しますよ?排泄の光景を」
「やっぱり……」
俺が便座に座り、彼女がトイレの外から動画を撮っている。
「知っていましたか?排泄を見られるというのは時に拷問にもなりうる行為だとか」
「それを坂柳さんが逃すことはないってことですか……」
「そういうことです。ですが、今回のは排泄物を直接見られるわけではないので大したことはないですよ」
「十分イヤなんですけどね……」
音とか聞かれるし臭いも届くかもしれないな……
したら速攻で流してしまおう。
「残念なのは里中くんがそこまで嫌がっていないことですね。あれだけお尻は嫌だと言っていたのに……」
「さっきまで本当に嫌だったんですが、神室さんので気が紛れたんですよ」
「あれがなければもう少し可愛いところが見れていたというわけですね。あれはとても良かったですが、順番を間違えましたか」
そろそろ出そうだ。なるべく音を立てないようにゆっくり……
「あの、坂柳さん。もしよろしければ耳を塞いでいたりなどは……」
「端末と杖で両手が塞がっている私にどうやって耳を塞げと?」
「そうですよね……ハハ……」
「大丈夫です。私は気にしません。お構いなく」
「気にするのは俺なんですけどね……」
そう言うとお互いに黙った。
俺がトイレをする音だけしか周囲に音がない。
顔に手を当て、目を閉じながらしていたが、終わったところで目を開けると神室さんもいつの間にか見に来ていた。
「どうです?神室さん。人がトイレをしているところを見た感想は」
「トイレをしている姿を見ているだけなのに何故か弱みを握っているかのような強い立場になったと思ってくるわね」
「やはり普段から隠しているものだからこそ、恥ずかしいものだという認識が生まれるのでしょう。もしも普段から排泄を隠さないような世界ならば、なんてことはないのでしょうね」
「かもね。それとほとんど音を立てずに上手くしたのが残念ね。だから大して恥ずかしそうにもしてないし」
「ええ。全くです」
とりあえずトイレを流してから、ウォシュレットをする。
好き勝手言ってるよ。本当に……
浣腸を終えたあと、神室さんに少し尻穴を触られたりもしたが、大したことはなく。
ベッドの上で3人並んで横になっていた。
「フフ。男性のベッドで横になるなんて、ドキドキしますね」
「今更よ、今更」
「神室さんはそうかも知れませんが、私は清純な乙女なのでドキドキするんですよ」
「あんたそれまだ言ってるの?この間もこいつに唾液を飲ませたりしてたでしょうが……」
「あれは唾液を吐き捨てたのがたまたま里中くんの口の中に入っただけですよ。偶然です」
「いや、それは無理があるでしょ……」
俺を挟んで2人が仲良く話し合っている。
「本当はもっと里中くんのお尻で遊ぶつもりでしたが、そんな感じでもなくなってしまいましたね」
「浣腸なんて初めてですし、見られながらなんて疲れますよ……」
「その割にここは元気になっていますが?」
大きくなるのはしょうがないだろう。生理現象だ。
「男は疲れてるとよくこうなるんですよ。それにさっきは射精してないですし」
「そう言えばそうでしたね。では……」
「分かってるわよ」
神室さんが起き上がる。
「楽しませてくれたお礼です。ほら、頭をここに乗せていいですよ」
坂柳さんは足を揃えてベッドに座り、膝をポンポンと叩く。膝枕をしてくれるらしい。
パンツを脱ぎ、頭を坂柳さんの太ももに乗せて横になる。
「手袋は、もういいか……」
神室さんは自分の手袋を探していたが、面倒になったようだ。
そう言えば俺が脱がせてどこかに置いたな。よく覚えてないが。
神室さんが手コキを始めた。
手袋をつけている時とは少し違った感じで、彼女のしなやかな指の感触が直接伝わってきた。甘い快感が身体に走る。浣腸の真っ最中だったため、手コキを必死に我慢していた上、神室さんが俺の太ももでオナニーする光景もずっと眺めていただけだった。
やっと何も気にせず射精できると思うと、身体から力が抜けて神室さんのなすがままだ。
下半身の快楽に腰を浮かせていると、坂柳さんが俺の頬に手を当て、ゆっくり語りかけてきた。
「私、里中くんのあの告白を聞いていて一つ賛同できることがありまして」
「ああっ……くっ……それは?」
「自分のものにしたい相手には自分の一部を取り込んでもらいたくなるということです。言っていましたよね?自分のものにしたい相手に唾液を流し込んでいると」
「え、ええ。確かに、そうやってました」
「私もそれを聞いて実際にあなたにやってみたのですが、あれは本当にいいものですね。背徳的で、優越感が得られて」
「うぐっ……支配している感じがあって……好きだった。と、特に、女がイク時に、やると……ふっ……うっ……すぐ、俺にのめり込んだ……はっ……イクッ……」
「フフ、やっぱり気が合いますね。あなたと私」
耐えきれずに射精する時に、坂柳さんは身を屈めて唾液を垂らしてきた。その甘い唾液を受け止めると、身体に電気が走ったかのように痺れ、思考がだんだんぼやけていく。
「やっぱりすごい熱いわね……これも精子も。というか、あんたの唾液が落ちたとき、すごい身体が震えて精子もさらに出てたけど……」
「彼にとても好評なようで嬉しいです」
「……ねえ、それそんなに良いの?その、私も……」
「これはダメです。私の特権ですから。第一、神室さんは彼とキスもしたんですし、それで我慢してください」
「……そういえばしたわね。まさかこんな形でファーストキスをすることになるなんて……」
「では今日はこれで終わりということで。神室さんからこの部屋を出てください。2人で出るのは目立ちますので」
「はいはい、分かったわよ」
神室さんはティッシュで自分の手を拭くと洗面所に向かった。「やっぱり変な匂い」と呟きながら。
そして手を洗った後に彼女は部屋をさっと出て行った。
坂柳さんと2人きりになるとしばらく部屋には静寂が続いた。まだもう少しこのままでいたいと坂柳さんの太ももに頭を乗せたままで身体の力を抜いていた。
しばらくそうしていると、やがて坂柳さんが話し出した。
「神室さん、部屋に帰ったら何をするんでしょうね?」
「何を?」
よく分からないが晩ご飯でも食べるんじゃないか?
大量に射精して疲れ切った頭で思いつくことはそのくらいだ。
「一心不乱に自分を慰めてますよ、おそらくは」
その言葉を聞くとすっかり萎えていた俺のものがビクンと動いた。
「里中くんにあれだけ盛り上げられて、あと少しでというところで止めましたから。一応、あなたと私がトイレに行った隙にこっそりと慰めていたようですが、あんな程度で満足できるわけもなく。右手であなたのを気持ち良くさせている時もずっともじもじと足を擦っていたり、左手を太ももに何度も当てていたり、あなたのものに顔を少し近づけて咥えたそうにしていたり。ずっと『早く帰ってオナニーをしたい』と思っていたのでしょう。自分を慰めながらあなたのを扱いていても構わなかったのに。見栄っ張りな方ですね」
クスリと笑う意地の悪い坂柳さん。彼女の言葉を聞いているうちに、俺のものはあっという間に硬さを取り戻していた。
「何を考えて慰めていそうか、予想しましょうか。苦しそうですし、オナニーをしながら聞いていただいて結構ですよ?最も考えられるのはあなたとのセックスです。あなたが彼女を煽り立てた際に言っていたでしょう。『好きだ。セックスしたい』と。彼女の右手についたあなたの精子の匂いを嗅ぎつつその言葉を思い出しながら、左手で懸命に自分を慰めるというのが最初の予想」
頭上にある坂柳さんの自信たっぷりの顔を見つめながら、竿を上下させる。神室さんがオナニーをしている姿を想像した。
右手を鼻に近づけ、精子の臭いを嗅ぎ、俺とセックスしているところを悶々と考えながら、左手でクリトリスを素早く押し潰し、腰を浮かせて、身体を弓なりに反らせてイッている姿を。
「次の予想は、あの時のオナニーの続きを考えながらするというものです。クラスメイトのカッコいい男の子に好きだ、と好意をぶつけられつつ、その身体に擦り付けてオナニーをするなんて、彼女の人生では一度もなかったはず。強烈な体験なのは間違いないですよね。ひょっとしたら、何かに擦り付けてオナニーをしないと満足できない身体になっているかもしれません。あるいはせっかくオナニーをしても、あなたとの経験を思い出して満足できなくなっているか。どちらにしても罪深い人ですね」
確かに今後、神室さんはオナニーをするたびに俺のことを思い出すことになっているかもしれない。
あるいは、もしあの時、俺の身体にあと少し擦り付けてイッていたらどれほど気持ちよかったんだろう、と想像しながらオナニーをするハメになっているかもしれない。
坂柳さんの言葉を聞き、そのような想像をすると、男として非常に満たされる。
「あるいは……」
そう言って彼女は俺の顔に手を当て、唾液を上から注ぎ込む。そしてそれを飲みながら、射精する。
神室さんに俺という存在を刻みつけてやった、彼女を初めて征服した男は俺なんだ、という満足感と共に。
「こうしてあなたに唾液を注ぎ込むところを考えながらしているかもしれませんね。彼女、私があなたに唾液を飲ませているところを羨ましそうに見ていましたから」
「……っはぁ……すごい出た……」
「それは何より。高校生くらいの若い男の子は1回の射精では満足できないことも多いと聞いていたので、2回目も出しておこうと思ったのですが正解でしたね」
「そうですね。その、特に俺は、性欲は強い方なので……」
「でしょうね」
しばらく息を整えた後に、ティッシュで後片付けをするために起き上がると彼女もベッドから降りた。至福の膝枕の時間は終わりか……
本格的に賢者モードになりつつ、後始末をしていると彼女が話しかけてきた。
「ところで私の場合はどう思いますか?」
「坂柳さん?」
「はい。神室さんがオナニーをしているところを見て、あなたが達した時に唾液を飲ませていた私が、何を思っていたのか」
すっかり出し切ったはずの肉棒に活力が戻り始める。
心臓の鼓動の音がどんどん大きくなっていく。
「そして、私が部屋に戻ったら何をするのか」
俺のモノは3回目を期待して既に力を戻しつつある。
「フフ、ダメですよ。今日はこれでおしまいです。そして私がこの後に何をするのかは秘密です」
……坂柳さんがこの後に何をするのか、非常に気になった。
軽く掃除し、ズボンを履いて彼女の見送りをしようとしたときに、坂柳さんが妙なことを聞いてきた。
「里中くん、この学校で私以外に手に入れたいと思った女の子はいませんか?」
「なんですか、いきなり?」
「いえ、今日は私が撮影役として色々撮っていたわけなんですが、杖をついている分やりにくかったので」
「まあ、そうでしょうね」
「神室さんは神室さんでやることがありますし、私は光景を頭の中に焼き付けるという仕事もありますので、どうにかならないかと」
「設置型のカメラを買えばいいのでは?」
「それだと融通が効かないじゃないですか」
それはそうだが……
「それでどうして最初の質問に?」
「要はもう1人、人手がいるわけです。ですから上手く調達しようと」
「弱みを握るということでしょうか?しかしどうやって?」
「それはこれから考えます。それで、誰かいますか?」
「そうですね……」
正直Aクラスにはいないんだよな。
教師にはいるんだけどな、しかも2人も。しかし教師には手を出したくない……
「私たちのクラスにいないのなら、他クラスでも構いませんよ?」
「他クラスですか……」
他クラス……他クラス……いるな、1人。
「Bクラスの一之瀬帆波さん」
一度、俺のファンの子に食事を誘われてついて行った時に一緒に食事をしたことがある。
とんでもなく胸がデカい女の子だった。そしてとても明るい性格で周囲から人気のある子だった。
要は俺の好みかつ汚したくなるような女の子だったわけだ。
「Bクラスの一之瀬帆波さんですね?覚えておきます」
そう言って坂柳さんは部屋から出た。
「では里中くん、また明日」
そしてドアを閉めた。