坂柳さんに妙なことを聞かれてから数日が経った。
しかし、特に俺が一之瀬さんに何かをするということはなく、いつも通りの学校生活を送っていた。
この学校に入学した当初は、全寮制だったり、外部とは連絡を取ってはいけなかったり、慣れない点も多くあったが、今となってはすっかり違和感はない。
それにしても気になるのは、この学校、相当の名門校だと聞いていたが、そんな雰囲気はさほどないところだ。
確かにクラスの奴らは頭が良さそうなのもそれなりにいるが、授業や学校生活自体は普通でしかない。毎日授業外で勉強をする時間が設けられるとか、そういったようなことがあるんじゃないかと思っていたが、そんなことはなかった。
やはり、こういう頭の良い学校に入る奴らは学校側から言われなくても勝手に勉強する、ということなんだろうか。それとも今はまだ入学してから3週間程度だからそうなだけで、学年が上がったら変わるのか。
まあ、何でもいいか……
そんなことを考えながらあくびを噛み殺した。
そろそろ昼休みだ。
俺にはこれといった親友みたいな奴がいないせいか、誰かと必ず一緒に昼食を取るということがない。
男グループで食べたり、女の子のグループに混ぜてもらったり、食堂に行って他クラスの女の子と食べたり、テニス部の先輩のところに混ぜてもらったり、まちまちだ。
授業が終わり、今日は食堂にでも行ってみるかと思い、弁当を持ったところで、坂柳さんが珍しく学校で話しかけてきた。
「里中くん。今日は私達と食事をしませんか?」
「坂柳さん達と?」
坂柳さんは確か昼食は大体神室さんと食べていたはずだ。
3人で食べる、ということか?
「実は、ついこの間知り合った子たちとご飯を食べていた時に、里中くんの話が出たんです。その時、彼女達があなたと一緒に食事をしたいと言っていたのを思い出しまして。これから食堂で一緒に食べる約束をしているので、呼んでみようと思ったわけです」
「神室さんは?」
「誘ったのですが、今回も遠慮しておくとのことで。この間も彼女達と食事をするという話になったとき、用事があると言って抜けちゃいまして」
3人で食べるわけではないらしい。いまいち状況が分からないが、断るつもりもない。
「よく分からないですが、いいですよ。今日は坂柳さんとご飯ということで。それで、知り合った子たちというのは?」
「それはですね……」
なるほど。なんとなく状況は理解できた。
「えっ!?坂柳さん。里中くん連れてきちゃったの?!」
「はい。私の隣の席が彼だと言った時に、みなさんが彼と一緒に食事をしてみたいと仰っていたので」
「……確かに言ったけどさ……」
「前もって教えておいてほしかった……」
「おや?何か問題でもありましたか?でしたら誘っておいて悪いですが、断りましょうか?」
「いえ、何も問題はないです!」
「ただ色々と準備をする時間が欲しかっただけで!」
「あ、あはは。じゃあ今日は里中くんも一緒ってことで!」
坂柳さんに食堂前に連れられ、約束をしていた相手に会う。今日俺たちと一緒に昼食を食べるのは、彼女達のようだ。
一之瀬さんと彼女の友達の女の子が2人。おそらくは全員Bクラスだろう。
一之瀬さんは友人の反応に苦笑いしている。
どうやら、女の子グループの中で俺の話が出た時の話を本気に捉えたフリをして、強引に俺と一之瀬さんを近づけるつもりのようだ。
上手く一之瀬さんと知り合い、彼女達に俺の話を振り、言質を取って、素知らぬ顔で俺を連れてきた。そんな感じだな。
これは俺も一之瀬さんの弱みを握る手助けをしろということだろうか?
よく分からないこともあるが、とりあえず彼女達と食事をすることになるようだ。
「ありがとうございます。里中くん」
「いえ、大したことではないですよ」
「実は学食には興味があったのですが、なにぶんこの身体なのであまり来ることができなかったんです」
「そうですね。カフェなら問題はないですが、学食となると自分でトレーを運ぶ必要がありますからね」
俺の弁当は坂柳さんに持ってもらい、俺は彼女が買ったものを席に運んだ。今日は海老フライの気分だったようだ。
「ところで里中くんは料理をなさるので?」
「はい。いつもは夕食だけですが。今日弁当を作ってきたのはたまたまです」
この学校に入った当初は自炊なんてしていなかったが、坂柳さんが周囲に持て囃される俺を支配したいのだと知ってからは夕飯だけはするようになった。
夕食を少し多めに作り、昼食として弁当にして周囲にアピールをするために。
「へぇ、里中くん料理するんだ!料理をする男の子ってちょっといいかも!」
一之瀬さんからお褒めの言葉をいただいた。
元々は中学生の頃から料理を始めた。目的は女目当て。
そして今では、こういう一之瀬さんの反応を目当てに作るわけだ。
昔から全く変わっていないな……
「イケメンランキング第1位は伊達じゃないね……」
「こりゃ、うちのクラスの男たちが勝てないわけだわ……」
坂柳さんと円形のテーブル席に座って少し待っていると、一之瀬さん達3人も自分の食事を持ってやってきた。
一之瀬さんの友人の2人は俺の横に座るのは恥ずかしかったようで、俺の横に座ったのは一之瀬さんだった。
全員が座ったところで食べ始めたが、ハッキリ言って空気は微妙な感じだ。みんな、黙々と食事をしている。
異性が1人混ざったらよくこういう感じになるんだよな。
「どうしました?彼と話したいと熱心に言っていたのは、網倉さんと西村さんじゃないですか?」
「……坂柳さんってもしかして天然さん?」
「かもね。『汚いことは何にも知りません』ってあどけない顔してるし、名前も不思議の国の住人さんだし」
多分全部分かっててやってると思いますよ?あと汚いことはつい最近見てましたね。俺の排泄する姿だけど。
そしてこの子達は網倉さんと西村さんというようだ。
「じゃあ、私が聞いちゃおうかな!ズバリ!彼女はいますか?!」
一之瀬さんが聞いてきた。女子バナの定番がきた。
「残念ながらいないんですよね」
そう答えると網倉さんと西村さんが顔を見合って笑い合う。仲は良いようだ。
「それでそれでー?彼女は今までいたことは?」
何で答えればいいんだ。女がいたことがあった方がいいのか、なかったほうがいいのか。
どちらが俺の価値が上がることになるんだろうか。
いたことがあることにした方がモテているということにはなるが、アイドルなんかは恋人がいると価値が下がるところを見ると、いたことがないと言った方がいい気もする。
「小学生の頃に一度だけ。俺から告白して付き合ったんですが、子供っぽいって振られちゃって。大人に夢見る年頃だったんですね」
一応実話を話した。ただし、振られた理由は違う。
理由は俺がエロガキだったからだ。
本性を明らかにした途端に嫌われてしまった。
当たり前と言えば当たり前だが、その時は酷くショックを受けたのを覚えている。
それ以来彼女を作るのは気が引けるようになった。
これも一種のトラウマってやつか。
「じゃあ、それ以来付き合ったことは?」
友人の代わりに聞いていたはずだが、いつの間にか一之瀬さんも興味津々だ。
「ないですね」
彼女として付き合ったことはないな。嘘は言っていないから胸を張れる。
一之瀬さんがズバズバ聞いたおかげか、他の2人も俺に聞きやすくなったようだ。色々なことを聞いてくる。
好きな女の子のタイプは?とか、付き合う相手に何を求める?とか恋バナの定番のようなやつを色々と。
好きになった女の子がタイプ、好きな相手なら付き合っているだけで嬉しい、など当たり障りがなく、好感が持てるような事を言っておいた。
無難なところだろう。
「はあ、本当に隙のないイケメンだねぇ……」
「見た目も中身も完璧すぎて、ちょっと眩しいかも……」
この子達、大丈夫だろうか?簡単に詐欺に引っかかりそうで心配になる。
恋に恋をする年頃で、恋は盲目といったところだな。
「私的には里中くんの恋愛経験がほとんどないのが意外だったなぁ」
少し鋭い事を言う一之瀬さん。残念ながら、彼女は俺に恋はしていないようだ。
確かに不自然だったな。1人くらいいたことがあると言っておけば良かったかもな……
「では、私からも」
今までずっと黙っていた坂柳さんが話しかけてきた。
「今現在、気になっている人はいるのですか?」
一之瀬さんも女の子2人も興味津々のようだ。
少し考える。これを単なる恋バナだと思ってはダメだ。
坂柳さんがこの場をセッティングしたのはおそらく俺と一之瀬さんを近づけるため。
つまり、この気になっている人というのは、俺が自分のものにしたい相手、一之瀬さんのことだろうか?
「……少し恥ずかしいですが、います」
『えー!?』と楽しそうにはしゃぐ一之瀬さん達。そんなに楽しいのか?人の恋バナを聞くというのは。
「それで、誰!?誰なの?!」
一之瀬さんも恋バナ自体は大好きなようだ。
「それはいくら何でも恥ずかしいので、許してください。一之瀬さん」
「その人の特徴はどのような感じですか?そのくらいは良いじゃないですか」
坂柳さんにそう要求される。一之瀬さん達もうんうんとうなづいている。
一之瀬さんにバレない程度に仄めかせ、ということか。
「そうですね。男女問わずに人気があるようなんです。だからいつ彼氏ができてもおかしくない人とでも言いますか」
そう言うと一之瀬さん達は高速で集まってヒソヒソ話を始めた。
Aクラスに〜て子が……とか、いや、Dクラスの子かも……とか聞こえてくる。
やれやれ、こんなところか。ようやく落ち着いて食事ができる。
「そんなに楽しいですかね、人の恋愛事情は」
「恋バナ自体が面白いですから。あなたに好きな人がいることなんて初めて知ったでしょうし、無理もありませんね」
弁当を食べながら坂柳さんに話しかける。
ハッキリ言って彼女達の恋愛に向けるバイタリティには圧倒されっぱなしだ。
昼休みも短くなってきた、さっさと食べなければと箸を動かす。
「坂柳さんはどうなんです?恋バナ、好きなんですか?」
「ええ。私も好きですよ。あなたがまさか彼女のことが好きだったとは意外でした。好きになったきっかけが聞きたいですね」
「……え?」
よく分からず声を漏らしてしまった。
一之瀬さんたちの目がグルンと坂柳さんに向く。
「坂柳さん、知ってるの?!」
「ええ。里中くんの友達に聞いたんです。あまり接点がない方だと思ったので驚きましたよ」
どうやら坂柳さんは俺の友達から好きな人を聞き出したようだ。
俺にそんな友達がいたとはな。びっくりだ。
「さあ、里中くん。そろそろ教室に戻りましょうか。私はこの体ですから教室までちょっと時間もかかりますし」
「そうですね。そろそろ行きましょうか」
「ちょっと待った!こんな良いところでお預けなの?!」
一之瀬さんが坂柳さんに抗議する。
「そうですね。こうして仲良くなったことですし、明後日の日曜日、一緒に遊びに行きませんか?クラス外でお友達を作るのもなかなか楽しいと思いまして」
おそらくその時にこの話の続きをしてくれると思ったのだろう。一之瀬さんたちは一も二もなく飛びついた。
「明後日の日曜ね、行く行く!」
3人とも異存はないようだ。俺たちは連絡先をお互いに交換しあってその場は解散になった。
授業が終わり、放課後となった。
坂柳さんにこの後、俺の部屋で集まるよう連絡があった。
さっさと部屋に戻って、2人が来る前に浣腸を済ませてしまいたい。 この間のようなことはごめんだ。
とりあえず、橋本に今日の部活には出ない事を伝えておくか、と席を立とうとした時にクラスの女の子たちから声が掛かった。
「ねえ、里中くん!好きな子がいるって本当なの?!」
悲痛な声でそう話しかけてきたのは谷原さんだった。
「えっと、どうして谷原さんがそれを知ってるんですか?」
「もうみんな知ってるよ!チャットで伝わってきたもん!」
昼休みから2時間くらいしか経ってないが、あっという間に拡散されたようだ。
女の子の情報網は凄いな……
「みんなが知っているとなると恥ずかしいですが、それは事実です」
谷原さんはそんな、と言って言葉を失っていた。
俺のことが好きというわけではなさそうな女の子も含め、みんな興味津々だ。
ここまで大きな声で騒ぐと男子にも聞こえてそうだが、男子はあまり興味がなさそうだ。
せいぜいが振られてしまえと思われている程度だろう。俺が狙っている相手には少し興味があるかもしれないな。
いや、こんなことよりさっさと橋本に伝えて部屋に帰ろう。
「では谷原さん。すいませんがこの後用があるので、この辺で」
谷原さんは呆然と俺を見送った。何か申し訳ないな……
「一之瀬って奴の弱みを握るのはやっぱり難しいんじゃないの?何というか悪いことなんて全くしてるようにも見えなかったし」
「そうですね。そもそも人の弱みを握るなんてことは基本的にはそう簡単にはできません。まずは相手に近づいて仲良くならないと」
「なるほどね。それでまずはこいつを近づけるってわけね。……ちょっと、もう少し力を弱めなさいよ。指が入らないじゃない」
「す、すいません神室さん……くすぐったくてですね……」
俺は坂柳さんと神室さんの話を聞いていた。
アナルを弄られながら。
「まだまだ物を入れるのは無理そうだし、浣腸はもう終わらせてたし、つまらないわね……でも、今日のクラスの雰囲気は面白かった。女はまるでお通夜みたいな雰囲気だったのが笑えた」
「ええ。彼に恋しているというわけではない女子生徒も、面白くはなさそうでしたね。恋はしていなくても一度くらい里中くんと付き合ったら、という妄想くらいはしていそうですし」
「そして本気でこいつが好きだった奴らは見ていて笑えるのを通り越して哀れだったわね」
「か、神室さんっ。そこ触られると、へ、変な感じが……」
四つん這いになり、神室さんに後ろから見下ろされながらこんな事をされていると何かに目覚めそうだ……
「ネットで見たのよ。男はこの辺りに前立腺ってのがあってそこを弄られると気持ちいいとか。で、気持ちいいの?」
「ど、どうでしょうか?どちらかと言うとゾクゾクするだけみたいな……」
「あっそう。なら手コキも一緒にしてみる?」
「お、お願いします」
「最初からお尻だけで気持ち良くなるのは難しいかもしれませんね。だんだんと経験を積むにつれて気持ち良くなっていくものだとか。それにしても、無様な光景ですね」
坂柳さんがそんなことを言うが、しょうがないだろう。
女の子にアナルを弄られ、手コキをされていてもカッコいい男がいれば見てみたいものだ。
「ああっ!これ……ヤバっ……」
「彼女たちもこいつのこんな姿を見ていれば、ショックを受けずに済んだのにね。それで、これからどうするのよ?」
「とりあえず、彼には一之瀬さんと付き合ってもらいますか」
こうして神室さんに後ろからアナルの弱点を探られながら手コキをされて気持ち良くなっていると、まるで女の子になってバックでセックスをしているかのような気分になってくる。
「一之瀬とこいつが付き合う?そもそも上手く付き合えるの?」
「さあ、それはどうか……」
「なんにしろ、良かったわね。あんな、男の欲望を詰め込んだような女と付き合っていいって許可が出たけど?」
「あっ……ああ……!」
手コキが一層激しくなり、思わず呻き声を上げた。
竿を上下する速度が上がり、手袋をつけてアナルを弄っていた左手の手のひらで俺の亀頭をグルグルと円を描くように刺激する。
神室さんは本気で俺をイカせる気だ……!
「……ふっ……うぐっ……イ、イキます……!」
「まあ待ってください、神室さん。せっかくですし、最後はお尻でイッてもらいましょう」
「ふーん。お尻で?どうやるのよ。こいつ、まだ気持ち良くないって言ってたけど?」
そう言うと神室さんはイキかけてバキバキに硬くなった俺の肉棒から手を離した。
四つん這いの状態から仰向けにさせられ、アナルを弄りやすいように足を軽く開かせられた。
「……凄い反り返ってるわね。臭いも強いし……」
「こうしてみると大きいですね。これが女の子の身体の中に入るのは、なかなか不思議な感じがします」
ああ。早くイキたい。あと少し刺激されるだけでイキそうなんだけどな……
「それで、この体勢で弄ればいいだけ?」
「ええ。これをこうしたあとで、ですね」
そう言うと、坂柳さんは自分のパンツを脱ぎ、俺の鼻と口をそれで塞いだ。
「私の匂い、しっかり覚えてくださいね?では神室さん。彼を気持ち良くしてあげてください」
「……はいはい」
そう言うと神室さんは俺のアナルを弄り始めた。
「さて、これから里中くんには一之瀬さんと付き合ってもらいます。あなたの手腕を私に見せてください」
坂柳さんにそう囁かれる。
神室さんにアナルを刺激されながら、坂柳さんのパンツの匂いを嗅ぎ、体内に取り込む。
アナルが弄られて気持ちいいかは未だに分からない。背筋がゾクゾクして、腰がガクガクと震えるのは確かなんだが。
しかし、坂柳さんの下着は何故か凄い良い匂いがする。坂柳さんが近くにいる時に漂ってくる匂い。それを濃密に凝縮したような匂いだ。
「先程神室さんがおっしゃった通り、彼女はまさに男性の欲望を具現化させたような存在。可愛くて胸が大きくて誰にでも優しい。非の打ちどころがない人物。それが私と神室さんが数日間、彼女を観察した感想です。あなたが目をつけたのも良く分かりますよ」
「あんたが一之瀬とセックスしたいってのも、無理はないわね。あいつ、胸デカすぎでしょ。男ならみんな彼女が大好きでしょうね」
お前はどうせ可愛くておっぱいが大きいから一之瀬さんを選んだんだろ?と言われている。
その通りだ。あんなかわいい巨乳女がいれば犯したくなるのもしょうがない。
「付き合う以上、性的な行為をするのは自然なことです。私たちはもう高校生ですから。なので、一之瀬さんと付き合った際には彼女との性的な接触に伴う射精は認めます」
一之瀬さんと付き合ったら彼女とセックスしまくってもいいらしい。
正直に言って坂柳さんと神室さんとの行為での射精頻度は、高校生としては多くないはず。
なかなか苦しかったから嬉しい限りだ。
「フフ。今、あなたのがビクンと震えましたよ?嬉しかったですか?一之瀬さんを落としたら好きにしていいと言われて。そうですよね。あなたはこの学校に入学するまでは何人もの女の子とセックスをしてきたのに、入学してからはまだ誰ともしていないようですから」
確かにセックスをしたい。
坂柳さんと神室さんとの秘め事は背徳的で刺激的ではあるが、絶対的な射精量が足りない。
「彼女は今のあなたにはピッタリの相手のはず。私と神室さんでは必然的にあなたで遊ぶような形になってしまいますが、彼女ならあなたの好きなような関係で遊んでもらって構いませんよ?」
「……フーッ。フーッ」
チンポがまた膨れ上がる。
大きく息を吸い込み、坂柳さんの匂いをまた取り込む。
俺の好きなような関係。つまり、彼女を俺の都合の良いセックス相手にしてもいいということだ。一之瀬さんを自分のものに……
「里中くんは元々は受ける側よりも責める側の方が好きなんですよね?あの時も私を抑えつけて、無理矢理屈服させようとしていましたし。一之瀬さんを彼女にした暁には、あの時語っていたあなたの欲望をぶつけても構わないということです」
「フーッ!フーッ!」
神室さんに責められ、腰が浮き、精子が溢れていく。
息もどんどん荒くなり、意識が朦朧としてくる。
頭の中に残るのは坂柳さんの匂いだけ。
「女を発情させてセックスを懇願させる。そして抑えつけながら犯して、無力さを教え込み、唾液を流し込んで誰のものなのか自覚させてから、射精をする。そうでしたね」
脳内でその姿を思い浮かべる。一之瀬さんを犯し、身体を跳ね上げて感じようが、それを無理矢理ねじ伏せて唾液を飲ませる姿を。
そうだ。そうすれば女は屈服する。あの時、土下座しながら交際を懇願してきた人妻教師のように。
今度は一之瀬さんを俺のものにする番だ。
男なら誰でも手に入れたいあの女を俺のものにして、セックスをするためのような身体を好きなだけ使ってやる。
彼女を俺から一生離れられないようにしてやる。
一之瀬さんを俺のものにする!
「こいつ、なんかもうイッてるけど、本当にお尻でイッたの?あんたの言葉責めでイッたんじゃないの?」
「フフ。さあ、どうでしょうか。分かりませんね」
「というか、イキ方もいつもと違ってトロトロと少しずつ漏れていくような射精ね」
……いつの間にかイッていたようだ。そして俺の顔に押さえつけていた下着もまたいつの間にか外されていた。
「さて、やる気を出していただいたのは大いに結構なのですが、1つだけ覚えておいて頂きたいことがあります」
そう言うと坂柳さんは下着を再び穿き、壁に手をつきながらベッドの上に立ち、俺を見下ろす。
そして緩やかに射精を続けていた俺の肉棒を踏みつけた。
「くっ……ああああ!」
「それは、あなたは私のものだということです。例え一之瀬さんと付き合おうとそれは一切変わりません」
決して思いきり強く踏まれているわけではない。しかし、快感のあまり跳ね上がるはずだった腰が、ほとんど動かない程度には体重が込められている。
彼女の足の下で快楽を逃そうと必死にもがいたところで特に何の意味もなく、むしろ彼女のストッキングに射精中で敏感になった亀頭を擦り付けるだけに終わった。
「……あぐっ!……さ、坂柳さん……!足、は、外して……!」
「では、里中くん。口を開いてください」
上を向き、口を大きく開く。そして坂柳さんがいつものように唾液を飲ませにくる。今日は俺が寝ていて、彼女が立っている分だけ距離が長いが、彼女は正確に俺の口に唾液を落とした。それを受け止めると彼女はグリグリと俺のチンポを踏み躙る。
「あふっ……おっ……あああっ!」
その強烈な刺激に耐えられず、2度目の射精をした。今度はさっきの射精とは大きく異なり、あまりに勢いの良いものだった。1回目の射精で出しきれなかったものも一緒に吹き出し、坂柳さんの白のストッキングを思いっきり汚しながら、彼女の唾液を飲み干した。
射精が落ち着きそうになると、坂柳さんはグリグリと俺の亀頭をすり潰した。その度に俺は悶絶しながら、精巣に残った精子を吐き出すハメになった。
そしていよいよ俺のモノに力が無くなって小さくなった時に坂柳さんは俺から足を離した。
「お尻を弄られてイッた次は、足で踏まれて気持ち良くなってイクとはね。バリエーション豊かで面白いじゃない」
「……仕方ないじゃないですか。気持ちよかったんですし」
神室さんが呆れながらそう言うが、俺は悪くない。
「……不思議ね。さっきまであんなに大きかったのに今ではこんなに小さくなって力を失くすなんてね」
「こうして見るとなかなか可愛いじゃないですか」
力無く横たわる俺のモノに興味深そうに触れる神室さん。
そしてストッキングを脱ぎながら、これまたその様子を興味深そうに覗き込む坂柳さん。
そして俺は出すものを出したからか、すっかり一之瀬さんへの劣情を失って、冷静に状況が見えるようになった。
「そもそも一之瀬さんと上手く付き合うところまでいけるかどうか、分かりませんよ。絶対に上手くいく保証は出来ないです」
「それは私も分かっています。とりあえず、やれるだけやってみてください」
そう言われると俺もやりやすい。俺が彼女の好みの人間であることを祈っておこう。
「それに付き合ったからって弱みを握れるとは限らないじゃない。それじゃ私たちの中に入れるのは結局無理なんじゃないの?」
「いえ、大丈夫ですよ。例えば、里中くんとセックスしているところを撮影するという方法があります。弱みを見つけるのではなく、作るという手段が取れるわけです。実際にそれをするかはともかく、出来ることの幅が一気に広がるのは間違いないです」
なるほどな。何にしろ俺は最低な人間になりそうだな……
いや、それは今更か。
「それにすぐに私たちの中に入れるつもりもありません。彼女がどう言う人間なのか、じっくり見極めましょう」
事情を知られて速攻で周囲にバラされるのは困るからな。
それにですよ、と坂柳さんは続けた。
「一之瀬さんと付き合えば、里中くんは彼女持ちになるわけです。つまり、私たちとの行為は浮気に当たります。なかなか素敵じゃないですか」
「……浮気。背徳的で良いわね」
「確かに浮気は最高ですね。不倫はやめておいた方がいいですが……」
神室さんも同意らしい。俺も同意する。
「というわけですぐにバラすのは勿体ないです。浮気生活を十分に楽しんでからでも遅くはないかと」
「そうね。他人の男ってだけで惹かれるところはあるわね」
よく分かる。他人の女ってだけで妙に魅力的に見えるものだ。
「それでは作戦なんですが、明後日の日曜日に一緒に遊びに行くと約束したじゃないですか。その時に一之瀬さんの友人を上手いこと欠席させるので、まずは2人でデートと洒落込んで仲良くなってください」
「分かりました」
2人きりでデートか。一之瀬さんが嫌がらないかな?
まあいい。とりあえず彼女と話す話題でも考えておくか……
……一之瀬さんが何が好きなのかすらロクに分からないんだが。
本当に大丈夫だろうか……
「そろそろ7時になりますね。せっかくだから私たちの夕飯も一緒に作ってください。男の子の手料理を食べてみたいです」
坂柳さんから夕飯を作ってくれと強請られた。
「へえ。あんた料理できるんだ。意外ね」
「女の子にモテると聞いて始めたんですよね。3人分の材料はないので、今から買ってきます。それと、男料理でも文句は言わないでくださいね?」
ここで夕飯を食べてからでは帰る時間が遅くなるが、その分だけ彼女達が帰る時に誰かと出くわす確率は減る。
それに自分の部屋で女の子2人のためにご飯を作るというシチュエーション、なかなかにいいな。ご飯を作ってもらうよりも個人的には好みかもしれない。