抜きゲーみたいな島に住んでる童貞はどうすりゃいいですか? 作:楓 湊
・如月悠真
水乃月学園A等部二年生。水乃月学園に入学する以前の記憶が鮮明ではなく、覚えていることはエロゲー制作への情熱とドスケベ条例に対する激しい嫌悪感のみだった。故に童貞だと思っているが肝心の記憶が明確ではないため実際の所は不明である。
(作品の進行度合いに合わせて追記予定)
エロゲーの主人公って大変ですよね。
だって、相手にするヒロインが多すぎて各キャラの
それでも√ごとの対象キャラを最終的にはちゃんと選んで、先にある筈の人生を共に過ごすことを選ぶんですよ。
その代わりと言ってはアレですが、まあ中には他者を見捨てるお話なんかもあったり…誰かとは言いませんけど。
結局、誰かを選ぶことは誰かを選ばないっていうことなんだと思います。
とあるキャラの受け売りなのですが。
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「…………はっ!」
机に伏せていた上体を起こし、瞼を開けて眼前の現実を捉えるまで数刻。
置いてあるデジタル時計には”4:50 AM”と表示されている。
それを証明するように窓から見える空は未だに暗い。
昨夜は何をしていたんだっけ____と思い出すまでもなく、現在進行中のエロゲー制作である。
最初はエロゲー、というかゲームを作る気なんてまったくと言っていいほどなかった。
とは言っても小説くらいなら書いてもいいかと、吐き出していない欲を文章にしてしまえば何とかなりそうだ、という思いはあった。
そして折角なのだから自分が住んでいる
「ったく、肝心の”主人公”と”ヒロイン”がいないんじゃどうしようも無いっての」
自分の他に誰も居ない部屋で、つけっぱなしだったPCの画面を睨みながら呟く。
青藍島を舞台になんかしたら官能小説になることは不可避。
ましてや”ギャルゲーみたいな恋愛”は発生確率がそれこそソシャゲのガチャでSSRを単発で引き当てるくらい見かけることがない為に参考資料がどうしても創作物に限られてしまったいた。
折角世界観はオリジナリティー抜群、エロも日常茶飯事で抜ける要素としては問題がないというのに。
エロゲーである以前にギャルゲーには恋愛要素というか、核となる主人公とヒロインが必要なわけで…。
「にわかには信じ難いけど、当たってみるしかないか…」
最近になって学園内にまで広まってきた”反交尾勢力”の噂。
SSが手を焼いているらしい者たちは、何を求めてそんなことをしているのだろうか。
気になって仕方ない。
どうにかして知り合えたりしないだろうかと思考を巡らせるも、そもそも素性すら明確ではない人にどう出会えばいいのか。
また、自分がドスケベに否定的だとどう証明すれば良いのか。
こうして思い立ってから行動出来ないのは自分がどうしてもモブキャラなのだからと自覚させられてしまうから。
何か自分にも特別なアレがあればまた違った目線からのアプローチが可能なのだが。
「SSからしたら俺も”あっち側”と変わんないよなぁ…」
そんな、自惚れに近い言葉を漏らしながら、PCの電源を切った。
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あれから二度寝に突入したおかげで遅刻した。
変に焦って登校したせいか、気分が落ち着かない。
登校時間がズレたことで道を歩く人々の様子も普段とは明らかに違うからだ。
もちろん『孕めオラァ!』が絶えないのは変わりないのだが。
「放課後までが長すぎる…サボりたい…」
代わり映えしない生活も二年目になれば飽きるというもの。
いや、体位とか相手とかは代わりばんこしてるよね、流石に。
「君、ちょっと、いいかな?」
「…はい?何です?」
あまり普段から話しかけられない所を貫通してきた声に思わず機嫌が悪い声で応えた。
相手の顔を見るより先に視界に入ったのは”風紀委員会”の腕章だった。
そして視界に入った顔は、これまた有名人である風紀委員長の『
「何時も不思議に思っていたんだが…毎日君はドスケベせずに早々に帰宅していないか?」
「何時もというわけじゃありませんけどね…今日は不規則な起き方をしてしまったので体調が優れないんです」
「体調不良なら仕方ないが…ここ最近学園内でのドスケベに積極的じゃない姿をよく見かけると報告が上がっているからな。早く体調を直してドスケベに励むんだな」
「それはもちろん。どこかにいるらしい反交尾勢力と同じにはされたくないですからね」
可能な限りの皮肉を込めて言葉を返し、急ぎ足でその場を去った。
反交尾勢力は水乃月学園の中にいるらしい、という寝耳に水な話は今までSSから逃れ続けてきている実績に信憑性を与えるもので、SSがそこまで強力な組織形態を成していないという欠陥を想起させた。
もちろん、このような話はエロゲー制作のネタになるわけで、ますます反交尾勢力の足を掴まなければという使命感に駆られる。
日中は水乃月学園に居るのであれば、 SSと本格的に対峙しているのは日が落ちてからということになる。
もしかしたら、毎日そのようなことになっているのかもしれない、と思うと居ても立っても居られない。
自らの危険を晒すことになろうとも。
興味関心には抗えず、長い寄り道に足を向けるのだった。
稚拙な文ですみません。
あくまで0話なのでドスケベの割合はほぼありませんね。
モブのネタ溢れる狂気的な文を創り出すまでにはまだ時間がかかりそうなので投稿ペースなども全然お話にならないんですけど、ゆっくり完結まで持っていきますので今後ともご愛顧を。
NLNSか、SSか。
どちらに転んでも面白そうです。