抜きゲーみたいな島に住んでる童貞はどうすりゃいいですか? 作:楓 湊
そして、総てが丸く収まった後、少年は何を思うのか___
「はぁむ…っ♡ んっ、じゅるるる…♡」
痛い程に張り詰めた自身のイチモツが一気に
此方を上目遣いで愛おしそうに見詰めながら、可愛らしい顔とは打って変わって激しさがあるフェラチオに経験の乏しい男は直ぐに善がる。
「や、ば…いっ、もう、出て…っ!」
それもその筈で、イチモツは咥えられる前からずっと手コキで焦らされてきていた。
故に、何時暴発してもおかしくないイチモツが彼女の口内で簡単に果てる。
「んぶっ!? ん゛っ♡ ずじゅるるるっ♡」
然し、彼女は溢れ出る精液を全て飲み干そうと一層強く吸い付いてくる。
まるで生気すらも吸い尽くさんとばかりで、その圧倒的な快感に案の定、意識を飛ばされることに___
「___はっ!」
自分という存在さえも座れてしまいそうになった所で目を覚ました。
「…なんだ、夢か…」
布団は乱れておらず、また部屋の電気もついていない。
そして、何より下半身に何の異常もないのだから___
「…何してんの、
否、異常かどうかは感覚ではわからない、と一応確認しておこうと布団を捲ったら案の定自身のイチモツを舐める見知った顔があった。
「んぅ…っ♡ あら悠真さん、おはようございます」
「おはよー、悠真くん…♡」
信じられるだろうか、いや信じられない。
あの冷泉院桐香と女部田郁子にダブルフェラされているのだ。
つまり、夢で感じていたこともただの夢での現象というわけではなく、
「もう…射精したんだっけ…」
「ええ、それはもう朝一番の濃いものを沢山♡」
「じゃあもう終わりでいい…?」
「えー、まだセックスしてないよ〜?」
「朝からセックスしたら体力もたないんです…」
______
郁子と結婚を前提に付き合い始めてから一ヶ月が経った頃、漸く童貞を卒業した。
桐香も交えて3Pで。
かねてよりNTR性癖持ちだった桐香が以前の約束を持ってきて「是非私で童貞卒業した直後に郁子とセックスしてくれませんか!?」と食い気味に言われたので了承した流れでそうなった。
それから結構な頻度で自宅にこっそり侵入しては襲われたりしていた。
まぁ、満更でもない自分がいるのであまり強く拒否したりはしない。
「はぁ…」
それはそれとして体力が完全に回復していない上に朝から射精すると疲労感が半端ではない。
「矢張りまだ複数回は難しいみたいですね…」
「イクとしてはちょっと一回だけじゃ物足りないなーって感じるけど…」
「いや本当に体力なさすぎて申し訳ない…」
自分から動けない故に基本的に相手に動いて貰うしかないにも関わらず、一度射精すると半日は空けないと途中で気絶することがわかってしまった。
精力剤で複数回射精出来るようになっても、勃起したまま途中で気を失ってしまうので二人を絶対に満足させられないだろうなぁ…と軽い自虐に陥っている所である。
「体力作りは頑張ってる所なんだから頑張ってイクを負かせられるように頑張ってね♪」
満足出来ていない筈なのに、郁子はずっと応援してくれているので自分は幸せ者だと痛感している。
「桐香が少しは家に来る頻度を控えてくれると嬉しいんだけどなぁ…」
桐香といえば相変わらず身の回りの生活がてんでダメみたいでまったく成長していない様子だった。
こうして自宅に来るまでは良かったが、それまでは総て礼さんが世話をしていたので本当に可哀想だった。
「だって郁子が悠真さんと同棲するなんて言い出すから…」
「彼氏と同棲したくない彼女いるのかな」
「さぁ…」
ともかく、こうして桐香が自宅に来るようになって礼さんも少しは気が楽になってくれると嬉しいのだが___
「___桐香さまぁあああああ!!! また勝手に抜け出して悠真の家に行かないで下さいってあれほど…!」
「ご足労おかけします…」
気苦労は絶えないように見えた。
______
「それじゃあ、また後で」
「はーい、また後でね♪」
自宅を出てから自分と郁子達で別れる。
というのも、自分は現在無職に近い。
もちろんSHOで郁子の補佐という形で入るという提案もあったが、たまに訓練を見に行くくらいならとやんわりと断った。
先日訪れたゲーム制作会社のラーレの方にもお手伝いという形でたまに行ったりしている。
そのどちらも報酬は一切受け取ってはいない。
そもそも報酬が発生するほどの事をしていないのは確かなのだが。
二つの手伝いの他にも、体力作りに励んだり隠れて射撃練習をしたり___
後は、ただひたすらぼーっとしたり。
今日がその日で、十年経ってもまだ残っていた戦場跡地の屋上で景色を眺めていた。
朝から、夕方まで何もしないで。
「………」
「………………」
「………………………」
「………悠真さん、こんにちは」
「ん…あぁ、文乃さん。こんにちは」
たまに文乃や淳之介が来たりする。
二人がこの場所に来る時は大抵が自分と話したい時ということにしているらしい。
まるで簡易の相談所だった。
「今日は何をお話に…?」
「今日も色々…お願いします」
文乃が隣に立つ。
目線こそ向き合うことはなく、同じ景色に向いているが、これが何時もの態勢だった。
「悠真さんは、十年経ったこの島を見て、どう思いましたか?」
「それは勿論十年前と比べて遥かに良くなってると思うよ。なんせ息苦しくないもの」
「…良かったです。そう言って頂いて」
「皆には頭が上がらないよ…こんなになっても優しくしてくれるから」
「悠真さんは私たちの大切な仲間ですから」
「…嬉しいね。ありがとう」
「初対面の時は、何者なのでしょうか…と不思議に思ったものです」
「あの時は流れで…ね」
「然し、そのような立場から色々と出来ることをなさっていたと聞いていますよ」
「出来ることって言っても、ハンドガンを撃つ練習をしてSSを裏切っただけなんだけどね」
「そしてあの戦いの時にも、大人数を相手にしてくださっていたとか」
「文乃さんも大立ち回りだったって聞いてるよ。僕はほら…その戦いの結果、コレだから」
「然し、その後の並行世界においても凄い立ち回りをされたとか」
「してない」
「え…でも、淳之介さんが」
「してない」
「…具体的には…?」
「具体的に…? 向こうの世界でSSに入ってたのを抜けて好き放題して最期は自殺まがいの無謀な戦いをしたくらい…?」
「あ、そのお話には続きがあるみたいで…」
「続き? 僕はそこで意識を失ってるからわからないけど…」
「淳之介さんが仰るには、悠真さんが仰った言葉が秋野さんに刺さった…?らしく、普段以上に冷静ではなかったので勝つことができた、と」
「いや、絶対それ僕は関係ないと思うよ…多分淳之介が水引をドン引きさせただけのような気がする」
あれから、水引とは顔を合わせていない。
此方の世界では未だに顔を合わせてはいないが、意識的に自分から避けるようにしている。
淳之介と水引が気が合う存在だったのに対し、自分と水引は一生相容れない存在なのかもしれないと悟っているからだ。
「そうだ、今日はご夕飯食べに来ませんか?」
「…ちょっと待って、郁子さんに連絡するから…!」
そう言ってスマホをポケットから取り出し、速攻で郁子にメールを送った。
『今夜の夕飯、文乃さんが誘ってくれてるけどどうする?』
すると直ぐに返事が来た。
『今日はトーカちゃんとレイちゃんと二人で食べて来るから悠真くんだけで行って良いよ?』
『ごめん、今度何か埋め合わせするから…!』
『大丈夫だよ、だって悠真くん弱いから浮気なんて出来ないでしょ?なんてね。気にしないでいいから』
『ありがとう』
これなら通話した方が良かったな…なんて苦笑しながらスマホをポケットに戻した。
「郁子さんは桐香たちと呑むから良いって。僕だけだけど…大丈夫?」
「ええ。今日は五人で、ですね」
それでは早速参りましょう、と文乃が何処か上機嫌で先に降りて行った。
「___まだ、そっちには行けそうにないよ」
そう空に呟いて、自分もゆっくりと降りて行った。
あとがき
何ともまぁ締まりのない話が終わりました。
妄想していた中で書きたかった「中途半端な立ち位置にいるオリキャラ」、「グランドルートで淳之介ろ結ばれなかったキャラのいずれかと結ばれる」、「後遺症の残るダメージを受ける、などと挙げたらほとんどこの内容になってしまいますのでこの辺で。
我ながら稚拙な文でしたが、この辺りで如月悠真の青藍島での日々は終わりを迎えます。
さて、これからは自作の小説を進めたり、エロゲーのシナリオなどを考えてみたりとハーメルンで活動するのかわからない所ではありますが、もし戻ってくることがありましたら、何卒よろしくお願いいたします