でも助走な感じかも? です。
「君の今の器はヒューマノイドなんだよね? もうそろそろ焦れ始めているんじゃない?」
「うわっ」
唐突に言われて火藍は焦りの余りに手を滑らせてティカップを落としてしまった。じゅうたんにひっくり返ったカップからは容赦なく紅茶が零れる。見る間にその部分だけ紅茶色に染まる。
「ヒトの肉だからね。僕の身体は。雄の気配も強いでしょ?」
火藍は無言で唇を引き結んだ。目を背けて無言を守る。恥辱を煽る言葉に火藍は懸命に耐えていた。立城はそんな火藍に更に身を寄せる。テーブルに片手をついて身体を傾けた立城は火藍の耳元に唇を寄せた。生ぬるい息が耳元にかかる。
「彼を助けたいでしょ?」
間近に迫った立城の身体からごく僅かに何かが香る。体温によって薄く塗布されたオーデコロンが仄かに香っているのだ。火藍は触れるほどに近づいた立城の首筋をぼんやりと眺めていた。意図してはいないのに身体が自然と熱くなる。
火藍の耳に優しく囁いた立城はあごをつかんでいた手をゆっくりと滑らせた。唇を近づけたのとは逆の耳を指先がなぞる。火藍は思わず目をかたく閉じて首を竦めた。下腹部の奥がじんと熱くなる。
「君にその気があるなら、応急処置はしてあげる。直接にじゃないけれどね」
静かに囁いてから立城は火藍の耳に舌先を這わせた。ジーンズの膝に爪を立てて息を殺す。火藍はそれまで立城に対して感じたことのなかった男の気配を敏感に感じとっていた。細く尖らせた舌先が耳を弄る。それと共に下腹部に生まれた熱は徐々に全身に広がり始めた。一際強い痺れるような感覚が股間に生まれる。
身体を強張らせて懸命に耐える火藍の耳に舌が滑り込む。立城は唾液の音を立てながら火藍の耳を執拗に弄った。舌で片方の耳を探りながら、もう片方の耳を指先が撫でる。舌の動きをトレースするように指でなぞられ、火藍は思わず掠れた声を上げた。くすぐったさがじれったさにいつの間にか変わっている。
「ほら。段々気持ち良くなってきたんじゃない?」
そう言いながら立城はテーブルについていた手を火藍の肩に乗せた。寄りかかるようにして身体を寄せる。火藍は焦って立城の身体を押しのけようとした。
「そっ、そんなことある筈がないだろう! いいかげんに離れろ!」
そんな必死の叫びにも立城は笑いを返してくる。耳元で小さく笑われると呼気が耳の中に入ってくる。それと同時に立城を押しのけようとしていた腕から力が抜けた。それまで気にしていなかったジーンズの硬さがやけに気になってくる。はいているジーンズの股間の縫い目が秘部に食い込んでいるのだ。火藍はぎこちなく腰をずらして硬い縫い目を避けようとした。
「そう? その割に」
唐突に立城は火藍の股間に手を伸ばした。腰を動かしかけていた火藍の股間をジーンズ越しに強くつかむ。気にしていた場所に突然に触れられ、火藍は思わず声を上げた。
「ああっ!」
「……縫い目が食い込んでいて気持ち良かったんでしょ。このジーンズ、ぴったりした作りだものね」
ジーンズ越しに立城は強く火藍の股間をつかんだ。その手を握ったり開いたりする。手に力がこもるたびに火藍は身体をひくつかせた。先ほど体内に生まれた熱が誘導されるように立城の弄る部分に集中する。
「やっ、やめ……あっ!」
「あざとい器だよね。こうしていると本当に女性にしか見えないんだから」
薄く笑ってそう告げてから立城はぐい、と手に力をこめた。力任せに握られた火藍は思わず悲鳴を上げて身体をよじった。閉じようと懸命に足に力を入れる。そんな火藍を押さえつけるように立城は更に身を乗り出した。テーブルに膝をかけた拍子にティセットが床に落ちる。
「どう? 感じる?」
火藍の股間を握った手を上下に揺する。立城はそうしながら火藍の肩を押さえていた手を無造作に振った。握っていたシャツが音を立てて破れる。火藍は嫌がって首を激しく横に振った。握られた股間が酷く痛む。
「嫌だ! 離せっ!」
「ふうん。嫌なの?」
助けてあげようと思ったのに。そう囁いてから立城はぴたりと手の動きを止めた。唐突に痛みが引くと急に焦れた感覚が股間に生まれる。じんじんとした痛みの余韻が別の刺激になってくる。火藍は熱い息を吐いて首を仰け反らせた。
「それにしては随分と感じている顔をしているけど?」
そう告げたかと思うと立城はいきなり火藍のジーンズに手を突っ込んだ。ベルトも外さずファスナーも開かないまま、狭いジーンズの隙間に強引に手が入ってくる。腹を押しのけるようにして股間を目指す手の動きに驚き、火藍は慌てて目を見開いた。顔を戻したところに立城が迫っている。
「うあっ!」
間近に迫った立城に気を取られている隙に、手は下着の中に滑り込んでいた。恥丘を滑った指が硬いジーンズの縫い目の裏側に辿り着く。
「へえ……。君ってそういう顔、するんだ。まあ、これだけ感じていればね」
ひんやりとした指先が熱い肉を分けて小さなしこりを探る。それと同時に痺れるような快感が火藍を襲った。閉じようとしていた足から無意識に力が抜ける。少し開いた足の間で立城の手が小さく動く。狭いジーンズの中だ。僅かにしか手は動かせない。そんな指の動きは火藍の情欲を強く煽った。
この時、どうすれば長々とエロシーンを書けるかチャレンジしていた気がします。
それもあったせいか、機械がちゃんと書けてません(泣)
すみません……。