「あ……れ? 火藍ちゃん……?」
力なく呟きながら順は口許に付着したねっとりとした液体に舌を伸ばした。甘い香りの正体はどうやらこれらしい。順は自分の口から零れている甘い蜜を舌で舐め取った。
火藍が無言で掛け布団をめくる。半ば眠りに引き戻されていた順はされるがままになっていた。静かにパジャマの下履きを脱がされる。露になった順の股間は精液で汚れている。火藍は順の腰にまたがって萎えかけたペニスの上にそっと腰を下ろした。この部屋に入ってきた時から火藍は何も身につけていない。剥き出しの秘部を静かにペニスに乗せ、火藍は前後に腰を小さく揺すりはじめた。
先ほどまで火藍の股間に生えていたペニスはもうない。順の口の中で果てた瞬間、弾けて消えてしまったのだ。順は虚ろな眼差しを火藍に向け、微かに笑ってみせた。ペニスの上を濡れた秘部が往復する。そうされるうちに順のペニスは再び勃起し始めた。
剥き出しになった柔らかな鈴口に小さなしこりが押し付けられる。火藍は順の身体の脇についた両手と膝で身体を支えていた。適度に腰が浮いているからだろう。しこりはくすぐるように鈴口を何度も撫でる。
順は火藍の愛撫に身を任せていた。先ほどの奇妙な夢は既に消えている。意識はだがまだはっきりと戻ってはこない。順はおぼろに霞んだ意識の隅でこの状況を愉しんでいた。
濡れた陰唇の割れ目がペニスの上を行き来する。時折、鈴口をクリトリスがなぞる。順を愛撫する火藍の呼吸は次第に速くなった。間近に火藍の息遣いを感じながら順は視線を火藍の胸元に向けた。剥き出しになった乳房が火藍が動くのに合わせて揺れる。暗闇に揺れる白い肢体は淫猥としか言いようがなかった。
ふと、刺激が途切れる。火藍が腰を上げたのだ。順は深い息をついて目を閉じた。ペニスをつかまれた後、鈴口が濡れた部分にあてがわれる。順は苦笑して片目だけをあけた。嫌に神妙な面持ちで火藍が腰をゆっくりと沈める。
「んふっ」
微かに声を漏らし、火藍が腰を落とす。やがて順のペニスは根元まで火藍の膣内に入った。愛液を滲ませた膣壁がペニスを締める。火藍は腰を小刻みに揺らしてペニスを更に奥へと導いた。膣奥の窄まりに鈴口が辿り着いた時、順は思わず掠れた声を上げた。いつもの感覚とは全く違う何かが襲ってくる。
「何度出してもいいから」
順の耳元にそう囁いて火藍はゆっくりと腰を動かし始めた。膣内を擦るたびにペニスから何かが染み込んでくる。感じたことのない快楽に順は唇をかんで衝動を堪えた。疼いていた胸の傷のことすら忘れてしまいそうになるほどの快感だ。
「ちょ……あっ、ま、待って、出そう」
夢うつつで順はそう呟いた。二、三度ほど膣壁に扱かれただけであっけなく射精の衝動に駆られてしまったのだ。だが順の訴えを聞いた筈の火藍は動きを止めない。緩やかに腰を前後に揺すり続けている。
「まっ! 待ってってば!」
「……出して」
掠れた声を上げた順の耳元に甘い声が届く。息を飲んだ順は目を丸くして火藍を見上げた。順の頭の脇に手をつき、火藍が唇を寄せてくる。軽く口づけを交わしてから火藍は唇を触れさせたままで囁いた。
「わたしの中にたくさん……順の精液を注いで」
普段の火藍からは到底、考えられない類の誘いの言葉だった。だが言葉に含まれた甘い響きが順の情欲を否応なく刺激した。堪えていたものが堰を切って溢れる。
「うあっ!」
膣壁に押さえられるようにして擦られた順は火藍の言った通りに膣内に精液を放った。一度の射精ではおさまらず、何度もペニスが強く脈打つ。火藍はうっとりと目を潤ませて口許に妖艶な笑みを浮かべた。
「あ、まだ出てる」
嬉しそうに囁いて火藍は順に覆い被さった。剥き出しになった乳房を順の胸に擦り付けながら腰を揺する。愛液とはどこか違う、ねっとりとした液体が火藍の秘部から漏れてくる。それは順の放った精液ではない。火藍の膣口から漏れているのは金色の蜜だった。
粘った音を立てて火藍が腰を振る速度を徐々に速める。射精し、萎えかけていた順のペニスは膣壁に擦られて再度勃起した。ペニスを擦る膣壁から柔らかくねっとりとした蜜が滲んでくる。それはペニスを包むように取り巻いて潤滑油の役目を果たした。
「ん、凄いっ。あ、あっ! 駄目っ! 止まらないっ」
切羽詰った声を発して火藍は腰をくねらせ始めた。前後に揺する動きに加えて左右に小刻みに腰を揺らす。上半身を起こした火藍は情欲に囚われた目をして順の腰の上で身体をくねらせた。膝を使って上下に抜き差しする動きを加えていく。
快楽に囚われつつあるのは火藍だけではなかった。順は我慢が出来なくなり、火藍の腰を強くつかんだ。ベッドのばねを使って下から火藍の膣奥を突き上げる。出したばかりだというのに、射精の衝動がすぐに訪れる。順は唇をかんで火藍の腰を持ち上げた。ペニスを膣口からぎりぎりまで抜いて迫っていた衝動をやり過ごす。
「あっ! やぁっ! 順! 奥にっ、奥にぃ!」
嫌がるように火藍が頭を激しく横に振る。激しい快楽のため、すっかり目が覚めた順は口許についた蜜を舐めながら嗤いを浮かべた。
火藍は機械仕掛けのはずなのですが、ちゃんと書けてません(泣)