※この作品はR-18です。

魂の座 二部 緋色の遺言   作:伊駒辰葉

78 / 262
前の続きです。
エロシーンありです。
百合警報!(一応w


多輝はやっぱり由梨佳と一緒 2

「多輝くん、ありがとう……次は」

 

 由梨佳がゆっくりと身体を起こす。え、と多輝は目を見張った。いつもならここで由梨佳は疲れ果てたように眠ってしまう。何事だろうと思っていると、由梨佳は艶やかに笑って多輝の首筋に抱きついた。硬直した多輝の手からタオルが滑り落ちる。

 

「い、いや、あの! 由梨佳先生!?」

「わたしばっかり、気持ちよくなってごめんなさい」

 

 耳元に囁きが聞こえてくる。多輝はその感触に思わず首を竦めた。息を殺して由梨佳をそっと押しのける。由梨佳はだが手を伸ばして多輝の胸に触れた。

 

「とっても、自然な感触……」

 

 そう囁きながら由梨佳が多輝のブラウスのボタンを外していく。多輝は本格的に焦った。慌てて由梨佳を押し戻そうとする。だが肩をつかんだ直後、突き抜けるような快感が襲ってきた。声を殺して仰け反る。

 

 男として抱きたいと思うのは紛れもなく由梨佳だ。だが女として抱かれたいと思う相手は違う。だから多輝はこれまで、由梨佳に快楽を与えることはあってもその逆は求めなかった。溜まった鬱憤を晴らすように求めたのは由梨佳ではない。たとえば立城であったり蒼だったのだ。その二人なら多輝が淫らに悶えてその名を口にしても何も言わなかったから。

 

「だ、駄目だってば! ちょ、由梨佳先生ってば!」

 

 慌てる多輝を余所に由梨佳はブラウスの中に手を入れる。多輝はびくりと震えて由梨佳の肩を強く握った。

 

「やめたほうがいい?」

 

 不思議そうな面持ちで由梨佳が首を傾げる。だがその指は多輝の乳首を刺激し続けている。多輝は小さな声を上げて身体を震わせた。心の中にこみ上げていた苛立ちが少しずつ消えていく。いや、消えているのではない。快楽によって見えなくなっているのだ。そのことを自覚しつつも多輝ははっきりと由梨佳に答えられなかった。

 

「こっちは、どうかしら?」

 

 答えのないことを了解の意と取ったのだろう。由梨佳はくすりと笑うと多輝のスカートの中に手を忍ばせた。下着の上から陰部を弄られ、多輝は思わず声を上げた。

 

 いつもとは逆に由梨佳が多輝をベッドに押し倒す。多輝は掠れた悲鳴を上げて首を振った。だが抵抗する意思が次第に薄れていく。由梨佳はにっこりと笑って多輝の下着を静かにずらした。露になった多輝の股間を覗き込む。多輝の陰部は既に愛液に塗れていた。

 

「とっても、綺麗よ……」

 

 うっとりと呟いて由梨佳が多輝の股間に顔を伏せる。多輝は焦って由梨佳の頭を押さえようと手を伸ばした。だが頭に手が届いたと思った瞬間、強い快楽に襲われる。由梨佳がクリトリスを舐め始めたのだ。

 

「あっ、あっ……ゆ、由梨佳、先生っ。駄目、だってば!」

 

 だが多輝の言葉とは裏腹に陰部からはしとどに愛液が漏れている。そのことに由梨佳も気付いているのだろう。弱々しい多輝の声に微笑んでクリトリスに指を這わせる。強い刺激に多輝は息を飲んで仰け反った。

 

「恥ずかしがらなくてもいいのよ。あなたも、ヒューマノイドなんだから」

 

 そう呟いた由梨佳の表情が少しだけ曇る。多輝はだがそんな由梨佳をはっきりと見ることが出来なかった。次第に欲求が強くなる。

 

 由梨佳の指が静かにクリトリスを捏ねる。多輝は声を殺して懸命に堪えた。駄目だ。ここで快楽に溺れたら、きっと由梨佳は自分に失望する。だがそんな思いが逆に多輝のストレスになった。下腹部が自然と熱を帯び、由梨佳を受け入れるように膣壁から愛液が溢れ出す。

 

「指、入れるわよ」

 

 妖艶に微笑みながら由梨佳がそう告げる。次の瞬間、多輝はびくりと身体を跳ねさせた。膣内に由梨佳の指が入ってくる。多輝は腰をひくつかせて途切れ途切れに声を上げた。

 

 陰部を弄る由梨佳の手つきは艶かしい。時折、由梨佳にクリトリスを吸われ、その度に多輝は強い快楽に晒される。まるで操られるかのように快感に酔わされ、多輝は次第に訳が判らなくなり始めた。それまで我慢してきたあらゆることが頭から消えていく。

 

 不意に強烈な欲求が多輝の胸に込み上げる。由梨佳の指先が多輝の尻を掠めたのだ。

 

「あふっ、由梨佳、先生! そこはっ!」

 

 どうしようもない欲望が胸にこみ上げる。多輝は涙を零しながら身体をよじった。自然と多輝の身体が傾き、由梨佳の攻めから逃れる格好になる。由梨佳は一瞬、呆気に取られたような顔をしていたが、やがてその顔に艶やかな笑みを浮かべた。横倒しになった多輝の尻を優しい手つきで撫でる。多輝はびくりと震えて慌てて由梨佳を見た。

 

「ここも感じるの?」

 

 微笑みながら告げて由梨佳はそっと多輝の肛門を指で探った。途端に多輝の脳裏に光のようなものが閃く。それはやがて形になった。

 

 するりと由梨佳が肛門に指を挿し入れる。多輝は深い息をつきながら自然とその場にうつ伏せになった。膝を立てて尻を持ち上げる。誘っていると理解したのだろう。由梨佳は口許に笑みを浮かべて静かに指を肛門に押し込んだ。

 

「そこは、だめっ! やめっ、ああああ、ゆう……」

 

 微笑みが脳裏に蘇る。多輝は震えながらシーツを強く握り締めた。腕に顔を伏せて必死で声を殺す。だが由梨佳は多輝を攻める手を止めない。その顔に戸惑いの表情が浮かぶ。

 

「多輝……くん?」

 

 由梨佳を抱きたいと思うのと同じ強さで思うことがある。ただ一人、他の誰でもない優一郎に抱かれたいという思いだ。だがそれは由梨佳を抱きたいという気持ちとはまるで正反対の方向に働く力だ。同時に実現できるなどとは多輝も思っていなかった。だから由梨佳を抱く時は、抱かれたいという気持ちを押し殺してきた。

 

 視界が涙で滲む。多輝はとうとう我慢出来ずに声を上げた。

 

「あっ、ああんっ! ゆう、いちろうっ!」

 

 悲鳴のような声で優一郎を呼んだ多輝の目の前がその瞬間、真っ暗になる。きっとばちが当たったんだな。のろのろとそんなことを考えながら多輝は目を閉じた。機体ががくりと脱力する。慌てた由梨佳の声は多輝には届かなかった。




機体は覚えているーww
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。