普段二次創作をしてるものです。
息抜きにオリジナルでエロトラップダンジョンものを書いてみます。
ただ息抜きなので、更新速度などはお察しください。
あとプロローグを含むので、エロ本番は次回からです。
では、どうぞ。
「アクラさまーアクラさーまー」
「んー?どしたーバットン」
暗い暗い闇の中。
暗黒の魔力が満ちた大広間に似つかわしくない、お気楽な高めの声と緊張感のない緩んだ少年のような声。
その声の持ち主達の姿もまたこの場には似つかわしくないものだった。
「しんにゅーしゃですよ!しんにゅーしゃ!」
お気楽な高めの声の持ち主は、人の頭ほどの大きさがある一頭身のコウモリだ。
可愛らしい赤い瞳を持った丸々とした目、頭の横に生えた本当にこれで飛んでるのか疑わしいほど小さな羽、口は大きいが小さな牙。
体色こそ薄紫色をしているが、全体的に可愛らしい生き物だ。
彼、いや一応メスであるため彼女の名はバットン。
ベビーバットと呼ばれる、その名の通り子供であるため戦闘力も知能も低い魔物だ。
だが、一応バットンは突然変異した人語を理解し、喋れる存在であり、特別な魔物だ。
故に戦闘力も知能も同族に比べ桁違いだが、事実子供ではあるため微妙に舌っ足らずなのは仕方ないのだろう。
「ふぅん……侵入者ねぇ」
そしてそんなバットンの報告を受ける緩んだ声の主は、声の響き通りの少年だった。
十代半ばくらいの顔付き、黒い髪をしており、後ろ髪は背中に届くほど長い。
黒いズボンに白いシャツ。黒いマントとローブの間のようなもの羽織っており、白い肌と合わせると吸血鬼のようにも見える。
身長は男にしては低く150ちょっとほどしかなく、変わった服装ではあるが普通の少年のようにしか見えない彼の名はアクラ。
この
「んーと、侵入者はどこかなぁ……」
「アクラさまー?アレ、やんないんですかぁ?」
「やんないよ。誰も居ないのにやったらバカみたいじゃん」
「あなたさまのーゆうしゅーなしもべなら居ますよ?」
「はいはい。バットンは優秀だよ」
バットンに適当に受け答えながら、アクラはダンジョンの中を見渡せる魔法により、ダンジョンの中を探っていく。
バットンが敵の侵入を感知したバット族特有の感知魔法は、一定の範囲に異物が入り込んだ時に分かる優秀なものだが、欠点としてその範囲のどこに異物が入り込んだのか分からないのだ。
バットンの感知範囲はこの広い地下魔王城全域。
特殊な侵入方法をしなければならないため、まともに入口が存在しないこのダンジョンは、探さなければならない場所が多いのだ。
「おっ居た居た。あー銀の洞窟の転移トラップか。駆け出しだな」
だがそれでもアクラならばすぐに見つかった。
ここ、地下魔王城はあらゆる場所にある転移トラップにより、いくつかの条件を満たすと飛ばされる以外、基本的には入れない。
だから飛ばされる場所を探り、今回の転移トラップのどれが発動したかわかったのだ。
今回は銀の洞窟と呼ばれる駆け出し冒険者御用達のダンジョンの転移トラップのようで、ほぼ間違いなく駆け出しが転移されてきたのは間違いなかった。
「ふふふ、中々可愛いじゃないか。エミね……」
何が起こったか分からない表情でキョロキョロと辺りを見渡している冒険者のエミと呼ばれた少女。
茶色い髪のショートヘア。防御力よりも動きやすさを重視した布の服。
腰に小さなポーチを付けてることから、彼女の職業が罠の感知や、解除が役目の盗賊であることが分かった。
薄手の布の服でも膨らみがあまり確認出来ないくらい、胸は残念だが、活発さを感じさせる可愛らしい少女だ。
「年齢15歳……ランクE。レベル14か……駆け出しの癖にそこそこやるじゃん」
人間達の間では、特殊な器具を使わないと調べられない情報も、魔王であるアクラならば簡単に調べられる。
名前も職業もランクもレベルもスキルも全て把握出来てしまうのだ。
「胸はまな板だけど、お尻はそこそこ……」
「ねぇーねぇーアクラさまー」
「感知関係鍛えてるみたいだし、そこを突いて……」
「アクラさまーアクラさーまー!」
「……はぁ……なに、バットン」
意図的に無視していたのだが、流石に耳元で叫ばれては無視は出来ない。
アクラは諦めたように息を吐きながら、バットンの方に向き直る。
大体バットンが何で呼んでいるのかはアクラにもわかっているのだ。聞きたくないだけで。
「またアレやるんですかー?やめましょーよー」
「やめない。バットンだってこれが効率が良いのくらい分かってるだろ?」
「うー……ですけどー」
バットンは喋り方に比べて馬鹿ではないし、部下としてアクラに忠誠を誓っている。
だが、それでも譲り難いものはあるのだ。
「だからぱぱもままもでていっちゃったんじゃないんですかぁー?」
「あーあー聞こえない聞こえない。ほら動き始めるみたいだ。話は後で」
痛い所を突かれたアクラが適当に会話を終わらせると、混乱から回復したのか、辺りを警戒しながら進み始めるジュリに向き直る。
バットンは諦めたようにパタパタと飛んでアクラの座っている玉座の肘掛けに降りる。
「さぁエミ。俺の城……
「帰還の札も効かないし……もーなんなのよぉ」
盗賊エミは、活発な見た目に反して意外と慎重派だ。
若いながらも剣士などの前衛職に変な憧れを持たず、ダンジョン攻略においてかなり重要な立ち位置に居る盗賊の職業に付いている時点でそれは分かりやすい。
勿論どんな職業においても重要な部分はあるのだが、特に駆け出しパーティにおいて盗賊は重要なのだ。
駆け出し冒険者の最大の死因はトラップなのだから。
熟練の冒険者になってくればある程度のトラップの感知スキルは磨かれていく。
だが駆け出しはそうはいかない。
高い金を払い、全身鎧などを身に纏い、武器をどれだけ強くしても毒ガストラップなどを受けてしまえば死んでしまう。
今回巧妙に隠されていたためエミも踏んでしまったが、転移トラップに関しては中級クラスの冒険者でも死の危険性が高い本当に危険なトラップだ。
運悪く魔物の巣にでも転移されれば、まず助からない。
それを考えればトラップ感知のスキルがある程度磨かれる盗賊が重要な職業なのは間違いないだろう。
「進む……いや、でも……」
ただそれでも盗賊を選ぶものは少ない。
エミも今悩んでるように決して、盗賊はソロでやっていけるほど甘くはないのだ。
エミの潜っていた銀の洞窟にはシルバーゴーレムという危険な相手は居るが、動きが鈍く、感知範囲も狭いので逃げるのは簡単な相手だ。
それ以外は盗賊の持つ短剣などでも倒せる小物ばかりなので、あそこならばソロで潜れていた。
しかし今は未知の場所。
決して戦闘力が高いとは言えない盗賊がソロで出歩くのは非常に危険だ。
だが、同時にこのまま待っていても状況が好転するとも思えなかった。
「……進む……しかないよね」
最低限ツいていたのが、ただの転移トラップだったため装備やアイテムなどはそのままなことだ。
中には武器やアイテムを外されてしまう、武装解除転移トラップもある。
それだったら、絶対にエミは進むことを選ばなかっただろう。
無論、そこまでアクラの計算通りなのは、言うまでもない。
「光源あって助かったけど……見たことないダンジョンね……」
エミは警戒しながら進んでいく。
今の所、モンスターには遭遇していないが、青色に輝くダンジョンの石壁はエミの見たことがないもの。
少なくともこのダンジョンはエミの知っているダンジョンではないのは、明確だ。
「……んっ」
だが、それが分かったところで何かが変わるわけでもない。
エミは歩みを止めず、先へと進んで行く。
「……っ」
そして暫く進んだ時だった。
廊下のように広がる通路の奥に部屋らしきものが見えてきた。
ダンジョンにおいての部屋というものは、宝もあるが部屋を守る魔物や、罠が配置されていることが多い。
故にエミは警戒を怠らず、慎重に部屋の前まで近づく。
「何も……ない?」
通路から目線を向けると、部屋は随分と狭い小部屋であった。
しかも宝や魔物も見えず、少なくとも見ただけならば何もない部屋だ。
だが、エミは油断しない。
こういう時のためにエミは盗賊となったのだから。
「罠発見《トラップサーチ》」
盗賊の職業専用スキル、罠発見。
強力な魔法で隠蔽でもされていない限り、罠を見つけることが出来る便利な能力だ。
この罠発見のおかげで、今まで命の危機を何度も乗り越えて来た。
エミはトラップの怖さを理解している側の人間なのだ。
「……ない。本当にただの小部屋みたいね」
罠がないことを確認し、ホッと息を吐きながら、エミは小部屋に足を踏み入れる。
だが、地下魔王城は、そんな甘い所ではない。
「え……?」
次の瞬間、突然足元が光り輝き、魔法陣のような模様が浮かび上がる。
トラップが発動したのだ。
「きゃあっ!?な、なんで……!?」
そう、エミはまだ知らなかった。
ここが、魔法による隠蔽を行うほどの性格の悪いダンジョンであることを。
(っ……!こんなミス……!)
自らの思慮の浅さを呪いながら、エミは覚悟を決める。
魔法で隠蔽されているくらい強力なトラップを、自分が耐えられるわけがない。
だが、トラップで死んでしまった兄の代わりに冒険者になって家族を養いたいエミは既に死ぬ覚悟は決めている。
故に死を待つ瞬間も怯えなど、実際にあっても噛みしめる。
だが、事態はエミの想定外のほうに動く。
「っぅ!……………………あ、あれ?」
覚悟をしていた衝撃がいつまでも来ない。
いやむしろ魔法陣の光も消えている。
「不発……?そんな、わ、け……」
そこでエミは気付いた。いや気付いてしまった。
服に挟み、腰の辺りに付けていたはずのダガーが、地面に落ちている。
そして、トカゲ側の丈夫なポーチの肌触りを何故か、感じる。
その理由は単純だ。
ここは、エロトラップダンジョンなのだから。
「え……?きゃぁぁぁぁぁ!?」
服が消えていたのだ。
中に着ていた肌着や下着も全て。
残されたのは、武器と道具を入れているポーチのみ。
武装解除トラップは武器や道具を奪うが、服や防具は奪わない。
しかしエミが踏んでしまった脱衣トラップは逆に服や防具のみを奪うのだ。
「こ、これって……」
その事実にエミは顔を真っ赤に染め上げて、手で膨らみの殆どない胸と、個人的にコンプレックスである産毛すら生えていない秘所を隠す。
あまりの状況に、本来手放してはならない武器を落としてしまっているのを気にする余裕すらない。
「……こ、こんなふざけたトラップ……!だめ……冷静さを失っちゃ……!」
エミは激昂したい気持ちを抑え、その状態のまま必死に胸と股間を隠しながら、なんとかダガーを拾い上げる。
恥辱に塗れていても、冒険者としての心構えを忘れたわけではない。
「っぅ……冷静……冷静に……」
エミは一度深呼吸をして心を落ち着ける。
だが、それでも完全に怒りが収まるはずもなく、エミは涙目になりながらキッと部屋のあとも続く通路を見つめる。
「絶対に……生きて帰ってやるんだから……!」
エミは決意を新たにすると、改めてダンジョンの探索を始めた。
まだまだ地下魔王城は続く。
エミ/HP200/Lv14/状態『全裸』
『エミは脱衣トラップを踏んでしまった!衣服と防具を転送され、失ってしまった!』