次回はまだ未定で。
「はぁ……はぁ……もう、いやぁ……」
実際に涙を流し、泣き言を言いながらも、冒険者としての心が最後の支えになり、エミはダンジョンの中をヨロヨロと進み続ける。
だが、既に体も心もボロボロだ。
ただでさえ、三角木馬での責めにより、減っていた体力は、既に普通に歩くのも困難かつ休んでも殆ど回復しないほど消耗している。
今もポーチにあったポーションである程度回復させたから歩けるのだ。
そして何より心が限界だった。
(あんな……私……あんな……こと……)
ゴブリンの仕業なことには何となく気がついてはいるが、オナニーを始めてしまったのは間違いなくエミ自身の意思だ。
三角木馬に無理矢理絶頂させられたのではなく、自らの手で絶頂を繰り返した。
そのことが少女の心を酷く傷付けたのだ。
(やだ……早く出たい……お兄……ちゃん)
兄と同じ冒険者になりたかった、
少しでも追い付きたかった。
兄がトラップで死んだと聞かされた時は絶望したが、それでも兄の夢を引き継ぎたくて冒険者を続けた。
その心が砕かれかけていた。
そして、彼女にとって最後のトラップが発動する。
「え?あっ罠発見……発動して……あぁ!」
通路の真ん中にあった魔法の隠蔽すらされていなかったトラップをエミは踏んでしまう。
普段の彼女ならば絶対に有り得ないミスであったが、今の彼女にはもう入念に調べながら歩くことすら出来ないのだ。
「きゃあ!……い、たぁ……何が……起こって……」
トラップの発動と共に急な浮遊感を感じて、エミは背中からダンジョンの床に倒れてしまう。
上手く受け身を取ることも出来ず、背中を打ち付けてしまったエミだが、何とか立ち上がろうと足に力を入れて……足が虚空を切った。
「え?なに……これ……!」
未だに発情が拔けきれていなかったためほんのり赤かったエミの顔色がどんどん青くなる。
信じられないものを見てしまったからだ。
「わ、私の身体が……ない!」
エミの身体。正確に言うならば腰辺りから下が消滅していた。
足を動かしている感覚はするため、繋がってはいるようだが、周りを見渡してもどこにも彼女の下半身は見当たらない。
「転送……?こんなの、知らない……」
今の状況に説明を付けるならばエミの下半身だけがどこかに転送され、上半身だけがこの場に残されたということになる。
だが、身体を切断されたわけでもなく、繋がったまま部分的に転送する手段など、彼女の知識には存在しない。
いや今回のトラップだけではない。
服や防具のみを奪う武装解除トラップ。
突然足元から突き上げてきて、媚薬ガスを放つ三角木馬。
何をされたかまでは分からないが、異常な発情状態にしてきたゴブリン。
ここに転送されてきてから、彼女の知識にないことばかりだった。
いくら駆け出しでも、ここまで知らないことばかりなのは有り得ない。
そして、今回の部分転送トラップに関しては意味すら理解出来なかった。
「っあ!?♡え?なになに……誰か……触って……」
そんな思考をしていた時、エミの消えた下半身からジワッと快楽が響く。
残念な胸に対して鍛えているからか、案外肉付きの良い彼女の尻肉を何かが撫でたのだ。
先ほどの媚薬が完全には抜けていないのか、それだけでめかなり気持ちが良い。
「や、やめ……このっ!あ、やぁ!♡♡」
見えないが尻を撫でたということは何かが自らの下半身の近くに居るということ。
何とかその何かを遠ざけようと、足を暴れさせるが簡単に捕まってしまい、何かヌルッとしたものが足の裏を触る。
普段なら背筋がゾクッとするような感触だが、今の彼女にはビリッ♡とした快楽が登り来る。
尻といい媚薬が残っているにしても、あまりに敏感過ぎる。
「あっ♡あっ♡だめっ♡くすぐっ♡んん♡」
(この感触……舌?舌で……足の指まで舐められて……でも、なんか……♡)
ぬるぬるとしたものが土踏まずだけじゃなく、足の指の間、一つ一つまで蠢く。
それが舌であると判断したエミだったが、その感触がもたらす快楽に、甘い声がどんどん漏れ出してしまう。
ここまできて、やっと彼女はこのトラップの趣旨を理解してきた。
(自由に動けないのをいいことに……なぶってきてる……!バカにして……!でも、これ……♡)
どれくらい部分転送が続くのかは分からないが、このトラップは自由にならないエミを弄ぶためのものだ。
それを理解してしまったためにまた怒りの感情が芽生えるが、それを足から伝わる快楽が乱す。
「あっ♡あぁ♡ん、あぁ♡ふぁぁ♡♡」
(さっきまでと全然違う……♡こんな……♡こんなぁ……♡)
三角木馬もゴブリンの針もエミを無理矢理絶頂まで昇らせる快楽だった。
だが、今回のトラップは違う。
まるで絶頂までの道のりを手を引いて優しく案内されているかのように導かれていく。
それがまるで恋人にでもされているかのようで……処女であり、恋人も居たことがない彼女の身体を攻略していく。
(見えなくても分かる……私、今……凄い、濡れちゃってる……♡)
幸せすら感じてしまう甘い快楽に翻弄され、どんどん絶頂への道を進んでしまう。
しかし、あと少し、という所で快楽が止まる。
「ん……♡ぁ……♡あっ……わ、私……今……」
快楽が止まった瞬間に頭によぎった感情。
その感情がよぎってしまったことに、エミは羞恥と戦慄を感じる。
それは昨日までの彼女ならば絶対に考えなかったこと。
このダンジョンでそれを考えてしまうようになってしまった。
その自覚が、強くなったのだ。
「は、早く戻って!このままじゃ……私!あっ……♡」
焦り、暴れたくとも、また体に力が入らなくなっている。
そんな彼女の焦りを察したかのように、下半身を管理する何かが、トドメを刺しにきた。
「待って……!今それをされたら……!?ああああああああああああっっっっっ!!?♥♥♥♥♥」
届かないのが分かっていても出さざる得なかった静止の声が、快楽の叫びで掻き消されていく。
三角木馬にいくら責められても、自らの秘所を激発情状態で弄っても出なかった本気のメスの叫びだ。
「~~~~~~~~~~~~っっっっっっっっ!!?♥♥♥♥♥」
止まらない。降りられない。
腟内に入り込み、紙でも破るかのような気軽さでエミの初めての証を破った熱いモノから来る快楽が、焦らされ、絶頂させて欲しくなってしまっていたエミを絶頂の高みに打ち上げたままにする。
(あたまのにゃかもめにょまえみょまっひろまっひろぉぉぉぉぉぉ〜〜♥♥♥♥♥)
理性の全てを押し流すような絶頂の大波が、残されていたエミの理性を見事に押し流す。
もはや自分の身に何が起こっているのかも分からないまま、彼女は絶頂の大海原へと流されていった……。
「あ〜これで終わり、かな?低レベルの子にちょっとやり過ぎたかもね」
ダンジョンの様子を監視する魔法でエミの現在の状況を見守っていたアクラは、自らの肉棒を押し込んだ痙攣する仰向けの下半身を片手で持っていた。
無論この下半身は、今も映像の中で白眼を剥いて痙攣を繰り返し、絶頂し続けているエミのものである。
部分転送トラップがエミの下半身を転送させた先は、アクラの所だったのだ。
「そーですねー……」
「バットン、その目は良くない。魔王様にして良い目じゃないよ」
丸々とした瞳を限界まで細めて同意するバットンに、アクラは冗談混じりにツッコミを入れる。
先代までの魔王軍には有り得ない光景だが、この二人にとっては日常だ。
「コレの有用性は分かってるだろ?趣味と」
『おっほぉ!!♥♥♥♥』
「実益を兼ねた、素晴らしいやり方じゃないか」
「……ですけどー」
アクラの言い分に、理解は出来ても納得出来ないバットンの非難の目線は止まらない。
趣味などと言って、エミの下半身をオナホのように使って映像の中のエミにオホ声を上げさせてる男の言うことなのだから、無理はないが。
子供であっても同じ女であるバットンとしてあまり認めたくない手段なのだ。
このエロトラップダンジョンで女を堕落させる手段が、非常に有用なものであっても。
「あ、完全に堕ちたみたいだ。流れ込んでくる。流れ込んでくる」
アクラは先代魔王の一人息子ではあるが、実はあまり強くはない。
魔王の役割として自らが敗北した時のため、次代の強力な魔王を作る役割があるのだが、先代魔王はその役割を行っていなかった。
周りには色事にうつつを抜かさない、硬派な魔王だと思われていたが、実は違う。
側近達は知っていたが……先代魔王はむっつりスケベだったのだ。
お気に入りサキュバス(風俗嬢)がおり、その娘に入れ込むような、そんな魔王だった。
結果、そのサキュバスの子供であるアクラしか産まれなかったのだ。
史上初めての淫魔という戦う力が非常に弱い種族の魔王が誕生し、生き残った側近達は大体離れてしまった。
残ったのは、バットンの両親が統率する側近筆頭の吸血鬼族と、幼かったアクラの面倒を見てくれた乳母のような役割をしていたゴブリン族くらいだ。
だが、アクラは諦めなかった。
淫魔の使えるスキル、エナジードレインを魔王の魔力である暗黒の魔力で強化し、自らの魂をダンジョンに融合させることで、ココ、地下魔王城を作り出し、その中で快楽に堕ちたメスからその力を奪い取るスキル、デビルドレインを完成させたのだ。
入口を隠して、他のダンジョンにトラップを仕掛けて、冒険者を孤立させ、トラップに嵌め、魔物に犯させ、時には自分で犯し、冒険者を快楽に堕として、力を吸いきったらダンジョンの外に放り出し、また強くなって貰って来てくれることを願う。
このやり方でアクラはもはや並の冒険者や魔物には負けない力を手に入れていた。
もっとも魔王の象徴である魔王城を地下に埋めてエロトラップダンジョンにし、強者の代名詞たる魔王らしからぬ、アレなやり方のせいで大半の吸血鬼族も離反し、バットンの両親も離反した吸血鬼族を支えるために出ていってしまう事態を引き起こしたが、アクラはあまり気にしていない。
弱者であるゴブリン族はアクラのやり方を支持してくれたし、生まれた時から面倒を見ていた妹のような存在のバットンが両親の反対を押し切ってアクラの下に残ってくれたのだ。それ以上、求めるつもりはない。
「それじゃあ全部貰ったし、エミを外に送り届けてあげよっかな」
デビルドレインが終わり、ちょうど気絶してしまったエミを部分転送ではなく、完全に転送させて自らの膝の上に呼び出す。
「あーやっぱり監視魔法で見るより、エミ可愛いなぁ」
気絶しているエミはもう白目こそ剥いていないが、身体は絶頂の渦に飲まれた時のままであり、上気した身体は貧相ながらも非常に色っぽい。
ピンッと触って欲しそうに勃起した乳首も、トロトロに蕩けてヒクヒクと物欲しそうにひくつく秘所も、汗をかいてムワッとメスの匂いを匂わせる香りも非常にアクラ好みだ。
事実、エミは冒険者間でもちょっとファンがいるくらいには可愛い少女なのだが、そのへんはアクラは知らない。
「ちょっとくらい……このまま可愛がっても……」
「アークーラーさーまー?」
「冗談冗談」
再度向けられる非難の目線に、アクラは苦笑を向けるとエミを街の安全な場所に転移させるべく、集中する。
アクラの存在、既に新しい魔王が居ることはトップシークレットである。
今はまだ地下魔王城の性質上、女としても戦士としても恥ずかしいためギルドに報告出来ず、女冒険者の中で都市伝説のように語られているだけだから好き勝手出来ているのだ。
このダンジョンに居るのが新しい魔王だと人間側に知られれば、討伐軍が差し向けられ、ここ地下魔王城をしらみつぶしに探されるだろう。
故にアクラの存在を認知した冒険者は、殺すか最低でも記憶を消すしかない。
しかし、アクラが気に入った女を殺すわけがないのをバットンは知っている。
そのためあまり冒険者と関わらせたくないのだ。
そこにちょびっとだけ嫉妬のような感情があることを幼いバットンは気づいていない。
「さ、次の獲物を待つとしますか」
「アクラさまーこのーゆうしゅーなしもべとあそびましょー?」
「えー……ま、いっか。獲物がくるまでね」
「やったー!」
エミを転送したアクラに構えとばかりにバットンが飛び付く。
なんとも緊張感のないものだが、このアクラの性的に好みのものだけを招く、最低最悪のダンジョン、地下魔王城を中心に、光と闇の戦争がまた起こることを、まだ誰も知らない。
エミ/HP0/Lv1/状態『快楽堕ち』
『エミは部分転送トラップを踏んでしまった!転送された先で魔王に犯され、数え切れないほど絶頂させられて快楽に堕ちてしまった!』
イメージ的にはこれでプロローグが終わり、次からは本編みたいな感じです。
良ければ感想お願いします。