※この作品はR-18です。

タイムリープで同級生の残酷な運命を変えようと頑張る話。   作:Marchhatter

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 誤字のご指摘、ありがとうございました!

 志野視点です。
 あいかわらず微グロい描写、胸糞展開、NTR系不快な描写があります。いまいちぬるいですが、苦手な方はスキップ推奨です。

(前回のあらすじ)
 志野が熱に浮かされ、小さな虫に憑依した状態となり、何かの地下パーティの会場で人体を解体しその肉を食材とするショーや、人を焼き殺すショーなどを見るという悪夢をみている。


167 月の裏側(4)(志)★

 夢の間に目覚めたときは、心臓に重たい砂がつまっているようだった。

 

 よろめきながら起き上がり、トイレで用を足す。

 膀胱を圧迫する水分がなくなると、急に悪寒がこみ上げてきた。

 枕元に置かれたお盆に卵スープ。冷めてる。

 まだ食欲はないけど、体調戻ったらありがたくいただこう。

 ふとんに潜り込む。柔らかいほわほわの毛布の起毛が、金属たわしみたいにすごくごわごわに硬く思える。

 目を閉じる。

 水平に寝てるはずの体が、後ろに後ろに倒れ続けていくような感覚が気持ち悪い。

 僕はまた、悪夢の中に落ちていく。

 

(※以降、不快な描写が含まれます。ご注意ください。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――――――

 

 次の夢。

 

 僕の憑依した虫は、あの地下パーティの残虐ショーがあった大ホールとは、別の会場をさまよってるようだ。

 大会場ではなく、小規模や中規模のショーが開催されてる。

 もちろん、わずかな例外(人々がゆっくり休める客用や奴隷用休憩室や、興奮した客たち同士がマッチングされて和やかにプレイする部屋とかもあった)を除けば、ろくでもない流血シーンやむごたらしい拷問ショーとかばっかり、目にする。

 

 だからしばらくして、虫がさまよいついたある部屋で、いわゆる林間学校が開催されようとしているのを目にしたとき。

 ヤられる女の人には申し訳ないながら、僕は最初少しほっとした。

 はっきりいって、人の血が流されてないだけで天国のように平和に思えたのだ。。

 僕が憑依している虫は、僕の思惑はそっちのけで好き勝手にぶんぶんと飛び回っているようで、ともすれば血なまぐさい方向に行こうとしてしまう。餌とかタマゴを産みつける苗床を探してるからだろう。

 だがこの部屋の何かが、虫の関心を惹いたようだ。

 

 ショーは今から開幕されるみたいだ。

 そこまで広い部屋ではない。広さはせいぜい、学校の教室くらい。

 社交サロンみたいな雰囲気。豪奢なふかふかした毛皮とかの内装、足首まで埋まる毛足の長い絨毯。

 明かりは控えめだが、部屋の中央にはスポットライトが当たっている。

 

 スポットライトを浴びる部屋の中央には、かなりリアルな、女性の腰くらいの高さの黒光りする小型馬(ポニー)の像。

 その木馬像に、女がうしろからおおいかぶさるような姿勢で拘束されている。

 腕は、前に出した手首を革の手錠で括られ。

 その革手錠をつないだ革ひもが、馬の口の部分にある留め金に固定されている。

 女性の両足は、木馬の後ろ足の蹄付近にある鉄輪に、これまたがっちり固定。

 木馬は脚をかなり開いて踏ん張るような体勢、もちろんそれに固定された女性の脚も大きく拡げられている。

 木馬にはいろいろと装置(ギミック)がついてるが、使い方はよくわからない。

 熱のせいなのか、虫に憑依しているせいなのか、この夢の中の僕の頭の働きは極度ににぶい。

 

 木馬に繋がれている女に、虫が目を向けている。

 国領と同じ、短くてお尻を隠すのがやっとの白いワンピースを着ている。

 青い、かなり高いハイヒールを履いている。

 何に興味があるのか、女のワンピースの裾をかすめて虫が飛ぶ。

 思ったとおり、これも国領同様。

 白い肌に映える青く透明なプラグが、お尻の穴に嵌められていた。

 なにか金色のものがその下の裂け目のあたりに一瞬みえた気がしたが、そのときはよくわからなかった。

 

 体の感じ、女はまだ若い。20台半ばという感じか?

 顔は、この虫が飛んでるここからは見えない。視野には、ちょっと儚げな感じの後ろ姿。

 儚げな感じは紫藤に似ているが、身長は国領と同じくらいはある。

 色白でややほっそりした感じだが、ワンピースを押す胸には存在感がある。さっき掠めて飛んだときに見たお尻も、丸く形がよい。太腿もほどよく肉感的だ。

 肩を少し超す黒い髪は、後ろで一つに髪留めでまとめられている。

 首には、黒い首輪が嵌められている。

 この女のエロい体つき、どこかで見た気がする。

 1回目の人生でみたアダルト映画に出演してた女優さんとかだろうが、すぐには思い出せない。

 前にも言ったように、虫になってる間の僕はひどく頭が悪いのだ。

 いや、いつもも決して良いとは言えないけどさ、それにもまして。

 

 この馬の彫像に繋がれた女を取り囲むように、柔らかそうなソファが並べられている。

 観衆たちがそのソファに座り、食い入るように中央の女をみている。2、30人くらいはいるだろうか?

 男だけじゃない、女も結構いる。3:2くらいの比率か。背もたれに深く腰掛けてる人はあまりいない。

 ショーの開幕を期待してか。皆、そわそわしている。

 

 馬の像に拘束されてる女の近くには、肌色が悪いが逞しい係員がいて、何か女の口元や首元のあたりをいじっていた。

 なんか女の頭にくらべて、係員の手が巨大にみえる。片手で頭を握れそうなくらい。

 何かの調整・準備が終わったらしい。会場の明かりが一瞬、明滅した。

 観客たちのささやき声や忍び笑いが止まり、静まる。

 

 係員が無言で、手元の番号札を掲げる。

 黒い縁の眼鏡をかけ、黒いサマーニットにグレーのスラックスを着た、理知的な容貌の長身の男が反応する。

 この男が、その番号札の対象だったのだろう。

 この男は、目元を隠す非常に薄い覆面の上に黒縁眼鏡を掛けてる。そういう出で立ちの人も、何人もみた。

 まわりを取り囲むように配置されたソファから立ち上がり、中央に歩み寄る。

 係員が男から合札かチケットのようなものを回収し、かなり大きめの砂時計を花台みたいな台に置く。

 時間交替制なのか?超過したら超過料金とかあるのだろうか。

 

 男はわざわざ馬の肩のあたりにまわりこんで、この女に声をかけている。

 男はIT系やデザイン系のよくわからない横文字職の人みたいなお洒落な感じ。普通にモテそうに見える。

 男は見上げる女の顔に口を近づけるが、女は顔を反らして拒んだようだ。

 しかし男は強引に頭を押さえつけて女の目元にキスをして、女の頭を数回撫で。

 女のお尻の側に、また戻る。

 

 男はしゃがみこみ、白いワンピースの裾をめくりあげて女のお尻をむき出しにして、あそこの割れ目をのぞき込む。

 すこし無精ひげのある口で、あそこを舐め始めた。女がひくひく、と体を震わせる。

 虫がこの男に近寄って飛び、その肩にとまったので、何をしているのかよく見えるようになった。

 

 女のあの裂け目の唇には、一対の金色のピアスがつけられていた。

 男が両手の人差し指と親指でそれをつまみ、拡げて、その中を舐めている。

 女の性器の唇は、淡くきれいなピンク色。

 ピアスで開かれたその中は、充血して赤くなっているのがみえる。

 

 ひとしきり舐めた男は、係員を呼ぶ。

 指示を受けた係員は、女の極部のピアスにポケットから取り出した細い鎖をつけ、左右に女の裂け目を開くようにピンと張って。

 そういう用途のためつけられてるのであろう、馬の脚の金具に鎖のもう一端を接続した。

 つまり、ピアスと鎖によって、女の裂け目が開かれた状態で固定された。

 女の襞の中。赤い粘膜が、さらけ出される。

 

 さらに、係員は男になにか言われ、頷くと。

 男がすでにめくりあげていた女の白いワンピースの裾を、さらに引き上げていく。肩まで。

 女のしっとりとした白い背中、丸い乳房(虫の視点からは、その横乳が見える)が、あらわになる。

 観衆たちが、さらに身を乗り出すのがわかった。

 

 さらに係員は、女の手首の革手錠を片方ずつ、つまり決して両方同時には解放しないように、外し。

 手錠を外した側の手首を巨大な手で掴み、女の白いワンピースの袖に、順にくぐらせていき。

 最終的に頭も通させて、女を全裸に剝いた。

 ワンピースを脱がせたときに下げさせた女の後頭部、首の近くに、何かの革ベルトが一瞬見えた。

 口に嵌めた轡か何かを固定するためのベルトだろう。

 革手錠は、またしっかりと締め直された。

 黒い首輪、青いハイヒールとプラグ、そして口の轡しか着けていない白い体に、観衆の視線が注がれ。

 ため息や、ささやき声が聞こえた。

 

 また男に要求されて、係員がローションみたいなものを女のあそこにつけていたが。

 それが終わると、男はまたしばらくしゃがみこんで、指で女の裂け目やその中をいじくって楽しんでいる。

 どこか敏感なところを刺激されたのだろう、男に指を挿し込まれた女が背中を反らし、のけぞった。

 男は女を弄る指を離さないままに、木馬の横に顔を出し、女の顔を窺おうとする。

 あまり顔はみえなかったようだが、男は指を女の中に突きこむたびに、女の反応をたしかめている、

 女はかなり敏感な体質なのだろう。突きこまれるたびに、身を緊張させて、震わせている。

 女はやや痩せ気味なのにしっかり胸はある、というけしからん体型で、背を反らすと脇下の白い肌に肋骨が少し浮いてみえた。

 横に向きかけた女の口に嵌められた、赤いボール状の轡の端から、唾液が少し垂れるのが見えた。係員が、歩み寄って拭き取っている。

 

 しばし女を指で弄びその反応を楽しんでいた男は、にやけながら立ち上がり。

 片手でグレーのスラックスのファスナーをひらき、固くなった自分のアレを取り出して軽くしごき。

 女の裂け目に、ゆっくりと挿入する。

 観客の目を意識しているのか、体を開き、挿入部がみえるように、斜めからねじ込むように。

 

 見えにくい方向の場所にいた観客のうち何人かは席を立って移動して、そのさまを眺めている。

 後ろの席の人も、立ち上がって見物している。

 近くの席にいたのに、その席を離れてフロアにしゃがみこみ、挿入のさまを間近にみつめている人たちも。

 

 女の開いた太腿の内側に、筋肉が浮く。

 推測するに、女は抵抗して脚とその間の裂け目をぎゅっと閉めてしまおうとしたのだろう。

 だが開脚した姿勢で女の脚を固定する木馬の金輪は、無慈悲にも開脚した姿勢を女に強いつづけ。

 そして陰唇のピアスとぴんと張った鎖も、女の恥ずかしい内奥を、隠しようもなく衆目にさらし続けている。

 

 男はむしろ、女の反抗の締めつけを愉しむように。

 青い血管が浮く自分の棒を、じわじわとねじ込んでいった。

 観客の視線が、集まるなかで。

 

 半ばすぎくらいまで、ねじ込むと。

 男は女の白く丸いお尻を手のひらでパシッ、パシッと叩いた。

 そして腰を、動かし始めた。

 ゆっくり1ストローク、1ストロークを味わうように。

 最初は、小さく軽く浅く。それが少しずつ深くなり。

 そしてついには、刺すときは奥の壁に押しあてるように強く深く。引くときは、男の股間のキノコのかさの部位が一部見えるくらいまで抜いて。

 

 男の槍が深く挿しいれられるときには、女は身をよじらせ、くねらせて体を斜めにして、自分の最奥を男の槍から守ろうとするが。

 男は愉悦を含んだ残酷な笑みを浮かべ、女を追いつめていく。

 ストロークは、ぬきさしの大きさはそのままに、だんだん早まる。いままで男の肩に止まっていた虫は、止まり木が揺れ動くので飛び立ち、空中にホバリングしつつ左右に動く。

 長身の男に比べると、女はいかにも小柄にみえる。

 男は後ろからのしかかるようにして、女の胸のふくらみを左手でわしづかみにする(その指の間からは、やわらかな乳がはみ出てあふれている)。

 右手では、きれいな色をした女の右の乳首を摘まんで引っ張りながら、なお腰を動かす。

 

 女が思わず反応し、あるいは追いつめられて苦悶するのを、観客が後ろで指さしてひそひそとささやきかわし、嗤っている。

 前の方の席に座った金持ちそうな中年男が、そわそわと手元のチケットを取り出してみている。こいつも挿入権(交接権?)を買ったのか?

 僕の憑依してる虫が、その中年男の近くを飛び、その鳥のような形の覆面にとまった。

 そこから、男のチケットの券面がみえた。

 

 券面には、チェックマークがいろいろと並んでいるようだ。

 スキン試用の有無、STDについて検査を受け非感染だったことを証する項目等にチェックがある。

 運営側はこの女たちのことは何も考えていなさそうだが(なにしろ切断したり殺したりしてるし、扱いは非道だ)、客の間で感染させてはまずいからだろう、意外にチェックがしっかりしている。

 並んだ項目の中には、時間延長などに加え、鞭など拷問具の使用、アナルプレイの有無なども。

 そうした特殊プレイは、オプション扱いでかなり高いのかもしれない。ちなみにこの中年男は完全ノーマルだった。

 

 虫は餌もタマゴを産み付けられそうな環境もないと思ったのか、天井近くに上がって、とまった。

 下を見る。男の棒が深く突きこまれた状態で、男にぶるぶると体を揺らされた女が、背と頭を強くそらして身を震わせる。

 そのため、僕の憑依する虫がとまってる天井に、女の顔が向いた。

 見覚えがある。

 おそらくは痛みではないのだろう何かの感覚に、女の顔が赤く上気してきている。

 端に涙が光る目は閉じられ、淫靡な轡を喰まされ。

 さらにおそらくは強い快感か痛みに顔を歪ませているが、女の顔をちゃんと確認できた。

 あまり特徴はなくて、一見すると淡白。いつもは僕には深い感情をこめた微笑を向けてくれる、その顔。

 女は、ナギさんだった。

 

 ――――――

 

 なにか、絵の具を全部パレットに出してまぜたような、ぐちゃぐちゃな思いがした。

 いっそナギさんを殺してしまいたいような、それとも自分が死にたいような、激烈な衝動が胸にこみあげる。

 それをよそに、観客たちの静かな熱狂を背景に、プレイは進んでいる。

 

 男は、いい気になって腰を振り、ナギさんの奥に到達するたびに自分のものをぐっ、ぐっと押し当てる動きをくりかえす。

 ナギさんはそのたびに、うっ、うっと喉の奥で声を立て。やがて激しく頭を後ろにのけぞらせるように振る。留めた髪が、張りつめた背にうちつけられる。

 肉と肉がぶつかる音、くちゅくちゅという音ともに、ナギさんの淫靡な喘ぎの息音が、静まり返る応接室に響く。

 

 最後に、男がナギさんの細い腰から丸いお尻に続くあたりの腰骨に、指をぎゅうっと食い込ませ。

 腰を押し当て、ひくひくっ、ぶるぶるっ、と震えた。そして止まった。

 しばらくは余韻を楽しむように、ナギさんの腰を抱えていたが。

 やがて上半身を、ナギさんの細い背中に倒してのしかかる。

 ナギさんはつぶされて苦しそうだが、係員は、それを咎めもしない。

 

 しばらくして、男は体を離した。

 また、わざとらしく自分の棒とナギさんの接合部を観衆の一部に見せつけながら、抜き取る。

 白濁した滴りが落ちるが、思ったほどの量ではない。

 

 係員は男に、丁寧に温かいおしぼりと乾いたミニタオルを手渡し、男は受け取ったおしぼりとタオルで局部を拭き、ものをスラックスにしまい。

 そして係員にタオルなどを返し、代わりにチケットを返してもらい。

 ナギさんのお尻をぱん、と叩き、またナギさんの顔の側にまわっていき、ぐったりと項垂れた頭にキスを落として、ソファに戻っていった。

 砂時計は、気が付くと残りがほとんどなくなっていた。

 始まってから終わるまで、15、6分くらいだっただろうか。

 

 係員は、ナギさんの股間や、滴りがついた太腿をぬぐい。

 局部を広げるピアスにつけられていた、細いチェーンも外した。

 いつのまにか汗ばんできた体も、別のタオルでぬぐった。

 そしてナギさんの肩をゆすり、目を上げたナギさんの前に何かの札を提示している。ナギさんは、うなずいた。

 気づいたが、この係員や守衛の男たちが、しゃべっているところを見ていない。

 声で身バレを防ぐためか。あるいは、――そもそも舌があるのか。

 

 ライトが点滅。

 係員は、また次の番号札を掲げる。

 手が上がり、今度は小柄な、少し腰の曲がったが矍鑠とした老人が木馬のそばに出てきた。

 白くなった短髪、日焼けしている。あれはゴルフ焼けかな。

 また係員が、ローションをナギさんの中に塗り込む。

 また老人とナギさんの身長差を考慮して、ナギさんの後方に、平たい踏み台がおかれた。

 

 こんどの客は、ナギさんの胸を責めることにしたらしい。

 木馬の右横に立ち、口で乳首を含んでいる。しつこく、レロレロと。

 もう片手で、自分からみて奥、ナギさんの左側の乳首をこね回している。

 ナギさんが、紅潮した顔を伏せた。

 

 しばらくすると、老人はスラックスとブリーフを脱ぎ、下半身をさらけだした。

 下の毛も、もう白い。

 しかしその棒は、大きくはなかったが妙に赤黒くてらてらとした色でそそり立っている。

 老人とは思えないほどに。

 

 老人は台の上に立ち、ナギさんのお尻をつかみ、前戯もなく挿入し。

 腰を前後させる。だんだん早く。

 やがてちょうど乗馬のように、はっ、はっ、と一定のリズムで腰を突き入れる。

 ナギさんの髪がふぁさっ、ふぁさっと同じリズムで背中をたたく。

 犬の交尾のような感じだ。腰の曲がった老人とは思えないほどに、カクカクとせわしなく腰を動かす。

 かなり時間は短いが、精を放って男は満足したらしい。砂時計の砂も、まだ3分の1くらいは残っている。

 抜き取って、簡単に清拭を受けると、ひょこひょこと戻っていった。

 老人が終わってまもないのに、すぐに係員は次の客を場に上げる。

 

 そうして3人目、4人目と客たちが次々にナギさんの体を蹂躙していく。

 変態的にねちっこいプレイをする客、後先考えずに乱暴に腰を打ちつける客もいる。

 ナギさんのお尻や背中を平手で打つ客は多く、打たれた後が背中に赤く残っている。

 ただ、それ以上の傷を残しかねない行為はオプション扱いらしく、意図的に爪を立てようとした客は注意され、制裁金の支払いを求められていたようだ。あの乱暴にくい打ちみたいに腰を打ちつけてた客だ。

 その客は係員の胸倉を掴んで何か文句を言っていたが、すぐに別の係員が二人来て流れ作業のようにつまみ出されていった。

 性交せず、変態的にただナギさんの体を足首から腰までひたすら舐め回すだけの客もいた。もちろんプレイ終了後、係員が消毒液で拭いていた(アルコールか何かの揮発で、僕の憑依した虫が一瞬フラッと落ちそうになった)。

 女の客もいた。今しも目の前で自分の股間にバンドでディルドを装着し、老人と同様に台に乗り、ナギさんを責めあげている。

 ディルドにはバイブレータ機能があるらしく、ナギさんはがくがくになるまで責め抜かれ、木馬の背に荒い息をつきながら力なくしなだれかかる。これは道具使用なので、おそらくオプションを購入したのだろう。

 

 ナギさんには、疲労の色が濃い。

 危害を加える客は排除されているし、今のところ鞭や拷問プレイみたいな苛酷なオプションの客はいない。

 でも体には力感がなく、男たちに激しくモノを突き入れられても、反応がだんだん薄くなってきている。

 時間も、もう始まってから1時間半を超えたあたりかというころ。

 だが客は入れ替わりながら、切れ目なく続く。

 もちろん自分自身ではプレイしない客も多い。だんだん客が増えていて、立ち見も出ている。

 

 そのとき。

 

 まだたくさん順番待ちの客が滞留している状況なのだが、一人の男の客が、"Challenge!"と呼ばわりながら、中央に出てきた。集まる視線。

 その客は、係員に何かを伝えてチケットを示した。

 係員はチケットを確認すると、ショーの小道具が入っているらしい行李を開け。

 照明を点滅させ、 "Challenge"と数か国語で書かれた大き目の札を取り出し、四方の客に示してみせた。

 観客たちは一瞬静まり返った後、ざわざわと騒がしくなった。

 

 ――おい、あいつって。まさか。

 

 ――あの男だ(He is the man!)!

 

 ――あの挑戦者(the Challenger)だ。荒らすつもりだぞ。

 

 ――あのクソ野郎には勝てない!払い戻し(payback)を受けて別の部屋いくか。

 

 ――ああ、でも、まあ見ようじゃないか。どう料理するつもりか、見ものだ。

 

 ――すごい度胸なのね。ちょっとどきどきしちゃうくらい。

 

 この乱入してきた挑戦者、かなりの有名人なのだろう。

 この場にいる客はほとんど、この男のことを知っているようだ。

 

 この乱入男。見えている肌の色や体格から判断すると日中韓台あたりの国の人だと思う。

 背はすらっと高いが、雄渾な体格の外国人もまじる中では、それほど目立って大きい体格ではない。

 黒いローブを着用してそのフードをかぶり、しかも頬から上を隠す黒い覆面を付けているので、容貌は判然としない(ちなみにこのローブ、この闇パーティで販売されてる身バレ防止機能付きの標準衣料(ユニフォーム)の一つなのだと思う。この会場でも、全く同じものを着ている人が少なからずいる)。

 覆面から覗く鈍く光る切れ長の目が、印象的だ。

 腕や首には、それとわかるしなやかな筋肉。バネのきいた歩き方もあわせて精悍な印象だ。事実、観客の女性の中にも、ちょっと気になる風に視線を投げてる人もいる。

 多分、この会場の客たちの中ではもっとも若い部類だ。頬はなめらかで、まだ大学生くらいかもしれない。

 雰囲気的に、たぶんかなりモテる奴の気がする。

 大金持ちの親の金で来たボンボンだろう、金もあって見栄えもいいならきっとモテるんだろうしな。クソめ。

 だが自分で稼いだならそれはそれですごい奴ってことになるな。クソクソッ。

 

 この地下パーティ、今までの悪夢では客の中にそれとわかる子供は一度もみていない。

 運営してるのは非合法組織で法など気にしてなさそうだが、参加資格に年齢制限でもあるのだろうか。もしあるとしたら、このボンボンも成人した頃くらいかもしれない。

 

 今のところ目にしていないが、出演者というか奴隷には未成年者がいるかもしれない。

 前にみた悪夢の中の国領は、現実世界と外見は変わってないようにみえた。

そうだとしたら未成年だし、同じ悪夢に出てきたガマガエル男、背の低い女の子を連れていたな。雰囲気的には成人してそうだったが。

 

 さてこの注視を集める、挑戦者(チャレンジャー)は。

 指を3本出して、係員、そして観客に示してみせた。

 悠々と、迫らざる態度で。

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