タイムリープで同級生の残酷な運命を変えようと頑張る話。 作:Marchhatter
127話(「王国は・・」の(3)話)、筆者も気になって調布サイドというか調布たちのクラスメイトの一人の視点で途中まで書いていたのですが、まとめに失敗して棚づみ状態になっています。まとめられたら出したいです。
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今回、志野視点の続きです。
微グロ描写、微胸糞展開、NTR系不快な描写があります。今回もぬるいのですが、苦手な方はスキップ推奨です。
(前回のあらすじ)
志野は高熱に浮かされ、小さな虫に憑依した状態。悪夢を見続けている。
ナギさんが輪姦ショーに出されていて疲弊した状態のとき、チャレンジャーが乱入してくる。
僕は虫になったまま、悪夢の中を漂っている。
悪夢は、まだ続いている。
(以下、不快な描写が含まれますのでご注意ください。)
乱入者が、3本の指をたてて客と係員に示してみせる。
それを見て。
多くの声なき嘆声、あるいは歓迎らしき声と、少数のがっかりした声。
前回の悪夢でみたのと、同じ世界線、同じ会場の話であるならば。
この闇パーティでは、「チャレンジ」があると提供中のショーが中断される(チャレンジャーが負けた場合、チャレンジ終了後に提供者判断で続くこともある)。
だから今、チケットを買ってこの林間学校のショーに参加してナギさんを犯せるはずだった者は、参加権をキャンセルされてしまったのだろう(ただ、ちゃんと払い戻し制度はあるようだ。さっき漏れ聞いた会話からすると)。
そのうえで、挑戦者がチャレンジとして自らショーを提供し、それに成功すると、提供者(主人)から出演者(奴隷)を奪える。
ただこれは周囲の会話から判断すると、挑戦者は奴隷を買い取れるというオプション権が手に入るだけで、奴隷の対価(価格は事前登録らしい)自体は改めて支払わないといけないようだ。
だからこれは強制的な売買成立みたいな話だ。提供者(主人)側には経済的な損失はそこまでない。
チャレンジャー側がショーに失敗すると挑戦者自身が奴隷になるか、奴隷の価格の2倍額の賠償金を払うかを選ぶことになるし、もちろん奴隷も手に入らない。だから挑戦者には相当リスキーだ。
主人側としては、むしろ挑戦を歓迎してる側面もあるのかもしれない。わざと奴隷を惨く虐待するショーを餌として提供し、それを防ごうとした挑戦者を返り討ちにして挑戦者を奴隷落ちさせるか金をもぎとる、みたいな。
チャレンジの成否を判断するのは観客。元のショーがクソつまんなかったら別だけど、途中でショーを打ち切られるのは観客は普通嫌だろうから、一見ショーの提供者(奴隷の主人)に不利に見えても、バランス自体はショー提供者側に傾いてると思う。
ちなみに男が指を3本出したときに上がった嘆声の主力は多数派の見物客だと思う。単発で他人のセ○クスを見せられ続けるより、みごたえのあるショーを期待しているのかもしれない。
がっかりした声は、今から順番が回ってくるはずだった参加者かな?
ただ、失望の声は参加予定の番号札に比してかなり少数だった。参加者のかなりの割合も、金が戻ってくるし、この部屋でもし見ごたえのあるショーが見られればそれでいいし、そうでなくても他の部屋で別の参加型ショーも試せるなら良いか、くらいに思ってるのかもしれない。
若造は、何か係員に続けて指示する。
おそらくはなにか、ろくでもないことを。
今まで疲労で頭を下げて木馬に額をつけてしまっていたナギさんが、乱入による中断と客席の雰囲気の変化に気づいて、不思議そうに頭を上げる。
そしてナギさんは、自分の後ろ側に立つその挑戦者の方を振り向こうとしたが、係員はそれを押しとどめ。
行李から取り出した黒い目隠しを、ナギさんに付けた。
そして係員は続けて、ナギさんの足首の固定を外した。
ナギさんは、まだ手首は繋がれたままだが、かかとをお尻につける感じに、脚を交互に何度か曲げていた。
縛られてはいるが立ったままで疲れただろうし、同じ姿勢を強いられ続けて苦痛だったのかもしれない。
次に木馬の口から、ナギさんの両手首を拘束している革手錠を繋ぐ革ひもも外され、ナギさんは馬からは解放された(ただし、両手首を縛める革手錠そのものはまだ外されなかった)。
ナギさんは、目隠しされてるので少しおっかなびっくりだが、解放されて木馬から半歩離れて立つ。
自然な直立姿勢に戻ったので、ほっとしているようだ。
僕も、虫の視点でこの経過を見ていて(虫はぷいーんと飛んで、この挑戦者を眺めやすい最前列近くの女性の観客の頭のブローチにとまった)、この時点では胸をなでおろしていた。
係員の手元にある番号札の厚みから見て、まだまだ、おそらくこれまでの3倍強くらいの客(20人くらい?)が予定されていると思われたからだ。しかも、まだまだ追加されるかもしれない、というか周囲のささやきからその可能性濃厚。
そんなの、もはや苦行や拷問のたぐいだろう。
いや、それがおそらくこのショーの趣旨なんだろうけど。
だから、挑戦者はナギさんを木馬から解放してくれたことだし、これから始まる挑戦者側のショーは、地下ショーとは言ってもかなり紳士的・人道的なプレイかもしれない、と期待したのだ。
しかし、その安心は長く続かなかった。
木馬には、鞍がつけられてる。
もちろん、跨って座るときに足をかけられるような
さっきみたいに女(や男)を縛りつけるプレイのため、鞍には凹凸はほとんどない。特に鞍の座る場所(騎座)の後ろの突起(
若造の指示でナギさんは水を与えられ、体の汗を拭いていたが。
次に、木馬に乗るよう、この若造は指示したらしい。
屈強な係員は、ナギさんをぐいぐいと木馬の左側に引いていき。
いきなりむんずとナギさんの左足首をつかみ、馬の
目が見えない状態で、おっかなびっくり、ナギさんは馬の左側から左足を
係員は、ナギさんの手を引いて木馬上にのぼらせていたが、この挑戦者の若造もナギさんの腰のあたりを持って介添えしていた。
それをみて、虫になってる僕は憤りを覚えた。
あきらかに、若造がナギさんを性的な目で(まあ当たり前だが)見ていて、しかも横乳付近や腰への接触から快感を得ているのがわかったからだ。
だいたい、かなり高めのハイヒールで足元がおぼつかないとはいえ、木馬はポニーサイズだ。そこまで苦労する高さじゃない。お前の介添えなんていらないはずだ。
今更ではあるがこの若造と、そしてナギさんへの怒りがふつふつと湧いてくる。
もちろん、理不尽な嫉妬だ。だいたいナギさんが喜んでこんなことをやっているはずがない。
それを考えると、少しだけナギさんへの怒りがおさまり、心配になってきた。
――たっくんは、大丈夫なんだろうか。たっくんを人質に取られたとかだろうか。
たっくんに深刻な病気が見つかって、治療費の工面のために身売りをしたとかいう事情があるのかもしれない。
そう、一瞬思ったのだ。
――だけど、そしたら相談してくれればいいんだ。
あの競馬の一発で当てたお金は、まだ相当残っている。海外で心臓移植だってできるくらい。
それに近々、多少だがコンサル業の収入も入ってくるはずだ。
そう思うと、一人の大人だし、僕のものという訳でもないのに、ナギさんへの理不尽な怒りが再燃する。
信用されてないのかよ、相談してよ、って思いとともに。
ナギさんが木馬にまたがると、また若造が係員に何かを指示する。
それを受けた係員はナギさんの近い方の足首、つまり左足首をいきなり掴み、
ナギさんは係員に触られてびくっとしたが、係員に動かされたとおり従順に足を置く。
もう一方の足、右足は、反対側にいる若造が動かして同様にした。なんかふくらはぎを触りながら。クソが。
ナギさんは、ちょうど木馬に跨って座る感じなのだが、足は鐙じゃなくて木馬の前足の半ばよりやや上のあたりにあるリング状のステップに置かれてる。
木馬はわりと小さいから、ナギさんの膝は直角近くに曲がってる感じだ。
次に係員はナギさんの足首に革ベルトを付け、ぎゅっと締めて、木馬の前足に固定した。
もちろん、左右両方の足だ。
これには若造は関与せず、係員に任せていた。
ナギさんの足は再び、両足とも、木馬に固定されたことになる。
そして若造の指示により、係員はあの革手錠で拘束されたままになってるナギさんの手首を掴み、頭上に上げ、背中に垂らすように姿勢を変えさせた。
腕はナギさんの耳に沿って上げられ、曲げたひじが頭頂部付近にあり、ひじから先つまり指先は背中側に垂らされた状態。
ナギさんの白いわき、そこから続く白い胸の盛り上がりが眩しい。観客も、この一連の動きをざわつきながら眺めている。
目隠しをつけたままなのでナギさんの表情は伺いしれないが、無防備に感じたのだろう、不安そうな様子で身を震わせたのが見えた。
男の指示で、係員がナギさんの体を後ろに、つまり木馬のお尻側に倒そうとする。
木馬を挟んで係員の反対側で、あの挑戦者の若造もナギさんの背に手を当て。
いや、けしからんことに胸にもじっとりと手をあてて、ゆっくりと倒していくよう介添えをする。
ムカつく。
確かに係員はときどき(乱暴とまでは言えないが)雑だ。
だから今の、ナギさんの体を後ろに倒すときも、係員はナギさんの首の後ろにある手首の革手錠を掴んで後ろにいきなりぐいっと引っ張ろうとしてた。そのままやらせてたら何か事故ってたかもしれない。
だからこの若造が手を添えてくれたのはいいのだが、手つきは明らかにいやらしかった。下心8割くらい。
ナギさんが怪我とかしなかったのはいいが、やっぱりこいつは気に食わないやつだ、と僕は思った。
ナギさんは、木馬の前足に自分の脚を縛られ、木馬のお尻側に頭を倒し、馬の背中に背を乗せて、あおむけに寝かされた姿勢。
木馬は小さなポニーサイズだ。ナギさんの頭はこのポニー木馬の短い背に乗りきれなくて、馬のお尻をはみ出て、その後ろに落ちてる(下に垂らされてる)。
つまり、ナギさんの首から頭は、上下逆さまの状態で垂れていて、馬の股下あたりに頭がある。
ちょうど、さっき立ちバックの姿勢で拘束されてた時に、ナギさんの股間があったあたりだ。
そしてナギさんの腕は、ナギさんが頭上に上げた状態から後ろに引かれて寝かされたので、自然、頭に沿って、床の方向に垂らされている。ばんざいするように。
若造の指示で、両手首の革手錠の間をつなぐ鎖がはずされ、両手首の革手錠(革ベルト)には、それぞれ別々に鎖がつけられた。
そしてその鎖はそれぞれ、馬の後ろ脚の根元にある金具に固定された。
そう、さっきナギさんの足が縛り付けられていた金輪だ。
つまり無防備に、馬の背中にブリッジしたナギさんの体がさらされてる状態だ。
さっきの立ちバックの体勢を、ちょうど裏表逆にし、上下逆にした体勢に近い。
木馬の背からお尻にかけては、さっきのナギさんみたいに後ろから覆いかぶさるために、なめらかな曲面になってる。
さっきと裏返しに、背中を添わせた体勢になったナギさんは、その曲面に沿って、すごく背中というか体全体を強く反らした状態で磔にされてることになる。
ナギさんはすこし痩せぎみだし、腕も上に上げてるので、あばらが薄く浮く。腰骨も。
ナギさんの背中が馬の背のカーブに沿って反らされてるため、ちょうど股間のデリケートな盛り上がりの部分、つまり恥丘付近が、馬の背中の中央の、鞍の前側の滑らかな隆起(前矯)付近に位置している。
(さっきみたいなスタイルで女の人を縛り付けたとき、身長にもよるが、この隆起による段差でちょうど胸が弄りやすい空間ができる。)
つまりナギさんの恥丘がこの鞍の出っ張りの隆起部分によってとくに突き出され、誇示されている。
恥丘の毛はきれいに処理されていて、すべすべの状態。かすかににじんだ汗が白熱照明の光を反射している。
若造がその、ナギさんのエロい姿にほくそ笑む気配。ゲス野郎め!
観客は、――ああ、乗り気になってる。
これからナギさんが受けるであろう凌辱ショーが楽しみなんだろう。
何しろナギさんが、いかにも嗜虐心をそそる体つき、そして無防備な体勢になってるんだ。
痩せ気味なのに胸はしっかり盛り上がってて。右と左にピンクの乳首が向いてるし。
完全に、もっとも弱い場所がさらけだされた姿勢。
気に食わない奴だが、この若造、ショーへの
観客たちも、さっきより性欲を掻き立てられた、飢えた目になってきてる気がする。
さっきの客たちのなかでは、1番目の男の客とディルドを使った女の客のウケがよかったが、今はそれ以上の期待を感じる。
さっき若造は、指を3本立ててた。
たぶんあれは時間だ。普通の3倍ってことか。45分か?1時間か?単純計算で通常料金の三倍以上。
しかも体勢変更までしてるが、これもきっと高額なオプションだ。金持ちのボンボンだからできるんだろうな。
ということは、他のオプションもつけられていたりするのではないか。
その僕の不吉な予感は、当たることになった。
――――――
まず、ナギさんの口に嵌められていた轡。これが外された。
ボール状の轡をはずすと、つうっとよだれの糸ができる。
そのナギさんの口元を係員から取り上げたタオルで、若造が丁寧に拭く。
なにか、その手つき。強い独占欲を感じさせる。
――あ、こいつ、チャレンジに勝ってナギさんを買うつもりだな?
虫になってる僕は、嫉妬を燃やす。
乱入男は、何かチケットを指差し、係員に要求する。
係員は、行李を乱入男のもとに持ってきて、中身を示している。
乱入ボンボン野郎は中をみて、簡単に改め、頷く。
そしてなにか、銀色のものを取り出す。
アルマジロとかダンゴムシの背の装甲みたいな構造の道具。金属の輪っかが3つくらい連なってる、指の長さくらいのもの。
それを手に取り、指に嵌めた。そしてコンドームも、その上から着ける。
あの指にはめた器具、みたことがある。耳鼻咽喉科で、指が噛まれないようにするためにつけるやつだ。たしか、「指甲」って言ってたかな。
若造は目隠しをされ、上下逆さま状態で頭を垂らす格好のナギさんの頭のところに行き、しゃがみこみ。
鼻をつまみ、口を開かせ。
指甲とつけコンドームを巻いた指を、口に入れる。
ナギさんのあごに力が入り、口が閉じられ。ーー噛んだな、あれは。
今までナギさんの口を使う客がいなかったのは、たぶんこのせいだ。
さっき1番目の客のキスを拒んだように、ナギさんは反抗的になってる。
口だと客のアレをがぶっとやりかねないからNGで、拘束強姦プレイ要員にされちゃったんだろう。
だがもちろんナギさんのひと噛みは、若造が指に付けてた指甲に阻まれた。ナギさんの驚愕の気配。
若造が、ナギさんの耳元に口を寄せて囁く。ほんの一言。ナギさんが凍りつく気配。
何を言ったのか、わからない。
若造は立ち上がり、鞭を取る。ふさの多いやつ。
ぴゅう、ぴゅうと軽く空中に振って。
パシッと、さらされてるナギさんの大腿あたりに振り下ろす。
ビクッと、痛みに跳ねるナギさんの体。
そして、今度は胸に。
赤い数条の筋が刻まれる。
目隠しをされてるナギさんには、どこを打たれるかわからない。打たれるたびに、体が苦痛に揺れる。くいしばっていた口から、苦痛の吐息が漏れる。
だが強情にも、ナギさんは声をあげない。
鞭が床に置かれる。
若造が何かをナギさんの耳元にささやく。歯を噛みしめ、首を横に振るナギさん。
若造が今度は何かの装置をポケットから取り出し。係員に見せている。係員はチケットを確認して頷いた。
若造が客にむけてひらひらと手にもったものを振って見せる。バチバチバリバリっと、異音、青白い放電。
スタンガンだ。
いわゆるスタンガンは、日本では威嚇用がメイン用途だと思う。テーザー銃とかと異なり、接近してしか使えないタイプしかないからだ。
ただ、使うと結構な苦痛を与えることは可能だ。
そう、たとえば拷問の用途として。
白くなめらかなお腹に放電されたときのナギさんの反応は、激烈だった。手足の縛めの金具がガチャガチャと狂気のように音を立て、はじめてくぐもった悲鳴がナギさんの口からもれる。
横乳、わきの下の皮膚の薄いあたり。
ナギさんは瞬時にアルファベットの「C」の字のように苦痛を与えられた方に体を曲げようとして、手足の革手錠に阻まれる。僕の虫の位置から、ナギさんの右手が革手錠を馬の足の金具に繋げている鎖を掴むのが見えた。こめられた力に、鎖を握る、震える手が白くなっている。
若造が何か聞く。首を振るナギさん。
大腿。押し殺された苦痛の声。白く、女性らしいまろやかな肌につつまれた脚に、いやらしく筋肉がはっきりと浮いた。
また若造が何か聞く。首を振るナギさん。
頭の悪い虫頭状態の僕にもわかる。
ナギさんが屈服するまで、このクソガキは拷問を続けるつもりなのだ。
右の乳房。若造は、今までより時間をかけ、根元から先端まで、バチバチバジッと電撃を浴びせ続けた。
客たちからのどよめき、女性客のものらしい悲鳴。
ナギさんも、はじめは殺せていた息が不鮮明な有声音に、そしてもはや隠せないあきらかな苦痛の悲鳴に。ソプラノの高音から極高音へ。
革の拘束具を引きちぎりそうな勢いで、体がよじられる。
屈強な係員がガチギチに締め上げたにもかかわらず、革材と鎖のわずかな緩みの範囲で痛みを逃れようとナギさんは狂奔し。
耳ざわりに鎖を鳴らし、木馬を軋ませるナギさんの体は、うっすらとピンクに染まりはじめている。
全力疾走の後のように激しく荒く、だんだん間隔が狭まってくる過呼吸めいた息。
てらてらと肌に浮いていやらしく光らせる汗。
そして、僕が気になること。気がかりでならないこと。
苦痛を与えられてる、ナギさんの表情。
おそらくは涙で湿り水が肌に伝う目隠しと、歪められた眉間から推測される苦しみに加えて。
それとなぜか同居している、口の端が引き上がったような、笑んでるような引き攣り。
あたかも捕らえられ、凌辱と拷問を経て殉教する悲運の聖女のような背徳的な陶酔と、倒錯的な法悦。
それらを僕はこの口の端の歪みから読み取り。
心に、不吉な暗い影がかかるのを覚えた。
もしかすると、この一連の責め苦を経たとき、ナギさんの心は、――
そして。
若造がまたナギさんの頭付近にしゃがみこみ。
ぼそっとまたナギさんの耳元にささやく。
「ツギ、ーー」
少しだけしか聞こえなかったが、日本語だった。
何かを言われたナギさんが、すごいいきおいで首を振る。
手に握った鎖を絶望的な努力で引きちぎろうとするように揺さぶる。
ニヤニヤ笑いながら(万死に値する)、若造が馬の背の中央付近、ナギさんの下腹にあたりに立ち。
木馬の背の鞍の前部(馬の首側)の盛り上がり(前矯)のせいで、突き出されているナギさんの恥丘を。
わざとらしく、いとおしげに撫でてみせる。そして。
軽くばち、と一瞬だけ、その丘に放電を当てた。
うぉう、と観衆たちから小さな嘆声。
観衆たちもわかっている。今のは予告。
ナギさんの脚は馬の首左右に開かれて固定されてる、裂け目をさぐるのは容易だ。
空中に突き上げたスタンガンをバリバリ、とやってみせて。
男は、ナギさんの裂け目にスタンガンの電極を埋め込み。観客たちが息をのむ気配を、背景に。
ためらいもなく、放電した。
――――――
ナギさんは、ついに屈服した。
観衆の歓声と拍手、口笛。
そして、許してください、と哀願するナギさんの声。
若造はその声を聞くと、急に態度を改め。
まるで恋人に対するかのようにナギさんの顔を愛情ぶかく拭い、体を拭いた。
そして、ろくでもないことをナギさんにやらせはじめた。
指甲を嵌めた指をナギさんにいやらしくしゃぶらせ、噛まないこと、屈服していることを確かめた後。
例の、女性を男性の体の一部に奉仕させる、いや男性が女性の体の一部を恣に凌辱することを意味する、イタリア語の行為に着手した。
――――――
まあ、予想がついてたことだが。
今ナギさんは馬の背からお尻に沿って、ブリッジしてる体勢で拘束されてる。
そして頭は下に垂れてて、ちょうど腰のあたりの位置。
この乱入男が、自分のモノを含ませやすい位置にある。
そしてもちろん、乱入男は自分のものを出したが。
観客たちのあいだに、はっきりと驚愕が走った。
あまりに凶暴に、グロテスクに、巨大にみえるそれ。
爽やかそうにみえる若造の股間から、まるで独立した単眼無口の、あるいは無眼単口の生物のように、少しそりかえりながら空中に突き出されている、赤いそれ。
太い青い血管と、細い紫の血管が、濡れたようにぴんと張った薄皮に透けていて。
ビクン、ビクンと巨大な怒りを表して震えている、肉の凶器を見たからだ。
たぶん大きさや長さ自体は、まあ大きめだけど普通の範囲。
より巨大で長大なものの持ち主も、観客席の人々のなかにはいると思う。なんなら僕のも、だいたい同じくらいだ。
観客たちを、畏怖させたのは。
それが纏うなんらかの暴力性。怒りの波動のようなもの。
ぎりぎりと圧縮されて溜め込まれ、一穴を得れば間違いなく噴出する熱いマグマを蔵するような、危険な波動。
それが持つ、禍々しさだったのだろう。
――おお、
――彼、あの子を壊すよ!あたしわかる、アレはダメ!
客席での恐慌のささやき。
乱入者は、ナギさんの髪をつかみ、何かを言いきかせている。
頭が逆さ吊り状態なこともあって顔がかなり紅潮しているナギさんは従順に頷き、あまりに頼りなくみえる細めのあごを開いた。
きれいな歯並びが一瞬みえた口に、脈打つ凶器が触れると、ナギさんがなぜか震える。混乱してる?
あまりの大きさや固さに、気づいたからだろうか。
男は、ゆっくり急がず、凶器を突き入れていき。
凶器の先端の動物の頭に似た部分が、ナギさんの口におさまる。
男はいきなり衝き入れたりはせず、一時、ナギさんの唇、そして舌に奉仕させてる。
男のその部分を口内に含んだだけで、ナギさんのたおやかな口はいっぱいになりかけてる。男が少し身じろぎすると、ナギさんの薄めの片頬に男の亀頭の形が浮いた。
しばらく男は動かず、ナギさんは全身が拘束されてる現状で、動かせる数少ない部位である宙づりの頭を前後左右に動かし、奉仕を続けた。
かなり大変なのだろう、懸命に動かすナギさんの首にうすく、青い血管が浮く。まだ首は白いが、顔はあきらかに赤みが強い。
やがて。
男がびく、として。そしてナギさんの頭を両手でおさえ。
角度の調整のためだろう、男は膝を曲げ、ナギさんの頭の真下に入り。
ナギさんを、真下から垂直に串刺しするような位置に場所取りする。そして。
そろそろと膝を上げていき、若造男の肉の杭は、じりじり、と押し進み始めた。
ナギさんの、喉奥に。
ナギさんも協力し、首をさらに反らして顔を下に向けて、それを喉に受け入れる。
ナギさんの喉奥が蹂躙されたのは、時間的にはごく短時間だったのだろう。
また、この若造も、本人的には多少気を使っていたのかもしれない。
男は、完全に膝を伸ばすことはせず。
リレーのバトンほどもありそうにみえる男の肉杭が、ナギさんの喉に完全に深々とつき入れられることはなく。
ナギさんは軽くえずきながらも、男のそれを喉奥に受け入れ、耐えきった。
男はナギさんが役目を果たした、と判断したのだろう。
最後に、びくん、びくんと男が発射するとき、男は少し身を引き、(喉奥でなく)ナギさんの口蓋に出した。
ナギさんは口中に噴き出すそれを、必死に飲み下している。血管が浮く首で喉が、ぐっぐっ、と鳴る。
こんなクソ野郎の汚らしい液なぞ吐き捨てればいいのに、ナギさんは律儀な飲みくだし続ける。
その光景に、観衆がざわめいている。最初は、その理由が僕には分からなかった。
近くの会話を聞いていると、男の射精がまだ続いていること、そしてナギさんがまだそれを飲みくだし続けてることに驚いているようだ。
まあ、30すぎになるとたしかに出る量は少なくなる(そして驚いてる男客は、まあ銀髪の出てる人が多い)。だけどそれは若いときのことを忘れたからじゃないかな。
あいつや僕みたいに、まだガキだとそのくらいは出るだろう。せいぜい缶コーヒー1個分くらいだろ?
僕だってあれくらい、楽勝で出せるぞ。
僕は虫の身ながら対抗心を刺激され、精をうち放ってやや満足そうな乱入男をにらみつけた。
(たぶん)モテそうな外見・容貌、オプションを付けまくれる金、人々に知られてるらしい名声、ナギさんのエロい体と、――もしかすると心。
たぶんこの後には、ナギさんを買い取るんだろう。
僕が欲しくてならないものばかり、見せつけやがって!
――こいつには、いつかぎゃふんと言わせてやる。みてろよ。
箪笥の角に小指だけぶつける呪いを、かけてやる。
僕はそう、虫の視野の中で観衆の拍手と称賛を受けてる若造を睨みつけながら、心に誓った。
―――――――
若造はその後、馬の背の上でナギさんを変態的に拘束し、その秘所を責め抜いて陥落させ。(※省略、後話で補足)*1
あっさりチャレンジを成功させた。
(※以下、(6)による補足部分の簡略化版です。
どちらかを読めば筋はフォローできると思います。)
ナギさんは、なぜなのだろう。
観客の拍手を背に目隠しの眼帯を外された後、まるで恋するような瞳で挑戦者の若造を見つめていた。
なぜだかショーの始まる前よりもつやつやしてきれいになってる気すらする。サッキュバスかよ。
若造も若造で、覆面やローブのフードから透ける、まだ若いと分かるすべすべした頬を赤らめてて。
まるでお見合いに出たら好みの美人さんがいたのに話し方が分からないダメ男みたいな反応。
二人とも、もしかするともともと知り合いなのかもしれない。
二人のぎこちない会話に、そう感じる。
あなたたち、なんだかうまくいきそうですね。まあいいんですけどね、まあね。
小さな虫でふいーんと飛んでいる僕は、激しい嫉妬に襲われる。
――クソッ、ナギさんもナギさんだ。まあ、僕のものではないけど。なんかヤダ。あんな若造なんぞに。
体調が戻ったら、絶対ナギさんを空想の中で超変態的なプレイでの僕の犠牲者にして、オナペにして抜いてやる。絶対にだ。
僕はなんだかナギさんが林間学校無限地獄から救われたようで(?)ほっとしたのと、自分のものが奪われたような感覚で悲しいのと、ないまぜになった気持ちで。
そんな負け惜しみを内心、つぶやいていた。
僕は残って見続けて、ナギさんの運命を確認したかったのだが。
僕が憑依していた虫はショーが終わって客が去っていくのに合わせて、ぷいーんと気まぐれに飛び立ってこの部屋を出て行ってしまった。
僕の3つめの夢は、ここで途切れる。