※この作品はR-18です。

タイムリープで同級生の残酷な運命を変えようと頑張る話。   作:Marchhatter

209 / 321
 ご感想をいただきました。ありがとうございました!
 超感覚さんもおそらく、「俺ってこんな用事に使われるのかよっ!」と、あきれ果てながら呼び出されているものと思われます・・。
 
 志野視点です。微量、不適切と受け取られる可能性がある描写が含まれます。
 話、進んでいません。少し後で冗長部分など整理します。


209(仮)剣の僧正(21)(志)☆?

 

「志野くん、ちょっとゆるいんじゃないかな。」

 

「あー、そうかな?」

 

「うん、これだと足がほら、棒に沿って動かせちゃうよ?」

 

 ほら、閉じたり開いたりさ、と紫藤が言う。

 

 僕はいったん紫藤の足首を、柔らかめの生地の細帯らしきもので棒に結わえつけたのだが。

 なんと、縛られてる紫藤からゆるすぎる、とダメだしが入った。

 

「こんな感じに、さ?」

 

 よく使い込まれ、手になじませたと思しき、三尺棒。

 その棒の肌がなめらかなので摩擦係数が稼げず、ゆるく結んだ帯はするするすべって、移動してしまう。

 だからほら、足が動いちゃうよ、と紫藤が実際に動かしてアピールしてみせてる。

 

 そしてまた、紫藤は縛った足首の間隔についても異議があるらしい。

 そうそう、最初僕は紫藤の足首を90㎝くらいある棒の両端近くに結わえようとしたけれど、広すぎる気がして。

 結局は脚を軽く広げた感じで、そう、3、40㎝くらい広げさせて縛ってみていたんだけど。

 

「脚のひらきかげんも、これくらいの方が落ちつくかな?」

 

 両足首の間隔を、6、70㎝くらいに広げてみせている。

 いや、そうするとですよ、紫藤さん。

 浴衣の裾の合わせ目が切れてしまうし、腿の方まで見えてしまいそうで、──いや、とてもいいですね?

 

 紫藤にそそのかされ、よこしまな考えに染まってしまった僕は。

 わかったよ、そのくらいで結びなおすね、と紫藤に声を返し。

 一度帯を解いて、またきつめに縛りなおした。

 今度はきちきちに結ぼう、と反省し、ひと巻き、ふた巻き、と血行を止めない程度に肌に軽く食い込ませて。

 思い出して、棒と足首に渡ってる帯の浮き部分を完全に消すよう、直角に交差させて帯を掛け、ちゃんと「(かんぬき)」と呼ばれる縄筋を掛けた。

 きりきり、と引いて締めると、ううん、と紫藤がかすかに吐息をもらした。

 

「きつくない?」

 

「──大丈夫。もう一方も、これくらいでやって?」

 

 紫藤が、横顔だけを見せてそう答える。

 指示通りに、もう一つの帯も、くいくい、と結びつけた。

 紫藤はまた、開かれて固定された足を閉じようと力をいれた様子だったが、こんどはさすがにかっちりと縛りつけられて動かなかったようだ。紫藤は頷いた。

 

「うん、これでいいよ。かんぺき。

 ──じゃあ、志野くん。」

 

 マッサージ再開だよね。

 

 そう言われて、もちろんだよ、と返した。

 

 ──────

 

 さっきも揉んだ、足の裏をまたもみほぐす。

 リラックスするどころか、紫藤はうつぶせの姿勢で、ぎゅっと腕を体の下に折り敷いてて。

 あごの下のあたりに拳を当てるようにして、あきらかに何かを我慢するような姿勢。

 んっ、んんっ、と紫藤は息を溜め、僕のへたくそなマッサージを耐えていたが、ついに。

 

「はむぅっ!」

 

「ごめん、みなり。痛い?」

 

 紫藤はこちらを振り返らず、頭を振った。まだ短い髪の二つ結びが、揺れる。

 

「志野くん。やっぱり、こっちもちゃんと留めといたほうがいいよ。」

 

 そういって紫藤はこちらを見ず、腕を背中に回し。

 手首を、重ねてみせた。

 背中側で並行に、両の手の先がすれ違うように。

 

「──うん、腕が、さ。ばたばた動いたらみっともないし。

 帯がすぐにみつからない?たんすにあると思うけど、でもこれでいいよ。ほら、」

 

 紫藤はそう言って、僕が止める前に。

 今、浴衣にまいてた細めの三尺帯をごそごそと探ってほどき、ぐいと引っ張ってずるずると引き出してくる。

 そのせいで、浴衣が乱れると思うんだけど、直そうという様子はなく。

 

 ごくり、とのみこんだ唾の音が紫藤に聞こえていませんように、と僕は願った。

 僕は紫藤が後ろ手に差し出した、体温ですこし温かく感じる帯を受け取り。

 折って幅を調節し、言われるままに紫藤の両手首を背中側で縛った。

 まっすぐ伸ばして縛る下手縛りではなく、背中側で並行にして縛る。

 いわゆる後ろ手縛りというものだと思う。

 胸にもふた巻きして、腕の動きを封じた。

 

 気を取り直してまたうつ伏せの紫藤の足元に戻る。

 また足の裏をもみもみとすると、紫藤の足に力が入るが。

 三尺棒を膝で押さえてるので、たしかに紫藤は逃げられない。

 紫藤をしっかりと押さえつけてる、という妙な征服感を感じた。

 

 足の裏をもみほぐす。

 「うっ」と息を溜めたり、「はうっ」と息を吐いたりしたことはあったが、紫藤は声を上げなかった。

 なんだか、僕はそれに不満を抱いた。

 あげてくれてもいい、いや、あげさせてみたい、というような不満を。

 

 そして、アキレス腱のところをほぐして。

 その上の、まぶしく目に映る白いふくらはぎを、僕はみつめる。

 なんだかそれに手をふれるのが、ひどくいかがわしく、背徳的な感じがする。

 

 ──いや、これはもちろん、ただのマッサージなんだ。

 マッサージというものは、必然的に手と肌とが触れ合うものだよ。

 だからこれは、セーフ。

 そう考えながら、僕はすべすべした紫藤の脚、具体的にはふくらはぎのところをなでなでしてみる。

 

 びくん、と紫藤が体を震わせる。でも、きっちり縛った手足のおかげで逃げられるはずもない。

 紫藤の肌は、ひどくなめらかに柔らかく感じた。軽くつまんでみる。

 体調がきっといいのだろう、ぴっちりとみずみずしい肌。

 あの1回目の紫藤の、憔悴した顔が一瞬思い浮んだ。

 あの1回目の最後のときの紫藤は、肌もちょっと荒れてた気がする。いや、ぷつぷつとかはなくて色白ではあったけど、なんかくすんだ不健康な感じだった。

 あんなふうにしちゃいけない。

 

 僕はさらに顔を寄せる。

 紫藤は体毛が薄い。ほら、あそこの毛なんてないし。

 ふくらはぎにも、ほとんど毛はない。ごくわずかの産毛だけ、それもこの前より少ない。処理してるのかな?

 舐めるように、2センチくらいまで目を近づけてチェックだ。

 

「志野くん?」

 

 不審げな、紫藤の声。

 あ、マッサージ忘れてたよ(笑)。

 

「ごめんごめん。」

 

 僕は軽くぽんぽんとふくらはぎのところを叩いてから、もみもみともみ始めた。

 

「んんっ!」

 

 一瞬、紫藤の脚に力が入る。膝裏の横の筋が緊張して浮いて、膝裏の窪みを深くする。

 そうそう、これこれ。

 僕は手で紫藤の脚をもみながら、膝裏のくぼみを観察する。

 まだ緊張がのこっているのか、ひくひくと少し動いているそこを。

 むくむくと起き上がった僕のアレが、はやくあれを舐めろと僕に命令している。

 

「はぁ、はぁ、はぁ、──志野くん、」

 

「何?みなり、大丈夫?」

 

「大丈夫、すっごく気持ちいいよ?」

 

 紫藤の声は少し荒くなってるけど、不快さはなく。

 むしろ少し笑いをこらえてる感じ?

 その声は、きゅうん、と少し裏返りかけてる感じがして。

 

 ──この子をもっと、乱れさせたい。どろどろに汗かくくらいに。

 

 そういうよこしまな思い湧き上がり、僕の脳をぴくんと刺激した。 

 

「ねえ、志野くん。」

 

 もっと、お願い。もうちょっと上まで、してくれないかな?

 まくってくれていいから、さ。

 

 そう、紫藤が言うのに従い。

 僕は生唾を飲み込みながら、浴衣の裾をつまみ、するすると引き上げた。

 薄い浴衣の裾をつまむ自分の手が、少し震えてるのにそのとき気がついた。

 あの、僕を惹きつけてやまない紫藤の膝裏。

 体は小さいけれど、足は結構速い紫藤の、しっかりした太腿。

 膝上(ニーハイ)靴下をはいた時にできる、いわゆる絶対領域にあたる部分。

(ちなみに紫藤はその手の長い靴下やタイツを持ってない。寒くなってきたら、防寒を口実にニーハイかサイハイを着せたいな、と僕は企んでいる。)

 いや、見ていいのかな、こんな近くで、まじまじと。

 

 白いふくらはぎから、膝上の、ふとももの部分に手を動かす。

 なんだか手を離せなくて、つつつと手を滑らせると、紫藤がくすぐったそうに体を捩らせた。

 いつもと違って、後ろ手を伸ばした状態でなく、手の向きは逆だけど平行にしてきっちり縛ってある。

 だから手の先でも、何もできない。紫藤も分かってて、拳を握ってる状態。

 腿の内側のあたりに力が入って、また少し筋肉が浮いたけど。

 今回はきっちり結んだからね、肢を閉じることはできないよ。

 

 僕は決心をかためて、紫藤の腿をもみ始めた。

 ふんぐ、と紫藤が声を詰まらせるが、もう僕の脳は紫藤の腿に夢中で。

 滑らかな腿に指を食い込ませるように、強くもみほぐす。

 そのあと、指圧を軽く柔らかくして、ぽんぽん叩いてみる。

 そうして、少しずつ膝近くから、上に指が上がっていって、──

 

「ふみゅん!志野くん、」

 

 浴衣の裾は腿の半ばくらいまでまくってた。その上、もうすぐ脚と脚の接合部ちかくで、内股のあたりで太腿がすこしふくらんでくるあたり。

 そのふくらみに手を伸ばしたとき、紫藤がまた僕に呼びかけてきた。

 紫藤はこっちを向かず、顔も伏せたまま。

 後ろからみえる紫藤の耳が赤い。たぶん、僕もだけど。

 

「あ、ごめん。痛い?くすぐったい?」

 

「ちがうんだよ、すごく、すごくいいよ。」

 

 大丈夫、強く、やってくれて大丈夫。もっと強くても。

 うん?つよくつかまれると、もちろん痛いよ?

 だけれども。それが「痛がゆい」かんじで、じわあっ、て、すごく気持ちいんだ!

 

 でも、さ。できたら、さ。

 たしか、あのたんすの中。さっき、みたんだけど。

 左上の小さいひきだしに、てぬぐいが何枚かあったと思うんだ。使ってなさそうなやつ。

 あの一つで、目かくししてくれないかな?

 うん、目かくしがあると、どきどきするんだよ。すっごく。

 

 それと。

 脚、もみもみしおわったら。

 さわさわとか、つんつんとか、いろんなことしてみて?

 

 あと、背中を踏んでみたり。

 背中から、乗っかかってみてほしいな。

 体全体、押しつぶす感じに。

 そうそう、声が気になるようだったら、てぬぐいをわたしに噛ませていいよ。気になったらね。

 

 そう、紫藤がリクエストする。ふむふむ。

 顧客の要望には、最大限応えたいよね。

 

 そう日本のサービス産業に従事する職員らしく考えをめぐらした、僕は。

 紫藤の言うとおりに、たんすを探り。

 紺の格子縞と豆絞りの手拭いを取り出し、適当な幅に折って、紫藤の目をふさぐように巻こうとする。

 紫藤の顔には、朱がさしてて。

 恥ずかしそうに、ちらっとこっちを見上げる。ちょっとうれしそうに、口の端が上がってる、

 あまりにかわいくて、僕は一度手拭いを巻こうとした手を止めて、手をたたみについて顔を近づけ、顔を横に(床に平行に)して紫藤の唇を奪った。柔らかい舌を吸い込む。

 紫藤が舌を吸われて、んー、む-、と抗議の声を上げる。

 すごく、唇は柔らかかった。

 唇を離すと、紫藤の顔はますます赤くなってたけれど。

 それはもしかすると、壁にうつってた夕陽の照り返しのせいかもしれない。

 頭を撫でて、てぬぐいを巻いて目隠しすると。

 ふう、となぜか安心したように紫藤が息を吐いた。

 

 足元に戻る。

 まずは、腿をコンプリートしようと僕は思った。

 もみもみ、と無心で紫藤の太腿の肉をもみほぐし、緩める。

 少し強く押さえつけてみると、やっぱり痛いのか、体がびくっとする。

 腿の、お尻のすぐ下の部分にてのひらを当てて、体重をかけてみる。紫藤の体に力が入る。

 そしてそれを緩めると、ふうっと息をつく。

 今は僕は、開かせて棒に縛った紫藤の脚の間に入り、膝というかすねのあたりで紫藤の脚を縛りつけた棒を押さえつけてるけど。

 体重をかけて押さえつけてるときは、足をばたばたさせたいんだろう、棒に紫藤の脚の力がぐいぐい、伝わってくる。

 押さえつけをやめると、ふわっと弛緩する。

 面白い。

 

 そして和装だと、裾からみえる肢が妙にエロく思える。

 今は腿の半ばくらいにめくりあげてるけど、さすがにこれ以上はいけない気がする。

 そう思った僕の手は、でも勝手に浴衣の下にはいりこみ、脚の付け根ちかくにまで侵入して、しっとりした(少し汗ばんできた?)紫藤の腿を撫でまわす。

 紫藤の脚の間に、ほとんどあそこに触れるくらいまでに、手がいやらしく入り込む。

 

「ふぅん、くふふ、ふふふ」

 

 特に深く手が入り、あの内股の薄筋が恥骨に接合する部分に、僕の手が触れたとき。

 すごくくすぐったそうに紫藤が笑い声を漏らした。

 その声に導かれ。

 僕は、「もみもみ」から「さすさす」に移行する。

 

 目隠しされた紫藤は、僕がどこをどう触ってくるか予想がつかないらしく。

 あちこちを撫でまわすたびに、うふふ、くふう、んんっ、と声を上げる。

 特に、腿の上側の内股付近を触ると、声が高くなる。

 

 そしてついに、僕は誘惑にまけて、紫藤の白いふくらはぎに唇を落としてみる。

 うん、最初はかるく片脚に唇をあてて、そしてもう片脚は大胆にキモくいやらしく、ぶちゅん、と。

 あきらかに今までと、触感が変わったからだろう。

 びくん、と紫藤の体に戦きが走り、ぁんっ、と声が上がった。

(今は手で押さえてる棒のおかげで、もちろん脚を跳ねあげることができずに、押しとどめられてる。)

 

 でも、もちろんそれだけじゃ許さない。

 僕は、足首近く。アキレス腱の浮いてるあたりから、改めて唇を落とし。

 それを少しずつ、上に上げていく。紫藤の体の揺らぎ、おののきが大きくなる。

 我慢できなくて、べろり、と舐めてしまうと、伏臥上体そらしみたいに紫藤の上半身が一瞬跳ねて、んむっ、と声が出た。

 

「はぁ、はぁ、志野くん、はぁ、はぁ、──口、お願い、」

 

 紫藤の裏返った声に応えて、僕は紫藤に固く巻いた手拭いを噛ませた。

 首の後ろ側で縛ろうとして、うなじの生え際のばんそうこうに気付き、そこにもう一枚、おりたたんだ手拭いを当てて、その上から縛った。

 再開。

 

 膝近くまできてた舐め舐めを、また足首から復活させる。

 紫藤が焦れるように、体を大きくねじった一瞬、紫藤の浴衣が乱れ、白い肩が片方、出てしまう。

 そのときに浴衣の胸元も、はだけかけてるのがわかった。

 だって、帯を手首を縛るために、帯を抜いちゃってるしね。

 それはそれとして、紫藤の脚を味わうんだ。──いやそういえば、背中とかもいいって、言ってたよね?

 

 膝の裏のあのスポットを執拗に舐め。

 さらにさかのぼって、最初は腿の外側を、そしてやがて、ひどくやわらかい内側の肌を舐め上げていく。

 我慢できなくて、浴衣の下に顔を入れようとする。無理だな、脚、紫藤の言うようにもう少し開かせて縛ればよかった。

 太腿をつかんで、ぐいっと開くようにして、舌がとどくぎりぎりまで舐める。

 ごくかすかにだけど、ちょっと甘酸っぱいような、女の子の匂いがふわあっと香った。

 そして。

 下着の際の、ぎりぎりの部分に手を滑らせると、まだ舐めてないのに肌が湿ってる、いや濡れてるのがわかった。

 

 いつのまにか、紫藤がすごく運動をしたみたいに、んふー、んふーと荒く息をついてる。口で息できないから、すこし辛そうだ。

 壁に映る夕陽の位置が、高くなってきてる。

 この女の子をめちゃくちゃにしたいという、獣じみた衝動に突き動かされながらも。

 僕はなぜか、ひどく冷静な頭の片隅で、マコトさんたちが帰ってくるまでの残り時間と。

 これから僕が行おうと思ってるあれこれに要する時間を、冷酷に計算していた。

 まだ、大丈夫。

 

 ──────

 

 一度立ち上がり、紫藤の腰のあたりに足を乗せて、少しずつ体重をかけてみる。

 いや、マッサージなんだよ?

 だけどなんだか、踏みつけてるような、足蹴にしてるみたいな。

 浴衣から露出してしまった白い肩、首すじとあいまって、背徳感がすごい。

 んんー、と紫藤が声にならない声をあげる。

 

「降参?」

 

 体重をかけるのをやめて、聞いてみる。

 なんでそんな言葉が出たのかわからないけど、口から出てしまった。

 それを聞いた紫藤が、激しく首を振る。

 

「んん-んんん、んん、んんんめ」

 

「?」

 

 いや、わからない。

 紫藤は少し体をねじり(ますます肩が広くはだけた)、鎖された口のすきまから声を発した。少しだけ、よだれが口からはみ出てたかもしれない。

 

「みもーむんま、まも、まままめ」

 

「?」

 

「まぁも、まぁも」

 

 あ、わかった。

「志野くんは、ざこだからね」「ざぁこ、ざぁこ」かな。たぶんそうだ、最近この手の推理ゲーム局面が多かったからな、自信がある。

 むぬう。僕が顔をしかめた気配がわかったのか、「むむふふぅ」と紫藤がくぐもった笑い声をあげた。

 目隠ししてるから、目の表情もわからないんだけど、たぶん、というか確実に、煽られてる。まちがいない。

 このうらみ、晴らさでおくべきか。

 目にもの、みせてくれよう。

 

 ――――――

 

 僕は、紫藤の小さな体を踏みつけてみる。そう。冷酷に、ぐりぐり。

 いや、マッサージだよ、もちろん。全体重をかけると、つぶれそうな気がするからね。慎重に加減して。

 ふみふみ、と腰から背中の肩甲骨の下ぎりぎりくらいまでを踏むと、芋虫のように紫藤が体をくねらせ。

 ますます、浴衣が乱れていき、僕の脳がますます薄ピンク色のふわふわした何かにからめとられていく

 もう、たぶん体の下の方は、上から下まで浴衣が開いちゃってるんじゃないかな?

 肩と、みえてる範囲の背中(肩甲骨がみえちゃってる)には、ごくごくわずかに、うっすらと汗も。

 

「降参?」

 

「ももー!」(たぶん、「ノォー!」だと思うんだ)

 

 そして、バタバタ首を振る紫藤。

 そんなやり取りが、あったりして。

 最後にぎゅーっと肩甲骨と肩甲骨の間あたりに体重をかけて、くふう、と紫藤に息を吐き出させた後。

 僕は踏み踏みを止めて、こんどはしゃがみこみ。

 その首筋と背中に顔を近づけ、肩をしっかり両側から押さえた(背中が跳ね上がるかもしれないからね)。紫藤が、ふぅー、と静かに長い息をつく。

 そして、肩に唇を落とす。最初は軽く、やがてぶちゅうっとしてみて、そして次に(ねぶ)ってみる。

 紫藤の息が、少しずつ早くなってる。

 なんだか、いじわるなことを言ってみたい。でも、一方ですごくやさしく労わりたい。

 

「あ、紫藤の味がする「むむむんっ!」」

 

 あ、キレた紫藤がすごく暴れた。

 うわっ、振った肩が鼻に当たりそうになったよ。

 

「ごめん、ごめん。うそ、うそ!」

 

「みもむむ、めっみ!めんまみ!」

 

 よくわからないが、煽っているもよう。このメスガキめ、お仕置きが必要だな。

 僕は、そっと手を後ろ手に縛られてる紫藤の脇に、背中側から手を差し入れてみる。指先に触れる肋骨。

 紫藤がぎくり、と動きを止め、体を固くした。

 

「ねー、今、どんな気持ち?ほら、この手、動いちゃうよ?」

 

「むむー、むむむ!」

 

 何を言っているかわからないけど、僕は期待に応える必要を強く感じた。

 うん、ここで引きさがっては男が廃る(?)。

 

 脇に指をくいくい、と軽く食い込ませると、すごい反応。びたんびたん。

 思わずちょっと、笑ってしまうと同時に。

 なんだかすごく愛おしさが湧いてきて、僕は指を紫藤の脇から抜いて。

 紫藤の腰の両側あたりにひざをつき、おおいかぶさるような体勢ながら、体重をかけて潰さないようにして。

 肩、紫藤が弱いと知ってる首筋、そして耳のあたりに口づけしてみる。紫藤のバタバタがやむ。

 うなじに結び目のある口枷の手拭いを外して、うなじ側に折って当ててた手拭いで口元を拭いた。頬にキスする。

 こんどは縛られた腕ごと、背中側から抱くようにして、ぎゅうっと抱いてみる。

 口が自由になった紫藤は何もいわず、ふぅう、と吐息をついた。

 

「ちょと乗ってみるけど。いい?」

 

「(こくん)」

 

 僕は今度は、紫藤の背中側から、今度は本当におおいかぶさっていく。

 全身を、紫藤のからだの上に乗せてみる。

 うっすら汗ばんでる。女の人は体温が低いっていうけど、紫藤のからだは僕にはぽかぽか温かく思えた。

 紫藤は、──僕の肩くらいの身長しかないから、すっぽりと僕の体の下に収まる。

 最初は膝やひじを床について体重をかけずに。

 そのうち、すこしずつ体重をかけていき、最後は全体重でおしつぶすみたいに。

 紫藤が、また、ふーっ、と息を吐いた。なんだか、満足そうに。

 気がついて、僕は上半身を少し起こして、紫藤の目隠しも解く。

 ちょっときつめに縛ったせいか、少し顔に線が残ってるかな。すぐ消えると思うけど。

 

「痛くない?重くない?」

 

「だいじょうぶ。志野くん、──んんっ、」

 

 押しつぶされた体勢の紫藤は器用に首をねじって、目を閉じてまた催促する。

 僕は紫藤の肩を外から抱いて、ぎゅうう、っと強く抱きしめたまま、唇を当てた。

 舌を軽く入れてみると、んふふ、と紫藤が口からは息を出さずに笑う気配。

 

「ねえ、志野くん。──こっち側もいいし。裏返してもいいよ。」

 

 僕はぎゅうっとつぶさんばかりに紫藤を抱くと、体を起こした。

 紫藤の体におおいかぶさったときにちょっと当たって気になってたし、紫藤も潰されて痛かったかもしれない、紫藤を後ろ手に縛ってた手拭いをほどく。

 肢を開いた状態に拘束してた足首の細帯もほどいて、紫藤を自由にする。

 

 紫藤は足を横に崩した横座りの姿勢で起き上がり、ちょっと髪の乱れを確かめる。

 床につけてた片頬に、少しだけ畳目がまだついてるかな。

 浴衣は盛大に前がはだけてる、上も裾の方も。紫藤はちょっとつんとした顔をして、露出してた肩をしまい、下着を整え、浴衣の前あわせを閉じる。

 ブラが片方ずれてて、白い肌のふくらみと、その先端のきれいなピンク色のぽちが見えた。

 一瞬だけだけど、確実に。

 

「志野くんは。──ちょっとそのベルト、外そうか。」

 

 悪いことをした。もしかするとのしかかったときにバックルが当たってて痛かったのかな?

 ベルトだけ取ろうとすると、紫藤が僕の手を押えて、ジーンズごと引き下ろされた。

 あー、アレが盛大に立ち上がってるんだけどな。もちろん紫藤が気づかないはずはないのだが。

 

「しのくん、どっちでもいいけど。はじめは、こっちかな?」

 

 紫藤が、またさっきみたいにうつ伏せになって、こっちに流し目をくれる。

 僕は、心臓がうるさく騒ぐのを感じながら、またさっきみたいに覆いかぶさって押しつぶしてみた。

 紫藤が抱かれ心地を整えるように、体を動かすと。

 僕の固く大きく起き上がったアレが、紫藤の小ぶりながらもちゃんと盛りあがってるお尻の割れ目に挟まり。

 紫藤の動きで摩擦されて、頭が白くなるような快感が走った。

 

 ──ヤりたい。

 

 その僕の気配を、読み取ったのか。

 

「志野くん、わたしは大丈夫から、どんなにしてくれてもいいよ。

 ほら、これもあるし」

 

 ──これ、さっきハコヤさんからもらったんだよ?うふふ。

 

 そう言って紫藤がごめんね、と言いながら体の向きを変え(僕もそれにあわせて、横に退いて、二人で並んで向かいあって寝転がってる体勢になった)、ごそごそと懐から(浴衣にはポケットはないから、ブラの中に隠してたのだろうか?)、小さい個包装の平べったい飴玉のようなものを取り出した。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。