タイムリープで同級生の残酷な運命を変えようと頑張る話。 作:Marchhatter
(志野視点、木曜日放課後、学校の「開かずの間」にて)
「ほら、志野くん。やってみようか。」
紫藤と僕は並んでソファに座っていたが、すこし斜めに、軽く向かい合う感じに向きを変えた。
(紫藤は、僕の右側に座ってる。)
紫藤は、白い左腕を体の前にこぶしを固めて僕の方に伸ばしてきた。
僕は促されて、彼女の左手首を握り。右手で、閉じたチョキの形にして、彼女の手首近くの腕に振り下ろす。
いわゆる、「しっぺ」だ。
僕としては、それなりの力を入れたつもりだったのだが、──。
ぺしっ。
軽い、気の抜けた音が発した。
「んー、志野くん。
もう少し、強く打っていいんだよ。」
紫藤は、僕が打ち下ろしたときに一瞬目を閉じたが。
打たれてすぐに目をあけ、僕にダメ出しをしてきた。
「もうちょっと、強く。ほら、がんばって。」
ぱしっ。
血色がわずかに透く、透明感ある紫藤の肌に、指の痕がうっすら残るくらいに打てた。
「うん、上出来、上出来。
でも、もうちょっと強く打てるよね。」
紫藤は、一瞬「><」みたいに目をぎゅっと閉じたけど。
衝撃を耐えると、目を開けてうれしそうに僕に笑いかけて、そう要望した。
「そりゃ、これくらいはできるさ。じゃあ、次ね。」
そう、僕は口では言いながら。
内心、ヤバいな、と思い始めていた。
正直、紫藤を攻撃する良心の呵責に耐えられない。ズキっと胸にくる。
え?前はそのくらいやってたじゃないか、矛盾してないか?って?
そうそう、確かに過去にも紫藤のことを、叩いたことはあるよ。
ほら、濡らした手拭いでぱしっと叩いたり*1、さ。
でも、それはあくまで流れの中。僕を揶揄うメスガキ紫藤を懲らしめる、っていうロールプレイ(?)の一環。
そういうものがなくて、いきなりこんな風に紫藤を叩くのには抵抗を感じてしまう。
前提として、僕は紫藤のことが好きだ。紫藤に幸せになってほしい。
だから紫藤には、痛がってるよりも、気持ちよさそうに、幸せそうにしててもらいたい。
それが痛がらせるのは嫌だ、っていう理由の半分。
もう半分は、そこまできれいな話じゃない。
僕の「好き」は、純粋な「好き」じゃない。
どこかその「好き」に、健全でない成分がある。
どろどろした、醜い感情。「独占欲」と「保護欲」を混ぜた感じに、近いと思う。
まず、独占欲なんだけどさ。
休み時間、他のクラスのパリピ男子どもに声をかけられて断る紫藤をみると。
その男子どもに対する不快感は、もちろんあるんだけど。
それ以上に紫藤への嫉妬、怒りみたいな感情が沸き起こってくる。
これって、健全じゃないよね?DVとかするやつの思考じゃないかと思う。自分でも怖い。
(ちなみに紫藤には、全く罪はないよ。紫藤は応対では表に出さないけど、その手の粉かけを迷惑に思っているのは僕だって知ってるし、紫藤がそうした男子どもにつきあってほいほい連れ出されたり、必要以上に長く話しこんだりしてるところは、見たことない。)
僕の独占欲はひどい。下手をすると、紫藤が女の子と話していてさえ嫉妬する。
あー、話が脱線しちゃった。
そして、保護欲。
これが、独占欲と混ざりあってる。──っていうか独占欲の「
僕は、略奪してきた財宝を嫉妬深く守る龍のように、守ろうとしている
外部は、紫藤を攻撃する「悪」。その悪から紫藤を守る僕は「善」。
だから僕が、紫藤を守るために独占することには、正統性がある。
そう、僕は思い込みたがっている。
だけどそれは、──やっぱり間違いだ。
だって、さ。
まず「外部」は別に悪じゃないよね。
たまたま1回目の世界では紫藤は誰にも救えなかったけど、救えなかったのは、僕も同じ。
そして客観的にみて僕よりいい男、僕より有能でカッコよくて紫藤を救える男なんて、山ほどいる。
本当に紫藤自身の幸福を考えたら、僕は身を引くべきかもしれない。どう考えたって、その、──釣り合わない。
もちろん、紫藤だって完璧じゃないよ。ドジも踏むし、寝坊したときにアホ毛が後頭部に残ってることも。
でもさ、客観的に見て紫藤はかわいい(最近は妙に美少女チックだ)し頭もいいし、すごくモテる。
人の価値を定める市場(?道徳や建前では人間の価値は等しいってことにされてるけど、現実や本音では、そういうランキングみたいなのがあるよね)では、僕なんかよりはるかに高い値段がつくはず。間違いない。
僕が自分の独占欲を正当化してきた根拠は、この保護欲。「僕が守るから、独占してもいいよね」みたいな。
でも、そもそもその正当化根拠は、成り立たない。僕の自己洗脳に過ぎないんだ。
そのうえで。
今回みたいに、僕が紫藤を守るんじゃなくて、紫藤を攻撃すると?
守るべき大事なものを僕の手で壊すことになる。僕が僕の否定する、紫藤を攻撃する「悪」になってしまうということ。
だから、僕は、──
「ごめんね。志野くん。
やっぱり、無理?」
僕は紫藤の手首を掴み、いかにもすごい力で打つかのように右手を上げ。
紫藤も、息を止めて目を閉じ、待ち受ける風情だったのだけれど。
僕はバグを起こしてしまったPCのように、そこでフリーズしてしまった。
なかなか打撃がこないことに、不審を抱いたのだろう。
目を開けて、僕のぐるぐる状態をみてとった紫藤は。
すまなそうな顔で彼女の手首を掴む僕の腕を撫でてそう言った。
「いや、そんなことないよ。
でもさ、ちょっと気が進まないだけ。」
「ううん、無理しないでいいよ。
志野くんはやさしいのに、こんなこと頼んだりして。」
紫藤は紫藤の手首をつかんだまま固まった状態の僕に、体をぐっと近づけ。
軽く伸びをするようにして、僕の頬に唇を付けた。
脳を直撃するやわらかな感触に、僕のぐるぐる状態は強制終了され。
こわばりが取れて彼女の手首を離した僕は、キモく鼻息を荒くしながら。
そのまま、彼女の肩を抱き寄せて唇を再度奪った。
──────
しばし抱擁して紫藤の唇を味わい、僕はなんとか現状復帰したのだが。
頬が熱い。紫藤のことが見れない。ブザマなところを見せてしまった。
僕は、そっと目の隅でおそるおそる、紫藤のようすを伺う。
内心では「手間がかかるなー」なんて、思ってるんじゃないだろうか?
きっと醜いだろう僕の赤面も、できれば気づかないでほしい。
でも内心はともかく、紫藤はにこにこしてて、機嫌を損ねた様子はない。
紫藤の頬も、うっすら紅潮してる、──女の子が顔を赤らめるのはかわいい。男だと、なんで格好付かないんだろう、と。
僕は、20年後にはきっと性差別的だと叩かれるだろうことを考える。
「志野くん。ありがとう。イヤなのに頑張ってくれたんだよね。」
「ごめん。──がっかりした?」
「がっかり?そんなことないよ!
わたし、志野くんのそういう優しいところ、好きなんだよ」
一度は体を離した紫藤が、すりすりと柔らかい体を寄せてきたので。
僕の脳のリソースの大部分が、くだらない懊悩から紫藤の体を味わうことに移った。
むくむくと、性懲りもなく一度しぼんだ僕自身も興味を示して頭をもたげてくる。
「よく考えたら、さ。わたしの方こそ、悪かったんだ。ごめんね。」
紫藤が、言葉を続ける。
僕が紫藤のことを思ってくれて、大事に守ってくれることがうれしい。
でも彼女も小さい子供じゃないわけで、いつまでも守られるだけじゃいけない。
だから、ちょっと厳しめの試練を受けたい、試したいと考えた。
それに、──それは、「正直になる」手段で、趣味と実益を兼ねてる。
でもよく考えたら、それは僕の気持ちを全然考えてなかった。
もっと、僕の嗜好のことも考えないといけない。彼女は、自分のことだけ考える、悪い子になってたかも、──
紫藤が熱心に、ところどころちょっと声が裏返りそうになりながら語る言葉を聞き流しながら。
僕は紫藤の肩のへんを、さわさわ、と遠慮がちに撫でる。
もう少し、こう、ちょっと紫藤のことを味わいたいんだけど、──
「でもまだ時間あるから、さ。
もうすこしだけ、試してみようよ。ちょっと違う方法で、さ。」
「違う方法?」
「うん。ほら、志野くんはさとみんと、いろいろ進んじゃったわけだよね。
それに、ハルカちゃんとはいうにおよばず、さ。」
うっ。
僕を見つめる紫藤の目を見返せず、僕は目を反らす。
「それでさ、さとみんは。
志野くんのおひざに乗せられてお尻を叩かれた、って言ってたんだよね。──志野くん?」
ノリノリで続ける紫藤を、僕は目のすみからぬすみみる。彼女は、なぜか目を輝かせていた。
怒ってるのかな?きっと怒ってるんだよな当然だ、と僕は思った。
それにしても調布め!余計なことをボロボロ漏らしやがって。
僕は心の中の調布の罪状ノートに、さらに一行を加えた。
「お尻は痛覚が鈍いところだ、って聞くし。
志野くんの嗜好的も、ばっちりのはず。裏が取れてる。
それだったら、もちろんわたしにもしてくれるよね。」
ヘタレの僕には、さすがに紫藤の要求を拒否することはできなかった。
──────
「なるほど。
じゃあ、さとみんとおなじように、わるい子のわたしを懲らしめてほしいな。」
紫藤が、調布を膝にのせてお尻を叩いた状況について僕の弁解まじりの説明を聞いて、そう要望する。
(あのときは調布が悪いことをしたから、僕が罰したんだ。だから僕は無罪だ、と僕は主張したが。
紫藤は僕の有罪・無罪には、あまり興味がないようだった。)
調布と同じように罰してほしい、という紫藤の要望に応え。
僕は彼女を「懲らしめ」、そして「話を聞き出す」ために、彼女のお尻を叩くことになった。
(紫藤こそ、何も悪いことをしていない。話を聞きだすって?と僕は思ったが。
彼女のやった悪いこと。それを聞き出してほしい、と紫藤は主張した。)
もっとも、設備とか体格の違いのため、調布のときとはちょっと違う感じにはなるよな。
調布を打ち据えたのは、ホテルの大きなベッドの上だった。
調布と比べると、はるかに小柄な紫藤だけど。
開かずの間に置いてある簡素なソファに僕が座り、そのさらに上に紫藤が上がるとなると。
結構スペースに余裕がないっていうか、わちゃわちゃした感じになる。
「えー、はずかしいよ。志野くん」
そう言い、くすくすと小さく忍び笑いをしながら。
紫藤が、ソファ座面に軽く膝立ちで上がり。
よいしょ、と、うつぶせになって僕の膝の上に上半身をもたせかけてきた。ふわっと、ごくわずかに
膝に伝わる、やわらかい感触。今は、胸が当たってる。
でももちろんその位置関係じゃ、紫藤のお尻には手が届きにくい。
紫藤は僕の誘導に従い、こうかな?これでいい?と聞きながら、体の位置を変え。
僕の真正面に、お尻が来る位置まで上がってきた。
「上履き、脱いだほうがいいかな?」
「そのままでもいいよ」
「よごさないように、気をつけるね。」
もぞもぞと上がってきた紫藤は、そう言って。
うつ伏せの姿勢で、軽く膝を曲げて足首を浮かし、ソファに履いている上履きが当たらないようにした。
(学校の中では、僕も紫藤も上履きを履いてる。体育館シューズみたいなやつだ)
夏服のスカート、白いスクール靴下、そしてその間の紫藤の白いふくらはぎと膝裏。
それらが、僕の脳をどうしようもなく揺らす。
膝をまげてるせいで軽く筋肉の緊張を強いられている、紫藤の膝裏にはくぼみが浮いていて、──
「志野くん。これ、すごくはずかしい、──」
お尻を突き出し、僕の太腿に体を乗せた姿勢で、紫藤が体を軽くねじって訴えかける。
夏服の薄いブラウスごしに見えるブラの線。僕の視線は、一層胡乱になる。
「志野くん?」
「──あ、ああ。そうだな。
その足、さ。浮かせてるの、きつくない?」
「ふふ、志野くんは心配症なんだね。
大丈夫だよ。だけど、きつくなったら、脱ぐかも。」
そう、紫藤は答える。それならいいか。
──────
「ねえ、志野くん。それじゃ、お願い。」
調布のときは、僕の打ち手(右手ね)に近い位置にお尻を置かせたと思う。
今回、紫藤はその調布に比べて小さい体のせいもあって、お尻を僕の真正面に置き。
○/\_←この三角形の頂点部分が、僕の目の前、真正面にある体勢になってる。
制服の白いブラウス(ってのかな)の裾が浮いていて、すきまから白い下着がわずかに見える。
そのすきまから覗きこむ。ブラの線が、さらにはっきりと下着に透けて見えた。
「志野くん?」
紫藤が、軽く顔をねじって向けている。
あ、まずい。怒られる。
僕はなんでもないように背を伸ばし。
一度手を軽く紫藤のお尻に当ててから、振りかぶった。
ぱしっ、というような軽い音。打たれた紫藤が、びくっと体を緊張させる。
僕は、紫藤のお尻を打った手の感触を味わう。
服の上から打ってるからか、あまり手は痛くない。おそらく紫藤の側も。
紫藤はもぞもぞ、とお尻を落ち着かなげに動かす様子。
急かされる前に、ばしっ、と強めに打つ。ん、と紫藤が息をのみ、背を反らした。
「うん、──いいよ、志野くん。
その。服とかも、さ。まくってしまって、いいからね?」
もちろん。そのつもりだ。
続く数回、僕は服の上から紫藤のお尻を打つ。
紫藤は打たれると、声は出さず「はぅ」みたいに息をのみ、身を固くする。
それが僕の心に、少しずつよこしまな思いを蒸留していく。
──がまん強い紫藤ですら、声を漏らしてしまうくらいにやってみたい、って。
僕は調子に乗り。そっと、スカートの裾をつまんで上げていく。
紫藤が身じろぎするが、僕は左手を紫藤の背中に強く当てて。
紫藤が体を動かせないように、僕の膝に押さえつけるようにした。
それで紫藤は、こっちを見るのを諦め、力を抜いた。
スカートをめくって背中に上げる。紫藤の小さいけれど、きれいに丸く張ったお尻が目の前に現れた。
調布と違って、下着はごく普通の白いショーツ。ぱつんと張って、たるみはない。
その下着の縁。紫藤の白い肌へのごくわずかな下着の食い込みを観察する。これは、ちょっと許せないよね。
僕はお尻を隠すショーツの縁を咎めるように叩いた。強めに。
「んむ!」
紫藤が頭をのけぞらし、宙に浮かせるように軽く曲げてた足が揺れた。押さえつけた左手の下で、体がもがいた。
まだ見えないよ。これは、叩かないとね。
「ぁう!」
腰が跳ねあがり、お尻が上に突き出されるように背が強く反った。
そのせいか下着が肌に食い込み、──それまではクロッチ部分の布が張ってたせいで、かくされていた股間部分の起伏が、布が密着することにより浮き彫りにされ。
ぷくんとしたその盛り上がりと、その中央に縦に刻まれた筋の存在が、僕の超感覚さんに捕捉される。これは許せない。たしかに紫藤はわるい子だ。懲らしめねば。
また、打つ。 ぅん、と声をかみ殺す紫藤。だけど体は隠せていない。
逃げるようにお尻を反らそうとして、下着がごくわずかにずれ。
いままで下着で隠されていた境界線付近の肌が、数ミリ露出。
わずかにゴムの痕を残す、太腿のつけ根部分の白い肌を僕は実験を行う科学者か、あるいは容疑者の嘘を見抜こうとする取調官のような鋭い視線で見つめた。
この間、紫藤(の服)から漂う、せっけんの爽やかな匂い。
そしてスカートをめくった時からごくごくわずかにそれに混じるようになった、甘い女の子の匂い。
それらを吸い込んだせいか。僕は脳に、だんだんと霞がかかってくるような錯覚を覚えていた。
「はぅ、──ねえ、志野くん。ちょっとだけ。
靴が、気になるかな。脱ぐか、固定するかしようよ。」
紫藤の言葉に、僕は少し我を取り戻し。深呼吸して、背を伸ばし。
僕自身も知らない間に体に入ってしまっていた緊張を意識してほぐした。
紫藤は、志野くんごめんね、と言い。僕の体から一度滑り落ちて。
何かを求めて部屋をみまわし、意図したものを見つけたようだった。
「これとこれ。ちょっとお願いしてもいいかな。
それとさ、私の足。またこの前みたいに、まがって志野くんにあたったりしたらいけないよね。
ソファのどっかに、固定したり。せめて、こうやってまとめられないかな?」
紫藤はうつぶせになって、ソファに座った僕の膝のちょうど中央のあたりにお尻を乗せてたわけだけど。
その位置で、紫藤が思わず足(膝から先)を曲げたりすると、靴を履いた足先で僕の顔とかヒットしないか?とか、そういったことを。
困ったようにかわいい顔に眉を寄せて僕を見つめる紫藤は、危惧しているようだ。
でも紫藤は、調布と違って小さいし。
僕がよほど身をかがめて紫藤のお尻を覗き込んでたりしなきゃ、まあ頭とかに当たることはないんだけどなー。
それに僕には超感覚さんもあるし、まあ大丈夫だと思うんだけど。
紫藤は、優しいからな。僕を蹴ったりするのが嫌なんだろう。心がきれいなんだ、やはり天使。
「ほら、こうやって、さ。」
紫藤はこの前使って、きれいに巻いてしまっておいた縄を持ってくる。
そして、しきりに足首を指差し、何か説明してくれる。ふむふむ。なるほど。
軽く脳にカスミがかかった状態の僕は、かわいい紫藤の求めを拒否なんてしない。
すべて、彼女の要望のとおりに取り計らう。
「そう、こうやって、さ?
足首は、揃えて縛るんじゃなくて、交差させて縛ってみようよ」
紫藤の求めに応じ、僕はまたうつ伏せに僕の膝に乗った紫藤の足首を、交差させて縛った。
(紫藤は、やっぱり志野くんとかソファにあたっちゃうかも、と言ってこれに先立って上履きを脱いだ。)
足首を揃えて縛るんじゃなくて、足首を交差させて縛った(膝を、一定程度開くことになる)。
そうすると、足がびくっと曲がって跳ねあがったとしても、揃えてるときよりリーチが短く、また力も分散される。
だから僕には危険が少ない、と紫藤は主張している。
靴を脱いだ、これまたごく普通のスポーツ用の白いソックスの足首に縄を食い込ませて、きっちり縛った。
「こっちも、さ。まとめておかないと、ね。」
「そういえば、そうだね」
頭に霞がかかった僕は、紫藤の言葉に従って、紫藤が背中に組んでみせた手首も縛る。
謎のこだわりがあるらしく、紫藤は今回、手首をまっすぐ後ろ手に縛るのでも、背中で平行に組むのでもなく、肘を鋭角に折り、頭に近い側でX字に交差するように縛らせた。
「志野くん、そろそろさ、──んっ」
大丈夫。覚えてるよ。
なんだか緊張しながら、僕はふたたび紫藤のスカートをめくり。
丸いお尻をつつみ僕の視線を遮断してきた、けしからん下着をそっとずらした。
「やっぱり、はずかしいね、──」
ずらして現れる、紫藤のお尻。その表情は、調布のそれとはまた違っている。
全体にロリっぽく小さい印象の紫藤ではあるが、そこはやはりJK。
腰が細いせいもあって大きく張り出してみえるお尻を、僕は観察する。
きれいに
トロではなくて赤身だ、と、馬鹿なことを僕は霞んだ頭で考えた。
さて。
隠されていた
でも、まだ不明点がある。しっかりと、隠された嘘がないか見定めなければならない。
そう考えた僕は、紫藤のお尻に嘘があるかどうかを確かめるため、手を振りかぶった。
ぱちっ。
「ねえ、みなり。痛かった?」
下着を太腿の付け根付近まで下ろし、露出した素肌を叩いた。
服の上から打つのとは違い、柔らかい肌に指が跳ね、いい音がした。
白い肌に、打った手の指の痕。だんだん、鮮やかに赤くなるのを、じっと観察する。
「痛いよ、志野くん。
──でも、もっともっと必要だよ。」
「もちろんさ。じゃあね、膝を狭くして。そうそう。」
紫藤は今、足首を組むように縛られている。縄を掛けた方向のせいで、完全にひざを閉じることはできない。
だけど僕の指示に従い、膝を狭めてくれたので、僕は下着をさらに脱がせるように下ろしてしまい。
縛ってある、足首あたりにまで下げてそこにとどめた。紫藤が落ち着かなげに、足首を動かし、頭をねじって下着の所在を確かめようとしているが、僕が咎めるように紫藤の肩と足首を押さえつけると、動きを止めておとなしくなり、横顔をソファに埋めた。
これで、紫藤の下半身すべてが明らかになった。あとは、厳しくこれを詮議せねば。