タイムリープで同級生の残酷な運命を変えようと頑張る話。 作:Marchhatter
すこしだけ気になるところがあり、後で加筆修正するかもしれません。
(前回のあらすじ)
未来。紫藤の夫に憑依している夢の続き。
志野は紫藤を尋問し、彼女の結婚生活についていくつかの情報を得る。
紫藤はストーカー対策のため、モラハラ男は母の介入防止と外聞を整えるため結婚したらしいが、モラハラ男と紫藤の間に夫婦としての実態はなく、関係は冷えきっているようだ。
しかし紫藤がモラハラ男のことを悪く言わないことに、自分が裏切られた気がして
(志野視点、東京の土武・紫藤宅、2010年代後半から2020年代前半の間のいつかの時点)
外見は変わらない(しいて言えば胸が育った程度の)小柄なロリ美少女そのままの大人の紫藤を嬲りながら。
僕はゾクゾクする興奮と、おぞましい行為に没頭して快感を覚える自分への嫌悪感とを同時に感じていた。
しかし、僕を裏切った(?)紫藤への嫉妬心に自制を欠く僕は、次の責めを考えながら問いかける。
「ねえ、みなり。──体、軟らかいんだったよね?」
たしかさ、今週(現実世界、つまり2回目の高校生活で)のお昼休みか何かのとき、紫藤とおしゃべりしてて、さ。
たまたま、国領の話になったとき。
ハルカちゃんは新体操選手だからあたりまえだけど、わたしだってがんばってすごく体が軟らかくなったんだよ、こんど、みせてあげるよ!と、謎のアピールを受けたのを覚えている。
そのとき僕が思い浮かべてしまった、いやらしい数々の妄想が頭をよぎる。
この時間線の
「はぁ、はぁ、はぁ、──えっ?」
ところが紫藤は荒い息をついていて、僕の質問を聞き逃してしまったみたいだ。
白い体は、気がつくと軽く汗ばんでいる。
あー、たしかにこんな無理な姿勢をとらせ続けてたら疲れるよね。
肩と頭だけで上半身を支えてたり、つま先立ちを続けてたり、さ。
僕は一度、この屈辱的な姿勢の解除を紫藤に許すことにした。
いままで高く腰を突き出してもらってて、頭と肩、胸と足先だけで紫藤は体重を支えていたけれど。
背中とお尻に手を上から押し当てて問答無用で体重をかけて、つぶし。
上半身はベッドに、ひざも床につける姿勢に戻す。
なごりおしく彼女のお尻をナデナデした後、体を裏返して仰向けにして。
上半身も起き上がらせて、普通にベッドの端に座ってもらった。
僕は彼女の足首と膝上を拘束していた、結束バンドをはずす。彼女は、それまで無意識に詰めてたらしい息を吐いた。
まだ、両腕を背中に拘束した結束バンドははずさない。
その紫藤の横に、僕は臆面もなく親しげに座り、笑いかける。
紫藤は僕の態度に困惑している。みあげる目は、疑問に満ちている。
(でもこれだけされてもこのモラハラ男に対して強い嫌悪感を見せない。
紫藤が心清らかな天使さんだからだ。でも僕は感動だけでなく、
「疲れたかな、ごめんね。ちょっと休んでよ。
──ところで、さ。みなりは、体はやわらかい?
柔軟かどうかって意味で、さ?」
「は、はい?まあまあだと思います。」
JK時代の「かわいい」より若干だけ「きれい」にシフトした大人紫藤の顔に、困惑が深まる。
まあそうだよね。いきなりなんなの、って思うよな。
「だったら、さ。ちょっと休憩してから、さ。
ちょっといろいろ、二人でチャレンジしてみようよ。ん?」
ほら、夫婦の共同作業ってやつだよ。と、キモい一言を加える。紫藤、引いてる引いてる。
カスオボディのメリットのひとつは、こういう、日頃は嫌われないように抑圧してたゲスな願望むき出しの言動ができることではないだろうか?
僕はそう考えて、再び黒い笑みを浮かべた。
──────
僕は彼女のためにコップに水を汲んできて、水分を補給してもらう。もちろん口に当てて、さ。
こういうふうに縛ったJK紫藤に水を飲ませたこともあったなー、と僕は思い出す*1。
肩こりをほぐすと称し、肩も揉む。細い肩の感触に、ぞくぞくと性欲の高まりを感じる。
つま先立ちで疲れたであろうふくらはぎもマッサージすると申し出たが、強めに拒否されて断念した。
これだけ尽くしてあげてるのになー。彼女の顔にうかぶ懸念というか恐怖の色はますます濃くなってるように感じられる。
さて、そろそろだろうか。僕は時計を見やり、紫藤も休めただろう、と判断する。
「それじゃ、みなり。
そろそろ再開しようよ。」
「──はい。」
うつむいて、紫藤が答える。
僕はベッドの端に座らせてた紫藤を促して、いったん立たせる。
そして彼女のひざ元にかがみこみ、白い脚を愛でながら、拘束をはずして裾もいったん下ろして整えてあげた浴衣の裾をめくりあげていく。彼女が、顔をそむける。
めくって浴衣の裾を、帯に挟む。幾重かにかさねて挟みこみ、帯から下が露出するくらいに。浴衣自体は、まだ完全には脱がさない。
そして。ずりずり、とレースのお洒落な下着を足首を通して外してしまう。
もちろん投げ捨てたりしない、ポケットにたたんで丁寧にしまう。あれっ、昨日(っていうか、例の打ち上げのボウリング帰りね)回収した紫藤の下着、家に帰ってからちゃんと収納したかな。うっかり洗濯機に放り込んでないよな。念のため起きたら確認しないと。
下半身をすべて剥いた紫藤を鑑賞する。
落ち着かなさそうに、立たされたままの紫藤がそわそわと膝をこすり合わせるような仕草をみせた。
「ほら、ここ。
『シノくん』にも、見せたりしたのかな?」
僕はそんな彼女の羞恥を顧みることなく。無遠慮にも、彼女がおそらく隠したいと思っているデルタ地帯の下部、いわゆるお饅頭のふくらみのあたりをさわさわと撫でてみる。絹のようにやわらかい手触り。
毛は、産毛すらもなさそう。剃ってる気配もない。おそらく紫藤は無毛症。「モ○パルナスのキキ」と同じだな。
「言いません」
「夫婦の間に、隠し事はダメなんだよ。
言うまで、僕のかわいい奥さんはつらい目に合うことになってしまうなー」
ねちねちと馬鹿なことを垂れ流す、僕の口。
ちなみにさっき以来ずっと、完全に100%、僕がこの体の意識を奪っている。
カスオには絶対に意識を持たせない。この間のことを一切知覚もさせない。
だってイヤじゃん。カスオごときに僕の可愛い紫藤の裸をみせたりするのは。
「そういう、カスオさんだって!」
「いや、隠すつもりなんかないよ。」
「わたし、知ってます!カスオさんがこっそり、はる──なんでもありません」
「?」
なんだろう。紫藤はなにか言いかけたが、うつむいて口を閉ざす。促したが答えない。
まだ、なんでも言えるような状態、つまり僕に何があったかを聞き出せる状態にはほど遠い。
こつこつと小さなことを尋問し、答えなければ必ず罰することを繰り返して信賞必罰の信頼関係(?)を構築していこう。
なんか間違ってる気がするが、まあいい。
そうそう、こんどは柔軟運動をしてもらうつもりだったんだ。
「それじゃさ、ちょっとここに上がって。そう。」
僕は小柄な彼女を抱き上げ、彼女の匂いを吸い込みながらベッドの中央付近に彼女を置いた。
ベッドのふちではなく、ちょっと内陸部だね。
彼女は後ろ手に拘束された手を背中の方について足を前に出す、「三角座り」みたいな姿勢をとる。
「それじゃ、これをつけてみようか。」
カスオが隠し持っていた各種の革製のベルトのセットをかばんから取り出す。
想像だがこれらのベルト、手首や足首に嵌めてカラビナやチェーンで連結したりするための拘束具だと思う。そのための金属環もついている。頑丈なつくりだ。
足錠用と思われるものを紫藤の両足首に嵌める。
幅広めの黒革ベルトを、紫藤のしっかりした太腿の膝のすぐ上あたり、そして腿の付け根あたりに巻きつけ、食い込ませて固定する。もちろん、両脚とも。
(僕がそうして腿に革ベルトを巻こうとすると、紫藤は従順に意をくみとって足を軽く広げてくれた。)
彼女の後ろに回り込み、後ろ手に拘束したままの両腕の様子をみる。
こっちはそのままでもいいかな、と思ったけど。
ナイロンの結束バンドをボンレスハムのように食い込ませた彼女の腕の肌が、軽く鬱血している。
僕はちょっと苦労してこの腕の結束バンドもはずし、革製のベルトの拘束具に付け替える。こちらの方が負担が少ないだろう。
手錠用の革ベルトを両手首に嵌める。また、彼女の二の腕のまんなかあたりにも汎用の革ベルトを嵌めておく。
そして背中側で前腕(ひじから先だね)がX字に交差するように、ひじを曲げさせる。
カラビナで、右手首の拘束具を左腕の二の腕の中央に嵌めた拘束具に連結し、左手首の拘束具を右腕の二の腕の中央に嵌めた拘束具に連結する。
かなり無理な角度だが、紫藤は自分で言うとおり体が柔軟だ。なんとか連結できた。
背中で交差している前腕部分には、その交差した部分どうしをまとめるように別のベルトを巻き付け、しっかり固定しておく。
背中側で両腕がしっかり拘束されてしまうと、なすすべもない紫藤は押し殺した息を吐き、それが僕の脳の快感と勃起を強めた。
「どう?苦しくない?」
「──はい。」
「さすがだね、みなり。
つぎは、そっちの足にこれを結ぶよ。」
バッグから引き出した僕の手には、カスオ部屋から取ってきた縄がある(用途不明だが、使い込まれてて手になじむ)。
紫藤は、横目にその縄を見て、そして僕の流し目の視線を受けて、息を飲んだ。
この使い込んだロープ(おそらくは外で、ろくでもない用途に使ってるんだろう)を彼女の右足首の黒革のベルトにつなげる。
ほどけたらまずいので、これはしっかりと結ぶ。
そして、天井に視線を走らせる。──いけそうだ。
ただ、位置をすこし調整しよう。
僕はベッドに座っていた紫藤を抱えあげて、ちょっと離れた場所に移して立たせ。
ベッドを軽く浮かせて、上をみながらずりずり、と動かして調整する。
この和風の寝室は、割と広め。
そして天井は高くて屋根裏がなく、屋根の傾斜が出る設計。
部屋の中央、本当なら屋根裏になる部分に太い梁が出ている。
(もちろんきれい好きな紫藤は、この梁も埃一つなくみがきあげている。かわいいリスのぬいぐるみが梁の端っこにちょこんと置いてあるのを僕は発見した。)
その下のあたりに、ベッドを動かす。
そして紫藤をまた丁重に抱き上げ、ベッドの上に置く。
紫藤は、こんどは脚を横にくずした女の子座りの姿勢になった。
「カスオさん、まさか、──」
「うん、気づいたかな。やっぱり僕の奥さんは、賢いね。」
その紫藤の右足に結び付けた、長い縄の一端を梁に投げ上げ、梁を通す。よし、上手くいった。
落ちてきた縄をグイっとひっぱると、紫藤の足が梁にかかった縄に引っ張られて軽く浮く。
装飾も兼ねてるんだろう梁はもちろん四角ではあるんだけど、部屋に露出してる部分には自然木の丸太の風合いを残すまるみがあり、縄のかかり具合は良好だ。
ぐいぐい、とひっぱり続けて縄を回収すると、縄に結ばれた紫藤の右足は空中に上がり、紫藤は横だおしになる。
さらに引き上げていくと、足が吊られていくことになり。
股を開かされることになる紫藤は恥ずかしいのか、必死に左足を閉じようとするが。
だが、それを認めると僕の目的が達されない。
「ちょっとまって。そっちの足には、これを付けよう」
ひっぱった縄をもどし、いったん吊った右足も床に戻す。紫藤は横に寝た姿勢のまま、僕を戦々恐々とみつめている。
僕は彼女の視線を浴びながら、天井に吊られていない、彼女の左足の処置を行う。
彼女の左足は膝をまげさせ、足首の革ベルトと太腿の付け根の革ベルトを連結させる。つまり、膝を曲げてかかとをお尻につけた状態で固定する。
そして膝のすぐ上の腿のあたりに食い込ませて巻きつけた革ベルトの金属環に、短めの縄を結びつけ。
その縄に、カスオ部屋の隅で埃をかぶってたバーベルを結わえつけた。
(カスオは見栄をはって20kgにセットしてるけど、カスオの体力じゃオーバーワークだったんじゃないかなー。)
──────
マルキ・ド・サドは彼の作品の中で、それはそれはいろいろとへんてこなプレイを描写してみせてるけど。
その中に複数回、片脚吊りのプレイがでてくる。
作品中では、女性を片脚吊りにして逆さに吊り下げ、開いてしまう股間にいろいろする(棒を突き込んだり)、ってのが定番の一つだ。
そう、僕が紫藤にしようとしているのは、この片脚吊り。
カスオなどに忠誠を示し続け僕を裏切っている紫藤に、これを罰として味わってもらおう、と僕は思った。
そして、彼女の足首を縛め、天井の梁をくぐらせて僕の手に握られてる縄。こっちも処置を行おう。
カスオボディは体重が重いのでもちろん縄を持ってて体が浮くことはないけど、いろいろ制約されてしまう。
(うっかり高く吊り上げてるときに手を放したら、紫藤がけがをしてしまう。)
だからカスオのろくでもない秘蔵品の一つ、ロープを巻き取れる超小型ウィンチ(リール?)を使わせてもらおう。
ベッドの太い柱に別の縄でウィンチの一端を固定し、紫藤を吊るすロープを巻き取れるように設置する。
くるくる、と巻くと紫藤を吊るすロープが巻き取られ、紫藤の片脚が吊り上がっていくことになる。
設定でラチェットがかかるようにできる。かけると、巻き取ったロープが逆回転したりしないようになる(また、緩めるときに急に逆回転しないよう設定できる)。
ここは大事なので、紫藤の非難する視線にもめげず、耐荷重などの表記もみて使用法と安全性をよく確認した。
さて、再開。
天井の梁に掛けた、紫藤の右足首の縄をウィンチで巻き取っていく。
かちかちかち、という軽快な音とともに。紫藤の足首が上がっていく。
さすがに温厚な紫藤も僕のこの下品きわまるプレイに怒っているのか、顔を赤らめ、唇を噛んでいる。
彼女の浴衣の裾はまくって腰帯に挟んだまま。要は、白く魅力的な下半身はさらけだされている。
カスオボディのおかげで鼻血も出ないので、僕はそれはもうなめくじの這うような視線を向ける。
彼女の浴衣の胸元は、もう盛大に着崩れててブラが見えてる。
そして今回は、紫藤の左足は曲げて固定され、膝にはバーベルの重りまでつけられてる。脚を閉じられない。
紫藤は、角度45度くらいに股が開いた段階で、体をうつ伏せにして、赤く染まった顔をベッドに伏せた。
僕はロープの巻き取りを止めて彼女の肩を押し、横向きの姿勢にさせ。
彼女の両頬をはさみ、僕の方にむけさせる。
赤らんだ頬。潤んだ目が、僕をにらむ。
「恥ずかしいでしょ?
だから、さ。言う気になったら、いつでも言っていいんだよ?」
「言いません!このくらい、志野くんが、──なんでもないです。」
「ほう?シノくんが、ね。
そこを、是非聞きたいな。」
僕はまた巻き取りを再開する。かちかちと音がして、紫藤の脚がますます大きく開かれていく。
紫藤の右脚はついに、ベッドの面に対して垂直に直立し、股は90度より少し大きいくらいの角度に開いた。
膝につけたバーベルのせいで膝は上げられないが、右足を吊られているので腰がベッドから軽く浮く。
「ほら、どうかな?
シノくんは、こういうことまでしてくれたかな?」
調子に乗ってる僕は、これまたカスオの道具から取り出した筆(毛筆の稽古に使うようなやつだ)を。
彼女の顔の前に一度、つきつけ。
そして、筆を彼女の太腿の裏のあたりに、さわさわ、と走らせた。
紫藤の体が揺れ、呻き声を噛み殺した気配。なめらかな白い肌の下で、紫藤の太腿の筋肉がぎゅっとうねった。
「あれ、鳥肌が立ってるよ。寒い?」
この部屋、ちゃんと冷房が入っている。
でも僕には、ちょっとものたりない気もするくらいのぬるい気温。
ただ、紫藤は下半身を裸に剥いてるからね。少し涼しいかもしれない。
「なんか言ってよ、みなり。
──これ、くすぐったい?」
「──はい。」
さわさわ、と曲げた左足の裏や足の指と指の間を筆で責めると、ようやく紫藤が食いしばった歯のすきまから答えてくれたので、僕はほっとした。
少しずつ、対話とコミュニケーションをつみかさねて親善を深めて、信頼関係を構築しなければならない。
着実に、一歩一歩、だ。
僕は答えてくれたことについて褒めて頭を撫でてあげるが、紫藤の視線は尖っている。
「僕は、別にそのシノ君とかに嫉妬してるわけじゃないんだよ。本当に。
ただ、紫藤のこと、そしてそのシノ君のことを知りたいだけなんだ。
別にいまさら、そのシノ君のことをどうこうしようなんて気はないんだ。安心して」
だってシノ君って自分だし、それに死んでるし。──と僕は考えておかしくなってくすくす笑ってしまった。
だが紫藤は、もはや敵意に近い激情を浮かべて笑う僕をにらんだ。
「答えませんっ!
それにカスオさんだって!ハルカちゃんを、──!
──すみません。」
急にぷしゅう、と紫藤の勢いが弱まる。
あれっ。「ハルカちゃん」って、国領ハルカのことか!?
げっ。カスオは、国領とつきあってたりするのか?不倫だよ不倫。
カスオへの罰は頭ごんごんじゃ足りないな、ち○こ切り取ってやろうかな。
正直すごく気になる、でも今はそのことを追及する時間じゃないな。後で訊こう。
「ほら、でもさ。
そのシノ君は、今どこで何をしてるのかな。
こうやって僕の奥さんがひどいことをされてるのに、助けに来てくれないなんて、さ?」
「答えませんっ」
「答えてよ」
僕は筆を走らせて遡らせる。曲げた左足の足裏から、ふくらはぎに、そして、膝の横をさわさわ。
筆は丹念に太腿の筋肉をなぞり、そして、──。
「んっ、ああっ、」
会陰部のふくらみ。そのふくらみの両脇の、太腿の根っこの谷間を丹念に筆が行き来すると、紫藤がこらえきれずに声を漏らした。
筆の滑りが悪くなったように感じるのは、紫藤が汗ばんできてるからだろうか。
「んんっ?ここはどうかな?」
紫藤のふくらみは、(!)←こんな形をしている(今は、横になってるけど)。
そのおそらくは紫藤が閉ざそうとしてる、縦のすじを筆がなぞるように走る。
ときどき筆は止まり、ドリルのように回転して毛先を谷間にねじ込もうとする。
紫藤が必死に上半身をねじって揺らし、筆から逃れようとする。
「ほら、オープンマインド。力を抜いて開いてみようよ!
──うーん、僕の奥さんは強情だな。
でもさ。こう吊っていくと、結局ひらいちゃうよ?」
もう少し、浮かせられるだろう。
僕はまた紫藤の右足首を吊った縄をカチカチと巻き取る。
紫藤の左脚、バーベルを付けた方の脚は膝をベッドにつけた状態だが、腰、太腿部分が完全に宙に浮いた。
上半身も、肩がベッドについているだけ。腰から肩までの部分は浮いた状態。
股は、150度くらいに開いた。
僕は、紫藤を吊っている足首の状態を再度確かめる。
大丈夫、すっぽ抜けたりはしなさそうだ、頑丈だし、しっかり締めたしね。
大事な紫藤に、絶対に怪我なんかさせたくない。
「ほら、こんなに開いちゃって、──おお、すごいすごい!
すごいな、僕の奥さんは。きれいで賢いだけじゃなくて、頑張り屋さんなんだ。」
紫藤は、力を込めて脚を閉じようとしてるみたいだ。
片脚吊りで重たいオモリ付き。限界近くまで股を開かされた状態から、閉じられるはずもない。
だけど、信じられないくらいの努力で紫藤は足を閉じようとしていて、実際わずかだが吊られた側の足の膝を曲げて股を狭めた。左膝に結わえた重りが、わずかに持ち上がる。内股のつけ根の腱(薄筋)が、浮き出すのを僕は鑑賞する。
でもさすがに無駄な抵抗だ。股も、そして股間の「すじ」も完全には閉じられない。
僕の筆はついに、わずかに開いた彼女の「すじ」の間隙に入り込んだ。
「知ってた?ここに、『つぼみ』があるんだ。」
僕は知ったような口を叩きながら、胸をどきつかせて彼女のそのあたりを筆で撫でる。
彼女が筆の動きに、ぴくぴくと反応する。彼女はいつのまにか目を閉じてて、頬が赤い。
その筆の先が明らかにしっとり湿ってきてるのに、僕は気づいて狼狽する。
自分の顔が、かっと熱くなってきたのを感じる。きっと僕の顔も真っ赤だろう。
ひどい動悸がする。僕は、一度顔をそむけた。このままだとなんかやばい。心臓持たない。
話題の接ぎ穂に、また蒸し返してみる。気になってることを。
「ね、ねえ、みなり。
みなりはシノ君のこと、好きだったのかな?」
「──はい。大好きです、今でも!」
「」
あんまりな答えに、僕は絶句して鼻白んだ。夫の前やぞ。
でも紫藤は、挑戦的な目で僕をキッと見返してる。いよいよ温厚な紫藤も耐えかねたみたいだ。
でも彼女の答えを聞いて、僕の胸の中の彼女に対するわだかまりが溶け、ほっこりと温かいものに変わるのを感じる。
そう、紫藤はやっぱりカスオなんかより僕のことを好きでいてくれたんだ、って。
どうしよう、何もかも白状したい。そして紫藤を抱きしめたい!
「じゃあさ、僕が志野「答えないって、言いましたよねっ!」」
もはや紫藤は、ほとんどブチ切れ抗戦モード。ダメだこれじゃ。どうしよう?
紫藤は、かわいい美人さん顔ながら据わった目で言いつのる。
「わたしが志野くんのことを好きだったとしても。そして今も好きだとしても。
それは、カスオさんには何の関係もありませんよね。
昔のことは関係ない、って約束しましたし。
わたしはカスオさんと結婚して、わたしとカスオさんは夫婦です。
わたしは、それに恥じるようなことはなにもありません。」
そう誓えます、と紫藤は言い切る。
僕は彼女の勢いに気圧されていたが、──これはまさに作戦の想定内だと気づく。
つまり彼女がいうとおり、今はこのカスオボディと紫藤は夫婦。
そして彼女の性格からしたら、カスオボディをまとった僕のセ◯クスの誘いを断れないはずだ!
「じゃあさ、それじゃさ。
みなりと僕とで、夫婦らしいことをしようよ。
──手始めに、抜いてもらってもいいかな。ほら」
「えっ」
「えっ?」
「だって、カスオさんは、──えっ、どうして!?」
僕がズボンの前あわせからぎんぎんにいきりたったソレを出してみせると。
紫藤が、驚愕に目を瞠っている。
もしかすると、カスオのソレをみるのははじめてなのかもな。関係、冷え切ってたみたいだし。
(まあ、紫藤は男性経験豊富って感じはしないし。経験豊富で比較なんかされたら、泣くかもしれない。)
僕はソレを誇示するように、彼女の顔の近くに突き出してみせる。
「ほら、これ。わかる?」
「──でも、──嘘、」
「でも、夫婦なんだよね。だったら、さ。
もちろん、抜いてくれるよね?」
──みなりがすごくきれいでかわいくて。正直、がまんできないんだ。
ほら、こんなに固くなってる。そうだよ、このままだと鬱血して壊死するかも。
僕たち夫婦だし。こうなっちゃったの、みなりの責任でもあるよね。
だから、せめて抜いてくれないかな?
と、僕は言葉をつくして説得を重ねる。
──最終目標はセ◯クス。でも、いきなりは無理。
まずはスモールステップだ。一段階目として、口で抜いてもらおう。
そう思ったんだけど。
でも彼女はさっきから、ぼうっと僕のソレを見つめたままで。心ここにあらず、という風情。
僕は、彼女が話を聞いてるかどうか不安になってきた。
「みなり。ちゃんと聞いてる?」
「──ええと。
カスオさん、結構大きいんですね。」
「あー、そうかな?こんなもんじゃない?」
正直、他人のソレをじろじろ見たりすることって少ないよね。
カスオのものは、僕のものと同じくらいの大きさだし、形も同じだ。
だから、n=2でしかないが、カスオのそれも別に普通くらいだと思うのだが。
「そうですか。そうですよね。すみません。
でもこれ、──口に入るんですか?」
「口だけじゃないよ?──ほら、ここにも。」
「あっ」
筆で撫でてあげると、彼女が軽く悲鳴をあげた。筆は、今や隠しようもなくしっとりと濡れている。
でも、彼女の目はまだ僕のソレに釘付けだ。──いや、僕の顔をちらっとうかがった。
わずかに彼女の目が、潤んでみえる。さっきみたいに、怒ってはいないみたいだ。
僕の説得が、功を奏しつつあるに違いない。だけどきっと、まだすこし怖いんだろうな。
「それで、どうかな。答えは、はいかYESで」
「ええと。その前に。
わたしの中にちゃんと入るかどうか、確かめたいです。
見せてください。根本の方も。できれば、触って確かめたいです」
「ほら、見るだけなら」
僕はちょっときまり悪さを感じてきたが、ここで引き返すことはできない。
かちかちのアレを、横向きの彼女の顔の前にあらためてつきつける。
彼女はごくり、と唾をのみ、横になった姿勢から首をできるだけ立てるようにして、僕のソレを観察している。
「──入るかどうか、わかりませんが。
ええと。確認ですが。
カスオさん、あれから特になにもしてませんよね。その、手術とか」
「?」
「──いえ、何でもないです。」
「あ、手術ね。真珠とか?」
「はぁ?あー、そうですそうです。真珠とか。」
アレに、真珠とかプラスチックのオブジェとか埋め込む人っているよね。
紫藤から聞いたこともある。あの紫藤の処女を買ったとかいうカエル男がそんなことを言っていたとか。
でもああいうの、僕は無理。なんかグロいし。自然がいちばんだよ。
でもさ、もしかするとカスオが「俺、埋め込んでるぞ」とか言ってたのかな。
紫藤とヤれないものだから外で解消して、そして紫藤に対しては、俺は真珠埋め込んだアソコでぶいぶい言わせてる、みたいなことを嫌味兼虚勢で言ってたのかもしれない。いかにも、ありそうだ。
ただ、実際にはカスオのアレは僕のと同じくらいの大きさで、なんなら形も同じ。
カスオと僕とは体は色々違うけれど、ことこれについてはカスオと僕のはほぼ同じ。自分のものだと錯覚しそう。しごくノーマル、ナチュラル。どこをみても手を加えた形跡はない。
「それで、抜いてくれるかな「はい」」
もう一度促そうとしたら、彼女が食い気味で肯定してきた。
意表を突かれて言葉が止まった僕に対して、ちょっと慌てたように彼女が付けたす。
「ええ、カスオさんとわたしは、夫婦ですよね。
そう、夫婦だったら。そしたら、仕方のないことですよね。」
「?う、うん、夫婦だしな。そうそう。」
「でしたら、すごく苦痛なことですけれど、仕方ないです。
ええ、全くの屈辱です。でも、それも妻の役割です」
なぬっ!
何の心境変化があったんだ、紫藤に。
惑う僕の心も知らず、紫藤は口の端に笑みまで浮かべて続ける。
「でも、カスオさん。
──悔しくないんですか?」
「ん?」
「えーと。そうですね。たとえば。
志野くんは、男のなかの男でした。]
「へ?」
「わたし、志野くんのアレをみたことがあります。もちろん、見る以上のことだって。
長さ50cm、直径10cmはありました。えーと、もっとあったかもしれません。あれは、凶器でした。
しかもすごくうまくて、気持ちよくて、完璧でした。1回のセ◯クスで100回くらい、わたしはイかされました。
──それに比べて、カスオさん。
カスオさんのそれは、はっきりいって貧弱。つまようじ。ざこでしかありません。それに、きっと腰を振るだけのテクなしおじさんですよね。」
煽りにきてるよ、紫藤が!?
でも事実誤認がある。僕のソレの長さは紫藤の言った半分もない。
力を入れたりして大きさを多少変えられるとはいえ、さすがに誇張がすぎる。
おかしいな、紫藤はこの前、僕のソレをちゃんと測定したはずだ。「すごいね、志野くん本体は20cmだよ!」って言ってた。
それに100回って。マジ?ホンマ?僕が?
「──そんなはずはない!シノ君といえど、僕とそんなに変わらないはずだよ。せいぜい長さ20cm、太さ5cm。
それに、太さや長さは変えられるからさ。」
「負け惜しみですか?
カスオさんのは、シャーペンの芯じゃないですか。細いし折れるし、きっと入れられたことさえわからないです。」
目がきらきらして上気した頬には笑みすら浮かべ、言いつのる紫藤を見ながら、僕は困惑を深める。
おそらくは紫藤の地雷を僕が踏み抜いてしまったってことみたいなんだけど、僕のどの言葉が原因かわからない。手術してないって、バレたあたり?
ともかく、これはたしかだ。
ここまで言われて何もせず「そうだね」なんて引き下がるのは、カスオの
紫藤には申し訳ないが、役作りには完璧を期したい。きっとカスオは紫藤を罰する。
だから紫藤に、罰として痛い目にあってもらうしかない。
それに目的の1つである尋問も、明後日の方向に迷い込んでる。
信賞必罰。答えたら褒めて、答えを拒否したら厳しく罰する。
そうやって紫藤をきっちり尋問して、怪老人対策を確認したり、僕の死亡原因をつきとめてちゃんと回避できるようにしなきゃ、──と、僕は思った。