タイムリープで同級生の残酷な運命を変えようと頑張る話。 作:Marchhatter
納得いかない部分があり、少しだけ投稿間隔が開きそうです。週末に話を進めたいです。
紫藤と調布が別室で話し合いをした後。
何を話したかわからないが、調布の思いつめた重い雰囲気が相当、和らいた。
空気が読めない僕にもわかるということは、相当なのだろう。
調布の自然な笑顔も増えている。さっきまでは明らかに無理した笑顔が多かった。
頬に赤みもさしてきているし、瞼もいつもよりは重たげだが、腫れは引いてきている。
ちなみに僕への遠慮も少なくなっている。さっきも結構痛いツッコミがあった。
調布、僕に恩義を感じてるんじゃないのかよ。勘違いだったか?
まあいいか。こっちの平常運転の調布の方がいい。
これで一安心だ。紫藤はいい仕事をした。
ただ、この二人。
目と目で何か話し合っている、通じ合っている気配がある。
自意識過剰でなければ、僕に関することのようにも思える。
悪いものではないと思うが、少々怖い。
ちなみに別室での会話のときも、紫藤は自分の母のことを調布には伝えていなかったらしい。
その後の三人での会話で、調布がそれを知って驚愕し、また罪悪感を覚えてしまったようだ。
実家が大変なときに、自分に時間を使わせてしまった、ということらしい。
調布は普通は強気なんだが、こういうところは妙に繊細だ。
傍から見て、そんなことこだわらなくていいのに、と思うくらいに。
もっとも調布に言わせれば、僕が粗雑すぎるだけらしいが。
調布のご両親の帰宅を待たず、帰ることにする。
二人とも学者だそうだから、研究内容とかに興味はあるんだけどな。
明日は土曜日。
僕は紫藤につきあって、紫藤母の病室にお見舞いにいくことにする。
調布も精神的な落ち込みは脱したらしく、自分も行きたいと言い出した。
うん、歓迎すべきだな。
多分ないこととは思うが、もし懸念があたってたら、手が多い方が助かる。
ーーーーー
僕が紫藤に付き合って、オフの土曜日に病院に行くことにした理由。
ありていにいえば、紫藤継父を警戒していた。
紫藤継父は、決して馬鹿ではない。地元の進学校を卒業しているし、頭は悪くないのだろう。
ただ、評判の悪い原因の一つは、その短絡的というか堪え性のない性格にあると1回目のときの調査結果で流し読みした気がする。
上司と衝突して、すぐ仕事を辞め、長続きしない。激すると暴力を振るうことがある。
目先の利害や感情に惑わされて、大利を失うタイプだ。
紫藤母の存在は、完全ではないにしても紫藤継父の行動に対するブレーキになっていたはずだ。
紫藤母がいなくなれば、重しが取れた紫藤継父のやりたい放題になるだろう。
放蕩して金を使いつくす、というだけならいい。恐ろしいのは、紫藤の身の上だ。
紫藤母が生きていて紫藤と面会交流等の機会があれば、離婚後でもブレーキにはなりうるだろう。
完全に連絡がなくなってしまえば、さすがに紫藤母も何らかのアクションを起こす、ーーと思いたい。
そして紫藤継父は、その可能性を念頭に置くだろうから。
だが紫藤母が亡くなってしまえば?
それこそ紫藤は人身売買とかされかねない。弟とセットで。
それが1回目の世界の正史だったのではないか、と僕は推測している。
だからだ。
紫藤母が人事不省に陥り、しばらく膠着状態。
その中で、目先の金に釣られた紫藤継父が、紫藤母の死に何らかの関与をしようとするのではないか。
もっと言えば、生命維持装置をいじって殺そうとしたりしないか。
それを心配していた。
愚かな心配かもしれない。
だが、まさしく愚かで近視眼的な人物なら、そういうこともありうるのではないか。
紫藤継父がそんなことをしたら、発覚して取り押さえられ、社会から排除されるだろう。
でも紫藤継父が排除できても、紫藤母が死んでしまったら、全く元が取れない。元も子もない。
だから、不愉快で危険な人物であろうとも、必要であれば紫藤継父を監視し、妨害し、対決しなければ。
少なくとも、一度は直接に見て、感触を確かめるべきだ。
そう、僕は考えた。
ーーーーー
「おはよう。」
翌日の朝、紫藤母の入院している病院の前。
紫藤が少し眠そうな顔で、僕に笑いかける。
白いブラウスに、あの黒いキュロットスカート。シンプルだけど似合ってる。目が離せない。
紫藤の白い脚にも、どうしても目が惹きつけられてしまう。
手に持ったトートバッグには、紫藤母の着替えなどが入っているのだろうか。
見とれてしまって、一瞬の間が空いてしまったが、慌てて、答える。
「おはよう、紫藤さん、ーーみなり。」
紫藤さんと呼ばれた紫藤の頬が膨らむ気配を察知して、慌てて呼び変える。
ここは病院のロータリーだ。緑地が小さな公園のように整えられている。
そこに僕は朝早くから出動して、ベンチで例の開かずの間の資料の実験ノートを読みながら待機していた。
紫藤は少し睡眠不足みたいだな。
看護師さん(この時代では、まだ看護婦さんと呼ばれている)に頼んで、毛布でも貸してもらって、仮眠させてもらえないかな。
「弟さんは?」
「今日も学校。私立だから、偶数の週も授業があるんだよ。」
「そうか。」
私立は、土曜日も普通に授業があったな。
ラディスラウス学園ぐらいになると、相当勉強もやらされるんだろうな。東京や京都の旧帝大に、数十人、下手すると百人以上進学する名門校だし。
「もう少ししたら、行こうか。」
「うん!」
10時から19時。それが土日の面会時間だ。
状況次第だが、日曜日も一応来るつもりで考えている。
調布も来ると言っていたが、何かの都合で今日の午前中は無理と言っていた。
お昼から参加するから、お昼ご飯を差し入れる、とも。
それもよさそうだ。
10時に受付して、病室に向かう。
待機所の看護婦さんに挨拶すると、向こうが紫藤に気づいて、紫藤母のことを少し情報提供してくれる。
状態は変わらない、好転はしていない。まだ栄養を静脈への点滴で補っているが、そのうち鼻を通じての流動食補給に切り替えざるを得ないかも、とのお医者さんの見立てである。
病室は結構がらんとしているが、幸いにも、病院待合においてあるようなソファが一つ置いてある。
紫藤には、そこで休んでいてもらおうか。
紫藤は、くるくると何やら着替えなどを取り換えて回収したり、爪切りみたいな小物をキャビネットに補充したりしている模様。
ただ、少しぎこちない動きが混ざるように思える。
膝をそろえて、しゃがみこむときとか。筋肉痛?
今週は、そこまで歩かせたりしてないんだけどな。
一通りそれが終わると、紫藤は母に顔を近づけ、何か語り掛けている。
優しい子なんだな。僕にはもったいないくらいの。
その僕は、上半身をかがめてるのと、学校と違って足首までの短い靴下を履いてるせいで、いつもより露出が多い紫藤の脚を観察するのに夢中なんだ。
うん、かがみ込むと膝の裏が見えるから。見逃せないよ、クズ男としては。
ひとしきりそうした作業が一段落すると、二人でソファに掛ける。
紫藤が切り出した。
「午後3時くらいに、お父さんが来るんだ。それでね、」
医師と面談。その後、連れ出されるらしい。
「だからさ、志野くんも無理しないで、適当なところで、いいよ。」
「ああ。」
その、紫藤継父を警戒しているんだ。いきなり生命維持装置のプラグを抜くような行動をしないか。
あと、紫藤継父は延命治療の停止を主張していたな。これには反対しなければ。これは、紫藤にも再度言い含めた。
ただ、紫藤によると、奨学金の話が紫藤姉弟に出ているらしい。条件は厳しいらしいが、これを受給できれば紫藤継父は治療継続に反対しないし、紫藤姉弟も就学を継続できる経済的支援を受けられるとか。今日継父に連れ出されるのも、その面談らしい。
これが受けられれば、経済的自立、紫藤継父からの離脱も視野に入る。
頑張って獲得すべきだろうな。紫藤もやる気だ。
ーーーーー
午前中は何事もなく過ぎた。
調布が差し入れをもって現れたのは、12時半を少し回ったあたりだった。
僕の勧めに従って、紫藤は借りた毛布を掛けて仮眠をとっていた。
ちなみに膝枕をしようとしたが、恥ずかしがって拒否され、着替えをくるんだ布袋を枕にしている。
手のうち一本は頭上に伸びて、枕元、頭の方に座っている僕のズボンに触れそうになってる。
眠りに落ちる前は僕のズボンを軽くつまむように持ってたんだけれど、眠ったために手が外れてしまったんだな。
僕はその枕元の折り畳み式のパイプ椅子に座り、資料を読んでいる。寄生虫グロいです。
「あらあらお熱いことね。ーーご容体は?」
調布は、紫藤のその様子を冷やかしつつも、心配そうに尋ねる。
今日はグレーと赤の入った格子縞のフレアスカートとリボンのある白い長袖のブラウス、足元も濃い茶色のローファーで、お嬢様然とした格好。というか、調布は一応、いいご家庭のお嬢様なんだよな。
「変わらないか、あるいは少し良くなってきてるんじゃないか、という話だ。」
ただ、僕たちの目には、容体が改善したような様子はわからなかった。
規則的な人工呼吸器の音、点滴の滴り。
時々看護婦さんが訪れて、様子をチェックしていく。
見舞客も、2、3人ほど。紫藤母の仕事ぶりや、職場受けは悪くなかったらしい。
ちなみに紫藤母、やつれてはいるがきれい系だ。かわいい系の紫藤とはタイプが違って見えるが、小柄なところとかは似ている。
訪れてきた上司だという朴訥そうな係長も、後輩の女性も、どちらも本当に紫藤母を心配していた様子だった。
二人の持ってきた花と果物が枕元にある。
もちろん当てつけみたいな植木鉢やツバキでもなく、推理小説みたいに毒の花でもなく、まっとうな花束だ。
果物は、紫藤母は食べられないだろうな。僕たちでいただくか、看護婦(看護師)さんたちに差し入れるか。果物ナイフは、さっき紫藤がキャビネットに入れていたな。
「そう、良かったわね。ご回復なさるといいけど。」
調布も枕元で、紫藤母を見ていたが、そっと一礼すると、こちらに戻ってきた。
「それで。ーーまさかここでは食べられないわよね?」
「そうだな。頼みこめば目をつぶってくれるとは思う。果物とか、食べる患者もいるだろうし。」
だけどな、果物はともかく、刺激物や臭いとかのことをことを考えると、やはりいい顔はされないかもな。
そこで、交代で食べようと調布に提案する。
一応途切れ目なく、この部屋を張っておきたいのだ、と。
調布は目を瞬かせたが、すぐに僕の懸念を理解したのか、切れ長な目を鋭くして、僕を見返した。
「あなた、もしかして。ーーそんな可能性があるの?そこまでやるくらいに、その、険悪?」
「いや、ただの杞憂だ。だけどな。」
さすがにそこまではしないだろう、とも思う。
だけど、仮に紫藤継父がふらっと現れて、無理やり生命維持装置を壊したり、紫藤母への暴力に及んだ場合。
手と目は多い方が助かる。
「わかった。じゃあ、ーーそうね、わたしが入って、今まで警戒してた、みなりとあなたが先に休憩する?」
「いや、警戒にあたるのが2人の方が、いいかもしれないな。」
「一人ずつ、外で食べるってことね。」
ちょっと寂しいけど、しかたないわね、と調布は言って、まだ眠っている紫藤のそばにしゃがみこんで、優しい目でそっと髪を撫でている。
タイプは全然違うけど、仲が良いんだな。こうしてみてると、姉妹みたいに見える。
うん、姉妹丼。
この前の紫藤と調布の姉妹丼の夢を思い出して、少し勃ってきてしまった。困るな、立てない。
紫藤が目を覚ますと、話をして、僕→紫藤→調布の順番に食事休憩することにした。
食堂もあるから、今後はそれを使ってもいいだろうな。
でもまあ、今日は調布の差し入れてくれたサンドイッチを頂こう。
ーーーーー
調布の手作りホットサンドを、外のベンチで食べた。冷めてるけど、美味しい。
帰ってくると、起きてきた紫藤の髪を調布が整えている。
少し伸びたので、いままでみたいにさらっと流すのでなく、結んでみてはということになったらしい。
頭の後ろの下の方で、2つに分けて束ねている。肩に届かない、編まないお下げ髪だな。
露出した首筋が滑らかで、目が吸い寄せられる。
髪ゴムは、調布が小さなリュックの中に持っていたらしい。
「結構、似合うじゃない。ーーしばらくは、これでもいいかもね。」
調布は満足そうだ。紫藤も頭をくるくる左右に振って、結んだ髪の具合を楽しんでいるようだ。
「みなり、行ってくる?」
「うん、行ってくるよ!」
少し名残惜し気にこちらに目をやって、でも気を取り直したように、昼食の包みを持って出ていく。
「かわいいわね、みなり。うらやましいわ」
「ああ、そうだな。でも調布も、きれいじゃないか。その服も、よく似合ってるよ。」
「ばっ、あなた、ーー」
褒めると赤くなって何か言いかけ、こちらをにらんでいる。
あ、相手の容姿や服装を褒めるのは、セクハラだったんだっけ。
調布ならそう考えてもおかしくないな。控えよう。
でも、調布は客観的にも相当きれいだと思う。かわいい系ではないと思うけど。
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調布も昼食を取った後、3人で仲良く(?)ソファに座り、宿題や研究ノート解読等を進める。
ときどき見舞い客もある。紫藤母は職場の皆には好かれていたようだ。
紫藤継父がやってきたのは、予告通り午後3時少し前だった。
「おお、こんにちは。」
笑みを浮かべて、普通に挨拶して入ってくる、大柄な男。
「大丈夫だったか、みなりちゃん。」
「はい、お父様。」
紫藤継父はごく自然体という感じ。一見すると、感じのいい人物にみえる。
だけど紫藤の受け答えから、紫藤が緊張しているのがわかる。
「お友達も、休みの日まで悪いね。」
「いえ、そんなことないです。」「この度は大変なことで。お気を落とされませんよう。」
そして調布も僕も名前を述べて、挨拶する。
「みなりちゃんも、いい友達に恵まれてよかったよ。」
受け答えも、一応まともだ。また、少なくとも外見は好男子だ。
今ではもう中年で結構肉がついてしまっているが、色白で眉も太く、目も大きく、目鼻立ちは整っている。
大柄で、色白だが体育会系、プロ野球選手あたりにいそうな感じ。剛腕ピッチャーとかで。女の人にも受けは良いだろう。
だが、好色だな、この男。
まず、紫藤の腰を馴れ馴れしく抱いている、というより触っている。うん、僕が一番触りたいところの一つ。
細い腰から、小柄ながらしっかりした腰回りに急に続いていくあたり。あのあたりを撫でたい、舐めたい。
なのに、こいつあんなに無造作に、まるで慣れているように、そこを触っている。
それだけじゃない。
さっきから、調布から目を離さない。胸はもちろん、制服よりも少し短い膝下スカートの裾から見える脚や、腰つきや、首筋に。もちろん、話しかけるのも調布がターゲット。
僕が紫藤にしてしまうような、舐めるようなキモい目つきではなく、さりげなく見てる感じではあるけれど。
見ている割合も、僕と調布とでは比率が1:10くらいだ。僕の顔は覚えていないだろう、存在すらも認識しているか怪しい。
うん、僕の同類だけど亜種のクズだと思うよ。
僕はそれでいいんだが、問題は調布だ。
でれでれしてる紫藤継父は、少しずつ調布の返答が短くなってきてるのに気が付いてるかどうか。
調布は、気づいてるな。自分が性的関心の対象になってるってことに。
そして調布は、おそらくそんなのが大嫌いなんだと思う。
いつ調布が切れるか、結構ひやひやして会話を聞いていた。
幸いにして、調布が切れる前にお医者さんが来た。
病状の説明と治療方針の確認。これはちょっと関係者で、とのことで、僕たちは病室を下がり、待合室で待つことにする。
清潔だがそっけないテーブルとパイプ椅子。
テーブルを挟んで座り、視線を交わすと、どちらからともなく苦笑が出た。
「みなりも苦労してるのね、きっと。」
「ああ、そうだな。まあ、分かって良かったこともある。」
「そうね。」
多分だが、紫藤継父は金の当てがつくのであれば、生命維持装置の停止等は無理押ししないのではないか。
ぱっと見だが、一応は常識人か、常識人を装いたい人だと思う。
ただ、短絡的だったり、粗暴だというのも間違ってはいないのだろう。
あまり我慢強いタイプには見えなかった。
調布の印象も似たり寄ったりだ。
調布的には、自分がじろじろ見られてたのは嫌だったらしい。
「志野で慣れてはいるけどね。やっぱり視姦されるってのは、」
「おいおい、ーー」
待合だぞ。僕らのほかに人はいないけど、そんな単語を普通に発するな。
それと、僕の視線ってそんなにべたべたしてたのかな。ほかの女の子にもそう思われてたって思うと、死にたくなる。
「まあ、あたしは特別敏感かもしれないわ。でも、視線が胸のあたりに行ってるって、結構わかるものよ。」
「そういうものか。」
気を付けよう。
「まあ、志野ならいいわよ。特別に。」
ちょっとためらった後、言い放つ。
「馬鹿な男子高校生の夢に少々出演させられるくらい、仕方ないでしょう。」
「いいのか!」
感激で立ち上がろうとしたら、チョップを食らった。
「後で、どんな夢か聞くわよ、ーー」
お仕置きね、とつぶやいている。
それもいいな。期待大だ。
ーーーーー
30分ほどして、紫藤が待合室に来た。今から出かけるらしい。
そのまま面接が終わったら、帰宅するらしい。
簡単に紫藤母の状況を聞く。
現在は静脈から栄養を補給している。しかし、これは一時しのぎ。まだ機能している腸からの栄養摂取が望ましいらしい。
長引くようなら、そしてお医者さんとしては長引くことを想定しているようだが、鼻から管を使って補給するか、胃ろうといって、胃のあたりに穴をあけてそこから栄養を補給することを勧められたそうだ。
長期化の現実を突きつけられて、紫藤も少ししょげているのがわかる。
胃ろうも経鼻カテーテルも、まさしく植物状態って感じがするものな。
紫藤と紫藤実父が並んで出ていくのを見送る。
本当は紫藤に体罰を加えてるクソ野郎だし、いい感じは受けないが、いきなり生命維持装置を止める、という強硬手段に出そうな感じではない。
調布と顔を見合わせる。
「もう少し、ここにいる?」
「そうね。だけど、あなたが心配しているようなことは、当面なさそう?」
「そうだな。」
紫藤と会えるのはうれしいし、もう少し様子を見ておきたい気もする。
紫藤と時間を打ち合わせられなかったが、また明日も来てみよう。
どうせ何もなければ、宿題や予習でもしておけばいいんだ。読むべき資料も、たくさんある。