タイムリープで同級生の残酷な運命を変えようと頑張る話。 作:Marchhatter
☆にしなくていい程度と思いますが、微量の不適切な記述があります。閲覧時にご注意ください。
期末試験の終わった日曜日。
今日は、いや今日もいろいろあったな。
さとみんを入れて3人で、本当のお父さんのいる飯場を偵察した。
久しぶりにみた飯場は、やっぱりすこしすさんでみえた。ごみが散らかってたり、車のバッテリーみたいなのや壊れたねこ車が処分するでもなく放り捨てられたまま錆びついてたり。
早く、お父さんを出してあげたい。早く会いたい。
あ、あと犬がいた。かわいかった。
うちは犬は飼えなかったけど、わたしは好きで、いつか飼いたいって思ってたな。犬と猫には自信があるんだ。
散歩中のワンコとか、たいていコロッと手懐けることができるんだ。お腹見せて転がるんだよ、猛犬と言われてたワンコの飼い主さんが、びっくりしてたっけ。
志野くんは睡眠剤で眠らせるって言ってた。でも無理なら別の方法になるよね。痛くない方法ならいいけどな。
ただ、犬もすこし毛並みが悪かったな。ブラッシングしてあげたい。
さとみんが用事があって先に帰ってしまったけど、奥ゆかしい秘境みたいな神社にお参りした。崖っぷちの道を通ったり、ロープが数本渡ってるだけの橋で谷を渡ったり、洞門っていうんだっけ、半分トンネルみたいになったところを通ったり。冒険だね。
またお父さんを救い出せたら、お礼にお参りにこよう。そうしよう。
奥の宮で二人で並んで、柏手を打ってお参りした。
志野くんのこと、お母さんのこと、お父さんのこと、さとみんのこと、わたしのこと。いろいろお願いした。
一つでも叶ってくれるといいな。
わたしのことは最後でもいい。志野くんがケガしたり、しないといいな。
大丈夫。志野くんなら、きっと。
祈りおわって志野くんを見上げると、にこにこ微笑まれた。
もしかして、長く待たせちゃったかな?
悪いなと思ったけど、思わずわたしも笑い返した。
志野くん、大好きだよ。
何があっても、わたしは志野くんを守る。
命に代えても。
ーーーーー
それから怪しい宗教団体を偵察。
そして山の中で不思議な声を聞いた。耳じゃなくて、頭の中で!
志野くんには、切れ切れの単語に聞こえたらしい。
わたしには、ちょっと分かりにくいところもあったけど、文章に聞こえた。
姿は見なかったけれど、あまり悪い人には思えなかった。
何かを心配してた。自分のこともだけど、自分じゃない誰かのことも。
そんなこと心配できるのは、ーーなんか、優しさがある、っていうか。
もちろん、危険じゃないってことじゃない。人食い熊も、仔熊のことを心配しながら、人を食うのかもしれないしね。
でも、少し人間味みたいなのを感じてしまった。
志野くんは、だけどすごく顔が白くなってた。こわいものしらずにみえる志野くんだけど、こわかったのかな。
もちろんわたしもこわかったよ、でも、それ以上にこたえてたみたいだった。
たぶん、わたしを危険にさらした、と思ってるんだろうな。道に戻ったとき、とても安心してた。それと、その人も恐ろしげな外見だったのかもしれないな。くわしいことは、また聞き出そう。
ただ。
帰り道について、志野くんは少し復調したけど、少し「心ここにあらず」だ。
このままじゃ、心配だな。
そう思ったわたしは、帰りに公園で遊びを仕掛けた。
思ったとおり、追いかけっこしてるうちに、血の気がなく強張ってた志野くんの顔にも血色と笑顔が戻ってきた。
やっぱり男の子だな。年齢は行ってても小さい子と一緒だ。千里が保育園や小学校の頃とおんなじだよ。
率先して遊んで乗らせる。そうすれば体を動かしてるうちに嫌なことを忘れられるんだ。
雨が降ってきたから、お城の遊具の2階(?ねじねじ階段を上ったところ)の部屋に避難した。
とてもちいさい部屋だ。広さは1辺1メートルくらいだけど少し長方形。高さは、わたしなら膝立ちで立てるけど、志野くんは厳しいんじゃないかな。
メルヘンチックな物見の塔で、かべに丸いカーブがあるから、壁に背をつけて志野くんが胡座をかいて、わたしを中に入れてくれた。
タオルとかが入ったリュックをクッション代わりにして。
強い雨で人気はない。場所自体、あまり人が多い感じでもない。
そしてわたしも、志野くんほどではなくても、今日の思いがけない冒険で、怖くてどきどきしたりもしてた。
それに、日常からの解放感もあったのかもしれない。
わたしは志野くんに、いわゆる色仕掛をしかけてみたんだ。
志野くんが乗ってくるかどうか、ということはあまり心配してなかった。
だって志野くんだよ。通りすがりの女の子のスカート丈が少し短いだけで目が吸い寄せられ、わたしが階段で先に立つだけで目が皿になり、腕に胸が当たっただけであそこが膨らむ純情少年の志野くんだよ?
さとみんが脱いだときも、スカーフ外した段階から膨らませてた志野くんだ。なんか思い出したら罰を加えたくなってきた。
なんかさとみんと相談して考えよう。
ああ、それはそれとして。
志野くんは乗ってくるだろう、問題は、どこまで行けるかだ、って思ってた。
わたしはある程度準備できた、のかな?
ーーうん、認めよう。全然自信がない。
だってまだよくわからないんだよ。
参考図書である千里の本は読み返してみた。
イタリアの作家の、毛皮を着た女神とかの題名の本とか、フランスのアルファベットのOの名前の人がヒロインの話とか、フランスのバターみたいな名前の人の、眼球に取り憑かれたような話とか、丸木みたいな名前の作者の本とか。
なんか過激で顔に血が上って鼻血がでそうになったり、痛そうでかわいそうで引いたり、背徳的でどきどきしたりした。
うん、夢中で読んだのはいいけど、ーーだけどそれでうまくできるようになった気がしない。
やっぱり実践というか、実戦が大事なんだろう。
昨日は志野くんに開発してもらった。これは効いたね。
レベルアップした、気がしたよ。
志野くんの舌が、私の肌を舐めまわすと。
快感があった。志野くんの舌が触れたところから、ぴりぴりしびれるような快感があった。
そしてわきを丁寧に、そりゃ丁寧に舐められた。わたしは、そこが特に弱いんだってわかった。なんで志野くんはそれを知ってたんだろう?
抑えようとしてても、体が勝手に動いて、逃げようとした。
縄で縛られてなかったら、釣られたての魚みたいにびちびち飛び跳ねてただろう。
最後の追い込みはすごかった。わたしは、ぎりぎりまで、いやぎりぎりをこえて追いつめられた。
タオルをかんでなかったら、絶対に声を上げるのを止められなかったと思う。
下着が汗と汗じゃないもので、濡れてしまった。
なんとかその後は普通に振舞ったけど、ばれてるだろうか。
足腰ががくがくして、すぐには立てなかった。
志野くんのお腹に入って、包まれるようにしてみた。至福だった。
そうして少し休息して、ようやく少し動けるようになった。
そうそう、濡らしたタオルで拭いてもらったときは、まだ余波が残ってた。
ひゃん、って声が出そうだった。いや、ちょっぴり出たかも。
志野くんはばれるかもと思ってひやひやしたかな。ごめん、志野くん。
ともかく、この体験でレベルアップした感じがしたんだ。
それで今日は、その続きで。
志野くんの手をそっと胸に導いてみた。
劇的だった。志野くんの息が1.5倍くらい荒くなった。
シャツのボタンを外して、生で触ってもらってみた。
劇的だった。わたしも、視界が半分なくなるくらいの快感が走った。
自分が目を半分以上閉じてるんだって、気が付くのにちょっとかかった。
そこから、突き進んでみた。
はしたなくも、買ってもらったばかりのブラのフックを外し、片方の胸をさらした。
膝立ちになって、志野くんの口元に。
志野くんは、もう突進する猛牛だったね。
夢中になって、吸い付いて、嬲りつくしてくれた。
膝立ちになってたけど、やっぱり膝ががくがくして、正座みたいに腰を落とした。
ちなみに、忠実に志野くんの頭もわたしの胸に追尾してきた。
声を抑えられたのは、ほとんど奇跡だね。
唇をかんで堪えてたんだけど、もう少しで唇を食い破って血が出るところだったかも。
終わった後、わたしの心には、燃えるように熱い、大きなよろこびと。
志野くんをもうどうにかして撫でまくったりぽこぽこたたきたかったりする衝動でいっぱいだった。
とりあえず、抱き着いた。
そのままちゃんと終わりまでしたいな、と思った。
うん、そこまではいいんだ。
胸を開発してもらった。すごい快感を感じられるようになった。
問題は、だよ。
その次なんだ。
あれよりも本番は、っていうか下は、すごいのか?ってことだ。
もちろん最初は痛い。そりゃ痛いものだって聞いてる。
1年や2年での同じクラスでも、進んでる子、ヤンキー入ってる子とかの数人は経験済みだ。
その子たちがときどき体験談を話してくれると、みんな半分引きながらも興味津々で耳をそばだててる。
すごく痛い、楽しむどころじゃないっていう。
だから最初はええい!って突き破るだけで、その後は何にもしない。
数日たって、ようやくできるんだって。
さらに、楽しくなるのは何回か試してからだって。
最初の相手とはダメになったって子も多かったな。
うち一人の話を傍から聞いてて、その相手が不誠実な感じではあったけど、もしかして「この人は痛い」って体が学習しちゃったからかも、とも思った。
一人だけ、痛くないし血もあまり出なかった、最初から具合良かったって子がいたかな。でもそれ、たぶんその前に机の角とかで初めてをすませてるんじゃないだろうか。
話がそれちゃった。
わたしは。
わたしとの最初を、志野くんにいい思い出、気持ちのいい思い出にしてもらいたいんだ。
たとえ、いつか志野くんがわたしから離れることがあっても。
初めての女の子との経験を、楽しい、興奮する、きれいな思い出として思い出してほしい。
そして、わたしの願い。
そのとき、わたしのことも、思い出してほしい。
時の川の流れに押し流されて、たとえお互いを見失うことがあったとしても。
志野くんのことを好きだった、わたしという平凡な女の子が確かにここにいたってことを。
たとえ、遠く離れてしまったとしても。
ああ。
志野くんと離れてしまう、暗い未来を考えるのはやめようって思ってたのに。
いまは志野くんはわたしといて、わたしは志野くんといる。
それに、さとみんもいてくれる。
最近は、学校での毎日が楽しい。楽しくてしかたない。
家ではやっぱり苦しい思いをするけど、志野くんのことを思うと耐えられるんだ。
それで話をもどそう。「初めてのとき問題」だ。
痛いのには慣れてきた。うん、慣れてきたよ。
あのドラ○もん脂肪女の毎回のいたぶりに耐えてきたからね。
体も柔軟になったし、痛みにも強くなった、つもりだ。
こういうの、けがの功名っていうんだっけ。七転び八起き?災い転じて福となす?まあそんなところ。
だから、志野くんには、最初も、ただわたしを破るだけじゃなくて。
ゆっくり楽しんで、味わってほしいんだ。
そして。
ゲヘヘ、良かったなーー、っていうのでもいいから、思い出してほしい。
だから、こればっかりは、志野くんとの初めては親友のさとみんにも譲りたくないんだ。
そういえば、さとみんからはゴム風船みたいな、その、あの、志野くんのあそこにかぶせるやつをもらった。
1か月前のさとみんだったら、考えられないことだ。
でもな。
もちろんよろこんで受け取ったけども。
さとみんの心遣いが、うれしかったけれども。
最初は、じかに志野くんを感じようと思ってる。
わたしもそろそろ、初潮があるだろう。体も少し大きくなったし、胸もふくらんできた。
だけど、まだ今のところはない。
だったら?
もしそうして、志野くんの心に残るといいな。
それで次はさらに、その、慣れた後なんだ。
今は、胸だけをいろいろされてるけど、それよりも、快感が大きいんだろうか。
もしそうだとしたら。
うれしいけど、困る。そりゃ困る。
今でさえ、意識を保つのに精いっぱい。
これ以上だったら、わたしはどうなってしまうのかわからない。
レベルを上げないと。
ちゃんと意識を保っておけるようにしておかないと、って思うんだ。
ばかみたいなことかもしれないけど、わたしには切実な問題なんだ。
ーーーーー
結局今日も、胸で力が尽き果ててまった。
レベル、上がったかな。
その後、二人でお母さんの病院に行って。
過保護だと思うんだけど、ざくろが丘までバスで一緒に来てくれた。
志野くんは、自転車を有料の駐輪場に入れてた。
今日引き取ってもいいけど、明日引き取っても同じようなものだし、と言ってた。
罪悪感。
でも、二人でお買い物をしてると、すごく楽しかった。
まるで結婚した後、二人で生活してるみたいで。
しばらく買い物に行けてなかったから、少し多くなってしまって。
リュックに加えて大荷物。志野くんが家のそばまで運んでくれなかったら、すごく大変だったかも。
見送ってくれる志野くんに手をふって、微笑みかけて。
家の扉を開けて、入る。
そしてそこで、わたしのこの日の楽しい時間は終わった。
馬車がかぼちゃに変わってしまう時間が、来てしまったんだ。