タイムリープで同級生の残酷な運命を変えようと頑張る話。 作:Marchhatter
志野視点→第三者視点→志野視点です。ちょっと粗があるので後で修正するかもしれません。
「百姓と胡麻は絞れるだけ絞れ」だったっけ。うろ覚えだ。
すごく絞られた。うん、浦和先生に。違う、精○を絞られたんじゃない。普通に怒られた。被害者の北高の女子生徒から話を先に聞いて、後々のためにその子たちの連絡先とか控えてから帰した後でね。
ちゃんと大人を頼りなさい。どんな怖い人か、わからないでしょう!?って。
中河原さんだっけ。あの一見地味な爆弾女子には後で説教してやろうと思ってたのに、こっちが先にOHANASHIされちゃったよ。人を呪わば穴二つ(?)。
ただ、先生は傍からみてて危なっかしいであろう僕のことを心配してくれて言ってるんだ、ってことが節々に覗えて、その気持ちがうれしい。
殊勝そうに俯き、反省した態度を示した。
もちろん、本当の僕の年齢よりも年下の先生に心配され、「めっ」されながら。
目の隅で浦和先生の薄い水色のブラウスの短い袖から伸びる美しい白い腕とか、胸元とか、滑らかな喉の動きとかを楽しんだのも事実だ。
「まあその辺で。自分から見ても、彼は頑張ったと思いますよ。大人でもあんなにはできない。」
そう、生徒指導を部外者に見せるのはどうかと思うんだけどさ。
多分、事実を目撃してた関係者ってことでサギヌマさんという記者さんも同席してた。
「それで、自分も少し聞いていいですか。――君は、あの議員さん。葉良先生を知ってたんだね。どうして?」
「僕の父の仕事の関係がありまして。あの、竜神沢のダムの関係なんです。あの議員さんが絡んでて。あ、顔はポスターで見ました。」
「なるほどね。――でも、その共済団体だっけ。それの話は?」
「そっちも、本当は詳しい話は知りません。父が仕事先の人と話してるのを横で聞いたくらいで。」
僕はごく普通の高校生。ただ、父親が仕事でダムの関係で頭を悩ませてるのを知ってた、と言ってみる。
――僕は父の話を側聞してたら、「こんなパンフ配ってたみたいだけど、問題あるんじゃ」とか、なんか悩んでるような話をしてました。
シュッシ法って言葉も良くわからなかったけど、銀行みたいなことしてはいけない、利息つきで業としてお金を集めるのが違法だってことみたいだから、違反してるんじゃないかってことだと思います。
「魔女」の話?ごめんなさい、よく分かりません。聞き間違いじゃないかと。あの議員さんが野球好きって聞いた気がしたので、とりあえず耳を貸してもらうため、ディマジオは好きか、って聞いたかもしれません。あのときはほんとテンパってて。ジョー・ディマジオはないだろうって?僕卓球部で野球に興味なくて、英語の教科書に出てたその人くらいしかとっさに出てこなくて。紛らわしくてほんとすみません。
あ、あと父の話を聞いて話したことで、迷惑をかけたくないんです。怖い人かもしれませんし、名前は出さないでほしいんです。でも共済の件は有名みたいです。
と、そんな話をしてみた。
いや、どれも別に嘘じゃない。
僕、出資法の条文なんて読んだことないし、よくわからない。
竜神ダムに関連していろいろねじ込んでくる議員さんがいる、と父が愚痴ってたのは事実。共済関係もちらっとだけ言ってた。
ただ言ってたのは、幹部職員には共済に強引に勧誘して金を出させようとするみたいで嫌がられてるっていう程度。でも言ったのは事実。ちょっぴり誇張しただけ。
「魔女さん」のこと。これは僕が知ってた理由を考えつけず、とぼけた。あの議員、県の野球の連合だか連盟だかの偉い人だった気がしたから野球に引っかけようとしたけど、僕が野球に関心なくてごまかせそうな名前の選手をよく知らないのは事実だ。
ちなみに正式名称は覚えてないけど、デリヘルみたいな売春組織だったと思うよ、「魔女さん」って。著作権法違反だと思うけど、あの有名な宅配便の映画をパクッたんだろうな。
サギヌマさんは信じてくれたかよくわからないが、ふんふんとメモを取って真剣に聞いてくれた。
共済は調べたらわかると思うし、近いうちに倒産して大騒ぎになるはず。報道したら金星だと思う。
でも出せるかな?政治的なしがらみもあるだろうし。
またお話、聞かせてくれないかな?と言われて名刺をもらう。こちらも実家の電話を教えた。
よっしゃ。僕もちょっと記者さんに頼みたいことあったんだよね。
なんかこのやりとりを、浦和先生が目を鋭くして見守ってる。かすかに怒ってるような波動を感じる。
ううむ、これまでは。結構好意的に見守ってくれてたんだけどな。
しかも、思い出したよ。
昨夜のタイムスリップ、約20年後の学校に行ったとき。
4階の渡り廊下にいた僕たち二人を見とがめた女性の先生は、多分浦和先生だ。
すごい迷惑、かけっぱなしだよな。
それにしても。
1回目のときに紫藤のことを聞きに行った日も休日出勤してたし。
文芸部室で浦和先生や記者さんの会話を盗み聞きした日もお休みの日。
あのタイムスリップの日も、日付が変わるくらいの時間帯だったはず。
浦和先生、過労死しないか心配だ。
それに浦和先生が怒ってる理由、自覚あるよ。先生たちってすごく忙しいんだよね、こんなわけわからんトラブル起こしやがってって感じなんだろうな。
でもな。あのときはこれしかないって思っちゃって。
早く逃げよう。うん。
丁重に先生たちに礼をして、生徒指導室から出ていった。さあ、かなり時間取っちゃったよ。お手伝いする時間、ないかもな。もうすぐで6時。そして文化祭はどんなに遅くても6時半まで。
後片付けの時間考えたら、もうほとんどない。
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志野が出て行った生徒指導室で。
「浦和先生、彼。」
「ええ、気づきましたか。そうなんです!」
残った二人。浦和美鈴と、鷺沼健太。
浦和美鈴は、単に彼の無鉄砲さに怒っているようだが。
違う。違うのだ。
彼には、もっと大きな謎がある。
そう、鷺沼健太は考える。
志野というその生徒について。
妙に大人びたところもあるが、やっぱり所詮はまだ考えが幼い高校生。
本当に危険なことかもしれなかったのに、自覚していない!
そう、浦和美鈴は心配している。
違うのだ。
本当は、そうではないのではないだろうか。
本当に危険だったのだ。なのに切り抜けたのが変なのだ。
あの議員。葉良益三は、必ずしも評判のいい議員ではない。いや、積極的に悪いと言ってもいい。
それでも葉良が副議長となって議会を牛耳っているのは、実力があるからだ。それも、ダーティな実力が。
その尻尾を一高校生があんなふうに踏みつける。後先考えていない、ともみえる。
しかし。
何かを志野に言われた葉良益三は、かなりの打撃を受けていた。
あんなに打撃を受けてよろめいていた姿は、あまり覚えがない。
野党議員からしつこく追及を受けてものらりくらりと躱す彼に、そこまで打撃を与えた情報。
それについて、鷺沼は思いを巡らす。
共済については、一度彼も知り合いの県庁幹部に愚痴られて、少しだけ調べたことがある。
そのときは、社内預金だから問題ない、弁護士にも相談済みだと言われて、そんなものかと思っていたが。
よく考えたら、確かに危ういスキームだ。しかもバブル崩壊の後、かなり財政が痛んでるはずだ。
ましてやドラ息子がいてそれに任せてるなら、ひどいものだろう。
どうなってるか、もう一度調べてみよう。
だが、それは彼を追い詰めた志野の手札2枚のうち、1枚にすぎない。
もう1枚が問題だ。「小さい魔女」。
彼は確かに、そう言った。
中央政界で、潜めた声で語られてるのを聞いたことがある。「リトルウィッチ」のことだろう。
言うに事欠いて、なにがディマジオだ。ふざけんな。ごまかす気ならもっと考えろ。
あのわざとらしいごまかし方。
きっと、遠回しに牽制球を投げられた、あるいはヒントを与えられた、ということだろう。
葉良益三は、単なる汚職に手を染めた一地方議員ではない。深い闇とのつながりがある、ということについて。
リトルウィッチは、危険だ。
調べていた独立系のライターが、ひどい暴行を受けた後の姿で、東京湾に死体となって浮かんでいた、と聞いたこともある。
爪は全部剥がされ、手足の骨を生前に丹念に砕かれ引き伸ばされて、蛸のような異形にされた姿で。
背筋に冷たいものが走る。
「ええ、ええ。いろいろ物知りだし!こうして心配してる私たちを笑ってるのかもしれませんが!」
まったく、あの子は!無茶苦茶じゃない!
そう、浦和美鈴が怒っている。本人の安否を心配してのことで、上記の鷺沼の懸念とは、方向性は似て非なるものだ。
浦和美鈴は、葉良益三を直接見たわけでも、その悪名を詳しく知ってるわけではないので、志野の行動をいぶかしみ、懸念を抱いているとしても、あくまで彼をちょっと大人びた、ひねくれた高校生としか考えていないようだ。
ディマジオの説明も、そこまで不審に思っていないみたいだ。英語の副読本で、それ関係のものがあったらしい。
それにしても。
鷺沼は、少し目を細める。
怒っている姿が、愛おしい。
鷺沼は、この凛とした先輩に、高校時代から変わらず胸の奥で思慕を抱いている。
俸給の割にはハードな高校教師という仕事に、一身に打ち込む姿。
子供を真剣に案じる姿が、ひどく眩しい。
いつか、この気持ちを伝えたい。
それはともかく。
浦和美鈴の、彼についての懸念を聞き出す。
「鷺沼君。私、彼が、志野君が心配なの。」
どうも、実直で素朴そうな見かけとは違う人物らしい。
あれこれと企画をぶち上げたり、文化祭でも主翼を担ったりという、活動的なポジの側面。
クラスの同級生に粉をかけ、傍目からも修羅場が心配になるような爛れた二股交際をしているらしいという、ネガの側面。
だが鷺沼には、聞かされたどちらの情報にも、違和感がある。
そんなことをする積極的な人格には、一見すると到底思えないのだ。
これでも人をみるのが商売だ。その目からみても。
彼、志野は、ダルそうに教室の一番後ろの席で窓の外を見てるような、友達の少ない内気なタイプにしか見えなかった。
でも、彼のそれらの行動が、本当だとすれば。
浦和美鈴は、彼の奇矯な行動をあくまでひねくれた子供のそれと考えているみたいだが。
――ある種の、サイコパスではないか。
一時期政治部にもいた彼も知り得なかった事情を詳細に把握する、異常な情報網。
奇妙なほどの行動力、ひどく放縦らしい性生活。
それを裏切る、どうみても全く人畜無害な、素朴そうな青年の外見、印象。
ひどくアンバランスなのだ。
最悪の場合、内に秘められた異常な歪んだ人格の存在を、想定しておくべきなのかもしれない。
そして場合によっては、浦和美鈴をその毒牙から守るよう行動する必要があるかもしれない。
彼、志野は浦和の説教を受けて殊勝げに俯いていたが、本当に反省してたわけではない。
半ば閉じた目から、浦和の清冽な姿、特にその肌に。
志野の粘ついた目線が注がれていた。
人間観察を業としている鷺沼は、それに気づいていた。
もちろんちょっと中二病的な、性欲の強いただの男子高校生の可能性もある。浦和先輩、可愛いしな。
だから、可愛い浦和先輩の教え子である以上、できるだけのことをして彼を守ってあげるつもりでいるが。
同時に、その可愛い浦和先輩を守るために。彼に対して油断するつもりは、なかった。
今度、ちょっとインタビューをしてみよう。
彼の持つ情報より、彼自身がどういう人物なのか、知りたい。
そう、鷺沼は思ったのだった。
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(志野視点)
わずかな時間ではあるが、クラスを手伝ってきた。
議員さんの件は、どうもなんか尾ひれがついてる。
僕が怒って知り合いの新聞記者さんを呼び、返り討ちにした、みたいになってる。
違うんだよ。全く怒らず声も荒げてないし、むしろこそこそささやいてたじゃないか。そんな都合よく新聞記者さんを呼べるはずもない。
訂正するのも疲れるし、真実はちゃんと見てくれた人が証言してくれるはずだ。だから曖昧に笑って、仕事に打ち込んだ。
途中、調布と紫藤も来て、撤収のお手伝いに加わる。でも話す機会がない。
話そうと思って接近すると、忙し気にあっちに洗い物に行ってしまったり、別の子に大声に話しかけたりして、逸らされてしまう。
ひどいや。
でもかばんは仮部室に置いてたよな。だから、話すチャンスはある、はずだよな。
みんなで解散した後、僕は部室に向かった。
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「ごめん、悪かったよ。」
「―――」
冷たい2対の視線を浴びて、弁解に努める。
さっきから、完全無視じゃないんだけどさ。
すごい塩対応されてます。心が折れそう。
何か言っても、「ふーん。」「そうなんだ。」「志野くんのなかでは、そうなんだね。志野くんのなかではね。」「何が悪かったのか、わかってないのに謝らないで。」みたいな。
足りない頭で打開を図る。リスクはあるけど、切り込んでみよう。
「あれか?やっぱり、今度、調布と寝る、調布を抱くって約束が、――」
おそるおそる、切り出してみる。
「ええっ!さとみんっ!そんな約束したの!?」
劇的な効果。
一枚岩だった敵戦線に、ついに亀裂を入れた。
「馬鹿志野!違うでしょっ!いや、違わないけど、そういう意味じゃなくて、――」
「さとみん、ひどいよ!わたしも!志野くん、わたしだって!」
「違うのよ、みなり!みなりは、昨晩、志野と寝たでしょ?だから、あたしもそれと同じに、って、――」
やったぞ。敵の協力体制は崩れた。
でも、これじゃないんだな。怒ってた理由。
まだ約束のことを紫藤に言っていなかったらしい調布が、ようやく紫藤をなだめすかした。
鋭鋒がこっちに来る前に、この機を活かして、真因を探り出さねば。
「それなら、北高のESSの子たちのこと?」
確かにあの子たちもレベル高いし可愛かったけどさ。
吊り橋効果か何か知らないけど、妙に距離近かったし。
あの場面、調布と紫藤にも野次馬として見られてたのかもしれない。
でも、もちろん僕にその気はないし、紫藤と調布の方がもちろん好きだよ。
「何それ!あんた、また浮気してたっていうの!?」
「ひどいよ志野くん!新しい子に手を出すなんて!」
なんだそれ。僕が浮気してるような言い方じゃないか。
あ、確かに二股なんだ。でもわかってくれ、僕は二人ともが好きで、――
でも、それじゃないのか。
だったら、あれか。国領から聞いたのかな。
「じゃあ、国領か?確かに、その、ちょっと見ちゃったけど。でも、そんなに長くじゃないし、――」
さんざん怒られた。理不尽だ。
「ちょっと見ちゃった」の内容について、すごい誤解で冤罪をかけられそうになった。必死に弁明した。
これも違ったらしい。
「じゃあ、浦和先生のこと?確かに、思わず見ちゃったけど、――」
駄目元で聞いてみる。
違うらしい。またすごい怒られた。
なんか、氷対応を打破できたけど、どんどん僕の立場が悪くなってる、気がする、――
「違う、ちがーう!」
ついにぜいぜいと息をつきながら、調布が詰め寄ってきた。
「あんた。あれはないでしょう。あのロミオとジュリエット。」
「え?」
確かに詰まっちゃったりしたけど、フォローしてもらって切り抜けた。それ以外は無難にうまくやったと思ってたが、――
「うますぎたんだよ、志野くん。」
やっと話をしてくれるモードになった。
ああ、まあラブシーンだからね。それで怒ったのか。
でも、そんなんじゃないと思うよ。あれは部長さんが上手かったんだ。
そういっても、なかなか納得した気配ではないが。
僕が謝ると、二人からの圧力はかなり減じた。
でも、まだわだかまりがある気配。
だが、それ以上は教えてくれなかった。
あ、でも。
こっちも逆襲の材料があるぞ。
「なあ、調布。あの絵だけど。――」
瞬時に調布の白い顔が赤く染まったね。
うん、これは僕は少し怒ってもいいはずだ。
そういうことで、ちょっとうやむやにできた。
紫藤は少しむくれてたけど。
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下校を促すアナウンス。今日も閉門は6時半だけど、さすがに後片付けなどで遅れるのは大目に見てもらえる。ただ、それでも早々に校舎を出ないとな。
「みなりは、病院に行く?」
「うん、昨日は行かなかったからね。今日はすこしだけでも行っときたいよ。」
「ごめん、みなり。あたしたちはそっちは行けないかも。
志野、あたしたちはバイク取るわよ。あと、下見と、着替えの補充。」
うん?
バイクと下見は、もちろんだが。
「着替えを補充、って?」
「志野くん。約束を忘れたの?」
紫藤が立ち止まって、向き直る。目に涙が湛えられてるような風情。
「今日わたし、泊まれるって言ってたつもりだったけど。」
「あ、ああ。もちろんだ。でも、調布は?」
大丈夫だよな、多分。一応僕も、この日も泊まるかもしれないって言ってある。
でも、それ言った後、そのままになってる。ちゃんと電話かけるか一度家に戻って言っといた方がよさそうだ。
夕ご飯、作ってくれてるかもしれないし。
「あたしも、泊まっていいわよね?」
どうやら、紫藤と調布の間では話はついているらしい。
「ああ。いいが。」
でも、そういえば。どこに泊まるんだ?
泊まれるかも、っていうだけだったから、考えをまとめてない。
調布のアリバイは、バイクの子が作ってくれるらしい。だからどこでも大丈夫だそうだ。
紫藤はアリバイ不要だけど、念のため弟君に根回しするらしい。紫藤の家に泊まってもいいが、弟さんがいるから、って。いや、それでいいんじゃないか。だって、紫藤と調布と僕だけだと、怖い、――
それ以外だと、ホテルか?
「志野が今度借りた家でもいいんじゃないかしら。救出後、少しみなりのお父様と凪さんに暮らしてもらうんでしょ?」
そうか。そこでもいいよな。
不動産屋さんには今週末入るかもって言ってあるし、もう鍵ももらってる。
ただ本当は、1、2日ホテルで暮らしてもらってから移動と思ってたから、悠長に構えてたけど。
すごいバタバタでまだろくに見てないんだ。今日、準備を兼ねて泊まってみるか?
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とりあえず、遅くならないうちに電話を一度入れた。
実家はちょっと渋られたが外泊許可取れた。高校生なんだからちゃんとしなさいよね!と釘を刺された。
バイクのことは言ってない。言った方が良かったかな?
でも、バイクを借りて外泊なんて、絶対、暴走族関係を疑われるよ。調布のところはよく許可取れたな。
服も洗えるし実家に戻る必要もないのだが、一応、顔を見せて誠意をみせておくことにする。
だって、明日も多分外泊っていうか、夜、出撃なんだ。
少し話したいことや、取りたい荷物もあったし。そう、明日のことで。
議員さんの件も後々のことを考えると話しとくべきなんだけど、僕は議員さんには名前を伝えてないし。まあ、今は言わなくてもいいかな。