所変わって、大川端の診療所。
「ふーい…………」
お雪は天井を見上げて息をついた。汗ばむ肌の上を、熱い湯が流れていく。
その肌を、お英はチラチラと盗み見ていた。
「なあ、お英さあ……」
「んー? なあに?」
「太一郎兄貴とジェニファー先生、無事にお
秘薬事件から少し日が経ち、お英とお雪は、太一郎とジェニファーを見送った。彼らは、太一郎の妻である美樹に、ジェニファーを内縁の妻とする許しを得に向かったのである。
「どうだろうね」
お英は曖昧に笑った。
「でも、あの二人ならうまくやると思うよ」
湯をすくって、お雪の顔にかける。
「んぷっ! 何すんだ!」
「ごめん、手が滑っちゃって」
お英はいたずらっぽく笑う。お雪は怒った顔であるが、彼女はそんな顔も魅力的だ。
(やっぱり、たいちろーもお雪も好き)
お英は思った。自分は、男も女も同じように好きになれるのだなあと。
しかも、お雪は太一郎に惚れていて、自分に「一緒に兄貴の嫁になろう」と言ってくれた。そして、太一郎もまたお雪に好意を抱いているようであった。お英にとって、都合の良すぎる話ではあったが、間違いのない事実であった。
が、それだけに、確かめておかなければならない事がある。
「お雪、聞いてもいい?」
「うん? なにさ? 改まって」
「聞いても怒らない?」
「何だよ、脅かすなよ」
「お雪はさ……どうして、ジェニーを応援したの? お雪は、たいちろーのこと、好きだよね? だから……」
今度は、お雪が湯をかけてきた。
「みゃんっ! もう、やめてよお雪!」
「悪い悪い。あんまり可愛かったもんだからつい」
「お雪のいじわるぅー!」
「ごめんごめん」
お雪は、もう一度謝って、それから言った。
「うん、まあ、正直に言うと、兄貴がお内儀さんにも先生にも捨てられたほうが、あたしは都合が良いよ」
「そうだよね。隠密するのに、侍の身分は邪魔なんでしょ?」
お雪は一度伸びをした。そうすると、お雪の乳房が縦に潰れる。お雪らしい、手のひらで包み込めるくらいの、生意気な乳だった。乳首はツンと上を向いていて、まるで「触ってください」と言わんばかりだ。
「ん〜っ、ああ、いい湯だ……その通りさ。身分なんざ、あたしら隠密には邪魔でしかない。顔も名前も都度都度替えた方が良い。大事な人も持たねえほうがいい。お内儀さんを助けたり、先生を助けたり、そういうのは余計な重荷……そう、贅肉みてえなもんさ」
そこまで言うとは思っていなかったので、お英は驚いたが、同時に納得もした。
「そうした方が、お江戸の人たちを沢山助けられるから、だよね」
「ああ。隠密同心、心得之条……我が命我が物と思わず、武門之儀 飽くまで陰にて、己の器量を伏し、御下命 如何にても果す可し、さ」
「あの、おいらには難しい……」
「え? ああ、自分の全てを捨てて、世のために尽くせ……ってとこかな。それと引き換えに、金や、武器や、訓練も授けられる。隠密も、結構世知辛いわけさ」
お雪は湯から上がると、手ぬぐいに南蛮渡来の石鹸をこすりつけた。
「お英、背中流してくれ」
「あ、はいはいっ」
お英にとっては望むところだ。お雪の背を、丁寧に洗っていく。
お雪は、気持ちよさそうに目を細めた。
「お雪……傷が多いんだね」
「三つの時から、隠密の修行してるからな」
湯で温まり、石鹸で流したお雪の背には、うっすらとだが無数の古傷があった。お英は思わず手を止めた。
「痛くないの……?」
「まあ、調子の悪い時は少しな。小せえ頃は、そりゃあ呪ったさ。なんでこんなに辛くて苦しいことをしなきゃならないんだって。けど、今はやりたい。平和な世の中を守りたい。お江戸の人たちを守ってやりたい」
お雪は身体に湯をかけると、今度はお英の後ろに回った。
「ほら、洗ってやるよ」
「あ、ありがとう……」
お英は緊張して固まった。お雪は構わず、手ぬぐいでこすってくれる。
「ん……」
(し、心の臓がどきんどきん言ってる。やばいかも……)
お英は、お雪の裸を想像するだけで興奮してしまうのである。
「お英は、良い身体つきだな」
「そ、そう? ……ありがと……」
「すごい筋肉だ。背中も、肩も、腹も、尻も、脚も。お英は、なんでそんなに鍛えたんだ?」
お英の心情もつゆ知らず、お雪は真面目な顔で聞く。しょうがないから、お英も真面目に答えてやった。
「なんでって……お父ちゃんに追いつくためだよ。今のおいらより速かったんだから、並の鍛え方じゃ追いつけないと思ってさ」
「へえ。じゃあさ、それは誰かに言われたからやったのか? それとも、何かで決まってたりするのか?」
お雪が湯をかけて、石鹸を流してくれた。
「別に……自分で考えて、決めたことだよ。どうしてもやりたい事って、自分から動かないと出来ないでしょ?」
「そうだな。それだけだよ。ほら、もうちょっと湯につかろうぜ」
お雪はお英の隣で湯船に身を沈めると、お英の肩に手を置いた。
「んっ……」
お英はビクッとした。
「ん、どした?」
「や、なんでもないよ」
「そう? ……何の話だったっけ……」
「自分で考えた、やりたい事だって」
「そうそう、それそれ」
お雪は口元まで湯に沈むと、ぶくぶくと泡を吹いた。
「あー、いい湯だ」
「ほんとだね」
「お江戸はいいよな。水道があって、水に困らなくてさ。他にもいいところが一杯ある。人間もみんな優しいし」
「うん。そうだね」
「だからさ、あたしは守りたい。どうしてもそうしたい」
お雪は、湯の中で足をバタつかせた。
「兄貴もきっとそうさ。どうしても守りたい人がいて、やりたい事があって、そのために隠密同心やってんだ。あたしと同じさ。だから、あたしは兄貴の願いを叶えてやりたい」
お雪はお英をじっと見つめた。耳まで赤くなっていた。
「だって、あたしは太一郎兄貴が大好きだから」
「うん……そっか。そうだね。おいらも たいちろーが好き。あの人の子供、一緒に産もうね、お雪」
お雪は、なぜか湯の中に潜ってしまった。
「うーん……うん……」
「どうしたの? お雪」
「いや、あの、子供、子供な……そりゃあ、嫁入りしたら、そうなるのが自然だろうけど……でも、まだ早いっていうか……あたし、まだ十四だし……」
(か、可愛い……)
真っ赤になって、もじもじしている。お英は胸が弾むような、心の中から花が咲いてくるような感覚を感じた。
「お雪……可愛い……」
「な、なんだよ、急に……顔、近いってば」
お雪は照れて顔を逸らしたが、お英は逃さなかった。
「ねえ、お雪……おいらの事、どう思ってる? 好き?」
お雪は、へ? と呆けた顔になった。
「好き? って……うん、好きだよ。友達だし、一緒に兄貴の嫁になる相手なんだし」
お英は切なくなった。お雪の好きは、お英の好きとは違うのだ。
「ちがうよぉ。お雪ぃ」
「ん?」
お英は、そっとお雪の頬に口づけた。
「んっ……お雪、好き……んっ」
「お、お英……? あの、なんか、えらく鼻息が荒くないか……?」
「お雪が可愛すぎるからいけないの!」
お雪の身体をぎゅうと抱きしめ、唇を吸おうとする。だが、お雪の両手に頭を掴まれた。
「ば、ばか、待て!」
「んーっ! お雪、好き!
なんとか首を動かそうとするが、お雪の腕力はとてつもない強さで、ぴくりともしない。
「うう、さすがは十文字お雪! 力強すぎ! かっこいい! 好き!」
「お英、落ち着けって、なぁ」
「お雪もおいらのこと好きでしょ!?」
「だから、その、なんというか……なんか違う気がするからさ、まず説明してくれよ」
お雪がどうしても近づけてくれないので、お英はとうとう諦めて身体の力を抜いた。お雪は湯船の端まで移動して、お英から距離を取る。
「そんな逃げなくても、取って喰ったりしないってば」
「今明らかに喰おうとしてきたじゃないか」
……そう言えば、積極的にやり過ぎて相手に引かれたら意味がない、とお雪に意見したのは自分だった。
お英は深呼吸して、湯船の中をお雪と反対側に移動した。
「ふぅ……ごめんね、お雪。どうしても我慢できなくって。あのね、おいらが今、お雪をどんな目で見てるかわかる?」
「えーと……恋い焦がれる乙女、とか?」
「んー、惜しい。正解は『犯したい』です」
「……は?」
「お雪の身体を隅々まで調べたい。お雪の胸も尻も触りたい。腰は細くて、尻は丸い。脚は長くて細い。肌は白くてきめ細かい。それに、お雪の身体はどこもかしこも柔らかい。筋肉質だけど柔らかくて、指で押せばぷにょりと形を変える。そして、お雪の匂いは甘くて爽やかだ。その汗は甘い味がするんじゃないかと思う。お雪の髪は綺麗な黒髪で、絹糸のようにしっとりと指の間を滑っていく。お雪の瞳は澄み渡った湖のように美しく、見つめられると吸い込まれそうになる。お雪の声は鈴の音のように可憐で、耳に心地よく響く。お雪はまるで天使のように美しい。だから、お雪の身体は、まるで芸術品のように素晴らしいに違いない。きっと、身体の芯まで柔らかくて、それでいてしなやかな弾力が──」
早口でまくし立てるお英に、お雪は完全に凍りついた。
「ま、まさか、お前……お前の言う好きって、友達でも、嫁同士でもなくて、あたしを、お前が、抱きたいという意味での、好き?」
「うん!」
お英は元気良く答えた。
「………………まさか。まさか、あの時の、アレが……?」
「アレが何か、よく分からないけど……梅雨が明けて、少ししてからかな。その……一人で慰める時、お雪の事を考えるようになって……その時のお雪は、意地悪だけど、おいらの事を何度も何度も気持ちよくしてくれるんだ」
お雪は両手で顔を覆った。
「あ〜〜〜〜〜〜〜! やっぱりあたしのせいじゃん!! あたしのバカ!!」
「お雪? どしたの? のぼせた? 大丈夫? 水飲む?」
「ああ、もう! 分かった! あたしが責任を取る!」
「えっ! じゃあ口吸ってもいいの?!」
「それは駄目だ!」
お雪はきっぱりと言った。
「なんでさ!」
「なんでもだ!」
「ケチ!」
「ケチじゃない! 最初は兄貴とだ! それが筋ってもんだろ!」
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
「…………そりゃそうか」
「……そうだよ」
二人はしばらく無言だったが、やがてどちらからともなく笑い出した。
◆◆◆
以前にも記述したことだが、この当時の俗な言葉に〈酒男と湯女〉あるいは〈
「んっ……お雪のおまんこ、湯でぽかぽかになってて、すっごく温かい……」
「おまんこって、お前そんな餓鬼じゃあるめえし……」
おまんことは、この当時、子供の使う言葉であった。現代の男性ならば、ちんことか、おちんことかいった語感に相当するであろうか。
「え、じゃあ何て言うの?」
「そりゃあお前、
お英の部屋の、お英の寝台の上である。お英は、好きな女の女性器をじっと見る機会にめぐまれていた。
(鼻血が出そう)
お英は鼻をつまんで、鼻血が出るのを防いだ。
「……お雪のは、なんていうか、可愛い感じだよね。おまんこで十分だよ」
「可愛いとか言うなよ」
「だって可愛いよ。小さくて、薄桃色で、毛も無くて、縦に割れていて、とても愛らしい」
「おい、ちょっと待て。今聞き捨てならない単語が聞こえたぞ」
「え? どれ?」
「毛! ちゃんと生えてるよ!」
「えー? 見えないよ?」
「嘘つけ!」
「ほんとだよう」
「……ほら!」
「あはは、見えなかった! ごめんごめん!」
「こいつ!」
お雪は片手でお英をひっくり返すと、がばっと両足を広げさせた。
「お前のはどうなってんだよ!」
「あ、お雪、大胆……♡」
お英としては、焦がれた相手が、性器を見せろと迫ってきているわけだから、嬉しくないはずがない。
「へぇ……相変わらずきれいにしてあるな」
「ちょ、そんなにまじまじと見ないでよぉ……相変わらず?」
「あ、いや、何でもない。それで、どうして欲しいんだよ。乳首でも舐めてやろうか」
「お雪、積極的……おいら、嬉しいよ」
お雪は、なぜかお英と
(まあいいか)
お英は、こういう娘であった。
「お雪、おっぱい舐めて」
「……はいはい」
お雪はお英の乳首を軽く噛む。
「ああん、もっと強くして」
「こうか? れーっ……」
「そうそう……あン……気持ちいい……ん……んふぅ……あぁ……はぁん……お雪ぃ……好き」
「ああ、あたしの馬鹿……あのババア、今度会ったら首を刎ねてやる……」
愛撫に酔っていたお英には、よく聞こえていなかった。
「き、もち、ぃい……あっ……お雪、そこ、気持ち、いいよぉ」
「ここが気持ち良いのか」
お雪は指先でお英の乳首を回すように擦りながら言った。
「うん、うんっ……もっとして……」
「はいはい」
お雪は指を離して、今度は舌を這わせる。
「ひゃんっ……そっちもぉ……んっ……あ……はあ……あ……あ……んっ」
お雪はお英の乳房を揉みながら、両方の胸を交互に吸った。
「お雪、赤ちゃんみたい……可愛い……ねぇ、お雪、おいらの事好き?」
「うん、好きだぜ」
お雪はそう言って、お英の額に口づけをした。
「わあ、やったあ!」
「やかましいなあ、いちいち大声出しなさんなよ」
「だってだってだって! お雪がおいらの事好きって! 夢じゃないかと思って!」
「はいはいそうかよ。……ま、事故みたいなもんだけど、兄貴の嫁になったら遅かれ早かれこうなるんだ。お英、仲良くやるか」
すぱっ、と竹を割るような性格のお雪であった。
「う、うん。よろしくお願いします」
「はいはい。じゃあ続きをやろうかね」
「え? ええ?!」
「せっかくあたしがやる気を出してるんだ。お前が尻込みするんじゃないよ。ほら、おまんこ舐めて欲しいんだろ」
「え、でも、恥ずかしい」
「うるさいなあ。ほら、早くしろっての!」
「あ、はい!」
お雪はお英の尻をぴしゃりと叩き、股間に顔を埋めた。
「あ、あ、あ、あ、お雪、強引で素敵……! ああ、だめ、そこは汚いよぉ」
「はは、湯上がりだから綺麗だよ。それにしても、いい匂いだ。お日様の香りだな」
「あ……あ……ああ……お雪、舐めるの上手……あ、ああ、ああああああ!」
お雪は本当に上手で、お英がどこで感じるかあらかじめ知っているかのような舌使いだった。
「んっ……ふっ……んんっ……んっ……んっ……あ、だめぇ、すご、い! あ、あ、すごい! お雪、すごいよ! あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ! やばい、やば、い、やばい! やばい! やばやばやば! やば! あ! あ! あ…………?!」
お雪は、絶頂寸前のお英から口を離してしまった。
「ちょっとは堪えなよ。そんなすぐ気をやってたら、後が続かないぞ」
「意地悪ぅ……だって、ずっと妄想してたんだもん。こんな事してくれないかもって思ってたもん。お雪、好き。大好き」
お英は涙を浮かべてお雪の身体に抱きついた。
「わかったから、泣くなよ。まったくもう」
お雪はお英を抱きしめると、その頭を撫でてくれた。
お英の心に、ぽっと灯がともったような気がした。お雪の美しい目に見つめられると、心の奥底まで見透かされているようで落ち着かないが、同時に心地よい安心感もある。
「ごめんなさい」
「いいさ。ほら、続きをしよう」
「うん……♡お雪、好きィ……♡」
お英は、お雪に抱いてもらえることが嬉しくてたまらなかった。指先がおまんこに触れて、ぬるっとした感覚があった。
「濡れてるね」
「ああ……♡ お雪に触られてると思ったら、なんだか興奮しちゃって……」
「ふーん」
お雪は、お英の秘所をくちゅっとかき回してから、中指をゆっくりと挿入していった。
「はぁ……♡ お雪の指……入って来るよぉ……♡」
「どうだい?」
「いじめないで、よぅ。恥ずか、しい……よぅ」
「そうかい」
お雪はそう言うと、お英の膣内に埋めていた指を引き抜いた。
「あ……♡」
「どうして欲しいか言えたら考えてやるよ」
「いじわる……言わせないで……」
「よく言うよ、口吸い口吸いってあんなにせがんでたくせに」
「だって、お雪の唇ってきれいな色で、形も良くて、見てるだけでドキドキしちゃうの。だから、口づけして欲しかったの」
「はいはい」
お雪は、お英の唇を指先でこね回す。なぜか、そこから火がついて全身に燃え広がるようなおぞましい錯覚を覚えた。
「お雪……もっと、して……」
「いいよ。お前の満足いくまで、あたしの指で可愛がってやるよ」
お雪は、お英の頬を撫でながら言った。
「ありがとう……」
「お礼なんかいいよ。お前の望みを叶えてやるのがあたしの責任だ」
「うん……」
「ほら、もう一度聞くよ。どうされたいんだい?」
「お雪の指で、おいらのおまんこ、いっぱい虐めて下さい」
「はいはい。よくできました」
お雪は、お英の陰核をつまむと、くりゅっ、と捻った。
「う、あ、あ、あ、あ、あぁあ、あ、あ、あ! お雪、それ、だめ、だめ、だめぇえ!」
「駄目じゃないだろ? 嘘つくなよ」
「うそじゃな、あ、いい、気持ちいぃ、ああ! やぁ、だめ! あああっ!!」
お雪は、お英の膣内を優しく掻き回し、肉芽を弄ぶ。耳たぶに当たるように囁きながら、時折首筋を舐めたり甘噛みしたりする。
「はは、またイキそうだね。我慢できねえならいつでもイッちまいな」
「うーっ、うーっ、うーっ、うーっ、うううううう!」
息が乱れ、「気持ちいい」という思考しかできない。お雪の愛撫は的確で、とても丁寧だった。まるで、自分の弱点をすべて把握しているようだ。
「お雪、お雪、お雪、おゆき、おゆき!」
「何度でもイケよ。好きなだけイカせてやるから」
「お雪、好き、好き、好き! い、いく、イク! あ、あ、あ、あ、あ! あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
どんどん気持ち良くなっていくのが怖くなって、お英は早めに我慢を止めてしまった。これなら浅い絶頂になる。そう思ったのだが……。
「ほら、もっと声出せよ。感じてんだろ? お前がねだったんだぜ」
「はぁ──っ、はぁ──っ、強い、つよいよぉ! お雪、ああ、ああああ!」
お雪は、お英の弱いところを執拗に責め立てる。一度絶頂した身体は敏感になっていて、お英はすぐに二度目の波に襲われた。
「ああ゛~~~っ! だめ、もう、無理、死んじゃう、うううううう〜!」
「お前がそんなに弱っちいとは思わなかったよ。そんなに簡単に何度もイッてるようじゃ、兄貴と寝るなんて夢のまた夢だね」
お雪は、ぱっ、と手を離した。
「あ……なんでぇ……?」
「なんで? なんでってなんだい? お前が嫌だって言ったんじゃないか」
「あ……だっておいら、こんな事、人とするの初めてだったのに、いきなりこんな……こんなすごいのされちゃったら、おかしくなっちゃう……」
「初めて? ……あ、そうだったか……ごほん!」
お雪は咳払いして、お英の横に寝そべってきた。お英の耳に唇を触れさせると、乳房や尻など、あまり感じない所を優しく触り、お英に後戯を施してくれる。
「お雪……優しいね。ごめんね、おいら何もできなくで……」
「別に……まあ、責任取るって言ったしな。ほら、今日はもう寝よう? 明日も早いからさ」
「うん……お雪、好き」
「わかってるよ。もう寝な」
「うん……お休み」
「お休み」
お英は、お雪の体温を感じながら眠りについた。
お雪は、すうすうと眠るお英を見下ろして、ため息をついた。
「おりん……! もし
(続く)