※この作品はR-18です。

大江戸捜査網 ハーレム・サムライ   作:a-su

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Cパート

 長崎の町は、人口およそ六万人。その人口に対し行政を管轄するに加え、異国船との折衝、貿易の監督、さらには九州全域のキリシタン取締を管轄する、これが長崎奉行である。

 長崎奉行は、その定員二名と定められている。これは長崎現地での勤務を行う『在勤奉行』、江戸での勤務を行う『在府奉行』の二手に分かれ、異国船が港を離れる秋に交代するためである。

 

「つまり、今が交代の時期だ。もう既に、新しい在勤奉行の平松右衛門佐(えもんのすけ)様は日見峠を越えて長崎に入られているはずだぜ」

 

 太一郎がそう言ったのは、長崎の港を望む丘の上でのことだ。遠眼鏡を使い、異国船の動向を探っているのである。鶴が羽を広げたような形の港内では、異国船に荷物を積み込む小舟が次々と動き出していた。

 

「明日、港を離れていく阿蘭陀船に、黒卍党がさらってきた堅気の娘たちが載せられてるってわけだ。外つ国で奴婢として売られるために」

 

 横に立つお雪の視線は、まっすぐ空に向けられていた。その先では、夜明けの空に徐々に雲の塊が浮かび始めている。朝日が太一郎たちの背中から昇ろうとしているところであった。

 

「奴らがさらった娘たちをどうするつもりなのかは知らないけど、ろくなことには使われないだろうね。……やるなら、今夜しかない」

 

 お雪はそう言って肩をすくめると、太一郎の隣に腰を下ろした。

 

「兄貴、あのクリストファーを信用するのかい。奴こそは黒卍党の首領だぜ?」

 

 お雪の問いに、太一郎は頷いた。

 

「少なくとも、薩摩藩の佐久間については正しい情報を寄越してきたんだ。乗せられてみる価値はある」

 

 昨晩、太一郎たちは薩摩藩居役の佐久間何某を成敗した。罪状は二つ、異国への人身売買、アヘンとそれを濃縮したよがり薬・女悦丸の製造密売。

 これに加担していたのが、長崎の豪商にして町年寄、村田屋五兵衛。長崎の町年寄はかつては武家に準ずる存在として扱われ、現在でもその実力は大身旗本に勝るとも劣らない。

 

「確かに村田屋と佐久間は黒だったけどさあ。ただの下っ端、氷山の一角ってやつだろう?」

 

 お雪は小石を蹴り飛ばし、苛立たしげに言った。そう、彼らが対決すべき更なる悪党どもの陰謀が、この長崎に蠢いている。

 

「黒卍党とその裏にいる〈黒いデウス〉は潰さなきゃならない。あたしもそう思うよ。でもさ、そのためにあのクリストファーを信じるってのはどうなんだい」

 

 それはもっともな疑問であった。しかし──

 

「お雪ちゃんは、クリストファーについてどう思う?」

 

 逆に問い返されてお雪は一瞬たじろいだものの、すぐに気を取り直して答えた。

 

「そうだな……なんてえか……得体が知れない感じだよ。うまく言えねえけどさ、ひどく見下されてる感じがするっていうか……」

 

 それを聞いて太一郎は微笑んだ。

 

「俺もそう思う。『南蛮』なんてのも今じゃ古い言葉だが、奴から見れば俺たちの方が野蛮人なんだろう」

 

 太一郎は遠くに見える船の帆を眺めた。風は肌寒く、「竹むら」の南蛮(ねぎ)そばが恋しくなる。

 

「奴は亜米利加人だ。話が本当なら、商売のために海を渡って、つまらねえイザコザのために財産を失って、挙げ句、一人娘を人買いにさらわれて……そんな目に遭わされた男が、どうしてあんなに泰然としていられると思う? 全て演技だとしたら大したもんだが」

 

 そこで言葉を切り、お雪の方を向くと、彼女はきょとんとした顔でこちらを見ていた。

 

「……どうした? 俺の顔に何かついてるかい」

「いや……なんか意外だなって思ってさ」

 

 お雪がそう言うと、太一郎は首を傾げた。

 

「何が?」

「兄貴がそんなふうに人を褒めるとこって見たことなかったからさ」

「褒めてる? いや褒めちゃいねえが……」

 

 褒めているつもりは全く無い。ただ、自分の娘について語るクリストファーの目に、嘘は無いように感じたのだ。

 

「太一郎兄貴は、クリストファーの話を信じるのかい。あいつの娘が……その……あの……その」

 

 言い淀むお雪。実に珍しい光景だった。両手を閉じたり開いたり、意味もなく着物の裾を直したりしている。

 そんな妹分を見て、太一郎は笑った。

 

「らしくもねえな。はっきり言ったらどうだ。あんな奴が、お英ちゃんの生き別れの父親であってたまるかってんだろ」

「んぐ……」

 

 お雪は驚いて目を見開いた後、口を尖らせてそっぽを向いた。

 

 

 ◆◆◆

 

「エイミー」

 

 懇願するように、お英の本名を呼ぶ声。だが、お英は顔も向けない。

 

「……エイミー、お願いだ。お父さんに顔を見せておくれ」

 

 父を名乗る男は食い下がる。

 お英はなおも無視して、最近阿蘭陀人が持ち込んだというイチゴを摘み上げた。

 長崎にある、異人向けの茶屋である。西洋建築の洒落た外観に違わず、異国情緒のある内装が施されている。店内では大きなガラス窓から光が差し込み、幻想的な雰囲気を醸し出している。

 店の中央に置かれた長椅子に腰かけてイチゴを食べるお英の姿は、さながら異邦の令嬢といったところか。プラチナブロンドと緑の瞳を持つお英の可憐な美しさも相まってか、道行く人々はみな彼女に見とれていた。

 

「見てご覧エイミー、みんなお前の美しさに見とれているんだ。なんて美しいんだ、って。お前はお母さん似だね。将来はStates(合衆国)で一番の美人になるに違いないよ」

「……」

 

 相変わらずお英は沈黙を保っている。男の側には侍らしき護衛も控えているが、どこか呆れた様子だ。

 

「ねえエイミー、頼むから機嫌を直しておくれ。お金ならいくらでもあるから好きなものを買ってあげるよ? 欲しい物はないかい? 着物? 簪? 靴? 宝石? それとも……」

 

 そこまで言って男は口籠もった。上目遣いで、縋るようにお英の顔を覗き込んでくる。さすがに鬱陶しくなって、お英はつい口を開いてしまった。

 

「おいらはエイミーじゃない。お英。鼠小僧次郎吉の娘、お英。あんたの子なんかじゃないよ」

 

 男が驚いて目を見開いたのを見て、少し溜飲が下がった。

 父を名乗る男、すなわち黒卍党が首領、クリストファー・アップルホワイトは、自分と同じプラチナブロンドの髪をしている。仕立てのいいエゲレス風の紳士服に身を包んだ姿は、いかにも金持ちという風で、それがまたお英の嫌悪感を誘った。

 

「お前が私に怒るのは当然だ。お前が拐われてから、見つけ出すのに十三年もかかった。私の事を、憎く思って当然だ……しかしね、お前はエイミーなんだ。私とマリアの娘、エイミー・アップルホワイトなんだよ」

 

 クリストファーは哀願するような口調で言う。だがその言葉を聞いた瞬間、お英は思わず叫んでいた。

 

「あんたなんか親じゃない!」

 

 周囲の人間が驚いたようにこちらを振り向くのが分かったが、お英は構わなかった。むしろ見せつけてやるつもりで叫んだのだ。クリストファーが呆然としてこちらを見ているのが分かる。いい気味だ。

 お英はふんと鼻を鳴らすと、再びイチゴを食べ始めた。甘い果汁が口の中に広がるが、気分はまったく晴れない。それどころか余計に腹が立ってきたくらいだ。

 

「そもそも、会ったばかりの人間に父とか娘とか、頭がおかしいんじゃないの。しかも黒卍党の首領? 異人と見れば殴ったり、薬を飲ませて売り飛ばしたり、そういう悪事に手を染めてるくせにさ」

 

 お英は苛々しながらイチゴを食べた。甘くて美味しいはずなのに、ちっとも美味しく感じられない。そんな自分が悔しくてさらにイライラしてしまう。

 

「それは……違うんだエイミー、お父さんはね……」

 

 お英の剣幕に押されてか、クリストファーはすっかり及び腰になっているようだ。必死に言い訳をしているようだが、聞く気になどなれない。

 

「何が違うもんか。おいらは実際、黒卍党と戦ってきたんだ。あんたらはただの悪党じゃないか」

 

 気づけば、イチゴは空になっていた。お英は乱暴に皿を置くと立ち上がった。

 

「待っておくれエイミー、話を聞いてくれ……!」

 

 追いすがってくる声を無視して店を出る。そのまま足早に歩き出した。一刻も早くこの茶番劇から抜け出したかったからだ。

 

「エイミー様、お待ちを!」

 

 だがすぐに肩を掴まれてしまった。振り返るとそこには用心棒の侍がいる。名前は確か……そう、源兵衛とかいう名前だったはずだ。

 

「エイミー様、旦那様のお話を……!」

「うるさい!」

 

 スカートが翻り、お英の右足がブーツごと跳ね上がる。足先は正確に相手の顎を捉えていた。顎先を蹴り上げられた源兵衛は大きく仰け反るとその場に倒れ込んだ。白目を剥いて失神している。お英はフンと鼻を鳴らした後、その場を後にした。

 父親だと? いきなり現れて、何様のつもりだ。

 心のなかで、育ての親である次郎吉の顔を思い浮かべる。

 

「お父ちゃん……一体どこに行ったの。おいらの事、迎えに来てくれないの……?」

 

 答えは帰ってこない。大きくため息をついたお英は、気持ちを切り替えた。小娘から、義賊・女ねずみのそれへと。

 沖に停泊する、三本マストの巨大な帆船。それが、今回の盗みの舞台となる船だ。

 

 お英は探りを入れるため、まずは小舟を調達することにした。

 

「たいちろーとお雪を、助けてあげなきゃね。おいらの、新しい……家族に、なってくれる二人なんだから」

 

 

 ◆◆◆

 

 昼下がり。長崎の往来に大道芸の啖呵口上が響いている。

 

「さあさあ、よってらっしゃい見てらっしゃい! 当代一の大道芸人! その名もサマンサ アンド 忠太郎! さあ皆さん、この扇子が宙を舞いましたら、かしわ手を!」

 

 忠太郎は、手ぬぐいを頭に巻いて、派手な衣装に身を包んでいた。手には長い棒を持っている。

 サマンサの方は、赤い着物を着ていて、袖口から手が見えないようにしていた。そして、顔には白い仮面をつけている。

 

「まずはお手本から参ります。ご覧あれ! ほいっと!」

 

 忠太郎が、手に持っていた扇子を投げる。なんと、それは地面につく前に、ふわりと浮かび上がった。

 歓声が上がる。

 

「まだまだこれからでございますよ! はい、ほら、また浮いた! どんどんいくぞー! それそれ!」

 

 忠太郎は、次々に扇子を投げていく。ふわふわと浮き上がる扇子。

 そのたびに、見物客たちは拍手したり、口笛を吹いたりしている。

 やがて、投げていた扇子がなくなってしまった。

 

「では次に、我が母の演舞をお見せいたしましょう」

 

 忠太郎はそう言うと、荷物からさらに扇子を取り出し、母に手渡す。

 

「それではサマンサ、お願いいたします」

「わかりましたわ」

 

 サマンサは、受け取った扇子をパッと開き、ゆっくりと舞い始めた。大柄な体格からは想像もつかぬ優雅な舞である。その動きに合わせて、たっぷりした黒髪と、真っ赤な着物の裾が揺れている。

 観衆たちが、うっとりとした様子でその様子を眺めている。しかし、それも長くは続かなかった。突然、サマンサの動きが激しくなり、何度となく跳躍したのだ。

 驚いた観客たちだったが、すぐに目が釘付けになった。なんと、扇子が勝手に開いて、次々と宙を舞始めたのである。これには、誰もが度肝を抜かれたようだった。驚きの声があちこちで上がる。

 やがて、サマンサが動きを止めると、扇子も不意に動きが止まり、地面に落ちた。その瞬間、割れんばかりの拍手が巻き起こったのである。

 

「いかがでしたか、さあ! 只今扇子を舞わせましたこちらの神霊護符、お代はたったの十文でございます!」

 

 忠太郎の声に、人々は我先にと殺到し、サマンサを称賛したり、お金を払ったりしている。母の傍らで、忠太郎はにこやかに笑って御札を手渡していく。

 

 これは当然神通力ではなく、種も仕掛けもある奇術の類である。口上と舞で人の目を惹きつけ、忠太郎が持つ棒の動きから注意を逸らす。そうして、霊力によって扇子を動かしたと見せかけて御札を売り捌く。これが、忠太郎親子の生業であった。

 忠太郎は次々と御札を売り、長崎の人々に名を売り込んでいく。母であるサマンサは、頼もしそうに息子を見ている。忠太郎は充実していた。この稼業が自らに向いている事を実感しつつあった。

 

「母様、今日はあと二箇所は回りましょう。長崎の人は、良いお客さんになってくれそうです」

「そうね、行きましょうか」

 

 二人は意気揚々と歩き出す。ところがその時、二人の目の前に一人の男が立ち塞がった。男はニヤニヤ笑いながら、こちらに話しかけてくる。

 

「よお兄ちゃん達、ちょいと待ちな」

「……なんですか?」

 

 言葉からして、長崎の人間ではなさそうだ。おそらく、流れのやくざ者ではないか。忠太郎は警戒しながら問いかけた。

 

「なあ兄ちゃんよ、さっきから見てたんだが、ずいぶんと羽振りがいいみたいじゃねえか。ちいっとばかし恵んでくれねえかな」

 

 やはりそうか。忠太郎は内心舌打ちをした。この手の輩はどこにでもいるものだ。無視して通り過ぎようとするが、男はなおも食い下がってくる。

 

「おいおい、無視しないでくれよ。こっちは善意で言ってんだぜ? ちょっとくらい分けてくれたっていいだろ? え?」

「生憎ですが、これっぽっちしかないんですよ」

 

 忠太郎はそう言って財布を見せる。だが男は納得しないようだ。

 

「いいからよこせよ。その腰のモンだって立派なお宝だろうが。命までは取らねえから安心しな」

 

 男が手を伸ばしてきたので、慌てて後ずさる。忠太郎が下げているのは、父から受け継いだ刀だ。刀そのものの価値より、施された家紋が忠太郎の身分を保証する事の方が重要である。これを手放すわけにはいかない。

 だが男の手が腰に伸びてきた時、横から何者かが割り込んできた。

 

「そこまでにしておけ」

「いでででで! てめえ何すんだコラァ!」

「あっ、八郎太様!」

 

 忠太郎は思わず声を上げた。割って入ったのは、豊前で世話になった浪人者、流水(ながれみず)八郎太だったのだ。

 

「怪我をせぬうちに引け。ここはお前の来るところではない」

 

 男の腕を捻り上げながら、静かに言う。男の顔には脂汗が浮かんでいた。相当痛いのだろう。それでもまだ抵抗しようとする男に、今度はサマンサが声をかける。

 

「あなた、人様の物を盗むのはよくありませんよ。さあ、お金ならワタシが差し上げますから、これでお団子でも召し上がってください」

「うぐっ……だ、団子だあ……あだだだっ! くそ、覚えてやがれ!」

 

 ちっとも悪気のないサマンサに金を握らされ、男はすごすごと退散していった。やれやれとため息をつく二人に、八郎太が声をかけてくる。

 

「息災か二人とも」

「はい、おかげさまで。そちらこそお変わりありませんか?」

「うむ、この通りだ」

 

 八郎太は白髪の交じる髭を撫でながら言った。相変わらず渋い雰囲気である。以前会った時よりも少し痩せたようだが、その分貫禄が増したようにも見えた。

 

「それにしても、なぜこのようなところに? 確かお別れした時、江戸に参られると……」

「なに、少々野暮用があってな。それよりどうだ? 仇は討てたのか。あの出(・)楠(・)太(・)一(・)郎(・)は」

 

 そう。備前にて、忠(・)太(・)郎(・)が(・)討(・)つ(・)べ(・)き(・)仇(・)が(・)出(・)楠(・)太(・)一(・)郎(・)だ(・)と導いてくれたのが、この流水八郎太だった。復讐を果たすま(・)で(・)死ぬなとも言ってくれた。忠太郎は深く感謝していた。

 

「いえ、それがなかなかうまくいかなくて……最近は芸の方が面白いような有様で……武士の子として、情けない限りです」

 

 この時代、芸人の身分は卑しまれるものだ。忠太郎の才は武芸ではなく芸事にあったが、才能が身を滅ぼすという事もある。

 自嘲気味に笑う忠太郎を見て、八郎太は首を横に振った。

 

「まあ、焦ることはない。どうあろうと、最(・)終(・)的(・)に(・)仇(・)を(・)討(・)て(・)れ(・)ば(・)そ(・)れ(・)で(・)良(・)い(・)の(・)だ(・)」

 

 そう言って、八郎太は笑う。心の奥底を覗き込むような笑みだった。忠太郎は目線を逸らすことができなかった。

 そんな忠太郎の様子を気にもせず、八郎太は言った。

 

「そうだ、もし時間があれば共に飯を食わんか。うまい飯屋を知っているのだが」

「喜んでお供いたします!」

 

 忠太郎は慌てて頷いた。今は少しでも多く八郎太と話したかった。自分がいかに未熟であるかを思い知らされたばかりで、気落ちしていたのだ。

 それに何より、八郎太は恩人なのだから。八郎太の言う通りにしていれば、きっと何もかも上手くいく。何の根拠もなく、忠太郎はそう思いこんでいた。

 

 

 ◆◆◆

 

 ある路地裏で。

 

「ああ、いてて……旦那あ、あんなに強くひねる事はねえでしょう。おかげで肩がいかれちまった」

「フン、自業自得であろうが」

「いやしかし、さっきのガキどもはなかなかの腕でしたぜ。ありゃあ、仇討ちなんかより芸で一本立ちした方がいいんじゃねえですかい?」

「それはできぬ相談だな。あの小僧は、俺の秘蔵の一本刀よ。あれを手放せば、もはや俺の目的は果たせぬ」

「はあ、そんなもんですかね」

「そんなものよ。それ、報酬だ。中々の猿芝居であったぞ」

「へへへ、こいつはどうも……旦那? なんで、鯉口を切られるんで……ぎゃあああっ!」

「ンフフフ……♥ 済まぬが、手元不如意でな、銭は返してもらおう、それ、それ、それ! ははは……♥」

「…………っ!! がっ…………! …………」

 

 路地裏に、血溜まりができる。やくざ者を惨殺した流水八郎太は、心地よさそうに総身を震わせていた。その股ぐらは、固く勃起していた。

 

(続く)

 

 

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