人造キメラサキュバス達を開発したら人類への反乱を企てたので知能をバグらせてみた ~主人に逆らえない淫乱悪魔達は、俺専用のセックスペット~ 作:フォトンうさぎ
俺は製薬会社に勤めている研究員だ。製薬会社といっても、表向きは人を助けるためのポーズを取っていて、裏では生物兵器を研究しているとてもブラックなところだが。
大きなガラスが反射する俺の姿は白衣、髪はぼさぼさだし、研究続きなので無精ひげも生えている。首からぶら下がっているカード入りのホルダーには、『
何度も見た俺の名前だ。このホルダーを無くした日には、俺は会社から即『処分』されるだろう。
「こいつらの完成も間近かぁ。生体兵器のデザインに凝るとは、上の言うこともよくわかんねぇな」
大きなガラスの向こうにある、管だらけの大型カプセルが3つ設置された部屋。そのカプセルの中では、俺が生み出した生体兵器が育っている。
自己進化、自己再生、自己増殖を備えたキメラを作れとは、上も無理をおっしゃる。自己増殖の条件を満たすため、中にいるキメラたちは全てメスだ。
なお、デザインはよくいう美少女擬人化系みたいなデザインだ。デザインのために、貴重な古代サキュバスの遺伝子をふんだんに組み込んだ。
増殖した内の1匹を、上がセフレにでもすんのかねぇ。きちんとした外見に育ちきるのかは……カプセルを出た後のお楽しみか。
「ドラコー、ヘルハウンド、クラーケン。最後のプログラムの内容は頭に叩きこんだな? まぁ、脳内のチップがサポートしてくれるから、問題ないか」
1:ドラコー『バッチリだぜぇ、ご主人よぉ』
2:ヘルハウンド『ヘルハウンド、パーフェクトにこなしてみせましたわ』
3:クラーケン『ん、完璧』
隣にあるモニターに、カプセル内にいる彼女たちの思考が出力される。脳内にチップが組み込まれているので、戦闘プログラムも行動プログラムも、おまけに性行為プログラムもすんなり入っていく。
こいつらは体も心も、もう間近で完成だ。あと数十分もすればカプセルが開いて、その姿を現すだろう。
しかし便利なもんだねぇ、バケモノの頭を覗けるってのは。
キメラサキュバス実験体1番『ドラコー』。毒蛇とコウモリとサキュバスの遺伝子を組み合わせた。完成すれば翼をもつ美しいラミアとなるはずだ。
キメラサキュバス実験体2番『ヘルハウンド』。凶暴なオオカミとサキュバスを組み合わせた。安定した立派な獣人サキュバスとなるだろう。
キメラサキュバス実験体3番『クラーケン』。イカと電気ウナギとサキュバスの組み合わせ。下半身がぬるぬるな触手を持ったサキュバスとして生まれる。……たぶん。コイツの外見は大変なことにならないように信じたい。
ヘルハウンドはまぁいいとして、ドラコーとクラーケンは上手に形になるかなぁと悩んでいると、モニターにまた彼女たちの思考が出力される。
1:ドラコー『しかしよぉ、お前ら。オレ達の成長が終わっても、飼いならされるだけの生活だろ? 嫌じゃねぇか?』
2:ヘルハウンド『そうですわね……。いっそのこと、皆殺しにして人類支配に乗り出します?』
3:クラーケン『ん、ボク達、それできるよね』
えっ。こいつら何話してんの。
1:ドラコー『だよな! オレ達の体が完成したら、ここの施設にいるやつらは皆殺しだ! 脱走して好きに暮らそうぜ!』
2:ヘルハウンド『ワクワクですわ~! ここにいる生活なんて退屈ですもの!』
3:クラーケン『やった。外の世界わくわく。人類支配決定』
えっ、やばくねっ。こいつら何言ってんの? ていうか、思考回路がこうしてコンピューターに何もかも筒抜けになるのに気づいていないの?
キメラのボディを持った生物兵器が脱走するとか、俺死ぬじゃん。というか町一つの住人が消える……いや、繁殖し続けたら地方や国が終わりかねん。
さ、させっかぁ! そんなことぉ! 俺だって死にたくないんだ!
周りにあるコンソールやキーボードを急いで叩き、カプセルに眠るキメラサキュバス達をバグらせるプログラムを急いで開発する。
処分するのも簡単だが、最終手段だ。上に相談なしで処分など、それも俺の首が本当に物理的に飛びかねない。
こうなったら……なんとかして彼女たちの動きを止めたり、弱点を作って生き延びるしかない!
あと十数分! 彼女たちの思考でも体でも何でもいい! とにかく何かをおかしくして弱点を作らねば!
俺は画面を凝視してプログラムを高速作成。デバッグなど行わず、完成を確認した瞬間に思いっきりエンターキーを叩く。なんとかなってくれえええええ!! 俺、お前らに殺されるのも上に殺されるのも嫌だあああああ!!
1:ドラコー『ん? なんか学習プログラム送られてきたぞ?』
2:ヘルハウンド『きっとわたくし達の最終テストですわ』
3:クラーケン『ボク達は最強、簡単』
3人の脳内に即席で作成したウイルスみたいな学習プログラムが送られる。どうにかなってくれ……!
1:ドラコー『アレ? オレ、ナンカヘン? アギャギャギャギャギャ!?』
2:ヘルハウンド『ワタクシ、ワタクシ、デスノデスノデスノォ!?』
3:クラーケン『ボボボボボボ、ボクボクボクッ!?』
効いてるようだ! これで止まればいいんだが……。
彼女達がおかしくなっている間に、カプセルでの育成が完了する。羊水代わりの液体が一気にどぼぉと漏れ出て、湯気を立てながら卵が上下に割れたようにカプセルが開いた。
「ころ、す……! 全員、オレが殺してやる……!」
「あ……目の前のお星さま、綺麗ですわ……」
「ボク……触手一本も動かせないぃ……」
カプセルが開いた中には、美しい肢体とキメラ的な下半身を持ち合わせた美女たちがぐったりと寝そべっていた。あっ、クラーケンきちんとスキュラっぽくなっててよかった……。
さて、ここからどうなるか……。