「……!やるなぁボウズ!!」
「お前も……いや、気のせいかな」
「てめぇ…!!」
戦いは長く続く。
互いが決定打を打ち込めない
「お前、傭兵なのか?貴族みたいだが」
「まぁなぁ…家を追い出されてな、金寄越すなら…今なら助けてやるぞ?」
「……変な奴だな、お前」
「ただ楽しんでるだけだ、剣を握ると気持ちが…昂ぶってよぉ…」
「好きで戦ってるやつにろくな奴はいないぜ…俺然り、な」
「さぁぁぁてぇ…もう、終わらせようか、ボウズ」
「あぁ、お前の負けでな…」
「へっ……お前は…魔法は使わないのか?」
「あぁ、お前と一緒でな」
「いや…違うね、お前が持ってない物を俺は持ってる…見せてやる」
「……お前…それは…!」
ヨハネス=トール
彼の体のいたるところから、黒いガスのような物が漏れ出す
オリーヴァと同じで、ハイドも見たことがある
鏡の骸骨
黒いのを一番最初に見たのは奴の全身から吹き出す、それだった
「……知ってるかぁ?これ?」
「さぁ…」
「教えてやんねぇよ…じゃあな」
地面に踏み込む
深く足跡が付き、辺りに小石が飛び散る
「…………ありがとよ、ハインツ」
「あ…?あっ…!!」
ハイドに接触しようとしたその時
壁が、行く手を拒んだ
「ッッッ!!!!」
止まらない止まれない
ぶつかる音がしたあと…倒れる音が、埃とともに舞う
「あっけないな…まぁ…」
オリーヴァとハイドの元に歩み寄る
「ありがとよ、助かったぜ」
「ただ、道を塞いだだけだよ」
「…あいつはどうするのよ?」
「放っとこうぜ、傷開いたかも…腹が痛い」
「もう今日は店じまいよ…ローザちゃんは?」
「あってないぞ」
「…」
街道
ローザ=ヴィッターニは座っていた
本を片手に
「……!!やっぱり!!あの鍛冶屋の人は…!!"ドワーフ"!」
本に描かれた絵と書かれた文字
小柄で鼻が大きく、筋肉質
「なわけないか。所詮、昔話ですしー」
「何やってんだお前…」
「あれ?みなさん?どうしてここに…あ…」
「………行こうぜ、街の出口近くに宿があるはずだ」
「行くわよローザちゃん」
「……」
小声で謝罪の言葉が繰り返される
「……久々にいい物を打ったぜ。なぁ相棒」
「いや相槌か、相槌すらねぇけど。つって」
【ドワーフ】
神々は彼らの能力を高く評価し、人間に近づけることを彼らに約束した。
結果。得られたのはさらに高い創造能力、戦闘能力。
人間の中にも、彼らの子孫はいるかもしれない。
「そういえば、街の人全然いないよね」
「私一応みましたよ、傭兵の方々がもう戦場に向かっただけみたいです」
「そうか、俺らも今日中には出ようぜ」
「え…休まないの?ハイド」
「今の目的を忘れたか?誰かを助けるんじゃなかったか?」
「う…」
「終わってからじゃ遅いんだよ。夜出発だ、俺はそれまで寝る」
「ぐぬぬ…まぁいいか。僕も眠る」
「私も……かなり体力使ったし…」
「えっ、なら私も」
(あの男が使った黒い奴…鏡の骸骨…すこし、分かってきた)
「ふーーーん。まだ勇者捕まってないんだ」
「…みたいですな、勇者殿」
「そうだね、勇者殿」
「これやめません?」
「うん」
「さぁて、世界樹ももうすぐだ。行こう、旧友達よ」
「まさか、生き返るなんてね」
「魔王」
「いや、"僕ら"が」
「"二度目の"魔王討伐だ」
彼らは四人
フレイジアからきた、魔王討伐隊。
全員
胸で"赤い結晶"が光り輝く。
三つが、接触する。