異世界転生した奴が作ったエタったエロゲ世界 作:三次元童貞
「ふん!!」
気合一閃とばかりに息を吐き出しながらメイスを振るう。
あまり力んで振っても込めた力が上手く伝達しない。
俺が振ったメイスがゴブリンの顔面をグチャグチャに粉砕する。
HPバーは満タンから一気に欠損する一撃。とは言っても全力を込めた一撃ではないけどな。
「42、43だったか?! ふん!!」
拍子抜けした初戦から一転して今はゴブリン共に集られる様に俺は連戦へと身を投じている。
振りぬいたメイスを振るう腕はいっこうに疲れを訴えることもなく、考えることしない低能な魔物が絶え間なく馬鹿の一つ覚えの様に俺の鎧の上から刃を突き立てようとする。
先程の様な事はそこまで起こっていないようで十匹中に一匹が勝手に自滅していた。
グチャリとゴブリンを圧殺する感触に訳もなく高揚する。
命を刈り取るという元の世界では絶対に味わえない感覚に……思わず俺の口元が吊り上がる。
今の俺は相当な悪人面を晒してるだろうなぁ……と頭の端で思いながらも弱者を嬲る快感に身を委ねる。
元々、体を鍛えていたのも使い魔を撃退した格闘術を齧ったのも……俺の本能の部分で得たかったモノかもしれないな。
「こんな姿をアイビスには見せられんな……!」
市民出とは言っても裕福な家庭で育ったのは確実だ。
行儀よく品性も穏やかで真っ直ぐな彼女にこんな姿を晒したら嫌悪感を抱かれるだろう。
「いや……むしろ、男らしいと褒め称えてくれるかも、な!!」
「ぐげぇぇぇぇ!!」
飛びかかってきたゴブリンを迎え撃つようにメイスでホームランを放つ。
首から上を失くした胴体がどちゃりと音を立てて地面へと落ちて、首はまっさらで綺麗な壁にぶつかって緑色のトマトをぶちまけたかのようになっていた。
「男の成すことやること全肯定感は言葉の端々にあったしな」
反対する時も常に俺の事を考えての発言ばかりだ。
男は世界の中心という考えが根本的にあるんだろうな。
殺すと同時にゴブリンのドロップ品が勝手に俺のインベントリの中へと入ってくる。
UIでアイテムを弄っていると自動収集対象にするかの項目が表れて、今では勝手に拾ってくれる。
インベントリ内に入った換金アイテムはどうやら重量設定外アイテムのようで幾らでもストレージ内へと入ってくる。
「暫くゴブリン相手にレベリング……っと洒落こみたいが!!」
最後の一匹をメイスで頭をかち割る。
ビクンビクンと体が振るわせた後、頭部が首へと陥没した死体は転がって煙のように消えていった。
辺りに残るのはゴブリンの体液たる緑色の血汗が辺り一面に飛び散った凄惨な現場だけだった。
「ふぅ……どれどれ。どれだけ経験値を得られた?」
得た経験値が一定に達成したら勝手にレベルが上がるタイプじゃないようだ。
UIから俺が今回得た経験値を見る。
「59……一体の経験値1かそこら辺か?」
微妙に小数点以下の数値があるのか、大体倒した思しき数よりも少しだけ経験値が多い。
単純に俺がカウントし忘れた可能性もあるにはあるが……。
「やっぱ最弱のカスモンスター設定っぽいな」
エロゲのゴブリンとなると極端に強い設定だったり、エロ関係は無双だったりするが……。
今のところは普通の戦闘はカスのカスレベルの強さしかない。
得た経験値をジョブに振るとするか。
「僧侶のLVもあげたかったけどなぁ」
ぼやいたところで手に入れたリソースに限りはある。
LV2にするのに20を消費して残りが39。LV3に30使って残りは9。
僧侶も同じようにLV2にするのに20要求しているので無理である。
ともかくアーマーナイトで増えたモノを見てみようか。
……増えたスキルなんかは何もないな。単純に防御値に対する補正値が上がっているだけか。
「お、ジョブのLVが上がると素のステータスにボーナスが貰えるのか」
自分の素ステ欄の項目が点灯していたので、其方をチェックしてみるとジョブのLVが上がった分だけ+3ポイントの数値がストックされていた。
「僧侶はMND……マインドに補正。アーマーナイトはDEF……ディフェンスに補正が付いてるのか」
%補正ではなく素のステにプラスされる形での補正だ。
ジョブのLVは低くても流石にジョブだけあって補正されている数値は二桁になっているから恩恵が強いな。
「取り合えず攻撃力を上げるとしてDEX、器用値とSTRの力を均等に上げておくか」
という事で+3ずつ振って現在の数値がどちらも13である。
これがどれだけの威力を発揮しているのか体感で分かるのだろうか?
多分
本来なら攻略サイトなりを見て最適解にしてたいが、生憎と俺一人だけがプレイしているようなゲームだし最適解=最効率やクリアに繋がるかと言われれば何とも言えない。
何せプロのクリエイターが作ったゲームじゃなくて……中学生転生エロガキ勇者が欲望のままに作って放り出したリアルな世界なんだからなぁ。
「ちょっとでも戦力向上になるなら振るべきだろう。振らなくて後悔した時には死の間際ってやつだしな」
簡単に放り出す心算がないからこそ、俺は出来る手はそれなりに打つ。あまりにも非効率的過ぎる……例えば一週間○○費やして素ステを戦わずに上げるなんて方法があってもやらない。
現実問題として俺は生身のままこの世界にやってきた。元の世界がどれだけ時間が経たないとしても俺の肉体は普通に年を取っていくだから、んなことやれる訳がない。
攻略に十年かかりましたってなったら肉体年齢だけ成人済みの高校生の出来上がりだ。下手したら別人として勘違いされる可能性が非常に高い。
「現実、やれて二年……いや一年ぐらいなんかなぁ」
高校生となれば育ち盛りだしな。雰囲気変わった程度済まないレベルに成長してしまうと元の世界で怪しまれることこの上ないだろう。
今できる自己強化は終わった。改めて辺りを見回してみる。まぁ、敵対反応がないことを確認してからUIは確認してるけどな。
「ん?」
よく見ると整った壁の一部がこれでもかと目立つぐらいに大きな…というよりもゴブリンが入っていけそうな位の大きさに広がった横穴があった。
「巣か」
直感的に口にしてみたが、たぶんそうだろうと思われる。
奴らが使っていた防具やらナイフやらに施されていた何かしらの紋様が穴の周りに広がっていた。
俺はそこから穴の奥の様子を伺う。視界に広がる戦闘時のUIからは奥は光が届いてないようでネームプレートなどのアイコン判断は出来なかった。
本当に便利だなこれ。とはいえモンスターの中にも隠密スキル系統があれば表示されないのかもしれないし、現に壁越しなどでは反応しないしな。
あくまでも視界の補助として使えるって感じ。
「しかし、本当に暗いな…ちょっと階層をうろつく程度だから何も持ってきてないんだよな」
金もないから冒険者に必要であろう道具類は持ち合わせてない。
マジでゲームの旅だったばかりの勇者の如き、現実的に突っ込むような状態だからなぁ…。
「そう金。金が要るんだよなぁ…」
個人的にはこの穴の奥にイベントなりアイテムなりがありそうに感じている。
というか、こんなにも整列したダンジョン内でいきなりこんな穴があるならそれはもうイベントのフラグなんよ。
「雰囲気的にもチョ〇ボの不思議なダンジョン系だしなぁ…」
ローグライクダンジョンと思えるほどに統一された感があり、誰かが踏み荒らした感じがしないダンジョンだ。
入る度に変わっているのか?入るPTによってそれぞれ違っているのか?一定周期で変わっているのか?
「どれに当て嵌まったとしてもあまりにも人の気配がしないのと、荒らされた形跡がないからな」
出なければ普通に歩いてるだけでこれだけのゴブリンに襲われないだろう。
ローグライクじゃないのなら一階層ならモンスターが居ない筈だ。でなければ、ダンジョンから溢れ出して直ぐに外へと飛び出していく階層だろう。
「その点からしても設定がおかしいというか、矛盾してるんだよな」
ダンジョンの作りと世界に迫っている危機に辻褄が合わない感が凄いしている。流石にテキトウに作られた世界だけはある。
「どうするか」
そう考えに浸ろうとした時、脳裏でアイビスの懇願する顔が浮かんだ。
「…そうだな。何も初めから危険な橋を渡る必要はないか。一応は換金アイテムも結構拾えたんだし、今日一日の宿と飯ぐらいは何とかなるだろう」
俺は結論付けて来た道を帰った。
「げげげげ!!!」
「あが、あう、ぎひぃ…」
「う、ぁぁぁ…」
「げぎゃ、げひひひいひひ!!」
穴の中で俺と同じような初心者冒険者PTがゴブリン共に凌辱の限りを尽くされている事を知らずに。
モンスターによる陰惨な強姦描写が
-
欲しい
-
要らない