学校の図書室で、偶然官能小説を発見した結月ゆかり。彼女は毎日のようにそれを読みふけるが、やがて読むだけでは満足できなくなり……。

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中〇生結月ゆかりが、性教育を教えてもらうお話

『……そうして、彼は私のスカートに手をかけた。私はこれから行われるであろう行為を想像して、顔を真っ赤にして手で隠していた。彼はそんな私の気を知ってか知らでか、一切の躊躇なくスカートを脚から下ろした。私は、彼が私の下着を凝視していることに気づいた。先程の胸への愛撫と、この先の行為への期待のため、そこは既に少し濡れていた。お陰でパンティーは私の秘部にぴったりと張り付き、まるで彼を誘っているかのようであった。彼はごくりと生唾を飲み、下着に手をかけ、ゆっくりと下へ──』

「もしもし?あなた?」

「はいっ!」

 

 

 中学生にはかなり刺激的な文章を読みふけっていた私は、後ろに人が立っていることに気づいていませんでした。だからその人が声をかけてきたとき、私は飛び上がらんばかりに驚いてしまいました。

 

 

「図書室を閉めなきゃいけないから、そろそろ帰ってくれる?それか、あなたが鍵を返してくれるならもう少しいてもいいよ」

 

 

 その正体は上級生の図書委員でした。放課後にこの図書室へ来て、いつまでも帰ろうとしない私にしびれを切らして話しかけてきたのでしょう。

 

 

「じゃあ……鍵は私が返しておきますので」

 

 

 これ以上話しかけられて本の中身を見られても困るので、私はそう言いました。それを聞くと、彼女は多少機嫌を直してくれました。

 

 

「おっ、ありがと。場所はわかるよね?職員室の、入ってすぐ右の棚ね。それじゃ、さよなら」

「さようなら」

 

 

 ドアからでていく彼女の背中を見て、なんとかバレなかったとほっとため息をつきました。そして私も帰ろうと、抱えていた本を元あった場所へ戻しにいきます。図書室の奥の奥。埃をかぶって日焼けした本たちの隙間に、『私と彼のヒミツの関係』はすっぽりと収まりました。

 この本を見つけたのはつい先月のことでした。元々私は読書が趣味でしたからこの図書室をよく利用していたのですが、変わった題だなあと何気なくこの本に手を伸ばしたのです。始めはただの恋愛小説だと思っていました。しかし、ページをめくるたびに登場人物たちの関係は深まって行き、ついには……BやCをしてしまうようになったのです。

 正直なところ、なぜこのような官能小説が中学校の図書室にあるのかはわかりません。普通に考えれば18禁でしょうし、本を並べるときに気づけなかったのでしょうか。私はこう見えても真面目な生徒ですから、初めて見つけた時は、すぐに先生へ届けようと思いました。しかし、私はそれをすることができませんでした。初めて読む具体的な男女の交わりの描写に、夢中になってしまったのです。

 昨今の学校教育ではいくつかの問題がありますが、その内の一つが性教育です。日本では「性的なこと」は触れることすらもタブーとされているのか、学校では踏み込んだことは全く教えてくれません。精々部分の名前や用語程度で、詳しいことはわからないのです。私も、性の知識のほとんどは、友人やクラスメイトの話の中で仕入れていました。しかし、それにも限界があります。いくら仲が良いとは言え、中学生というのは性的な話をするのには恥ずかしいお年頃なのです。「どうやらあんな事やそんな事をするそうだ」ということはよく話していましたが、具体的な生々しい話は誰もしたがらないのです。

 この本を見つけたのはそんな時でした。だから私にとって、この本は性の教科書とも言えるのです。借りるためには図書カードへ題名を記入しなければなりませんから、毎日人がいない放課後の図書室で、胸をドキドキさせながら読みふけっていました。特に性行為のシーンは大変に想像しやすく、跡がついてしまうほど何度も繰り返し読みました。お陰でその方面の知識は、同級生より知っているという自信があります。

 しかし、欲が尽きないのが人間という生き物です。念願の知識を得られた私ですが、ここ最近は別の願望がありました。それは、実践をしたいという願望です。本を読むことで様々な知識を得ることはできましたが、如何せん文章でしかありません。実際に男性器はどうなっているのか、他人に触られるとどんな感じなのか、そして何より、性交はどんなものなのかという好奇心が、私の中でだんだんと大きくなっていくのです。それを抑えようと最近は読書の頻度を上げていましたが、ついに抑えることはできませんでした。私はついに、奥の手を使ってしまったのです。

 

~~~

「お、お邪魔します」

「いらっしゃい」

 

 

 週末。普段はぐっすり眠っている頃に制服を着て家を発ち、電車を乗り継いでお兄さんの住むアパートへ行きました。期末テストが近いため母や父は心配していましたが、「勉強を教えてもらう」と言って安心させてきました。

 お兄さんというのは、私の年の離れた友達のことです。私が小さい頃は、公園などでよく一緒に遊んでくれました。小学校に入学してからも勉強を教えてくれ、読書の面白さもこの人から教わったのです。私は幼いながら彼に恋情を抱いていましたが、中学に上がるときには、彼は大学生になった為に引っ越してしまいました。それでも、今でも時々遊びに行く程度には仲が良い人です。中学生になってからはますます異性として意識するようになってしまい、以前ほど仲良く遊ぶことはできていませんでしたが。

 玄関で靴を脱ぎ、見慣れてしまった廊下を通り抜けます。同じく見慣れてしまった部屋には明るい光が満ちていました。隅の方で空気清浄機が静かに唸っていて、代わりに壁際のテレビは黙っています。部屋の真ん中に置かれたテーブルには、湯気の立つカップが二つと大学ノート、その他幾つかの筆記用具が置いてありました。どうやら電話で相談した「勉強を教えてほしい」という私のお願いをしっかり叶えてくれるようです。

 しかし、今日はいつもの勉強とは違うのです。私はせっかく準備してくれたのに悪いなと思いながらも、今日ここへやってきた目的を告げようとしました。

 

 

「今日はなにからやる?前回は振るわなかったから、数学からでも──」

「お兄さん」

 

 

 カップの前に座ってしまったお兄さんに向けて、私は第一声を切り出しました。 

 心臓が凄くどきどきしています。喉が妙に乾いていて、紅茶でも飲みたい気分です。あぁ、このまま「何でもない」とだけ答えて、テスト勉強を始められたらどんなに気が楽でしょう。

 しかし、それではいけません。私の好奇心が、それを許さないからです。

 緊張で倒れそうになりましたが、私はなんとか踏みこたえます。そして、続く言葉を喉から絞り出しました。

 

 

「今日は、その……。性教育を、お、教えて欲しい、です……」

 

 

 最後の方は声がかなり小さくなってしまいました。おまけに膝がブルブル震えていて、顏もカァーッと赤くなっていきます。

 ただただ心配でした。お兄さんは返事をしてくれるでしょうか。もしお兄さんがこの言葉をなにかあらぬ方向へ誤解して、私が望んでいない行動──両親へ連絡されるだとか嫌われるだとか──をしてしまったら、私はどうにかなってしまうかもしれません。

 部屋には相変わらず空気清浄機の音が響いています。お兄さんは座ったまま、あっけにとられたような顔をしていました。

 

 

「……ごめんなさい、急にこんなこと言って」

 

 

 部屋に籠る静寂に耐えきれず、私は泣き出してしまいました。

 薄いクリーム色の壁が歪み、しゃくりあげるような呼吸をしてしまいます。この世が終わってしまったかのような絶望感に、私は思わず頽れそうになりました。

 しかしそんな私の身体は、お兄さんによって支えられました。いつの間に近づいていたのかお兄さんは私の前で膝立ちになり、気の抜けた身体を後ろ手でしっかりと支えています。

 私はお兄さんに密着されて、またもや顔を赤くしてしまいました。

 

 

「お、お兄さん?あ、あの──」

「ごめんね。急に言われたから、びっくりして返事ができなかったんだ。……怖がらせちゃったよね」

「いえ、いいんです。……私こそこんなこと言ってごめんなさい。あの、このことは誰にも言わないでほしいです。それであの、へ、返事は……」

 

 

 お兄さんは相変わらずぎゅっと背中を抱きしめてくれています。優しい力とぬくもりに包まれて、私は少しばかり大胆になって聞いてみました。

 

 

「ゆかりさんがしたいなら……いいよ。教えてあげる」

 

 

 お兄さんは、前まで私のことを「ゆかりちゃん」と呼んでいました。しかし今は「ゆかりさん」です。それが認められた証拠のようで、私は安堵からまた涙を流してしまいました。それでもお兄さんは嫌な顔一つせず、私が落ち着くまでじっと待っていてくれました。

 

~~~

 異性の所へわざわざやってきて「性教育を教えて欲しい」と言ったものですから、お兄さんはしっかり私の意図を読み取ってくれました。机の上に保健体育の教科書を広げる代わりに、私をお風呂場へ案内してくれたのです。

 例の本の通り身体を念入りに洗った後、私は寝室に案内されました。お兄さんのアパートへは何度も来たことがありますが、寝室へ入ったのはこれが初めてです。寝室も居間と変わらず、小綺麗な部屋でした。

 お兄さんは私をベッドへ座らせました。そしてお兄さんも私の横へ座り、煌々とした部屋の中で私たちは並んで座ることとなりました。

 

 

「まずは……何からですか?」

 

 

 私はお兄さんに寄りかかりながら訊ねました。

 

 

「キスからかな?実は、僕もあんまり詳しくはないんだ」

 

 

 お兄さんは微笑みながら答えました。

 そうして、私はお兄さんと向き合いました。心臓は激しく脈を打ち、頬には含羞の色が滲んでいます。

 

 

「……ぁ」

 

 

 お兄さんは私の背中へ手を回し、整ったその顔を近づけ、私の唇に口づけをしました。

 少女漫画ではキスは甘酸っぱいなんて書いてありましたが、私の場合そんなことはありませんでした。それはチョコレートやマシュマロのように、とけるように甘かったのです。

 

 

「……んっ」

 

 

 閉じた口の中に、お兄さんの舌がにゅるりと入り込んできます。突然の出来事に驚く私でしたが、あの本の中にも同じようなことが書いてあったため、驚いて口を放してしまう、なんてことはありませんでした。

 お兄さんの舌は、私の口の中でゆっくりと蠢いています。私はそれに応えるように最初はぎこちなく、慣れてきたら大胆に、お兄さんの舌の動きに自らの舌を絡め合わせます。舌同士の粘膜がこすれあい、唾液が互いの口を行き来します。不思議にも汚いというような感情はまったく湧いてこず、むしろそれは私の身体をほてらせる作用をもたらしました。

 しばらくそのようにして互いの口の柔らかな感触を確かめあい、やがてお兄さんの方から口を放してくれ、濃厚なキスは終わりを迎えました。

 

 

「どう……かな?これがディープキスっていうんだけど、うまくできてた?」

「お兄さんのキス、とっても気もちよかったですよ。……あの、お兄さん。実は私、これが初めてのキスなんです」

 

 

 私が顔を真っ赤にさせながら言うと、余裕のありそうだったお兄さんも、その頬に赤い色をさしました。

 

 

「私のファーストキス……どうでしたか?」

 

 

 お兄さんは何かを答えるでもなく、ただ私の背中に手を回し、優しくぎゅっと抱き寄せてくれました。それに抗うという理由などどこにもなく、私はそれにされるがままにして、優しくていい匂いのする男らしい身体に、ぎゅっと抱き寄せられました。

 しばらくそうしていると、お兄さんは小声で「よし」といい、ベッドの縁に坐っている私の後ろに回り込みました。そして私を股の間に入れるようにして座り直し、私は後ろからお兄さんに抱きかかえられるような状態になりました。

 

 

「あの、お兄さん。次は何を……?」

「次は胸を触ってみようか。……ゆかりさん、ほんとに大丈夫?」

 

 

 お兄さんは心配そうな顔をして、私の顔を覗き込みました。

 

 

「わ、私、お兄さんになら何されても大丈夫です。でも、その……。や、優しくしてください、ね?」

 

 

 私がそう返すと、お兄さんはほっとしたように頷きました。

 ドキドキと心臓が高鳴る中、お兄さんはゆっくりと両手をあげ、そしてボールを掴むように少し内側に指を曲げると、ゆっくりと私の胸に近づけました。

 トスッと軽い音がして、お兄さんの手が私の胸に触りました。なんだか変な感じです。クラスメイトは勿論友達や家族にも触らせたことのなく、ましてや自分で触ってみたことも数少ない場所を、今は他人に触られているのです。性的な興奮と言うよりは、背中に手を当てられているような、スキンシップの延長線上のような感覚でした。

 心臓は相変わらずトクトクと脈打っています。私はその拍動がお兄さんにばれてしまわないか、それだけが心配でした。

 突然に、手が動きました。まるで壊れやすいものでも扱っているかのように、その手の動きはおっかなびっくりとしていました。服の上からでしたから、ごわごわとした布の感触だけが、私の胸に響いています。それでも他人に胸を揉まれるというのはこれが初めてで、なんだかくすぐったいような、不思議な感じがしました。

 

 

「どう?どんな感じがする?」

「あんまりワカンナイ、です」

 

 

 私がそう答えると、「じゃあ次は、直接触ってみようか」とお兄さんはいいました。

 身体がぶるりと震えます。まるでお風呂から急に上がったときのように、軽い立ち眩みに似た感覚が私を襲いました。これまで誰にも見せることのなかった私の胸。それが今この瞬間に、白日の下にさらされてしまうのです。

 私の制服の前にはお兄さんの手があり、それが器用に指を動かす度、ボタンが一つ、また一つと外れてゆきます。やがてボタンが全て外れると、シャツは自重によって左右に開き、私の上半身は遮るものがなくなってしまいました。お兄さんがシャツを優しく脱がせれば、そこにあるのはもうブラジャーだけです。同級生に比べてあまり大きくないこの胸は私のコンプレックスの一つではありましたが、せめてもの抵抗にと、私は持っていた下着の中から一番可愛らしいものを選んでいました。

 そしてとうとうブラジャーを脱がされ、私の上半身は、完全に裸になってしまいました。遮るものは何もなく、私の胸はその稜線をあらわにしています。少し小さい胸のふくらみも、そして服の上から愛撫されて、少しだけ固くなっている乳首も、私は隠すことができません。

 お兄さんは値踏みするようにじっと私の胸を見つめ、そして唐突に、両手を胸にあてがい先ほどと同じように優しく揉み始めました。

 

 

「ここは、なんていうかわかる?」

「その、お、おっぱい、です……」

「正解だよ」

 

 

 遮るものが何もない分、先ほどよりもダイレクトな刺激が胸に伝わってきます。お兄さんの男らしいごつごつと骨ばった指は、私が経験したことのない新しい感覚を胸に伝えてきます。家の自室で本の内容を思い出しながら、自分で揉んでみた時とは大違いでした。

 

 

「んっ!?」

 

 

 真綿にくるまれているようなふわふわとした感覚の中に、突然鋭い快感が走りました。お兄さんが私の胸の中ほどに小さくついている、乳首を指でぴんっと弾いたのです。

 

 

「どう、ゆかりさん。気持ちいい?」

 

 

 お兄さんはそう問いかけながらも、私の乳首への愛撫を止めません。上から円を描くように優しくすりすりされ、突起物を撫でるように上下にこすりあげられ、ボタンを触るようにぎゅっとつままれるのです。

 

 

「ここはなんていうのかな?」

「あっ!お、お兄さん!ん、んっ!」

 

 

 胸からはこれまでに感じたことのない不思議な快感が発せられています。お兄さんの指が優しく乳首をこする度、お兄さんの手のひらが優しくおっぱいをもみ込むたび、キモチイイという信号が私の中に発せられ、まともに考えることができなくなります。

 

 

「そ、そこは……んあ、ち、乳首です。私の、んんっ!そこ、あんまり触られると……あっ」

 

 

 いつの間にか手のひらの動きは止まり、お兄さんの攻めは指先に集中していました。先ほどからの愛撫で既に固くなっていた乳首は、お兄さんの指先でカリカリとこすられるたび、その振動を快楽に置き換えていきます。

 しばらくそうしていると、私の中で何かがゆっくりと顔を覗かせてきます。それは私にとって、馴染みのあるあの感覚でした。それはつまり……自室のベッドや深夜のトイレで何度も経験したはずの、性的絶頂に達しようとするときの感覚です。

 

 

「んっ!お兄さん、待って、い、一回まってくださ、あっ!?」

 

 

 私が待ってと言うと、お兄さんは待つどころか指の動きを早めました。それは完全なる私への追い打ちで、例の感覚がすぐそこまで来ていた私にとって、あまりにも効き過ぎる行為でした。そしてついに、快楽の波が理性という壁を乗り越え、本能という外地へ溢れ出しました。……平たく言えば、私は絶頂してしまったのです。

 お兄さんは手を胸から外します。私はいつもの何倍もの気持ちよさに溺れそうになり、身体全体から力を抜き、ぐったりと脱力してお兄さんの身体にもたれかかりました。

 

 

「ご、ごめんね。そんなに気持ちよかったの?」

「他の人から触られるのは初めてで、その……い、いつもより、気持ちよかったので……」

 

 

 私とてまさか胸を触られただけで軽く絶頂してしまうなんて思ってもいませんでしたから、自分自身でも恥ずかしく、言葉尻をごにょごにょと濁して答えました。

 

 

「……それじゃあ次は、スカートも脱いでみようか」

「はっ、はひ!」

 

 

 しばらく肩で息をし、ようやく落ち着いてきたころ、ついにお兄さんの口から次のステップを促す言葉が出てきました。私は自分のスカートに手をかけ、ゆっくりと引きずるようにしてそれを脱ぎ捨てました。パサリと脱いだそれを床に落とせば、私の下半身を隠すものは小さな布切れ一枚だけです。私はとうとう他人の目の前で、パンティー一枚だけの姿になってしまったのです。

 先ほどイッてしまった時から心配はしていましたが、案の定私の純白のパンティーには、小さなシミができていました。先程の胸への愛撫と、この先の行為への期待のため、私のあそこは既に濡れてしまっていたのです。

 

 

「そんなに気持ちよかったんだ……」

 

 

 お兄さんは私の耳元でささやきながら、ふとももを膝から足の付け根まで、ゆっくりと舐めるように撫でつけます。五本の指はまるで意志を持っているかのように私の肌を動き回り、こそばゆいような気持ちいいような、不思議な感覚を足に残していきます。

 

 

「お、お兄さんに触られたから……んっ」

 

 

 足全体に大きく動いていた手の動きは、徐々にその範囲を狭めていきます。ふともも全体を動く手は、やがて足の付け根や下腹部を撫でまわすようになり、それがしばらく続くと、今度は足の付け根の内側、パンティーによって隠れている、私の性器の周りを優しく撫でつけます。

 私のあそこはそんな弱い刺激にも敏感に反応し、私が快感に身をよじる度に、ぐじゅり、ぐじゅりと水のこすれるような音が微かに響いてきます。

 指があそこの縁をかすります。びりびりとした刺激が腰に走り、私のあそこがきゅんっと絞られ、愛撫によって既に分泌されていた愛液がじゅわりと染み出します。私のパンティーについたシミは先程よりも大きさを増し、今では下着全体が濡れてしまい、私のあそこが布越しにくっきりと浮き出てしまっています。

 お兄さんは肌を撫でる手の動きを止めました。私がほっとしたのも束の間、次の瞬間にはその手と指は、下着越しに私の性器に直接触れてきたのです。

 

 

「あっ!」

 

 

 思わず声が出てしまいます。私はとっさに手で口を押えましたが、一度出てしまった声はもう取り返せません。

 先程からふとももや下腹部を手で優しく撫でまわされ、そしてぎりぎり触れるか触れないかのところでこすられ続けて来た私の性器は、自分でも驚くほど敏感になっていて、お兄さんの指から発せられた快楽を何倍にも増幅して私に届けてきました。それは私が今までに感じたことのない快感でした。ただ性器を触るというわけではなく、その周辺を撫でられていただけなのに、私のあそこは、普段よりも気持ちのいい快感を感じているのです。

 お兄さんの指はパンティー越しに、私の性器の割れ目を上下にこすります。私のあそこは既にびしょびしょで、指で布ごとこすられるたび、じゅくじゅくと水音を立てました。そして指が突起をカリッと擦ると、それ以外を触られているよりもキモチイイという感情が湧き上がってきます。

 

 

「ん……、んっ!ぁ、ん」

 

 

 しばらく声を押し殺したまま喘いでいると、お兄さんは私の腰を手と足で浮かせ、私が「あっ」と言う暇もなく、腰元からパンティーを脱がせてしまいました。

 私は全裸になりました。その身にまとうものは何もなく、その身を隠すものはなにもありません。恥ずかしさでうずくまりたいという衝動に駆られましたが、そうすることもできません。今私の身体の前にはお兄さんの腕があり、その腕はちょうど、ジェットコースターの座席のベルトのように、私の身体を前方で押さえつけているからです。私は思い人の異性の手の中で、己のすべてをさらけ出しているのです。

 それだけでも、倒れそうになるほどの羞恥心を感じました。私の性器は外界にさらされ、いつでも触られてしまえる状態になっているのです。耳が燃えるように熱くなり、心臓は体育で長距離走をしたあとのように脈打っています。

 

 

「ゆかりさん、きれいだよ……」

「そ、そんなこと!言わないでくださひっ!?」

 

 

 お兄さんはそのごつごつとした指を、私の性器に直接触れさせました。途端に、先ほどまでとは比べ物にならない程の快感が私を襲います。

 

 

「んあっ!」

 

 

 先程から散々焦らされ、たくさんの愛液を分泌していた私のあそこ。そこは燃えてしまうのではないかというほどの熱を帯び、指の先端をグネグネと捉え、少しづつ、しかし確実に飲み込んでいきます。

 

 

「ここは、なんていうのかわかる?」

「そっ、そこは、あっ!じょ、女性器、んっ、です……あっ!」

 

 

 お兄さんはゆっくりと指を中に入れながらいいました。そのごつごつした指は、私が普段使っている自分の指とは勝手が全く違います。私の指は女子中学生らしい滑らかな細い指ですが、今入ろうとしているそれは、太くて骨ばった、突起のついたごつごつとしたものなのです。そんなものが私の中をごり、ごり、と擦る度、私は必死に声を抑えなければならない程の快感を感じました。

 そんな中で必死に答えた私ですが、その快感の波は、指の動きが止まるとともに、ゆっくりとしたものに変わりました。

 

 

「お、お兄さん?どうして指を……」

 

 

 私があそこに指を入れたまま聞くと、お兄さんは優しく言いました。

 

 

「女性器の他にも、名前があるでしょ?ゆかりさんがそれを言ったら、続きをしてあげる」

 

 

 他にも名前がと言えば、あの言葉のことでしょうか。例の小説の中で出てきた、そして教室でバカ騒ぎしている男子たちのグループから時々ぽつりとはじき出される言葉、そして女子たちの会話で、その名を口にするのをはばかられるほどに恥ずかしい言葉。少なくとも私は口に出したくありませんし、そんなことを言って軽蔑されたくもありません。

 しかしお兄さんは、指をピクリとも動かしてくれません。私は身体を捻るようにして後ろを振り返りましたが、お兄さんは意地悪く笑うだけです。

 私はその言葉をいうのをためらいましたが、この先を体験してみたいという気持ちがどうしても勝り、無理矢理口を開き、震える声で弱々しく言いました。

 

 

「ぉ、おまんこ、です……」

 

 

 その途端、指は先程よりも速度を増したように動き、その先端は、とうとう私のおまんこの突き当りまで入ってしまいました。

 

 

「あっ!」

 

 

 ごつごつした男らしい指は、私の"そこ"をこつこつとつつきます。これまで自分の指ではどうやっても弱い刺激しかできなかったそこは、今では強烈な刺激を受けています。

 これまでに体験したことのない新たなうずきと、私がこれまで言わないでいた下品ではしたない言葉を口にしてしまったという事実は、私の理性にかかっていたタガを外すには充分すぎる役割を果たしました。こんなに恥ずかしい言葉を言ってなお行為を止めようとしないのだから、お兄さんは私のことを絶対に嫌ったりしないだろうという考えは、一度湧くと真夏の入道雲のようにもくもくと大きくなっていきました。そうなればもう、私自身には止めることができません。私は先程のように声を抑えるということも忘れ、自分の身体に流れる快感を、存分に受け止めようとしました。

 

 

「んあっ!お、お兄さん、それっ、とっても気持ちいいですっ!あぁっ!」

 

 

 指は私のおまんこの奥まで入ってきた後、そこを惜しむかのように、ゆっくりと引き抜かれていきます。そうすると入ってくる時とは真逆におまんこの中をこすられ、指のごつごつした骨が、私の壁を存分に刺激してきます。入口の縁は指の腹によってつぷつぷと刺激され、その快感を一刻でも長く味わおうと、指の動きにつられて腰が動いてしまいます。

 お兄さんは、私のおまんこをしばらくそのようにいじり続けました。そして私がその快感に少しづつ慣れてきた時、また新たな快感の芽を作ろうとしました。私が喘いでなにもできない間に、空いている左手を使って、私のおまんこの上側についている突起を触り始めたのです。

 

 

「あっ!?そ、そこはっ!んあっ!」

 

 

 自分でも普段から触っていたそこは、他人に触られるとよりいっそう強い刺激を感じさせました。おまんこの中を指でぐるぐるかき回されるよりも、何倍も強い快感が私の腰に電流のように走ります。

 

 

「ゆかりさんのここ、とってもぷっくり膨れてるよ?ここの名前はわかるかな?」

「そ、そこはっ!私の、く、クリトリス、ですっ!あぁっ!」

 

 

 お兄さんは左手を器用に使い、それこそ植物の芽を触るように、私のクリトリスを優しく、それでいて執拗に触り続けます。二本の指で肉を左右に広げられれば、先ほどからの愛撫で痛いくらいに大きくなっていたクリトリスが、ぴょこりと顔を出して外気にさらされます。そしてそこを大好きな人が優しく何度も、かりかり、かりかりと刺激してくるのです。私はたまらなくなり、先ほどよりも大きな声で喘いでしまいます。

 

 

「んっ!お、お兄さんっ!そこ、もっとしてくださいっ!んぁっ!」

 

 

 クリトリスはそれに比べて太すぎる指に挟まれて、根元から先端まで撫で上げるように触られたり、先端だけを触れるか触れないかぎりぎりのタッチで知らされたり、逆に散々焦らされた後急に強い刺激を与えられたりして、もう私の気持ちいいという感情は、考えられる目いっぱいまで貯められていました。

 私があまりに強い快楽から逃げようと腰を捻ると、お兄さんは私の両側にある足に力を入れて身体を固定し、指の動きをより強くします。おまんこの中をこしゅこしゅと擦られて、クリトリスもこりこりと刺激されている私は、お兄さんの愛撫の中で今日二度目の絶頂を迎えました。

 

 

「んんっ。あっ、い、いきますっ!ああっ!いく、いっ、いくぅっ!ああっ!」

 

 

 いつも一人でしているときのように、私は足先をピンと伸ばしていってしまいました。それと同時に身体が弛緩し、力の入らなくなった下半身からちょろちょろと水音が流れ出します。私はそれがおしっこであるとどこか他人事のように感じていましたが、自分のあそこから確かに液体を出しているという自覚が芽生えると、途端に取り返しのつかないことをしてしまったという後悔と羞恥心が湧き出てきました。

 

 

「み、見ないで……」

 

 

 私は両手で顔を覆いますが、それでおしっこの流れが止まる訳ではありません。私のあそこから放たれたおしっこは、パシャパシャと力ない音を立てながら流れ出し、放物線を描いて今なお股間に置かれているお兄さんの右手にかかってしまいます。しかし、一度出てしまったおしっこを途中で止めるというのも難しく、私はお兄さんの腕の中で、結局最後までおしっこを出してしまいました。

 

 

「ご、ごめんなさい……」

 

 

 私は手をゆるりと降ろしながら、恥ずかし気に呟きました。自分の好きな人の眼前でおしっこを漏らすということをしてしまい、これで嫌われてしまわないか、はしたない女だと思われてしまわないかという不安の渦が、私の中でぐるぐると渦巻いていました。

 

 

「大丈夫だよ、それくらい気持ちよかったんだよね」

 

 

 お兄さんは私の頭を左手で撫でながら、優しく言ってくれました。それで私の不安もなんとか晴れ、私はしばらくお兄さんにもたれかかったまま、頭を撫でられるのに任せていました。

 お兄さんは私が落ち着くのを見届けると、「それじゃあ次は……」と言いながら、自身の服を脱ぎ始めました。私はいったん脇にどかされ、お兄さんの脱衣をじっと見つめることに努めます。そしてお兄さんは服を脱ぎ終わると、ベッドの縁に腰かける私の肩を掴み、そのまま左手を背中に当てて、後ろにゆっくりと倒しました。後頭部がぽすりとベッドに触ります。裸の背中にシーツがこすれて、少しくすぐったいです。

 私はいよいよこの時がきたかと、心の中でぐっと覚悟を決めました。これは例の本に書かれていた行為の一つ、押し倒しに該当するのではないか。もしそうであるならば、B──ペッティング──が終わった私たちにとって、残っている行為は一つしかありません。

 

 

「ゆかりさん」

 

 

 お兄さんは私の肩を持ったまま、ゆっくりと口を開きました。膝でベッドに立っているため、体勢を変えるとベッドがギシリと音を立てます。

 

 

「は、はい」

「もし痛かったりしたら、途中でやめるからすぐに言ってね?それと、ほんとに僕なんかで大丈夫なの?」

 

 

 お兄さんは不安そうにそう聞きました。私はこの期に及んで私の心配をしてくれるお兄さんのことが少し可愛く思え、くすりと微笑みながらこう返しました。

 

 

「大丈夫ですよ、お兄さん。……それに大丈夫じゃないなら、こんなことさせてません。私の好きな人は、昔からお兄さんだけだったんです」

 

 

 こんな風にどさくさに紛れた告白は、少しだけズルいものでしょうか。お兄さんはそれを聞いて顔を赤くさせ、そして私の唇に、そっと口づけをしました。

 

 

「それじゃあ……入れるよ」

 

 

 私はその瞬間を直視するのが怖く、両手でシーツの余りをぎゅっと掴み、天井をじっと見つめるようにしました。

 お兄さんのそれが、私のおまんこにちょんっと触れます。粘膜同士がこすりあわされ、にちゃにちゃとエッチな水音が響きます。それはあからさまに指ではなく、男性器であるとしか言えない弾力と固さを持っていました。火傷しそうなほどに熱いそれを、私のおまんこは無意識のうちに、愛液を分泌してその主を気遣うように迎え入れる準備をしています。

 お兄さんは腰をゆっくりと前につき動かしました。それは入り口でにゅるにゅると少しばかりの抵抗を見せたのち……私のおまんこに、ずりゅずりゅと入り込んでいきます。

 

 

「っ……!」

 

 

 太く、そして固いそれは、私のおまんこの内側を無遠慮にごりごりと削り取ります。その指とはまったく別種の感触や快感に、私は息も絶え絶えです。今はただ、入れているだけなのです。それなのに私のおまんこはそれをキュンキュンと締め付け、脊髄にはこれまでとは比べ物にならない程の快楽が流れ込みます。もしこれを何度も何度も、激しく奥まで突かれてしまったら、私は一体どうなってしまうのでしょうか?

 お兄さんは私の表情を見ながら、徐々にそれを挿入していきます。顔を見られながらエッチなことをするというのは、思ったよりも恥ずかしいものです。しかしそんなことを考えている余裕も、お兄さんのそれが私のおまんこの突き当りを、こつんと突くまでのことでした。

 

 

「動く、ね?」

 

 

 お兄さんはそう言うと、私のおまんこの奥まで挿入したそれを、ゆっくり、ゆっくりと引き抜きはじめました。

 少し硬さのあるそれは、私の中を無遠慮にごりごりとこすり取ります。そしてそのまま抜けそうなくらいに引き抜かれ、私の入り口を擦るようにし、また中ににゅぷにゅぷと戻ってきます。

 

 

「ああっ!?お、おにい、さんっ!あっ!あんっ!そ、それ!気持ちいいよぉっ!」

 

 

 例の本には、初めては痛いと書いてありましたから、私は入れる前まで、不安な気持ちでいっぱいでした。しかし今私の中を動いているそれは、多少の痛みは感じさせるものの、それを補ってなお余りある快楽の暴力を私に感じさせるのです。私が普段自慰で使っている指とは、まったく別物の快感がそこにはありました。

 

 

「んっ!んっ!んあっ!あっ、そ、そこっ!もっとしてぇ!」

 

 

 お兄さんのそれは、私の中を楽しむかのようにぐりぐりと動いています。奥だけを先端で執拗にぐりぐり責められ、上下に長くピストンさせて私の中でそれを磨くように動かし、ゆっくりとそれを引き抜き、抜けそうになって私が我慢ならずに腰をそれについて行くように動かすと、お兄さんは一気に行くまでそれを挿入します。入り口を擦られ、壁を擦られ、そして奥を擦られれば、私のおまんこはもう、全体を余すことなく快楽を伝えてきます。

 

 

「今ゆかりさんの中に入っているものの、名前はわかるかな?」

 

 

 お兄さんはそれの動きを止めることなく、上半身だけを私の身体に密着させるように倒して聞きました。私は快楽を逃すために必死に喘いでいましたが、それでも保健体育の勉強のために、息も絶え絶えに必死に答えました。

 

 

「お、おちんちんですっ!あっ!わたしのなかでっ、ごりごりってうごいてるのは、あっ!おにいさんの、おっ、おちんちんです!んあぁっ!」

 

 

 もう私の頭の中は、エッチなことでいっぱいでした。こんな風に暴力的なまでの快楽を無理矢理押し付けられ、そして私自身の口からは、普段絶対に言わないようなエッチな言葉を言わされるのです。もう理性なんてとうの昔にどこかへ行ってしまい、今私の中にあるものは、このキモチイイをずっと感じていたいという願望だけでした。

 私の答えを満足そうに聞くと、お兄さんは先ほどよりも早いペースでピストンを再開しました。

 

 

「あんっ!あっ!あっ、んっ!あぁっ」

 

 

 私のおまんこの側面を、固くなったおちんちんが何度も、何度もこすりあげます。入り口はおちんちんで縁の部分をこりこりと刺激され、行き止まりはおちんちんの先端で、ぐりぐりと押しつぶされるように刺激されます。私は思わずお兄さんの背中に手を回して、快楽の波に押し流されないようにしました。

 部屋の中に聞こえるのは、粘膜や愛液がこすれあうにちゃにちゃという水音と、ピストンをするたびに肉が打ち付けられるパンパンという音、そしてだらしなく喘ぐ、私の嬌声のみです。

 

 

「ゆかりさん……」

 

 

 お兄さんは腰を動かしながら熱っぽく呟き、空いている手を私の股間に持っていくと、私のクリトリスを、不器用にかりかりといじり始めました。

 

 

「ああっ!?おにいさんっ!そっ、そこはぁっ!んんっ!だめぇっ!きもちよすぎて、すぐにいちゃうからっ!んああっ!」

 

 

 私はクリトリスを刺激している手をどかそうとしましたが、あまりの気持ちよさに力が入りません。ただでさえおまんこをごりごりと刺激されているのに、それに加えてクリトリスまで触られれば、私はもう、下品に喘ぐことしかできませんでした。

 既に意識が飛びそうなほどの快楽を感じていたところに、クリトリスへの刺激が来ましたから、私はあっけなく、快楽の限界を迎えそうになってしまいました。おまんこが震えるように動き、おちんちんを本能的に離さないようにと、ぎゅうっと締め付けるように動きます。

 

 

「おにいさんっ!い、いきますっ!あっ!わたし、もういっちゃいますっ!んっ!ああっ!おにいさん!おにいさん!ああっ!んああっ!いくぅっ!いっちゃうっ!」

 

 

 お兄さんはそれを聞き、おちんちんの動きを今まで以上に早めました。既に限界が近かった私にとってそれは最後の一押しとなりました。ひと際強くおちんちんをきゅうっと締め付け、そしておまんこから液を吹きながら、私ははしたなくイってしまいました。これが潮吹きというものなのでしょうか。快感でぐじゅぐじゅにとろけ切っているおまんこからは、ぷしゅっという水音と共に霧吹きのような液がお兄さんの腰元目掛けて噴射しています。

 お兄さんはさすがに中に出すのはまずいと思ったのか、私がいった後、限界まで刺激されていたおちんちんをおまんこから抜き出し、私のお腹の上に射精していました。初めて見る男の人の射精は、なんだか変な感じがしました。そして私の中に、もしあれをおまんこの奥でされてしまったら、という考えが湧いてきました。それは考えるだけで、キュンキュンと私のあそこをうずかせます。

 

 

「ねぇ、お兄さん?」

 

 

 私は同じく息を切らしているお兄さんに、期待と願意を含めた声で、ゆっくりと告げました。

 

 

「私、今日、大丈夫な日なんです。……それにお兄さんも、一回だけじゃ満足できてませんよね?だから、次は……ね?」

 

 

 ぞくぞくとした心地の良い寒気が、背中を駆け上がります。

 窓から見えている景色は、既にすっかり暗くなっていました。しかし私たちにとって、夜はまだ始まったばかりでした。


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