抜きん出た才能のない一族の落ちこぼれ(わたし)はどうすりゃいいですか? 作:|◉〻◉)
実家に戻り、死んだように眠った。
いくら私が可愛くても、あそこまで愛してくれなくてもいいのに。
いや、嫌では無いよ? 嫌ではないんだけど。
はふぅー。一息ついて思考を切り替える。
それとこれとは別というか……いいや起きよう。
ベッドから起きあがろうと上半身を起こしたところで違和感を覚えた。
何かお腹のあたりに入ってる異物感。
昨日エッチしすぎてまだその感覚が残ってるのかと思ってた、けどお腹がぽっこり膨らむほどのでっぱり。
これはなんだろうかと意識をそこに向けると、
「んふぅ♡」
ぐりゅん、と最奥に突き刺さってた状態から引き抜かれる感覚。
まるで昨日マリアによって動かされたかのような痺れがお腹の奥を刺激した。
「あっダメ♡ そこ、いっちゃっ♡♡♡」
声をあげても止めてくれるわけもなく、ベッドの中で数度達した。
なにこれ、なにこれ?
朝から悪い夢でも見てるかのような、そんな感覚。
「ふぅー、ひどい目にあったよ」
汗びっしょりで、ベッドから抜け出す。
パジャマ、洗濯しなきゃだ。
いくら学院があんな感じでも生活は普通にしてるので洗濯機のお世話になることは多かったりする。
今日は日曜日。
昼前にはなんとか起きてリビングに向かうと、同居している妹が私の姿を見るなり声をかけてくる。
「お姉ちゃんずいぶんごゆっくりだね?」
テレビでバラエティ番組を聞き齧っていた妹が電源を落とすようにリモコンを操作する。
一緒に暮らしてるとはいえ、生活のほとんどは妹の稼ぎである。
私はそんな妹の世話をしつつ、サキュバス女学院への通学をしていた。
日曜となれば流石に学院も休みだけど、フェロモン使いに休みはない。
妹がソファから立ち上がり、自室に入っていく。
「今日もダンジョン?」
「そ、あたし稼ぎ頭だし? お姉ちゃんの通学費も稼がなきゃだから」
「ごめんね、頼りないお姉ちゃんで」
「ほんとよねー。なんでこんなお姉ちゃんを尊敬してたんだか!」
妹の麻里奈とは初潮が来る前までは仲の良い姉妹だった。
母や叔母、祖母が立派な戦士として活躍する姿を見て一緒に頑張ろうだなんて励まし合ってて。
でも私は初潮を迎えた時、フェロモンを発現出来なかった。
私もショックだったけど、私以上に麻里奈がショックを受けていたようだった。
口では私に心ない言葉をぶつけるけど、本当はすごくいい子なのを知っている。
だからあの子になんて言われようと私は平気。
なんだかんだ姉想いのいい子なの。
マリアはそこを理解してくれるから好き。
「少しは女子力上げてきてよね?」
「わかってる。麻里奈が無理しなくてもいいように、お姉ちゃん頑張るから!」
「そ、そこまで気合入れなくったっていいよ。お姉ちゃんびょーじゃくだし? また倒れられても困るのあたしだもん。せいぜい! 体力だけはつけておくことね!」
「うん、頑張るよ」
麻里奈は言葉を詰まらせるとすぐに赤面して早口になる。
変わらない。昔からこの子は変わらずいい子。
私に責任が向かいすぎないように矢面に立ってくれてる。
あの刺々しい言葉だって彼女の思いやりの裏返しなのだ。
負けられないなぁ。あたしも頑張らないと。
そう思うと、またお腹の奥が疼き出した。
寝起きの時よりもはっきりとした芯の通った硬さの熱が下腹部で刺激を与え続けている。
今までこんなことなかったのに。
私はどうしてしまったの?
朝食を食べ終えた後、シャワー室でオナニーに耽った。
火照った体を抑えきれない。
何かが蠢いている下腹部を揉み込むように押さえつけても内側への侵攻は止まらず、やがて大量の熱が最奥に浴びせかけられた。
ビュルルルッ、ブビッ、ブビュルルル!
「ふひぃ!? なにぃ……」
秘部に当てていた指に白く粘ついた分泌液が漏れ出した。
<異能レベルが上昇しました>
<お気に入りちんぽ登録LV1→2>
<女子力が上がりました2→3>
<フェロモンが発現しました>
「ふぇ?」
なにが起きたの?
わけもわからずポーっとする。
異能? 女子力?
私の女子力は1のままで……なんでもう3になってるかわからなかった。
それ以前に聞いたことのないスキルだ。
ちんぽって、男性器の俗称だよね?
それを登録できるってなに?
朝からの不調はこれが原因だった?
じゃあ内側から溢れてくる白いのって、本気汁とかじゃなくて……
「えっ、えぇえええええええええ!?」
その白く粘着く液体は、空気に触れると白濁になってゼリー状へと変化した。
まず間違いなくオスモンスターの放り出す精液に相違なく、私は頭が真っ白になる。
いきなり女子力が上がった理由は、これだ。
痛みなく、不快さもなく、ただただ気持ちよくなってただけ。
いつのまにか強く勃起した状態のおちんぽが私の内側に入り込んでいて、射精しちゃってるの?
なにそれ、なにそれ!
意味わかんないんだけど。
取り敢えず彼女のマリアに電話をかける。
「おーもしもし真琴。どうしたの? あたしの声でも聞きたくなった? なんちゃって」
開幕一番ボケをかましてくるマリアを無視して本題に入る。
「大変なのでマリア! 私、いつのまにか異能が発言してて!」
「お、良かったじゃん。どんなの? 美濃家だから結構当たりの異能だったり?」
必死に訴える私に対してマリアの声は弾んでいる。
普通はお祝い事だからね。女子力の上昇はこの世界で生きていくために必要不可欠。
だからマリアの対応は全く間違ってない。
「取り敢えずウチに来てくれる? いろいろお話したいけど今腰が抜けてて」
「オッケー、エッチな感じの奴なのね。把握。少しお待たせしてしまいますがよろしいですか、お姫様?」
「ごめんね、せっかくの休日に呼び出しちゃって」
「いいのいいの。どうせ一人暮らしだし。休みがあっても真琴の顔思い浮かべながらオナニーしてるだけだし」
「あっ、私も。マリアを思い出しながらしてた」
「にひひ、案外あたしら似たもの同士かもね?」
「う、うん」
電話越しだと言うのに、マリアの声を聞いただけでまた下腹部が熱を持ってきた。
やばい、やばい。また来ちゃう。
この異能、軽く想像しただけで反応してくるから困りものだ。
しばらくしてマリアがインターホンを鳴らしてくる。
私はお風呂場の近くの電話からドアは空いてるから中に入ってきてとお招きした。
「おほ、シャワー浴びてたのね? なんなら今からしちゃう?」
「その前にお話し!」
「はいはい」
バスローブに身を包み、髪に変な癖がつかないようにタオルを頭に巻いておく。
またあの異能が発動したらそっちに意識が回らなくなっちゃうからね。仕方がないのだ。
小休止をして気分を落ち着ける。
マリアはソファに座り、冷蔵庫に入ってた麦茶をコップに注いで私の分も用意してくれた。
学院でのガサツな場面ばかり見てきてるからこう言う気配りができるなんて知らなくて、ちょっと感心。
「それでお話って?」
「異能のことなの」
「エッチ系?」
「うん……」
「言い淀むってことは制御が効かない奴なのか?」
「そうなの。どうすればいいかわかる?」
「取り敢えず詳細を教えてもらわにゃあたしも手の施しようがないな」
「わかった。恥ずかしいけど説明頑張るね」
……少女説明中。
「ははっ! お気に入りちんぽ登録か! さすが美濃家! ユニークな異能を引き当てるのが上手いな」
「わらいごとじゃないのよぉ!」
「ごめんごめん。なにも泣くことないじゃないか〜」
笑われたのでペシペシ叩く。
こっちは本気で困ってるのに、この子ったら無責任なんだから。
「でもその異能のお陰で女子力も鰻登り。いいこと尽くめじゃん?」
「そうなんだけどぉ」
「なんか不服そうだな?」
「ズルしてるみたいで嫌」
「お前、そう言うとこ真面目だよなぁ。それを含めてお前なんじゃねーか」
「マリアはそう言ってくれるけど、自信持てないよ」
「じゃあ、もう一つ空いてる登録先、あたしに設定してよ」
「その、いいの?」
突然そんなことを申し出されて言葉に詰まる。
お気に入りちんぽ登録。
たしかにレベルが上がって登録先も増えた。
けどだからって私以外に被害者を増やしていいのかと言う懸念がある。
「むしろ願ったり叶ったりっていうか? サキュ学通ってる子達なら喉から手が出るくらい欲しがるんじゃねーかな? 真琴の登録先権」
「そんな、いつどこで犯されるかわからないのよ?」
「実際授業でそういうことやってるし今更じゃね?」
「それはそうなんだけど……わるいよぉ」
「むしろせっかくカップルになったんだしお揃いのグッズが欲しくならないか?」
マリアの顔がずずいと迫る。
私は気圧されるように床に押し倒されて、ついには観念した。
「わかった。じゃあ今のところはマリアだけね? マリアの異能が発現したら、私に教えて?」
「んじゃ、早速頼むよ。実はさっきイキ損ねてムラムラしてるんだ。風呂上がりの真琴見てたら我慢できなくてさ。これでも今結構我慢してるんだよね?」
それは本当に悪いことをしてしまった。
オーガズム手前で止められるのは本当に辛い。
もし私がマリア側だったらふざけんなと言って電話を切っててもおかしくない。
それぐらい今の私たちにとっての重要事項で。
そしてこれから運命共同体になってくれると名乗り出た相手に遠慮しすぎるのも悪いと登録先に霧隠マリアの名前を設定すると……
「お、キタキタ。これが真琴をいじめてるちんぽってやつか。結構ガチガチのご立派様じゃねーか。みろよ、私のお腹すげーぽっこりしてる」
ケラケラと笑いながら自慢するようにお腹を見せてくるマリアに、私は視線を逸らす。
「あれあれー? 真琴は自分にどんな剛直が突き立てられてたか知られて恥ずかしがってるのかな〜?」
「ち、ちがうし」
「嘘ついてもすーぐバレるって。真琴すぐ顔に出るもん」
「じゃあ、続き……する?」
「おしきた! ベッド行こうぜ。それとも風呂場の方がいいか?」
「お風呂で」
「あ、でも。あたし着替え持ってきてねーぞ?」
「下着くらいなら替えあるから」
「ブラが合わねーだろが。あたしにノーブラで帰れってか?」
「うぐ……発育の差は血筋だけじゃ埋められないか」
「そんな冷め切った目ぇすんなよ。あたしがいっぱい揉み込んで大きくしてやっから。な?」
「うぅう〜〜マリアのバカー」
「どうせあたしはバカですよー」
結局売り言葉に買い言葉でお風呂に向かうまでで数度達して二人で仲良く湯船に浸かった。
予想以上に私の異能が大暴れしたのである。
最初こそ元気だったマリアでさえ、数発出されたら押し黙った。
湯船にはその時の名残が浮き出ては過酷さを物語っていた。
昔話でよく聞く精液風呂と言うものに酷似している。
達する度に放たれるそれをを、受け止めきれなくて流れ出る結果がこれだった。
湯の表面はそれで埋め尽くされており、匂いがより私達を欲情させて止まない。
ああ、また異物が動き出して……んぅっ♡
「ごめん、これ想像以上にやばいわ」
「だから言ったじゃんか〜」
「ごめんごめん、ほんと舐めてた。こんなにきついなら真琴が引き止めるのもわかる気がするわ」
「今からでも取りやめる?」
「そう言いたいところだけど、やっぱりこれはあたしに必要な気がするんだよ」
気落ちしていた声が、私を励ますように力強く弾む。
「女子力さえあがっちまえばこっちのもんだ。本当にやばいくらいチートだよ、この異能」
「マリアも異能覚えた?」
「ああ。フェロモンも含めてバッチリな! これで揃ってダンジョンに潜れるぜ。待ってろよオスモンスターども、マリア様が罷り通るってな!」
ニッと歯茎を見せて笑う笑みは獰猛で。
それでも私は惹かれるのだ。
本当なら女子力の高い相手にこそ惹かれるのだけど、どうも美濃の血筋は異常性欲を持つ同性に気を向けるきらいがある。
「でも、今日はゆっくり休も? お夕飯食べてくでしょ? 私夕食当番だからご馳走するよ」
「お、彼女の手作り料理とかあたしは幸せもんだね。それじゃ、御相伴にお預かりしようかな」
お風呂から上がって脱ぎ散らかした衣服を片付ける。
まとめて洗濯機にポイポイして、冷蔵庫からお夕飯の準備をすべくお野菜を取り出した。
すっかりテレビの前の住人となったマリアヘ丁度夕飯ができる直前の匂いがキッチンに回り始める頃合いだ。
妹の麻里奈が帰ってきたのは。
「お姉ちゃん、玄関に知らない靴あったけどお客さん?」
「あ、お帰りなさい麻里奈」
「お邪魔してまーす」
「誰この人?」
「一応彼女?」
「なにその曖昧な返答。とにかく、あたしは疲れてるんだからお風呂のお用意して置いてよね!」
「もう入れるわよ。お湯も張って置いたし、お着替えもかごの2段目に置いてあるから」
「そ、そう? じゃあお先にいただこうかしら」
そう言って怒り肩で浴場に向かう麻里奈。
「そう言えば真琴、風呂の掃除ってしてたっけ?」
「あっ」
した覚えがない。と言うかオナニーに耽ってたらすっかり日が暮れていたからね。
する時間もなかったんだった。
「きゃーーーーー!!?」
同時に浴場から響き渡る絶叫。
そりゃ精液がそこらじゅうに撒き散らされてればリラックスタイムなんて吹っ飛ぶか。
「妹ちゃん、気絶しちゃったかな?」
「どうだろ。ああ見えてメンタル強いからあの子!」
ダッダッダッダッ!
バターン!
「お姉ちゃん! お風呂に変な汚れがたくさんあるじゃない! なによあれ!」
キッチンの通用口を勢いよく開ける麻里奈に、私は言葉を詰まらせた。
なんと説明していいものか。
ダンジョンに入ったこともない私たちがオスの精液を浴びてエッチしてたとは思うまい。
マリアがアイコンタクトで目配せしてくる。
見られたなら仲間に引き入れるしかない。そんな目だ。
「なんて説明すればいいか……実はあれ私の発言した異能なの」
「異能? お姉ちゃん女子力上がったの? 今いくつ?」
「8……」
「は?」
麻里奈が呆けてしまうのも仕方がない。
私よりも二年早くダンジョンに入り、そこで数々のオスゴブリンを相手に命をかけたセックスで修羅場を潜り抜けてきた歴戦の妹でさえその女子力は12。
つい先日までのうのうとオナニーをしていた私が何かの弾みで至れる数字ではないのだ。
ちなみにマリアは5まで女子力を上げており、新しく異能を獲得していた。
聞いても教えてくれないから、きっと凄いのだろう。
ダンジョンに行った時に教えてくれるのかな?
少し期待。
だが私の異能はそれこそ特殊で、女子力が上がっても登録先と機能が増えるくらいでそれ以上スキルが増えることはない。
女子力5でローリング機能。抜き差ししかしなかったちんぽがぐるぐる回りながら私の内側を攻め立てていく。
女子力8でバイブレーション機能を覚え、オン、オフは私の任意で設定できた。
でもちんぽの制御だけはどうしてもできず、無闇矢鱈に女子力が上がり続けているのである。
もうダンジョンとかいらないんじゃないかなってくらい、私の異能だけ世間に抗い続けていた。
そして新しく妹の名前が登録先に輝いた。
一応説明はしたが、現実味がわかないとの事で異能を発現させる。
すると下腹部に謎の挿入感。ぽっこりとちんぽの形に張り上がった麻里奈のお腹を見てマリアが品定めをするように呟く。
「ほほう、つるんとしていながらも程よく引き締まってるいいおまんこですなぁ」
「当たり前じゃない。あたしこう見えて最年少でCランクに輝いてる秀才なのよ?」
「妊娠経験は?」
「5回」
「そりゃたしかに優秀だ。うちの親族も15の時に5回産めてようやく一人前とか難題吹っかけてくるからな」
「あら、なかなか徳の高い家系ね。名はなんて?」
「この子は霧隠さんよ」
「霧隠!!」
麻里奈はマリアの苗字を叫ぶように唱えると、並々ならぬ視線をぶつけていた。
「あら、お知り合い?」
「お姉ちゃん、こいつと縁を切った方がいいわ。今すぐ!」
「ちょっと急になに言うのよ」
「これは一族の問題なの!」
麻里奈がこんなにムキになる相手なんてそうそう聞かない。
「霧隠の家系は外資系クランで、うちの美濃家を目の敵にしてる奴らなのよ」
「と、言ってもあたしの苗字は確かに霧隠だけどダンジョンで屯してるそいつらとは一切関係ない」
「証拠はあるの?」
「こいつが証拠になるかはわからないが」
マリアが取り出したのは私立サキュバス女学院の学生証。
つまり私の同級生ということである。
家の血筋に縛られていたのはなにも私に限った事だけではなく、マリアもまたそのうちの一人だったと言うわけだ。
「詳しく聞かせて、麻里奈。霧隠の事。そして今実家の置かれてる状況を」
ずっと後継争いから逃げ続けてきた私は、高められた女子力で舞い上がっていたのかもしれない。
普通に考えたらまず首を突っ込んじゃいけない案件だってわかっているのに、この時ばかりは聞き逃せなかった。
麻里奈は意を決したように口を開き、今現在の対立関係を教えてくれた。