※この作品はR-18です。

敗北と服従   作:棒笹

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第2話 疑念

彼女たちの推測は、確信に変化していく。彼女たちの女性器からは白濁した粘液がたれ始めており、特に絶頂が激しかったリーフの足元は、白濁した粘液が滴り落ちている様子が確認できる。

 

潮や粘液で濡れた足元が動き始めた。金属かラバーかシリコンか区別がつかない床が、その下に埋まっていた突起物により盛り上がり始める。その突起物はやがて床を突き破り、彼女たちの目の前に姿を表した。

 

それはひどい悪臭を放っていたが、彼女たちは「それ」から目を背けることはなかった。

出てきたのは、直径50ミリはあろう黒いパイプ-そしてその先端は、カリ首の大きなペニスの形状をしていた。

 

心臓が大きく脈打つのを感じる。

再び息が荒くなる。

絶頂を迎えて一度収まった乳首やクリトリスの勃起が再び始まる。

しかも今度は先程よりも激しい勃起で、自分の吐いた息が乳首に吹きかかるだけで強烈な快感が体を走るほどだ。

 

「こんなのが、私の中に・・・」

リーフはつぶやいた。しかし、その声色は先程のような震え声ではない。

 

「壊される、なんてことはないでしょうね・・・」

ビアンカもつぶやく。しかし、彼女たちの推測通りに行けば壊されることはないと簡単に予想がついている。

 

 

彼女たちは、異重合体に「発情」している。

 

 

ほんの数刻前まで戦っていた敵に対し、激しく子種を要求する4体の雌と成り果てようとしている。

 

異重合体のペニスは、先程の彼女たちと同様に周期的な脈動を繰り返している。

先端からは透明な液体が漏れ出しており、彼女たちの胸に垂れる。ファイルの内容通りならばそれは「カウパー液」と呼ばれるものであり、受精確率を高めるために男性が分泌する分泌液の1種である。

 

彼女たちはカウパー液を拒もうとしない。

いや、拒むことができないのか。

 

それぞれの眼前でうごめく太く長い異重合体のペニスを、彼女たちは一心に見つめ続けている。

 

はじめに動きがあったのは、ルシアの眼前のペニスだった。

カウパー液で濡れた乳房の一方にペニスの裏筋をこすり始める。

ゆっくりと、しかし情熱的なその愛撫により、ルシアは甘い声を漏らす。

 

その甘い声に呼応するかのように、他の3本のペニスも、その眼前の構造体に対して愛撫を始めた。

1つは乳房に、1つは女性器に、そしてもう1つは大きな2つの乳房の間にそれぞれのペニスをこすり始める。

彼女たちはそれぞれ甘い声を漏らし、快感に体をよじる。その様子はまるで異重合体が与える快感を楽しむかのようだった。

空間中に響く彼女たちの声は、先程の絶頂と比べれば非常に小さいものであるが、ペニスが身体を這いずり回る音と相まって非常に淫靡な空間を作り出す。

並の人間ならば、この声だけで発情するだろう。

 

愛撫は続く。ペニスは乳首、クリトリス、乳房の間でのパイズリを好きなように楽しんでいる。

彼女たちの身体は絶え間なくあふれるペニスからのカウパー液により全身くまなく濡れ、ぬちゅぬちゅとした水音は先程より一層大きくなっている。異重合体自身も、構造体への愛撫により快感を得ているようだった。

 

「あっ・・・・・・あっ・・・・・♡」

 

「うっ・・・・・・くっ・・・・・・♡」

 

愛撫による快感に従順になったり、あらがってみたり・・・しかし、彼女たちの声は絶え間なく漏れている。

 

 

突然、4本のペニスの動きが変わった。

 

今までそれぞれ違う場所を擦っていたペニスは、それぞれの構造体の胸を使ってパイズリを始めた。

 

その動きは激しく、そして今まで感じたことがないくらい強い。

 

亀頭がときおり彼女たちの唇に触れる。まるで男性が女性の膣に腰を打ちつけるかのような動きだ。

 

ビアンカは自分のもとに周期的に姿を表す異重合体の亀頭を見た。

 

「ペニスの亀頭、先程より大きくなっている気がします。」

 

ソフィアも異変に気づいたようだ。

 

「亀頭だけじゃない。おちんちんの先、さっきより開いてる。」

 

「あのファイルにそのようなことは書かれていなかったのですが・・・・。」

 

ルシアが答える。

リーフもこれは知らなかったようで、知識のない4体の構造体は風船のように徐々に膨らむ亀頭と、徐々に大きく開く鈴口を見て首を傾げている。

 

亀頭が膨らむほどにペニスの動きが激しくなり、ペニスそのものもピクピクと震えはじめていることから、何かの準備をしていることは間違いない。

 

ペニスの震えが最大となったその時、彼女たちの視界は白濁した液体に覆われた。

 

異重合体の射精である。

 

「ぷぁ、あぶっ、げほっ・・・・・」

 

突然顔面を覆う熱く粘性の高い液体の正体を調べる間もなく、彼女たちは顔にかかり続ける精液を取り除くのに四苦八苦していた。

 

四肢は拘束されており、手で取り除くことはできない。

 

顔を左右に振っても精液は取り除けない。

 

ペニスから射精された精液を視認して回避するのは至難の技だ。

 

ルシアは必死に避けようとしているが、隣に拘束されているリーフは諦めて射精が終わるのを待ち続けている。

精液が目にかかろうが鼻にかかろうが口にかかろうが、今のリーフには至極どうでも良いようだ。

 

ビアンカは精液を顔にかけさせまいとペニスに吸い付き、異重合体の精液をゴクゴクと飲んでいる。

その頬には苦しさと屈辱の入り交じる涙が流れる。

 

精液はカウパー液に代わり彼女たちの全身を覆い、ソフィアの褐色の肌も外からはもう視認できない。

 

 

射精は3分ほど続き、ようやく終りを迎えた。周囲は異重合体の精液でむせ返るような臭いに包まれている。

 

「これは、なんだったんでしょうか・・・」

未だ視界を精液に覆われたまま、リーフがそっとつぶやいた。

 

「精液、でしょう。私達が絶頂したのと同じく、異重合体は私達の体を使って絶頂に達したのです。」ルシアが答えた。

 

「精液ってことは、これを子宮に出されたら、私達は異重合体の子を孕むということね。」

ソフィアがどこか納得したような口調で話した。

 

「子宮口を塞ぐように亀頭が膨張し、雌が逃げられないようにした上で鈴口の先から熱い精液が子宮に流し込まれる。

子宮口は膨張した亀頭で塞がれているので、流し込まれた精液は子宮口から漏れることなく子宮に貯留する・・・。生殖行為としては非常に合理的でしょう。」

口の中に残った精液をやっとの事で飲み干したビアンカが話した。

 

「つまり、私達も異重合体とセックスをさせられたらこの量の精液が子宮に流し込まれてしまうのですね。」ルシアが答えた。

 

リーフとソフィアは驚いてルシアの顔を見つめている。

 

「セックスと言うより、レイプですね。」ビアンカが顔を歪めて答えた。

 

 

ひとしきり話を終えたあと、彼女たちはふと会話を止めた。あることが彼女たちの意識海を大きく揺さぶったからだ。

 

[私は空中庭園の構造体・・・構造体の使命はパニシングに対抗すること。]

 

[なのになぜ、今の今まで異重合体と交わることを考えていた?]

 

[敵に犯され、孕まされ、敵の子を産む・・・構造体としてはこれ以上ない屈辱のはずなのに、どうしてあんなにすんなりと言葉が出せた?]

 

[私たちは構造体。しかし、心は一人の人間・・・。私達の「人間」の部分が敵とのセックスを求めている?]

 

[力のある雄とセックスし、力のある雄の精液を懇願し、膣を締めて射精を促し、熱く濃い雄の射精とその精液に絶頂し、自分の体に勇ましい雄の子を宿し栄養を与え育て、そして生み出す・・・。これが、人間の「雌」としての役割、いや幸福なのか?]

 

[私達は構造体・・・私たちは構造体・・・私たちは構造体・・・?]

 

自らは構造体なのか、それとも単に自分より強大な雄の精液を求める雌なのか。彼女たちは悩み続けた。

 

 

その体は異重合体の愛撫や精液により、激しく発情を続けている。

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