3日目
目覚めたら、全裸の女たちに取り囲まれていて一瞬何が起こってるのかとゾッとした。
女性をひとり四つん這いにし、それをテーブルがわりにお隣さんが所持していたカップ麺を頂く。
そして、食べながらふと考える。
俺はこの世界を、勝手に死後の世界だと決め付けているが……果たしてそれで良いのだろうか。
特に重たい持病もなかったし、事故に合った様子もないのに、歩いてて急にポックリいくだろうか。
単純に俺以外の時間が止まっていると考えたほうが、もはや現実的である。
だとすると問題は2つ……
・再び時間が動き出すのではないか?
・俺以外にも動ける者がいるのではないか?
好き放題やっていたが、今、急に時間が動き出したらどうなるのかと思うと急に怖くなった。
食事の手を止め、ひとまず、20人の女性たちを元の部屋に、なるべく元通りに戻し、合鍵の束も管理人さんに返却しておいた。
しかし、このままたった一人で、この世界に留まるのは少々孤独だ……
もしも、俺以外にも同じ境遇を味わっている人物が他にいるのだとしたら、なんとかその人と会って、協力し合えないか……
しばらくしてから、町へと繰り出し探し始めるが、いるかいないかも分からないものを探すのは流石に骨が折れることに気づく。
早々に切り上げ途方に暮れる。
もしかしたら、時間が止まってるエリアは限られているかもしれないので、その境目があるのかどうかという方向に捜索を切り替え、バイクを拝借しひたすら大通りを突き進んだ。
信号も標識も制限速度も関係ない!他の車や人は皆止まっている!
3年間にバイクを売った以来の久しぶりのツーリングはノンストレスで快適そのもの。
風を感じるのがこんなにも気持ちいいだなんて……
途中、バイクを乗り換えたりはしたが、あまりにも楽しくて、5時間程ノンストップで移動し続けていた。
停車した場所の近くに、たまたまあったホテルで、勝手に鍵を取り休ませてもらうことに。
初めてロイヤルスイートルームに入ったが、出張の時に使うビジネスホテルの一番安い部屋とは雲泥の差で……想像以上に豪華で驚いた。
ホテルのレストランに行くと、昼時ということもあり、テーブルに運ばれる前の料理にもあり付けた。
料理が出来上がった瞬間に時間が止まっていれば、出来立て熱々の料理が食べれることを知り、かなりテンションが上がる。
最悪一生このままでも、全国の飲食店を巡れば365日いつでも極上のメシを食うことができるのか……
とりあえず、久しぶりのツーリングでかなり疲れたので、ロイヤルスイートルームのでっかいベッドで眠らせもらうことにする。