※この作品はR-18です。

時間停止日記   作:猿飛 助平

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9日目-湯-

9日目

 

目覚めと同時に温泉に向かう。

 

部屋で服を脱ぎ捨て、土産店で拝借して来た木刀を護身用に握りしめ、ホテル内を全裸徘徊。

 

そして向かった先は、もちろん……

 

男湯!!

 

……え!?時間停止の世界で男湯!?

多くの方がそう首を傾げるはずだが、俺から言わせりゃ、どうどう女湯に入るのはナンセンス。

 

時間が止まってようが、動いていようが

女湯とは入るものではなく、覗くものなのである。

 

露天風呂に広がるオーシャンビューの大絶景には目もくれず、塀をよじ登る……

 

元の時間が昼間のランチタイムということもあり、かなり人は少ないが、しばしのスリルと興奮を味わう。

 

……が、結局ガマン出来ず、塀を飛び越え女湯へ!

 

しかし、あまりにも期待が高すぎたのか、夢の女湯に潜入した率直な感想はイマイチだ。

 

そりゃあ、まぁ、この数日……選りすぐりの美女の裸体を散々鑑賞してきた身としては当然である。

 

余裕の振る舞いで、美術館を見て回るように、手を後ろに組み、時おりアゴに手を当て、見る角度を変えたりしながら、気になる部位はポヨンッポヨンッと軽く持ち上げたりして吟味する。

 

そうすれば不思議と、本当にやましい気持ちが薄らぎ、宙にとどまる水しぶきや、肌を伝うはずの水滴など、時間が止まった世界が魅せる神秘的な景色に興味が向く。

 

ほうほう……

 

色々調べてみた結果、面白いことに気が付いた。

 

温泉の湯に限らず、水や液体は、俺の意志や思考の影響を受けるらしい。

 

例えば

「時間停止の世界なんだから当然水も止まっているだろう」と思えば、その状態で留まる。

 

反対に「いつも通り、シャワーを浴びたいな」と思えば、平常時のように水は流れて行くのだ。

 

思い返せば、飲み物を普通に飲めていたのも「飲みたい」「飲めるはずだ」という意志によって、知らず知らず水を操っていたのだ。

 

この発見は非常に大きい。

 

少し慣れるのに時間がかかったが、俺はある程度、水のコントロール……つまり、操水術をマスターした。

 

操水術は非常に使えるスキルだ!

 

水さえあれば、階段のない高い場所へも、水の柱を作り出し、その中を泳いで登ることが出来る。

 

水さえあれば、敵に襲われても、水のドームを作り出し、しばらくの間、敵の動きを封じることができる。

 

水さえあれば、高い場所から落ちても、水のクッションを作り出し、致命傷を回避することができる。

 

このスキルの使い道は無限大だ。

 

温泉の湯を自分の手足のように操り、女湯の女性たちを水の触手で犯した。

 

久しぶりの風呂ということもあり、随分な長風呂になった。

 

温泉には疲労回復の効能もあるようだが、お陰で逆に疲労した。

 

いや、変な意味でなく、走っても息切れしない体になったが、操水術を多用するとめちゃくちゃ疲れるのだ。

 

ドラクエやFFの魔法のように、マジックポイント的な何かを消費しているのだろうか……

 

ともかく、疲労を癒すはずの温泉につかり、久しぶりの疲労という感覚を味わっている。

 

本当は他の宿や施設の温泉も巡り、色んな女湯を堪能して、ビーチにも行って、水着ギャルを堪能して、卓球して、足湯にも浸かって、食べ歩きして、パワースポットの神社にも行って……熱海を満喫するつもりだったが……

 

温泉まんじゅうでも食って寝るとしよう。

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