幻想少女の露出事情 作:よっぱらい
妖怪の山にて とある記者の話
何って……見ればわかるでしょうが。首輪ですよ。
っていうか勝手に人の部屋を掘り返すのやめてくださいよ。犬ですか貴女は。嵌めてあげましょうか、その首輪。
ええまあ、ただの首輪じゃないですけど。妖力を封じるアレ。結構強力な。天狗でも雑魚妖怪くらいまで落ちちゃうやつです。
いや、貴女に嵌めるために買ったわけじゃないですよ。心配しなくても。
しつこいですねぇ……別にいいじゃないですか、用途なんて。
……。
知りたいですか?
人里の西の外れに、小さな川があるんですけどね。小さな橋が架かってて。昼間はともかく、夜はまったく人通りがないです。特に闇夜には。
その近くにこっそり降りてから、服を脱ぎまして。
誰って、私がですよ。
全部ですよ。上から下まで。全裸。
脱いだのは纏めて、物陰に隠して。それからこの首輪を嵌めるんです。
で、橋のたもとまで歩いていって……ええ、鎖の先をその錠前で、欄干にくくりつけてですね。鍵は、手の届くギリギリに置いて。
それでって……もちろん、ナニをするんですよ、ええ。
どきどきしてすっごい興奮するんですよね。
人間に見つかったらどうしよう、って。特にそいつが男だったら……今のほとんど力のない私が、一体どんな目に合わされるか、妄想しながら。
橋の真ん中に立ったり、欄干の上に登ったり、で2回か3回はして、最後にそんな自分を記念撮影してから、撤退です。
撮影の光で「夜中に音の無い雷が落ちる」なんて話も出て、余計に人が寄り付かなくなるし、ちょうどいいんです。まあ、やりすぎてあの人が出張ってくると困るので、たまーにですけど。
実際に見つかったことですか?
なにせ人通りのない場所ですからね。
ごくたまに誰か来ることはありましたけど、逃げたり隠れたりして、難は逃れてましたよ。本当に人間に犯されるなんて……そんなの御免ですから。
……逃れてたんですけどね。
先月の闇夜でしたか。
ちょっと、手が滑ってしまって。
鍵が河原に落ちて、石で跳ねて、離れたところに飛んでっちゃったんですよ。
肝が冷える、っていうのは正にああいうのを言うんでしょうね。
全身に震えが来て、冷や汗が出て、頭ん中グルグルで。
息と血が止まるほど首輪がめりこんで、つりそうになるまで足を伸ばしても届かなくて。
ロクに人も通らないくせに、無駄に丈夫な欄干で。丁度こないだの洪水で古いのが流されたから、架けなおしたばっかりだったんですね。本来の力ならなんとでもなりますけど……精一杯の妖弾を出しても、鎖がちょっと煤けるだけで。
どうしよう、どうしようって思っても、どうにもできなくて。
ロクに考えもまとまらないまま、橋のたもとで震えてたんですけど。
幸運にも……って言っていいんでしょうかねぇ……。
まあ、朝までその状態で、日の光の下で大勢の人間に見られるよりは、遥かによかったと思いますよ、確かに。だから幸運だったんでしょう、多分。
提灯の灯りが近づいてきましてね。
体格のいい、若い男でした。女だったら一番良かったんですけど……。でもそんな闇夜に女がそんなとこ通るわけないんですよね。もし通っても、妖怪だと思って逃げられちゃったかもしれませんしね。いや妖怪には違いないんですが。
思い切って声をかける決断ができたのは、まあ私の聡明さゆえってとこでしょうかね。
うるさいですね。趣味と聡明さは別の話ですよ。実際それで正解だったんですから。明け方までそいつ以外誰も来ませんでしたからね。
それで、人間の娘を装って、事情を話してですね。
流石に最初は驚いてましたけど、すぐいやらしい目つきになって……で、まあ、その、当然の要求をしてきましたね。
応じましたよ。私に選択権なんかないんですから。
欄干に手をついて尻を突き出して、立ったまま後ろから一気につっこまれました。奥まで。
え? ええ、即ですけど。
……。
……いや、違いますよ。ただ、ええと……そう、恐怖で震えてたときに、少しお漏らししちゃってて、だからですよ。それでちょっと湿ってただけです。
それだけですってば。
しつこいですね。とにかくそれでじっくり犯されて……そのまま中に出されました。外にってお願いだけはしましたけど、まあ聞くわけなし。最悪でしたね。人間の子種なんて……ほんとにできちゃうかどうかはともかく。
「もしできちゃったらうちにおいで、お嫁さんにしてあげる」とか、アホかと。誰が行くかってんですよ……冗談じゃない。
抜いたら抜いたで、しゃぶって綺麗にしろ、とか言い出したんで……それもまあ仕方なく。で、そうしながら手で子種をかきだしてたんですけど。
何を勘違いしたんでしょうかね。汚らしい人間の子種を地面に捨ててただけなのに。
ニヤニヤ笑って失礼なことを言いながら、またガチガチに硬くして、今度は欄干に背中もたせて、片足持ち上げて正面から……もちろんまた中に。
そうしてまたしゃぶらされながら、またかきだして、それでまた……。
数えてませんよ、そんなの。
片手の指じゃ足りなかったと思いますけど。
途中からは地面に寝かされて……草の上で、上着敷くくらいの気遣いはある相手だったですが。とにかく凄い勢いでヤられましたね。ハメ潰す、とか言うんですか? ああいうのって。死ぬかと思いましたよ、まったく。
だから何回って、そんなの数えて……え?
はぁ?
何言ってんです。ゼロですよ。0回。人間のモノなんかで私が。そんな。あるわけないでしょう。ないですよ。ないっつってんだろ。
……ええ、約束は守ってくれましたよ。ちゃんと鍵、拾って持ってきて、私のお腹の上に投げ捨てて行きました。
立ち去る前に何か言ってた気がしますけど……なんでしたっけね。よく聞こえませんでした。なんかもうボケボケの頭で、最後の子種をかきだすのに一生懸命でしたから……。
しばらく身動きするのも億劫でしたけど、日が昇る前には帰りましたよ。流石に。それで終わりです。
撮影? まあ、一応は。……自分への戒めとしてですよ。ほどほどにしないとこういう目に合うぞ、と。1枚だけ。
見せるわけないでしょうが。バカですか貴女。
そいつの具合ですか?
そうですね、適度に太くて、長すぎなくて、態度はともかく動きはそんな乱暴でも下手でもなくて……悪くはなかったですよ。意外とね。
二度と御免ですけど。ええ二度と。絶対にです。っつーか何言わせるんですか。どうでもいいでしょう人間のアレなんか。
……いや、行ってませんよ。それ以来、そこには。
本当ですよ。
行ってないってば。本当にしつこいなお前。
なんてね。
ぜーんぶ作り話ですよ。ただの妄想。信じました?
いくらなんでも私が本当にそんなことしたり、そんな目に合ったりなんて、するわけ……こらこら、何ニオイなんか嗅いでるんですか! 犬ですか貴女は! 犬でしたね!
人間の子種のニオイって……気のせいですよ。気のせいったら気のせいです。
……というか。
なんで、人間の子種のニオイなんか知ってるんです? 貴女。
うふふ。
……その首輪、予備あるんですけど。
さしあげましょうか?