【書籍化】エロチートを授かってタイムリープしたので、2度目の人生はクラス一の美少女を抱き潰す 作:月見ハク
結局、アパートで夜通しセックスをした翌朝、枕元でエリカが言った。
「根室、今日学校行こう」
「え、無理」
俺は今、休学してエロマンガ島(バヌアツ共和国)に留学中ということになっている。
学校ではエロチートを使って、かなりヤらかした自覚がある。
いつ連続強姦魔として訴えられてもおかしくない状況だ。
そんな俺が学校に行ったら現行犯逮捕だろう。
不思議と、この半年訴えられたりすることはないのだが、きっとタマタマだ。
捕まることくらい、タイムリープする時から想定の範囲内だが、せめて今は…ミキの件をどうにかするまでは、シャバにいたい。
それが、なんで今わざわざ学校に行かねばならんのか。
昨日の夜、「一緒にミキさんを助けよう!」なんて言ったばっかじゃん!
「…多分、根室が思っているようなことにはならないよ」
「あん?」
「ミキさんを救うためにも、過去の整理が必要なの」
「カコノセイリ…?」
ストレスで胃に穴が空きそうな6文字に、俺の脳がフリーズした。
***
時刻はすでに放課後。
薄っすら日が沈んできている。
俺とエリカは、学校の正門前に立っていた。
帰宅組の学生たちが、俺たちをチラチラと見ながら通り過ぎていく。
いや、正確に言うと、今や学校一の美少女としてカーストクイーンに君臨する、千島エリカをか。
「――あ、エリカ先輩だ」
「ほんとだ、エリカ様だ……で、隣のヤツ誰? 彼氏かな?」
「あ、あれって根室先輩じゃね? ほら、エロなんとか島に留学したっていう…」
「ああ、エロアニメ島?」
「そうそれ!」
エロマンガ島じゃ、ボケ。
…なんていうツッコミをする余裕もない。
目の前には、半年前に逃げ出したときと変わらない校舎。
夕日を背にした建物が真っ黒な影になり、俺に襲いかかってくるような気がした。
「ふぅ。……すぅーはぁー、すぅーはぁー」
俺は、何度も深呼吸をして、息を整えようと試みる。
ダメだ。
心臓がドックンドックンしてて、変な汗がダラダラ流れて止まらない。
ふいに、エリカが両手で俺の頬をつかんだ。
「根室、んっ…」
「――っ!」
エリカが、柔らかい唇を重ねてくる。
はむはむと唇を動かし、半開きになった俺の口内へ舌を差し入れてきた。
「んむっ、エリカ…!? んちゅっ…んちゅろっ…」
「根室っ…あんむっ、んちゅるっ、れむっ………ぷぁ、ふぅ…根室、落ち着いた?」
甘い甘いディープキスで蕩けきった俺の頭には、緊張の「き」の字もなかった。
しかし…。
「代わりに下半身がドックンドックンになっちゃいました」
「うん、じゃあ行こうか」
平常運転の俺を見て、エリカは頷いた。
手をつないで、正門を通り抜ける。
そんな俺たちを、その場に居合わせた学生たちは呆然と見送った。
***
夕暮れの音楽練習室。
ピアノの前に、一人のロリっ娘美少女が立っていた。
八重山メイ――メイちゃん。
エリカの合気道同好会の後輩で、俺のことが好きだと告白してきたので、無理やりシャワールームに連れ込んで犯して、電車の中で痴漢して、この音楽練習室でもズッチュズッチュと腰を振ったりした。
うん、訴えられたら即ムショ行き案件だ。
じいっと俺を見つめるメイちゃんに、俺は覚悟を決めて挨拶した。
「や、よぉ…」
フレンドリーに「やあ」か、先輩らしく「よお」で悩んだ結果、混ざってしまった。
「久しぶり、です…根室先輩」
「ひ、ひさしぶりっすだね」
テンパる俺を気にもとめず、メイちゃんは俺の隣にいるエリカをチラッと見た。
「エリカ先輩から、
ん?
「ショウゴくんから助けてくれましたし、あ、あの…嫌な思い出を、う、上書き…してくれましたし…」
あれ?
とりあえず、頬を紅潮させて上目遣いで見つめてくるメイちゃんは、魔性の色気をムンムン振りまいててエロ可愛いけど…。
あれぇ?
なんか、嫌悪感とか不快感とか拒絶感とか、一切感じないんだけど。
エリカから、いろいろ聞いたって…
「えっと…メイちゃん、あの、俺のこと、キモいとか恨んでたりとか…?」
「恨むなんてそんなっ…! ちょっと、怖かったけど…根室先輩、優しかったから…」
怖かったけど優しかったって…その感情、両立するの?
ほんのり熱のこもった目で、メイちゃんが悩ましげに見つめてくる。
あまりの色っぽさに、思わずチンピクしてしまう。
ギシリッ…と、俺の隣のエリカから奥歯を噛みしめるような音がした。
「ひっ…」
「ひぅっ…」
俺とメイちゃんが悲鳴をこぼしたのは同時だった。
「じゃ、じゃあ、根室先輩、私これで失礼しますね。…あ、曲聞いてください、1stも2ndも、私が別名義で歌詞書いたんですから…」
なんか意味深な余韻を残して、メイちゃんは走り去っていった。
一体どうなっているのだろうか。
エリカが説得した?
いや、説得したくらいで、あんな風に…好意的な感じで、接してくれるようになるもんなのか…?
その疑問の答えを持っているだろうエリカに、俺は声を掛けられない。
隣で「ふーっ、ふーっ」と、怒った雌牛のような鼻息を轟かせているからだ。
おそらく魔王のような形相をしているに違いない。
「まずは、一人目…」
低い声で、エリカがつぶやいた。
横目でチラリと見れば、エリカは黒いノートを開いていた。
「八重山メイ」と書かれた部分に、ボールペンでシャッ、シャッと斜線を引いている。
うん、デスノートかな?
なんか下のほうに「対処済み」とか書かれてる…コワイ。
「エ、エリカ、そのノート、何…?」
「次は、ユイカさん。図書室で待たせてるから」
「あ、はい」
***
夕暮れの図書準備室。
本棚と本棚の間に、一人の陸上女子が立っていた。
石垣ユイカ。
体験学習で、エリカのレイプに失敗した腹いせにレイプして、ご実家に突撃してレイプして、この図書準備室でも父親との電話中にNTRレイプをかました。
うん、これこそ鬼畜レイパーの所業だわ。
訴えられたらムショ行きどころか、お父さんに殺されてしまう。
「根室君…」
「ひょぇぃっ…」
俺の素っ頓狂な返事に、ユイカはふっと笑った。
「千島さんと、付き合ってたんだね……体験学習のときは、勘違いしちゃってゴメンなさい…」
あれ?
「私ったら…根室くんが優しかったから、つい…」
あれぇ?
「相談に乗ってくれたのが、嬉しくて…」
相談……いつ乗った俺!?
「体調崩したときには、家までお見舞いにきてくれたよね」
お見舞い? あれがお見舞い!?
「そのとき、たくさん励ましてくれたでしょ? それで私、勇気をもらって、お父さんに…立ち向かうことができたの…」
はげ…励ました? いつ!?
「それを、最後に言いたくて……ありがとう」
……。
「こ、こちらこそ…?」
テンパる俺に、ユイカは再びふっと笑う。
「じゃ、私行くから。千島さんと、お幸せにね」
「あ、うん…」
ユイカが、俺達の背後にある出口に向かって歩き出す。
その通り抜けざまに、俺の耳元でユイカが囁いた。
「すごく、刺激的だったよ…」
はぁ!????
隣のエリカが、デスノートをくしゃりと握りつぶしたのが分かった。
***
夕陽で赤く染まる廊下を、エリカがスタスタと歩く。
俺は、その背中を追う。
下駄箱で上履きから靴に履き替え、俺たちは校舎の外に出た。
そのまま正門に向かおうとするエリカに、俺は声をかけてみる。
「次は、あみ…では?」
沖野あみ。
学校で2番目に可愛い、ボーイッシュFカップ美少女。
修学旅行で彼氏の目を盗んで一晩中寝取りセックスして、学校でも昼休みに保健室で寝取りセックスした。
「沖野さんは、大丈夫だから」
「え?」
「沖野さんには、会わなくて大丈夫だから」
「へ?」
どういうことだ?
「沖野さんに関しては、歴史を書き…いや、歴史が書き換わってる…っぽいから」
なんとなく、エリカの歯切れが悪い。
「根室とのいろいろは、別の人としたってことに、なってる…っぽいから」
……。
そんな都合いいことある!?
でも、だいぶ読めてきたぞ。
これは全て、エリカの力だ。
エリカがタイムリープしたときに、「神」から与えられた力。
常にエリカを見守る守護霊みたいな人――俺という人間を召喚する力。
そんな俺が、常にエリカの側にいられるように仕向ける強制力…それがエリカの力の本領だ。
つまり、鬼畜レイパー根室という、俺 (とエリカ)にとって都合の悪い事実が、都合の良い歴史に書き換わったのだろう。
メイちゃんとユイカの記憶を、改ざんするという方法で。
そんで、なぜかあみの場合は、記憶どころか「俺が寝取った」という事実そのものが書き換わってしまったらしい。
いやそんな都合のいいことってある!?
「根室、そういうわけだから、沖野さんに近づいたら…殺す」
「わ、わかた…」
「根室は、本当は沖野さんみたいなきょ……気さくな人がタイプなの、私知ってるから。根室、沖野さんにほんのちょっと、惚れてた…でしょ?」
うっ…。
言われて、ハッとしてしまった。
俺は、あみに、ほんのちょっぴり、亀頭の先っぽほどだけど、惚れていたのか?
いや。
いやいや。
「いやいやいやっ、俺は、エリカが――」
「いいよ、全部分かってるから。だから、出来事そのものの改変なんて強引な力を行使して……じゃなくて、えっと、あの声…そう神がっ、そうしてくれたんだと思う」
なんかさっきから、エリカじゃなくて、「神」が勝手にやってくれたのっ! みたいな感じで言ってるけど。
別にエリカが力を使って、次々に記憶と歴史を塗り替えて回ったって知っても、俺は幻滅とかしないんだが。
そもそもの話、ヤりたい放題やり散らかしたの、全部俺なんだし。
「…ここまでが、私が作ったシナリオ」
いや、さっそく自分がヤったと自白してないこの子…!?
「でもこの先は、分からない。私の守護霊根室がずっと一緒にいるっていう未来は変わることがないんだけど……ミキさんだけは、改ざんできなかったんだ」
…そういうことか。
これからミキと俺とエリカに関することで、エリカも想定できないようなことが、起こりうると。
それを俺に伝えたかった…のか?
でもまあ。
なんにせよ。
「エリカ、今までいろいろゴメン」
俺は、生涯で一番美しい土下座を披露した。
***
…。
……。
………。
俺が校舎と正門の中間地点で、華麗な土下座をキメてから、おそらく10分ほどが経過した。
目の前には、微動だにしないエリカの美脚。
ステイ、むっちゃ長い。
いや待て待て、これじゃ許してくれるのを最初から期待して土下座したみたいじゃん。
20分でも、30分でも、俺は土下座し続けることができる。
部活帰りの生徒たちが、さっきからチラチラとこちらを見ていようとも。
「ふぅ…根室、もういいよ」
俺は「ヨシ」と言われた犬のごとく、ぴょんと立ち上がった。
「エリカ…」
「後は、もういないんだよね?」
「う、うん」
本当は後何人…何十人か抱きまくったけど。
だいたいが向こうからのアプローチだったし。
まあ、エロチートの力でそうなるように仕向けはしたんだけど。
ミキ曰く、一応全員に聞き取ったところ、彼女たちはいっときの気の迷い…みたいな感じに気持ちの落とし所をつけているらしい。
そういえば、ミキも色々と手を回してくれたんだよな…。
…あれ、ほんとにこれで終わり?
いい、のか…?
「良かった…」
エリカが、この日初めて、安堵したような声を上げた。
「これでやっと、根室を心置きなく抱けるね」
いやいや、それこっちのセリフでは…!?
「それに…」
「ん?」
「一緒に学校通えるよ?」
「え!?」
「根室、復学しよ?」
「えー…」
今さら学校…ちょっとダルいかも。
憂いはほぼなくなったとはいえ、やっぱり俺はネムの元中核人物として追われる身ですし。
休学してエロマンガ島に留学したとかいう、冗談みたいな経歴の持ち主だし。
…こんなことなら、無難にカナダ留学とかにしとけば良かった。
もう復学しないと思って、適当な設定にしてしまったんよなぁ…。
「根室と一緒に、卒業したいよ…」
上目遣いでエリカが懇願してきた。
むっちゃ可愛いんだが。
可愛いんだがっ!?!?!?
「とりあえず、屋上セックスしようか!」
俺は叫びながら、いつのまにかエリカをお姫様抱っこしていた。
あ、意外に重っ…。
そうだった、超人パワーはエリカを助けるときにしか発動しないんだった。
つい、勢いのまま、エリカを抱き上げたまま屋上にぴょ~んとジャンプしようとしてしまったよ。
すると、エリカが思いきり俺にゲンコツを食らわせてきた。
「いたっ、エリカ、痛いって!」
「根室、何なのいきなり」
言いながらも、エリカは俺の頭頂部をボガッ、ボガッと拳で殴り続ける。
「いや、
「え、復学してくれるの?」
「まあ…」
「そっか、良かった…」
ホッとしたエリカの顔が、なんだかエッチで。
俺のムスコも、ムクムクとしてしまうわけで。
「…根室、勃ってる?」
え、体に当たってないよね?
エスパーかよ…!
「うん、エリカの安心しきった顔見てたら中出ししたくなっちゃった」
曇りなき
「…根室、今日ずっといろんな女の子と会いながら……エッチなこと想像してたでしょ」
「な、何を言ってるのかな!?」
そりゃ確かに、ちょっとはチンピクしたけど。
だが今の俺は、エリカに操を立てている。
他のメスを抱きたい欲求なんて、チンカスの欠片も湧かない。
まあでも、今日はお預けかな。
エリカは、毎日エッチするのを良しとしていない。
曰く、「タガが外れちゃうから」らしいんだけど。
俺は毎日、毎晩、毎朝、毎昼、エリカに突っ込みたいんだけどな…。
悶々としていると、エリカが「はぁー……」と大きなため息をついた。
そして――。
「助けて根室、シたいの…屋上に行きたい」
その瞬間、いつもの超人的なパワーがみなぎってくる。
いやそんなんで発動するんかい、この力。