※この作品はR-18です。

催眠アプリがインストールされました   作:ぬいカス

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二日目

 

 

 いつもより早めの時間に就寝したにも関らず、途中で目が覚めることもなく、翌朝までぐっすり眠れた。

 目覚ましのアラームをセットし忘れていたが、それでも普段通りの起床時間に目覚めることができている。体内時計がしっかりと働いている証拠だろう。

 しかし、昨日あれだけ出したというのに、俺の愚息は富士山も斯くやと言わんばかりに天高くそびえ立っている。朝勃ちしているという表現では生ぬるい。

 俺は自分の下半身を見て苦笑するしかなかった。ここまで元気だと、いっそのこと清々しい気分になれる。

 

 頭の中に思い浮かぶのは、昨日の千雪の痴態。あの淫靡極まりない姿を思い出すだけで、股間に血流が集中していくのを感じる。

 あの時、躊躇なく千雪の中に突き入れて、思う存分腰を振ったら、いったいどれほどの快楽が得られたのだろうか。アイドルの純潔を散らす背徳感もさることながら、膣内の温かさと締め付け具合を想像すると、それだけで我慢汁が出てしまいそうだ。

 

 しかし、それは許されない。絶対にやってはならないことだと自分に言い聞かせる。

 いくら千雪が魅力的でも、一線を越えてしまうのは駄目だ。俺はプロデューサーとしての立場を守らなくてはならないのだ。

 俺は煩悩を振り払うように、首を左右に振って邪念を追い出す。

 

 それから、深呼吸をして心を落ち着けると、まずはシャワーを浴びることにした。依然として股座の逸物は臨戦態勢を保っているが、そこは無視する。

 

 浴室に入ると、俺は服を脱いで全裸になった。そして、鏡の前で自らの肉体を観察する。

 全体的に細身ではあるが、筋肉がまったくないという訳ではない。適度に鍛えられた腹筋に、腕の太さや胸板などは、男らしさを感じさせる。

 人と接する事が多い職に就いているので、最低限の身だしなみとして、週に数回トレーニングをしているおかげだ。

 

 顔つきも悪くないと思うのだが、何分包茎なので、女性との経験が少ない。初めて性行した際、相手の女性の、皮を被った俺の息子を見た時の表情といったら、思い出しても寒気が走るほどだ。それ以降、自信を失い、異性に対して奥手になってしまったことは否めない。

 特に千雪のような美人を前にすると、どうしても萎縮してしまう自分がいる。もっと度量の大きな人間になりたいものだが、なかなか上手くいかないものだ。

 可愛いアイドルたちに囲まれて、ある程度は慣れてきたものの、まだまだ改善の余地があると思っている。

 

 俺は適当に体を洗い流すと、浴室を出た。今日も仕事があるので、あまりゆっくりしてもいられない。

 そして身だしなみを整えると、朝食の準備に取り掛かることにした。

 冷蔵庫から食材を取り出し、調理を始める。といっても、大したものは作らない。目玉焼きとトースト、サラダという簡単な献立である。

 

 俺は料理をしながら、今日のスケジュールについて考えていた。今日は土曜日なので、アルストロメリアの三人は、午前中にレッスンが入っている。午後からは、ユニットでの雑誌の取材がある予定だ。

 つまり、千雪と顔を合わす機会があるということ。俺は内心穏やかではなかった。

 千雪は催眠に掛かったままのはずだが、普段通りにしろと命令しているので、他の皆に千雪の異変を悟られるようなことはないと思う。

 

 ……いや。昨日、千雪は命令を無視して、男子トイレに入ってきたじゃないか。あれは催眠深度が低すぎて、効果がなかったのか。あるいは、相反する行動をとるようになるのか。

 いずれにしろ、油断はできない。もしバレたら、大変なことになる。特に社長に知られれば、最悪クビもあり得るだろう。

 

 俺は千雪との性接触を限りなく抑える方針を固める。誘惑してくるなら仕方がないが、なるべく大崎姉妹と一緒に行動させるようにしよう。流石に人前で襲ってくるような真似はしないはず。

 それにしても、千雪はどうして、ああも大胆に俺を誘えるのだろうか。俺の知る桑山千雪という女性は、控えめな性格の常識人である。そんな彼女が、自ら男のモノを欲しがるなど信じられなかった。

 

 千雪も俺に対して好意を持っていると言っていたが、もう少し初心な反応をしてくれるものだと思っていた。そうすれば、俺だって、もっと紳士的な対応ができるのに。

 あれでは、獣が獲物を狩るような荒々しさではないか。淫らというか、淫乱としか思えない。あれが千雪の本性なのか。それとも、催眠アプリの効果なのか。

 

 俺は、後者であって欲しいと思った。

 あんな風に、欲望のままに求められて、嬉しくない訳はない。しかし、それと同時に不安でもあった。

 俺の事を好きだと言ってくれるのは嬉しい。

 だが、男なら誰でもいいのではないか? 俺じゃなくても良かったんじゃないか? 快楽を満たせれば、それで良いのではないかと疑ってしまう。俺は、それが一番怖かった。

 

 結局、俺が求めているのは、彼女からの愛ではなく、自分に対する承認欲求なのだ。彼女の気持ちを利用して、自分の劣等感を解消しようとしているだけに過ぎないのだ。

 俺は、自分のことを最低だと思う。だからあの時、躊躇なく催眠アプリを使えたのだろう。

 こんな卑怯で汚らしい人間が、千雪を愛する資格などあるのか。俺は自問したが、答えが出ることはなかった。

 そして、気づいたら、目玉焼きが焦げていた。

 

 

 朝食を食べ終えた後、俺は事務所に向かった。

 千雪の件で頭がいっぱいだけど、仕事は仕事だ。気を引き締めて、仕事に取り組むことにする。

 しばらくして事務所に着くと、既に出勤していた事務員に挨拶をした。

 

「おはようございます」

「あら、プロデューサーさん。おはようございます〜」

 

 のんびりとした口調のこの人は、うちの会社で唯一の事務員である、七草はづきさんだ。年齢は二十代前半ぐらいだと思うのだが、俺よりも仕事が出来て頼りになる。

 ちなみに、はづきさんも他のアイドル達に負けず劣らずの美人だったりする。

 スタイルが良く、大人びた雰囲気で色っぽい。胸も大きくて、お尻の形も良い。性格も優しくて、いつも笑顔を絶やさない。

 ただし、少し抜けているところがあり、天然ボケというか、そういう感じのする人だ。そこが可愛らしくもあるのだが。

 

「体調は大丈夫なんですか〜? 昨日は早退したみたいですけど……」

 

 はづきさんは、心配そうな表情で尋ねてきた。俺は一瞬、ドキリとする。まさか、千雪に散々搾り取られて、疲れ果てていましたとは言えない。

 

「だ、大丈夫ですよ。一晩寝たら、元気になりましたから」

「そうですか〜。良かったですね〜」

 

 彼女は、俺が千雪を好きな事を知っている唯一の人物でもある。なので、俺は千雪と肉体関係を持った事がバレないかと冷や汗を流したが、幸いなことに気付かれていないようであった。俺は安堵の息をつく。

 その後、俺は自分のデスクに向かい、パソコンを立ち上げた。メールを確認しながら、しばらく淡々と仕事を片付けていく。

 

 一時間ほど経った頃だろうか。部屋の扉が開いて、アルストロメリアの三人が入ってきた。彼女達は笑顔で談笑しながら、こちらに向かって歩いてくる。

 俺は席を立って三人を迎えた。

 

「みんなおはよう。今日もよろしくな」

 

 三人とも俺の顔を見ると、それぞれ返事をしてくれた。

 そして、俺は千雪の姿に目を奪われる。

 

 千雪は、明るい色のスカートに、白のブラウスを着ていた。ノースリーブなので肩が露出しており、大人な雰囲気を醸し出している。

 また、ブラウスは上のボタンが二つ外されており、谷間ががっつりと見えている。

 俺は、その扇情的な姿から、目を逸らすことが出来なかった。しかし、すぐに俺は我に返る。今は仕事中なんだから、変に意識するのは良くない。そう思って、なんとか視線を剥がすことに成功した。

 

「あー! プロデューサーさんったら、千雪さんの胸元見てたでしょ! やらしー」

「あ、いや……」

 

 小悪魔めいた表情を浮かべた甘奈が、俺の脇腹を肘で突いてくる。俺は思わず動揺してしまった。

 どうも、千雪の格好を見て、俺が性的な興奮を覚えたのを察知してしまったようだ。そんなに分かりやすかっただろうか。

 

「し、しかたがないよ……。今日の千雪さん、なんだか……その……。えっち……だから……」

 

 甘奈の隣に立つ甜花が、もじもじと恥ずかしそうに言う。

 やはり、千雪の様子がおかしいことは、二人にも伝わっていたらしい。まぁ、それもそうだろう。こんなに肌を露出していれば、嫌でも目立つはずだ。それをやっているのが千雪だとすれば尚更だ。

 

 俺は改めて、千雪の方を見る。

 彼女は妖艶な微笑みを浮かべて、俺を見つめ返した。目と目が合う。俺は心臓が高鳴って、顔が熱くなるのを感じた。

 すると、千雪はゆっくりと俺の元に近づいてきた。そして、俺の耳元で囁く。

 

「……今日も……いっぱい……しましょうね?」

 

 千雪の吐息が耳にかかって、背筋に筆を這わされたような感覚に襲われる。俺は反射的に体を震わせた。

 その様子を確認した千雪は、くすりと笑って、その場を離れていった。

 俺は唖然として、何も言葉を発することが出来ない。その様子を見ていた甘奈は、不機嫌そうに頬を膨らませる。

 

「……なになに? なんて言われたの、プロデューサーさん」

 

 俺は首を横に振って、なんでもないと答えた。正直に答えるわけにはいかない。

 

 それからしばらくして、彼女達はレッスンに向かった。俺は一人になったところで、先ほどの千雪の言葉を思い出す。

 彼女は確かに、俺を誘惑してきた。しかも、いつものように冗談めかす様子もなく、本気の声音だった。

 昨日のあれは夢ではなく、現実だったのだ。そして千雪は、俺との性行為を望んでいる。

 俺は頭を抱えた。堂々と宣戦布告されてしまったからだ。今日一日、どんな顔をして過ごせば良いというのだろうか。

 しかし、いつまでも悩んでいても仕方がない。俺は気持ちを切り替える事にした。

 仕事に集中してしまえば、千雪の事を考えずに済むかもしれないと思ったからだ。俺は自分のデスクに戻り、仕事を再開する。

 

 だが、千雪の事が頭の片隅から離れなかったせいか、いつもよりも効率が悪く、なかなか作業が捗らない。

 彼女の言葉は悪魔の甘言だった。天使の天啓とは程遠い。いや、淫魔の誘惑と言った方が正しいだろう。

 股座の肉棒が、想像の雌に欲情し、鎌首をもたげた。欲望が心の中を渦巻いている。俺はそれを抑え込むように、ぎゅっと強く拳を握り締める。

 休んでいた陰嚢が、精子を増産するかのように脈動し始めていた。

 

 俺は大きく深呼吸をして、心を落ち着かせる。邪念を振り払うために、必死になってパソコンの画面に集中する。

 しかし、一度火のついた情欲は、なかなか消えてはくれなかった。

 

 そして、昼時になり、はづきさんが外出したので、事務所には俺だけが残された。

 結局、依然として肉棒の猛りは収まる事はなく、俺は悶々としたまま、仕事を続けることになった。

 腹は減っているが、外食する気分ではない。こんな状態で、外を出歩くのは危険すぎる。

 いっその事、トイレで抜いてしまった方が良いだろうか。そんな考えが、脳裏をよぎった時だった。

 

 部屋の扉が開いて、誰かが入ってきた。俺は驚いてそちらに顔を向ける。そこに立っていたのは、千雪であった。

 彼女は、俺の顔を見るとにっこりと微笑む。そして、そのままこちらに向かって歩いてくる。俺の前まで来ると、彼女は口を開いた。

 

「プロデューサーさん。お昼は、どうされますか?」

 

 千雪は普段通りの調子で話しかけてきた。まるで、朝の出来事が無かったかのように振る舞っている。

 俺は戸惑ってしまい、すぐには返事が出来なかった。千雪があまりにも普通の態度なので、俺の方がおかしいのかと思ってしまう。

 いや、違う。これがあたりまえなのだ。俺が神経質になっているだけで、これが正常な状態だ。

 千雪は俺に、昼食の有無を聞いている。もしかしたら、俺を誘おうとしているのかもしれない。

 

「……ああ、外で適当に済まそうかと思ってたんだけど……」

「そうなんですか? それは良かったですっ」

 

 俺がそう言うと、千雪は安堵したような表情を浮かべた。そして、手に持っていた可愛らしい絵柄の包みを俺に差し出す。その中身は弁当箱のようだ。

 

「私、プロデューサーさんの為に、お弁当を作ってきたんです。よろしければ、召し上がってくれませんか……?」

「あ、ああ……。そういうことなら、ぜひ頂くよ」

「わあっ、ありがとうございます! 愛情を込めて作ったので、残さず食べてくださいね!」

 

 俺は差し出された弁当を受け取る。見た目に反して、結構重い。

 千雪は俺の反応を見て嬉しそうにしている。本当に俺のために作ってきてくれたようだ。

 

 俺は彼女に礼を言いながら、弁当の蓋を開ける。中に入っていたのは、色とりどりのおかずだった。

 唐揚げに卵焼き、たこウィンナーに、ほうれん草の胡麻和えなど、定番のメニューが並んでいる。どれも美味そうだ。

 

 しかし、弁当箱から、変な香りが漂ってくる事に気がついた。俺は顔を少し近づけて、匂いを嗅いだ。

 なんとも言えない臭いがした。何だろうかこれは。全く分からないけど、千雪が作った料理に、変な物が入っているとも思えないし……。

 

「どうしました? ……もしかして、嫌いな物でも入っていましたか……?」

「い、いや。少し感動して、見惚れていただけだよ。女性の手作り弁当なんて、初めてだからさ。嬉しいよ、千雪」

「初めて……なんですか? ……それは……くふっ。それは、光栄ですね……」

 

 千雪はなぜか口元を隠すような仕草をする。しかし、それも一瞬の事で、すぐに笑顔に戻る。

 

「いただきます」

 

 俺は両手を合わせてから、箸を手に取る。まずは一番最初に目についた、唐揚げから食べることにした。

 口に含み、噛んだ瞬間、肉汁が溢れ出た。肉が柔らかくてジューシーだ。味の方はというと、香辛料が効いていて、少し辛かったが、それが良いアクセントになっている。とても美味しい。

 

 俺は次に、ご飯を口に運ぶ。白米の甘みが口の中に広がっていく。こちらも炊き加減が絶妙で、柔らかすぎず硬過ぎず、ちょうど良い食感だった。

 

「美味すぎるよ。千雪は、料理も上手なんだな。これなら、良いお嫁さんになれるよ」

 

 俺は素直に感想を述べた。すると、千雪は照れたように頬を赤らめる。

 

「もうっ。そんな風に言われると、恥ずかしいですっ。…………旦那様」

「えっ?」

「……いえ、なんでもないです。それより、他のおかずにも手をつけてみて下さい。きっと、プロデューサーさんの口に合うはずですっ」

 

 最後に何か言ったような気がしたのだが、聞き取れなかった。俺は首を傾げながらも、次のおかずに箸を伸ばす。そこで、ふと気付いた。

 

「千雪は、もう昼食は食べたのか? まだだったら、この弁当を一緒に食べないか?」

 

 俺は千雪に問いかける。千雪が俺のために弁当を作ってきてくれたのはありがたいが、一人で食事をするのは寂しかったのだ。二人で分けても、問題ない量だし。

 だが千雪は、申し訳なさそうに首を振る。

 

「まだ……ですけど、そのお弁当は、プロデューサーさんの為だけに作ったんです。プロデューサーさんに、全部食べてもらわないと、意味がないんです」

 

 千雪は、俺のことを真っ直ぐに見つめてくる。彼女の瞳には、有無を言わせない迫力があった。俺は思わず気圧されてしまう。

 

「そ、そうか……。でも、レッスン終わりで、午後からも仕事があるだろう? どうするんだ?」

「それは……それはですねぇ……」

 

 俺は、どうにか目線を逸らすために、そう言う。

 千雪は俺の言葉を聞いて、にっこりと微笑み、人差し指を立てて左右に振った。彼女はそのまま俺に近づいてくる。

 そして、俺の耳元に口を寄せる。それから耳に息を吹きかけるようにして、囁いた。

 

「プロデューサーさんの子種汁でぇ……私のお腹を満たしてもらうんですよぉ……。うふふっ!」

「……は?」

 

 俺の思考が停止する。今、千雪は何と言った? 俺の……子種汁? 頭が混乱して、状況についていけない。

 しかし千雪は、そんな俺の事など気にしていないようだった。千雪の顔は紅潮していて、目尻は垂れ下がっている。まるで、発情している獣のような表情だ。

 

 俺は椅子に座ったまま、千雪から逃げるように後ずさりした。

 だが、千雪は迫る事はせずに、妖艶な笑みを浮かべながら、机の下の空間に潜り込んだ。

 そして、俺に見せつけるように、口を大きく開く。舌が突き出され、唾液で濡れている。その顔は、獲物を追い詰めた肉食獣のように、楽しげで邪悪な笑みを浮かべていた。

 

「ほらぁ、私のお口ぃ……。プロデューサーさんのおちんちんがぁ……欲しいってぇ……言ってますよぉ……?」

 

 千雪は、舌を艶かしく動かして、自分の唇を舐めた。

 俺はその光景を見て、ごくっと唾を飲み込む。千雪の口に目が釘付けになり、離すことができない。勃ちっぱなしの肉棒に血が集まり、さらに硬くなっていくのを感じる。

 

 千雪が机の下にしゃがんで潜っているせいか、スカートの中が丸見えになっていた。黒タイツに包まれた肉厚な太ももが見える。その奥に見える下着の色は……黒だ。ほのかに甘い香りも漂ってくる。雄を誘惑する、匂い立つ色香。

 俺は無意識のうちに、ズボンのチャックに手を伸ばしていた。股座の部分がテントをはっている。

 

「早くぅ……おちんちん出してくださぃ……。私の喉奥でぇ……じゅっぽじゅっぽしてぇ……お腹にぃ……あったかぁ〜い、おちんちんみるくをぉ……たぁ〜っくさんっ、そそいでくださいぃ……」

 

 千雪は甘えるような声音で言うと、目を細めて俺を見上げてきた。上目遣いになった彼女の姿はとても可愛らしいが、どこか淫靡な雰囲気もある。

 俺は、椅子に座ったまま、ゆっくりと机に近づいて行き、千雪の眼前に愚息を曝け出した。

 

「あっ……」

 

 勢いよく飛び出した肉棒が、千雪の頬に触れる。千雪はその熱量を感じたのか、小さく吐息を漏らした。彼女は一瞬だけ驚いた様子だったが、すぐにうっとりとした表情になる。そのまま、俺の方を見ながら、両手で優しく包み込んできた。

 柔らかい手のひらに、亀頭を撫でられる。それだけで気持ち良くて、腰が抜けそうになった。

 

「すごい匂いです……。それに熱い……。私で、こんなに興奮してくれて……うれしいです……」

 

 千雪は、ほうっと息をつくと、肉棒に顔を近づけてくる。鼻先が触れ合いそうなほど近くで、じっと見つめられた。

 俺は緊張で身体を強張らせる。

 すると、千雪の瞳がスッと細くなり、頬が緩んだ。彼女は慈しむような視線を向けると、そっと亀頭にキスをする。柔らかな感触に、ビクッと震えてしまう。

 

「ちゅっ……んふふっ。んちゅっ……。あはっ、かわいい反応ですねっ。もっと、サービスしちゃいますねっ」

 

 そのまま、何度も啄ばまれるようにキスをされた。千雪は愛おしそうに微笑み、優しい手つきで竿の部分を握って扱いてくる。

 それから、今度は裏筋やカリ首にも、キスするようにして、口づけを繰り返した。

 

「んっ……ちゅうっ……れろぉ……。うふふっ……しょっぱくて、美味しいですぅ……。んっ……れるっ……」

 

 千雪は、まるで棒アイスを味わうかのような仕草で、丁寧に奉仕してくれる。

 俺は、そんな千雪の様子を見つめながら、荒くなった呼吸を整えていた。千雪の手の温もりを感じながら、快感に耐える。

 

「んふふっ……。気持ちよさそうですね……? でもぉ……今からぁ……もぉっと、責めちゃいますから……」

 

 千雪が悪戯っぽい笑みを浮かべて、再び肉棒の先端に口を寄せると、余っていた皮の部分を口に含んで吸い上げた。そして、舌先を皮の内側に差し込んで、チロチロと舐めてくる。

 

「くはっ……!」

 

 その瞬間、電流が流れたかのような衝撃が全身に走り抜けた。俺は思わず喘ぎ声を漏らしてしまう。

 千雪は嬉しそうに微笑み、さらに強く吸ってきた。余った皮をストローのように使って、溢れ出る我慢汁を、ちゅーっと飲み干していく。

 

「んっ……おいひぃれふ……。もっひょ……くだひゃい……」

 

 そして、そのまま俺のモノを口内に迎え入れると、ゆっくりと頭を動かし始めた。

 最初は唇で扱くようにして、肉棒を刺激していく。それから、徐々にストロークを大きくしていった。

 

「んっ……んむ……ちゅぷ……」

 

 唇はきゅっと締まって、俺のものを締め付ける。その状態で、前後に動かされた。柔らかく温かい口腔内で擦られて、全身から力が抜けるほどの快楽に襲われる。

 舌先はまだ皮の内側にあり、尿道口をほじくり回され、カリ首を舐められた。敏感な部分を責められ、腰砕けになってしまう。

 しかし、千雪の舌技は止まらない。卑猥な音を立てながら、激しくしゃぶってくる。

 

「くうぅ……」

「ふふふっ……」

 

 俺は堪らず、声を上げてしまった。

 千雪は、そんな反応を楽しむかのように、くすりと笑う。そして、俺の表情を観察しながら、舌の動きを変化させていった。

 皮の内側にあった舌を抜き、肉棒を咥えたまま、手を使って皮を剥き、亀頭を露出させる。

 それからまたすぐに、舌を這わせてきた。先端から根元にまで絡みつくように動き回り、唾液をたっぷりと塗りつけてくる。そのせいで、滑りが良くなったせいか、口淫がさらに激しさを増した。

 

「れろ……じゅる……れる……ちゅう……」

 

 唇はカリ首を中心に刺激してくる。その状態のまま、舌先で亀頭を舐められ、また喉奥まで呑み込まれた。その繰り返しだ。

 

 俺は強烈な射精欲求に襲われていた。千雪の口に思いっきりぶちまけたい。好意を持っている女性に、こんなにも情熱的に求められている。その事実だけでイキそうだ。千雪の献身的な奉仕に耐えられる男など、世界中を探してもいないだろう。

 

 俺は千雪の頭に手を置いて、合図を送った。そろそろ限界だと伝えようとしたのだ。

 千雪は、こちらの意図を察してくれたようで、さらに深くくわえ込んできた。そのまま、激しくピストンを始める。

 

「んっ……! じゅむ……んぐぅ……!」

 

 喉の奥で亀頭がこすれる感覚があった。

 千雪は苦しそうな表情を浮かべているが、決して肉棒からは離れようとしない。それどころか、もっと気持ち良くさせようとしているのか、俺の反応を見ながら舌使いを変えてきた。

 

「……れろっ……ちゅぱ……れりゅ……ぴちゃ……」

 

 裏筋をねっとりとなぞり上げられ、カリ首の裏側を丹念に掃除される。そのまま鈴口をこじ開けるようにして、舌を差し込まれ、尿道を穿られた。痛みを通り越した快感に、意識が飛びそうになる。

 

「んふっ……。いひまひゅよぉ……?」

 

 すると、千雪は肉棒を頬張ったまま、上目遣いに話しかけてくる。

 俺はコクコクと何度もうなずいた。もう耐えられないと伝えるためだ。早く出さしてくれと、涙目で懇願する。

 千雪は、そんな俺を見て、妖艶に微笑んだ。雄の本能を煽るような笑みだった。

 そして、彼女はラストスパートをかけるように、一気に肉棒を吸い上げ始める。

 

「じゅるるっ! んっ……んっ! んっ……!」

 

 千雪は肉棒全体を、じゅるっと吸い上げると、頬を窄めて、頭を前後させ始めた。口内全体で、肉棒を扱いてくる。

 その勢いには容赦がなかった。吸引力によって、精液が根こそぎ搾り出されてしまいそうで、恐怖すら感じる。

 だが、それと同時に絶大な快感も感じていた。このまま吸い尽くされたらどうなるのだろうかという期待感もあった。

 そして、それはすぐに現実のものとなる。

 

 千雪は、唇がめくれんばかりに、大きく口を開けた。歯を立てないように注意しながら、肉棒を丸ごと飲み込んでいく。

 まるで、食虫植物に捕まった昆虫のような気分だ。心地よく溶けて、全身が飲み込まれるような快楽に溺れていく。

 

 千雪の口内は、温かくてヌルヌルしていた。それでいて、とても柔らかく、包み込むように俺のモノを締め付けてくれる。この世の楽園とは、きっと彼女の口の中に違いない。そう思えるほどに、素晴らしいものだった。

 千雪の口は、俺のためだけに存在しているのだ。それほどまでに、ぴったりとフィットし、俺を完全に受け入れてくれていた。

 しかし、それでも、まだ足りない。もっと欲しい。俺の身体は、貪欲なまでに千雪を求めていた。

 

 俺は無意識のうちに、彼女の後頭部を押さえつけるような格好になっていた。

 千雪はそれを嫌がることなく受け入れてくれる。むしろ、嬉しそうに目を細めると、さらに強く吸い上げてくれた。

 

「じゅっ……ちゅぷっ……! ちゅぽっ……! じゅっぽっ! ぐっぽっ! ぶっぽっ……!」

 

 唇の隙間から漏れ出す下品な音が、室内に響く。その音を聞いていると、本当に千雪を犯しているような気分になった。背徳感と征服感が同時に押し寄せてくる。

 千雪の口から漏れ出す吐息が熱を帯び、鼻息が荒くなった。俺の限界が近いことを察知したのだろうか。彼女はより一層、激しく口淫してきた。

 

「ごぷっ……! ぐごっ……じゅるるるるるるっ!」

 

 千雪は肉棒を喉奥まで迎え入れると、亀頭の先端から根元まで、一気に呑み込んだ。そのまま、舌で竿を舐め回してくる。尿道に吸い付き、精巣に溜まった子種汁を吐き出させようとしてくる。

 陰嚢の奥から熱いのが上ってくる感覚があった。千雪の中に入って、無防備な卵子を犯したいと訴えているようだった。

 

 だが、こいつらが行くのは千雪の子宮ではない。ただの胃袋だ。虚しく消化されていくだけだ。無駄撃ちになるとは露知らずに、俺の精子共は必死になっているのだ。哀れで滑稽で惨めで、最高じゃないか。俺の快楽のために、犠牲になってくれ。

 そして、ついに絶頂が訪れようとした瞬間——

 

「あれー? プロデューサーさん一人だけ? 他は……まだ帰って来てないのかぁ……」

 

 突然、扉が開く音が聞こえたかと思うと、聞き覚えのある声が響いた。俺はハッとして顔を向ける。

 そこには、大崎姉妹の二人がいた。甘奈が先頭に立ち、後ろには、甜花の姿が見えた。

 

 寸前で止められたせいか、心臓がバクバクと高鳴っていた。呼吸も乱れていて、とても苦しい。そんな状態のまま、俺は彼女たちの方を見つめる。

 肉棒の根元まできていた精液が、出口を求めて暴れ回っているようだ。ドクンドクンと脈動しているのを感じる。

 早く出したい。射精させて欲しい。だが、それは叶わない。今は我慢するしかない。

 俺は尻の穴に力を入れて、なんとか耐え忍んだ。精液は俺の意思に従って、尿道を逆流していく。そして、行き場を失ったそれが、陰嚢の中で渦巻いているのを感じた。

 

 甘奈は室内の様子を見ると、不思議そうに首を傾げる。それから、二人は部屋に入って来た。

 千雪も声を聞いて、動きを止めている。だが、肉棒を離すことはなかった。

 

 俺は、離れてくれと目で訴えかけるが、千雪はそれを無視して、音を立てないようにしながら舌を這わせてくる。一瞬で引いた波が、また戻ってくるような感覚があった。

 まずい。非常にまずいぞ。この状況を二人に見られるわけにはいかない。幸いにも、二人からは死角になる位置関係だ。このままやり過ごせれば大丈夫だろう。

 

「……くふっ」

 

 そんな俺の考えを見透かしたかのように、千雪は悪戯っぽく微笑み、カリ首の裏側に舌を這わせてきた。敏感な部分をチロチロと刺激され、思わず腰が引けてしまう。

 

「あっ、プロデューサーさんはお弁当なんだぁ。めずらしいねっ!」

 

 甘奈が、俺の机の上に広げてある弁当箱を見て言った。それからゆっくりと近づいてくる。

 近づかれると、異変に気づくかもしれない。俺は肉棒を、千雪に頂かれている最中なのだ。しかも、それを見られてしまった場合、言い訳ができない状況である。どうすればいいんだ。

 そう俺が迷っている間も、千雪は肉棒をしゃぶり続けていた。その快感によって、俺の理性が溶けていくのを感じる。もし、今、射精してしまえば、この場を切り抜けることはできないだろう。

 

 そうこうしているうちに、甘奈は机を挟むかたちで、俺の前に立ち止まった。

 そして、物珍しそうに弁当箱を覗き込んでくる。

 

「……これって、プロデューサーさんが作ったの?」

「ん? ……あ、ああ。そうだよ……」

「……ふーん」

 

 甘奈は、俺の顔を見ながら聞いてきた。俺は動揺を隠すために、平静を装う。まさか千雪に貰ったとは答えられない。

 すると、彼女は少し驚いたような表情を浮かべたあと、怪しそうな目を向けてくる。

 

「プロデューサーさんって、彼女いたっけ?」

「……は?」

 

 いきなり何を言い出すんだこいつは。意味がわからずに呆気に取られていると、甘奈は言葉を続けた。

 

「だって、このお弁当箱と中身が……なんか女の子っぽい感じがするもんっ。甘奈の気のせいかな? でも、プロデューサーの趣味じゃないよねー。じゃあ、やっぱり彼女さんが作ったのかなぁ……。なぁんて思ったんだけど、違うの?」

 

 そう言って、甘奈は真剣な眼差しで俺を見た。彼女の勘の良さに驚かされた。しかし、こんなところでボロを出すわけにはいかない。なんとか誤魔化さなければ……。

 

「……実は、彼女に作ってもらったんだ。料理が上手でね……」

 

 俺は嘘をつくことにした。別にバレたところで問題はないのだが、これ以上追及されるのも面倒だ。

 だが、それを聞いた途端、甘奈は眉根を寄せた。何か不審な点でもあっただろうか? 俺は焦りながらも、表面上は冷静を装った。

 

 すると、彼女は腕組みをして、しばらく考え込むような仕草を見せた。それから、小さくため息を漏らすと、俺に向かって口を開く。

 

「その彼女さんって、私の知ってる人?」

 

 なぜそこまで聞くのか、俺にはわからなかった。それが一体どうしたというのだろう。

 

「いや、こういう業界とは関係ない一般人だよ」

「そうなんだ……」

 

 とりあえず、当たり障りのない返事をする。甘奈は納得していない様子だったが、それ以上は追求しなかった。

 

「……あの、その……彼女さんがいるのはいいんだけど、それを千雪さんは、まだ知らないよね?」

「ち、千雪には、教えてないけど……」

 

 なんで急に千雪の話が出てくるのか。俺の言葉を聞いて、甘奈は視線を下げて黙ってしまった。どうやら何か考えているようだ。

 俺は彼女が次に発する言葉を待ったが、なかなか喋ろうとしない。早く離れてくれないと、快楽で頭がおかしくなりそうだ。

 

 俺は千雪の方を見た。彼女は相変わらず肉棒を舐め続けている。時折、俺の反応を楽しむようにこちらを見つめてくる。流石にバレては困るのか、愛撫は控えめだが、それでも十分すぎるほど気持ちが良かった。

 

「……じゃあ、これからも千雪さんには、その事を黙っておいた方がいいよ。知っちゃったら、ショックを受けると思うから……」

 

 甘奈は、ようやく顔を上げたかと思えば、そんなことを言ってきた。どういうことだろう。俺が不思議に思って首を傾げていると、甘奈は続けて話し始めた。

 

「千雪さん、プロデューサーさんの事が好きなんだよ。ライクじゃなくて、ラブの方ね? だから、彼女が出来たなんて知ったら、ショック受けちゃうかなって……。それが、ちょっと心配だったから……」

「……そう、なのか」

 

 甘奈はそう言うと、顔を赤らめて俯いた。

 俺としては、嬉しい限りだ。千雪に催眠をかけた際に、彼女の気持ちは確認した。でも、それが本心か、催眠による偽物の感情なのかまでは、判断できなかった。

 だから、こうして甘奈の口から聞けて安心した。しかし、どうして甘奈は、こんな話をしてきたのだろう。

 

「千雪が、そう言っていたのか?」

「ううん。はっきりとは言わなかったけど、そんな気がしたの。千雪さんといる時さ、いっつもプロデューサーさんの話ばかりするの。それにプロデューサーさんがいる時だけ、やけに嬉しそうな顔するから」

 

 そう言って、甘奈は苦笑いを浮かべた。俺は、目線を下げて、千雪の方に目をやる。

 俺の視線に気づいた彼女は、頬を赤く染めながら目を横に逸らした。そして、照れ隠しのように、俺のモノをしゃぶり始める。気が動転しているのだろう。音が立つくらいに激しく、吸い付いてくる。

 

「あれ? 今なんか、変な音しなかった?」

「えっ!? いや……」

 

 甘奈は、怪しむような表情を浮かべた。俺は、慌てて言い訳を考える。千雪は、俺の苦労も知らずに、夢中で口淫を続けている。

 

「……あ、ああ、俺の腹の音だよ。腹の虫が鳴ってるんだ」

「あ、そっかぁ! お弁当の中身、全然減ってないもんねっ。食事の邪魔して、ごめんね?」

 

 そう言って、甘奈は謝ってくる。どうやら納得してくれたようだ。俺は胸をなで下ろしたが、彼女の言葉には続きがあった。

 甘奈は、俺に向かって、ニッコリと微笑みかける。

 

「千雪さんには、絶対に内緒だよ? 出来れば、他の子たちにも黙っておいてねっ」

 

 甘奈は、人差し指を立てて唇に当てると、悪戯っぽく言った。その仕草は、まるで子供みたいで可愛らしい。思わずドキッとして見惚れてしまう。

 それから、もう用が済んだみたいで、甘奈はソファーでくつろいでいる甜花のもとへ向かった。

 

 俺は、ふぅっと息を吐いて、肩の力を抜いた。なんとか誤魔化せたようだ。正直、冷や汗ものだった。緊張が解けたことで、急激に肉棒への刺激が、敏感に感じ取れるようになる。

 

 俺は、再び千雪の方を見た。彼女は、口いっぱいに男根を含んで、美味しそうに舐め回していた。

 時々、こちらを見上げて、何かを訴えるように、上目遣いでじっと見つめてくる。その仕草は、とても扇情的で官能的だ。そのせいで、射精欲が高まっていく。

 

 俺は、必死に堪えようとするが、身体の奥底から沸き上がる衝動を抑えきれない。

 それを感じ取ったのか、千雪は手を差し出してきて、俺の手を掴んできた。恋人つなぎをして、ぎゅっと握りしめてくる。千雪の手は汗ばんで、少し湿っている。それですら心地よいと感じてしまった。

 

「んふふっ……」

 

 そして、千雪は潤んだ瞳で、俺を見つめたまま、頬を窄めて、ゆっくりと肉棒を引き抜いていく。亀頭ギリギリまで引き抜くと、今度は勢いよく奥へと押し込んでくる。長いストロークのピストン運動が始まった。

 

「ん……んむっ! ん……ぐごっ! ん……んぐっ! んっ、んっ、んーっ! ほぁ……ひぃもひっれふか? んじゅっ……んぶっ……じゅむっ……!」

 

 唾液と先走り液が混ざり合い、グチュッグチャッと水っぽい音が響いている。千雪は喉を鳴らして、一心不乱に頭を動かし続ける。

 一方大崎姉妹は、じゃれ合いながら、楽しそうに会話をしている。彼女たちの笑い声に、卑猥な音が混じる。その光景は異様だった。

 このまま、射精しても、気づかれないだろうか……。そんな考えが頭をよぎる。

 

 どのみち千雪は、俺が絶頂を迎えない限り満足しないのだ。この場で、果てても問題ないだろう。

 

「んっ……ちゅぷっ……じゅるるっ! れるぅ……ほぁっ、はぁっ……」

 

 千雪は、激しい口淫を続けていた。時折、切なげな吐息が漏れている。彼女の顔を見ると、頬が紅潮していて、額には玉のような汗を浮かべていた。鼻息も荒くなっている。

 そろそろ限界が近い。俺は千雪の手を、強く握り返し、腰を押し付けた。

 

「んんっ! ……んふっ」

 

 千雪は、一瞬驚いたような表情を見せたが、すぐに目を細めて、嬉しそうに笑った。

 千雪の舌使いが激しくなる。バキュームフェラで、一気に責め立てられる。あまりの快感に、頭が真っ白になる。

 

「じゅるるるっ……! ずぞぉ~っ! ごっぷっ……ぢゅぽっ……! じゅっぽ、じゅっぽ、じゅっぽ! んぐぐ……じゅるるうぅぅっ!」

 

 強烈な吸引力で、肉棒全体を吸い上げられていく。まるで真空状態になったかのように、きつく締め付けられた。凄まじい快楽に襲われて、全身から力が抜けていく。

 

「あ、くっ……。ち、千雪……。もう少し……音を抑えて……あぅっ……」

 

 俺は、喘ぎ声を漏らしながら、千雪に懇願した。だが、彼女は俺の言葉を無視して、激しく頭を動かし続けている。雄の精を搾り取る事しか頭にないようだ。

 千雪の唇の端からは、大量の唾液が流れ落ちているが、それを気にする様子もなく、ひたすら貪るようにしゃぶりついてきた。

 

「じゅるるるっ! ぐっぽぐっぽ、ぐっぽ、ぐっぽ! ずぼぼぼっ! ぶじゅるるるっ!」

 

 千雪の動きがさらに加速していく。貪欲に求めてくる姿は、まさに獣だ。知性の欠片もない、ただ本能のままに動いているだけの生き物だ。色欲に支配された雌の姿だった。

 このままでは、甘奈たちにばれてしまう。俺は、必死に千雪に訴えかける。

 

「ち……ゆ……きぃ」

 

 しかし、千雪はまったく反応しなかった。それどころか、俺の手を握る力が強くなっていく。もう、いっそのこと、早く出した方がマシかもしれない。

 俺は足を使って、千雪の頭を引き寄せて、がっちり固定すると、思いっきり喉奥へと突き入れた。

 

「ごおぉっ……!? ……こっ……ぐごっ……おっ……」

 

 千雪は目を見開いて、苦しそうな声を上げた。それでも、俺は拘束を緩めない。肉棒を千雪に押し込んだまま、動きを止める。

 千雪の口内は、反射的に肉棒を押し返そうとしてくる。ピクピクと細かい痙攣を繰り返す。

 しばらくそのままの状態でいると、千雪は目に涙を浮かべながら、俺を見上げてくる。苦しいのか、それとも嬉しいのか、よく分からない表情だ。

 

「……ふーっ……ふーっ……こっ、くふーっ……んふーっ……ごっ……んごっ……」

 

 千雪は豚の鳴き声のような音を鳴らして呼吸している。涙と鼻水で、顔中が濡れていた。その顔は、今まで見てきた中でも、最も醜悪で、そして美しいものだった。

 千雪は俺の担当アイドルだ。俺だけが、千雪を輝かせることができる。こんな顔をさせられるのは、俺しかいない。蕩けきった雌の顔を見ながら、優越感に浸る。

 

 千雪の喉奥は、亀頭を刺激するように細かく振動していた。その刺激によって、射精感が高まっていく。やがて、肉棒が脈打ち始めた。

 千雪は、喉奥をキュッと絞めて、肉棒を離さない。もはや息をするのも忘れているようで、時折ビクッと身体が震えている。

 自分の命より、俺を気持ち良くさせる事を優先してくれているのだ。そんな千雪の心意気に、応えなければ男が廃る。

 千雪に一滴残らず精を吐き出すために、全力を尽くす。それが、俺に出来る唯一の事だった。

 

「ち、ゆきっ……ぃ……くっ……!」

「んっ!? んぶぅっ……!」

 

 俺は、千雪の口の中に、ありったけの精を放った。ドクンドクンと脈打ちながら、大量の精子を吐き出していく。

 千雪は、俺を離さないという風に、両手を握りしめる。そして、最後の一滴まで搾り取るかのように、吸い付いてくる。尿道に残った残滓までも吸い出される。

 

「こっ…………んんっ…………んくっ、こくっ……ごくんっ……………ちゅぱっ…………。んちゅっ……」

 

 千雪は、目を閉じて、味わうように、ゆっくり飲み干していった。やがて、俺のモノから口を離すと、名残り惜しそうに鈴口にキスをした。

 俺は、全身から力が抜け、椅子の背もたれに体重を預けた。

 

 甘奈たちは、まだおしゃべりを続けているようだったが、もう俺の耳には何も聞こえなかった。ただ、心臓の鼓動だけが、うるさく鳴り響く。

 これだけの快楽を味わえるのであれば、この先の人生が破滅してもいい。そう思えるくらい、至福の瞬間だった。

 

 千雪は、ハンカチを取り出すと、丁寧に俺の股間を拭いてくれた。それから、最後にもう一度だけ、優しく亀頭へ唇を触れさせた。愛する人に捧げるような愛情深い接吻。それが終わりの合図となった。

 

 俺は愚息をしまうと、チャックを上げた。しかし、これからどうする? 千雪がいきなり姿を現したら、甘奈たちに怪しまれて、説明しなければならなくなるだろう。そこで、俺はあることを思いついた。

 

「あー、甘奈? 悪いが、お茶を持ってきてくれないか?」

「いいよー!」

 

 元気の良い返事が返ってくる。それから、パタパタと足音が遠ざかっていった。文句の一つ言わないところが、性格の良さを表していた。

 給湯室は、この部屋の奥にある。俺がいる場所は、そこから死角になっていて見えないはずだ。

 

「甜花。冷蔵庫にプリンが入ってるから、甘奈と二人で食べていいぞ」

「ほんとぉ? にへへ……プリンっ、プリンっ……!」

 

 俺は、ソファーに座っている甜花に声をかけた。物で釣ってやると、甜花はいとも容易く引っ掛かり、スマホをいじっていた手を止めて、甘奈の後を追った。

 

「……千雪。今のうちに、トイレに行ってこい。それで、顔を洗って適当に時間潰したら、戻ってきてほしいんだが……いいか?」

 

 俺は、千雪だけに聞こえる声で囁いた。今の千雪の顔は、とても人前に出られる状態じゃない。お色直しが必要だろう。

 千雪は、小さく首肯すると、そそくさと立ち上がって、小走りで部屋を出て行った。

 これでよし。後は待つだけだ。その前に、弁当を片付けておかないとな。

 俺は箸を手に取り、食事を始めた。

 

 

 十分くらい経った頃だろうか。ガチャリと扉の開く音がした。千雪が戻ってきたようだ。

 

「あっ、千雪さんだっ。おかえりなさーい!」

「ただいま、甘奈ちゃん」

 

 二人は挨拶を交わす。千雪が戻ってくると、大崎姉妹は千雪を加えて、談笑を始めた。千雪が帰ってきたことで、さっきまでの賑やかさに拍車がかかる。

 

「千雪さん、お昼は何食べたの?」

「んー? それはぁ……」

 

 千雪は、ちらりとこちらに視線を向けた。目が合う。彼女は悪戯っぽく微笑むと、唇を指でなぞってみせた。

 それは、俺の目には扇情的に見える仕草だった。俺の心に再び熱が宿り、下半身が疼く。今、千雪の胃袋には、俺の精液がたっぷりと入っているのだ。それを想像して、興奮してしまう。

 

「んっ……げぇぇっぷっ……! ……やだっ、ごめんなさいっ。ちょっと、食べ過ぎちゃったかも……」

 

 千雪は、わざとらしくゲップをして、口元を押さえた。その声音は、どこか艶めかしくて、甘ったるかった。

 

「わっ! 千雪さんったら、はしたないよー!」

「そ、そんなに……美味しいもの、だったのかな……?」

「うんっ。すっごく味が濃厚で、ご飯が進んじゃう感じ! ねっ、プロデューサーさん?」

 

 千雪が吐露したことで、甘奈たちはさらに盛り上がった。

 

「なになにー? プロデューサーさんも行ったことあるお店なのー? 甘奈たちも連れて行ってよぉ!」

「て、甜花も、興味ある……かも」

「あー、えーと……」

 

 甘奈たちが、これ幸いと食いついてくる。

 なんで千雪は話をややこしくするんだ。俺は、千雪を睨んでやった。

 しかし、千雪は悪びれる様子もなく、俺にウィンクをしてきた。くそっ、可愛すぎるだろっ。俺は何も言えなかった。

 

「うふふっ。甘奈ちゃんと甜花ちゃんには、まだ早いと思うから、教えるのは駄目かなぁ……」

「むぅ……。そう言われると、気になる感じぃ……」

「大人じゃないと、入れないお店……なのかな……?」

「そうだよー。私とプロデューサーさんしか知らない、秘密の味なのっ」

 

 千雪が二人をあしらう。そして俺の方を見て、目尻を緩ませた。

 結局、その後は千雪の巧みな話術によって、大崎姉妹を煙に巻いてしまった。俺は心の中で彼女に礼を言う。

 いや、それはおかしいか。元々、千雪が撒いた種なのだから。でも、今は感謝しておくことにしよう。

 

 俺は何となしにスマホを手に取る。すると、通知が表示されていた。やはり催眠アプリからだった。アプリを起動して確認する。

 

【催眠深度が下がりました。現在の催眠深度は20%未満です】

 

 ハートの中にあるゲージが、若干下がったようだった。俺と千雪、双方の欲求が満たされたからだろう。

 だが、味わったスリルに対して考えると、下降幅は少ないように思える。

 

 俺は欲求不満ではないが、千雪はどうだろうか。

 チラリと彼女の様子を窺う。

 千雪は、いつも通りの優しい笑顔を浮かべて、楽し気に大崎姉妹との会話を続けていた。

 その表情からは、何を考えているのか読み取れない。ただ、時折見せる流し目は、俺の心臓を高鳴らせた。

 

 俺の精液を飲むだけでは飽き足らず、俺に犯されることを望んでいるのかもしれない。この先、もっと過激になっていく可能性だって十分にある。俺は、千雪の催眠が解けるまで、彼女の純潔を汚さないでいられるだろうか。俺の理性は、どこまで持つのだろうか。様々な不安が募っていく。

 

 ……いや、やめよう。考えても仕方がない。とりあえず、今できる最善のことをやるしかないんだ。

 俺は改めて決意を固めると、スマホをポケットに戻した。

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